概要
「水遁」「土遁」「陽遁」の3種類を用いた性質変化を組み合わせて使用する。
他の性質変化と異なり「生命体」を発生させる、つまり形に命を吹き込む「陽遁」の亜種系にあたるアシュラのチャクラが必要。
この理屈によれば、サンゴを生み出す三尾の技「珊瑚掌」も、木遁にも通じる超高等の性質変化なのかもしれない。
この陰陽遁を加えた性質変化についてはヤマトがうずまきナルトに木遁を説明した際には「今言ってもどうせお前にはわからん」というはたけカカシの意見と合致し説明を先送りにされている。
3つの性質変化が合わさっているとも言えるため、実情としては血継淘汰に近く、本来「水」と「土」の性質変化を組み合わせる血継限界は「泥遁」という異なる性質に変化することが小説『暁秘伝』で語られている。
本来の会得条件は「水」と「土」の性質変化を先天性に持ち、千手一族のDNA、そして強い「陽」の性質変化を有する大筒木アシュラのチャクラの三種類の条件を満たして始めて開花して会得する事ができる。
千手一族という名の由来からして柱間以前にも使い手が居たのは確実である。
木遁系の術の行使は、大蛇丸考案の初代火影・千手柱間の細胞(アシュラのチャクラ)である「柱間細胞」を埋め込むことでもできるようになる。
しかし、この方法は相応のリスクがあり、大蛇丸での会話で柱間細胞に適応しなければ拒絶反応で死亡し、仮に適応しても柱間細胞への支配力が落ちた場合は細胞に肉体を乗っ取られて最終的には大樹へと変貌してしまう(アニメでは木遁を復活させる実験により、多くの死者を出したため禁術に指定された)。
使用者
先天的に扱えるのは、十尾、カグヤ、アシュラ(アニメのみ)、柱間のみ。
それ以外は、鵺を含めて柱間細胞を体に移植して扱えるようになっているが、マダラは移植量が僅かだったためか輪廻眼を開眼したのみで生前に使用した描写は無く、薬師カブトが穢土転生体に施した特別な改造で移植した細胞を増やしてから使い始めている。
ダンゾウはチャクラ消費が多いので写輪眼を制御するためだけの扱いになっている。
ヤマトは大蛇丸の実験の過程で柱間細胞を埋め込まれた60人の実験体の中、細胞に唯一適合できた存在であるが、チャクラ量が千手柱間よりも圧倒的に少ないので威力・規模は小さい。
ゼツは木遁の術の応用にあたる樹木での同化を用いた移動術をメインにしており、戦闘で使用したのは黒ゼツがナルト分身体で樹木を伸ばして絡ませたぐらい。
モエギは『BORUTO』四巻の得意忍術項目に「木遁・緑色の術」と幾つか載っていたが、恐らく何らかの理由で柱間細胞を移植された可能性も考慮できるが、原作、アニメでの使用描写がないので詳細不明。
木遁忍術
- 木遁の術
樹木を自在に操る基本の術。
地面や腕、掌から角材状の木を出現させるなど、様々に応用できる。
- 木遁・木分身の術
木でできた分身を作る。
他の分身と違い細胞を元に作られており、十分な攻撃力・防御力・耐久性を持つため単身で戦場に送られることもある。
また、人型のみならず、種子状に変化させることで発信機となる。
見分けられるのは写輪眼のみと言われるが、実質うちはマダラの写輪眼でしか見分けられない。
影分身と異なりオリジナルと常にリンクしているため、相互にリアルタイムで情報のやり取りが可能。
派生版の「送信木」があり、小石サイズの種子分身を相手の靴などに忍ばせて位置情報を特定させる。
- 木遁・多重木遁分身の術
木分身を大量に作る術。
五影全員相手でも互角以上のマダラが五影1人につき5つの分身を相手にさせた上に分身全員が須佐能乎を発動させた鬼畜戦法。
マダラ曰く「遊ぶには丁度いい」
- 木遁・挿し木の術
敵に先の尖った鋭い枝を投げつけ、当たると同時に印を結んで一気に枝分かれさせ、串刺しにするという作中でも上位にあたる殺傷力、グロさを誇る術。
作中ではオビトが初めて使用し、霧隠れの暗部たちを血祭りに上げた(なお、アニメでは音、血の色を規制された)。
応用として自身とリンク状態である十尾の手から掃射させており、広範囲と圧倒的な数で多くの忍びを串刺しにさせた。日向ネジはこの技を受けて死亡した。
- 木遁・四柱家の術
何も無い野原に巨大な一軒家を創造する。
野宿の際などに用いる術。
- 木遁・連柱家の術
一度に何軒もの家を作り出す四柱家の術の上位種。
その分チャクラを多量に消費する模様でヤマトはこの技で疲弊した。
ペイン襲撃で崩壊した里を復興させる際に使用。
- 木遁・四柱牢の術
地中から多数の角材を生成させ、瞬時に牢屋を形成する。
- 木遁・樹界壁
アニメオリジナルの術。
大木を幾重にも組み合わせて壁をつくる。
- 木遁・樹縛栄葬
アニメオリジナルの術。
木の根を敵の足元から成長させて身動きを封じて、木を成長させて圧死させる。
最終的にその木は一本の大木へと変化させる挿し木と並んでえげつない術。
- 木遁・大樹林の術
腕を巨木へと変化させる。
高速で伸長し、先端は杭のように枝分かれを起こすため、敵を拘束したり、串刺しにすることもできる。
- 木遁・大槍樹
