機関車を運転する者の機関士
鉄道車両のうち、機関車の操縦を行う。免許の「種類」は電車や気動車と同じ種類(甲種電気車、甲種内燃車)であるが、要求される技能が異なるため電車や気動車の免許を取得した者が電気機関車やディーゼル機関車を運転する場合は、別の講習と試験を受ける必要がある。
蒸気機関車では甲種蒸気機関車運転免許の他に、ボイラー技士の資格も必要となる。必要なボイラー技士資格の級別は機関士が1級以上で機関助士が2級以上でなければならない。
航空機関士
フライトエンジニア。エンジン計器や重要機器監視を行う。
エンジン出力の微調整や与圧装置、燃料系統、空調装置、油圧系統、電気系統等の操作・監視、更に重量計算、離陸速度・着陸速度の計算も行っていた。
現在は電子制御化により航空機関士の仕事は電子機器に取って代わられている。そのため、以前は機長、副操縦士、航空機関士の3人(+通信士の4人だった場合も)で操縦していたものが、現在は機長と副操縦士のみになっている。ただし、軍用機の場合は長時間任務の補助や緊急時の対応のために搭乗していたり、パイロットが外を見張る事が多く計器の見張り役が必要な哨戒機に搭乗していることがある。
日本の自衛隊の場合は機上整備員と呼ばれ、分類上は航空士(航空機の操縦以外を担当する搭乗員)に当たる。陸、海、空ともに士曹の整備員から選抜されるが、航空士自体人気の職域の為競争が激しく、なるのは簡単ではない。民間では2009年に日本航空のクラシックジャンボが退役して以降機関士の役割は無くなったが、自衛隊にはC-130、P-3、CH-47など機関士が必要な航空機が残っているため、現状の日本に航空機関士に相当する役割は自衛隊の機上整備員しか残ってないことになる。
なお航空自衛隊のC-2は輸出も考慮して高度に自動化がなされてる為機上整備員の席は無くなったが、同時期に開発された海上自衛隊のP-1やUS-2はパイロットが洋上監視を行ってる間計器監視を行う必要があるため、最新機でありながら機上整備員の席は残ってる。
船舶の機関士
1等機関士から3等機関士に分かれていて、下記のように仕事を分担している。
等別 | 仕事 |
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1等 | 主機関の担当、機関部の作業の指揮 |
2等 | ボイラー、主発電機の担当、燃料の搭載 |
3等 | 補助機関の担当 |
機関士の最高責任者として機関長がいる。