地面から先端のとがった大樹を出現させて複数の敵を同時に貫き殺す。
原作605話、疾風伝345話最後の「そうか…オレは…地獄に居る」シーンで霧隠れの忍の遺体が絡まっているの樹木はこの術。
- 木遁変化
アニメオリジナルの術。
樹木を自分の身にまとい、他者に化ける。一般の変化の術と違って自身が攻撃されても防げる性能がある。
- 木遁・黙殺縛りの術
腕から木をロープのように伸ばし、敵をグルグル巻きにして動きを封じる。
- 木遁・木錠壁
シェルタートンネルのような、木製の半ドームを形成する。
敵の攻撃や爆風を防いだり、敵の逃走を遅らせる目的と幅広い使い道がある。
- 火影式耳順術・廓庵入鄽垂手
術名は「ほかげしきじじゅんじゅつ・かくあんにってんすいしゅ」
対尾獣用の封印術で発動すると術者の掌に「座」の文字が浮き上がり、それを対象を押さえつけて封印する。
柱間の場合は木人で直接押さえつけて眠らせるように動きを封じる。
ヤマトは柱間のチャクラに反応する封印石を使用した上で獣型の樹木が尾獣のチャクラを食らって弱体化させ、ヤマト本人が直接触れる事でようやく封印が可能となる。
しかし、ペインによる襲撃で暴走したナルトが封印石を破壊したので、以降の発動ができなくなった。
また本来の術者である柱間の発動手順は、木龍でチャクラ吸収・行動阻害し、封印石で尾獣の動きを更に抑制して、座に込められた封印式と木遁チャクラでダメ出しのチャクラ吸収・抑制で尾獣チャクラを押さえつける、といったもの…と推察される。
- 木遁秘術・樹界降誕
柱間の切り札の1つ。
木遁と言えばまずコレ。
チャクラを生命の源として巨大な樹木を広範囲に発生させ、密林を作り上げる術。
それらを意のままに操ることで、攻防や敵の捕獲、足場を作るなどの汎用性に優れる万能の術。
ヤマトも雲隠れの島亀に滞在中に使用。チャクラ量の問題で小規模な密林程度しか作れず、柱間のそれと比べると劣化版に見えてしまうが紛れもなく同一の忍術である。
- 木遁・花樹界降臨
地面から木の根や茎を成長させて周辺を巨大な樹木が無数に絡み合う地形に変え、巨大な花を咲かせる。
花から発生する花粉は吸うと身体が動かなくなる麻痺性の効果がある。
ただし即効性がある代わりに継続性はなく、花粉がなくなると効果も消える。
里設立前のマダラとの戦いで使用した他、穢土転生マダラも五影戦で使用。
- 木遁・榜排(ほうび)の術
人型のドームを出現させ、内部に入ることで爆風等から身を防ぐ。
尾獣の攻撃を受け流すための防御術であり、性質上封印術に分類される。
- 木遁・皆布袋(ほてい)の術
地中から幾つもの巨大な木の手を出現させ、敵を捕縛する。
木人の術に比べて発動スピードが速い。
作中では腕のあまりの大きさと数で、地形が滅茶苦茶になった。
- 木遁・木龍の術
獏やマカラのような顔を持つ巨大な木製の龍を作り出す。
見た目は顔と腕が龍、鼻は像みたいに少し長く、胴体は蛇みたいに長い。
チャクラを吸収する性質を持ち、尾獣を完全に押さえつけられる。
チャクラを吸収すると木龍の身体から木々が発生して、尾獣の身体を行動阻害しながら成長する。
チャクラ吸収の理論は木遁秘術・樹界降誕に記載されている『チャクラを生命の源として巨大な樹木を生成』を術者ではなく、捕縛した敵のチャクラを利用して強制的に生命の源に変換しているからである。
柱間、穢土転生マダラがそれぞれ尾獣を封じるのに使用。
- 木遁・木人の術
巨大な木製の人型を作り出す。
千手柱間の使用するものは仁王像に似た姿のうちはマダラの完成体須佐能乎と同等の巨人であり、九尾の尾獣玉を相殺できる異常な耐久力を持つ。
木龍の術と併用されることが多い。
- 仙法木遁・真数千手
柱間の切り札ともいえる術。
木で出来た巨大な千手観音を出現させるが周辺の地形よりも巨大で、尾獣と同サイズの木人が頭の上に乗るほどと作中でも規格外の術。
無数の手から凄まじい拳撃を繰り出す「頂上化仏」を使う。
その破壊力は九尾をまとった須佐能乎を破壊させた。
攻撃後、背の無数の腕は取り外して身軽になれる。
戦争の終盤でヤマトを乗っ取ったグルグルも使用。
柱間のような大きさではないがそれでも連戦とはいえ疲弊した忍連合軍をパワー、火遁など5つの性質変化を1度に同時に放つ技で圧倒させた。
アニメではアシュラもインドラの完成体須佐能乎をこれで撃破した。
対尾獣用に編み出した木遁仙術らしいが、明らかにオーバーキルクラスで、威力と規模の分柱間自身のチャクラの消耗も尋常ではないらしく、この術に加えて耳順術を放った柱間は肩で息をするほど疲弊していた。
- 神・樹界降誕
血継限界の上位種「血継網羅」の1つ。
無限月読にかかった人々を神樹から伸びたツタで繭のように包んで拘束してチャクラを奪い続ける。
黒ゼツが言うには「長い年月かけて白ゼツに変化させてカグヤの兵にさせる」。
関連タグ
無下限呪術…こちらは五条家の血筋(厳密には無下限の生得術式)と六眼の抱き合わせで初めて発動する。当代に1人しか使い手が存在し得ないという共通点がある。(柱間細胞は移植されて悪用されまくっているが)