概要
その道で名を馳せる『ストリートファイト四天王』(坂本ジュリエッタ、ルチャマスター、浦木、山木田)に最も近いストリートファイター。
来歴
登場当初こそ、正統な武術に則って三節棍を自在に操る時田伸之助を持ち前のパワーで圧倒したものの、その直後に対戦を申し込まれた相川摩季に惨敗を喫して以降は加速する周囲のパワーインフレにしがみつく形で可も不可も無い中級ファイターに納まりつつ物語に絡んでゆく。
後半の主軸となった賞金獲得型バトルイベント『深道ランキング』では、化け物じみたメンバーがひしめく中にあって30位以内に食い込む好成績を残し、後に渺茫(びょうぼう)1人を相手に展開した特別選抜戦『深道クエスト』で得た1100万円の報酬を注ぎ込んで居住していたアパートの購入およびリフォームに踏み切り、『月雄荘』と名を改めたアパートの大家に転身した。
ただし、その月雄荘で暮らしているのは浦木や山木田、月雄を慕う三島麗一、ルチャマスターの妹であるサンパギータ・カイといった比較的近い間柄の他、アマレスの小西兄弟(コニオ・良徳)、スナイパー空手の戸叶(とかのう)、亜流八極拳の駒田シゲオ、自称「哲学者」のカシオなどクセの強い面々であり、月額15000円という破格の家賃にもかかわらず麗一を除く全員が家賃滞納者という散々な赤字経営の危機に直面している。以前に月雄に貸した12万2200円の取り立てに訪れた崎山香織曰く「0円のバカオーナー」。
人物
日頃の重労働で培った実用的な筋肉が生み出すパワーとタフネスを基に、工事現場で使う削岩機の上下振動から着想を得た高速連拳『百壱裂拳』(ひゃくいちれつけん)で襲い掛かるパンチファイター。
関西方面から参戦した上位ランカーの屋敷俊は従兄弟に当たり、「新しいプロレス技の開発」と称して3歳から10歳までの7年間に渡ってひたすらいじめ抜いた過去を持つ。しかし、結果としてこの経験が俊に勁功(浸透勁、化勁、集気など)を独学で体得させる原動力となった深い怨憎を上回る逃れようの無い絶対的恐怖を深く刻み付ける事となり、順位も技術も実力も格上の俊を顔面パンチの一撃で倒す予想外の金星に繋がった。
普段は工事現場の土方として仕事に励み、初対面の乾蓮華ともすぐに打ち解けるほどの明朗快活な勤労青年である一方、街の流行となりつつあるストリートファイトに身を投じる中途半端な喧嘩自慢を叩きのめす「ストリートファイター狩り」の異名で怖れられる実力者の1人だったが、物語が進むに連れて常識外れの強さを持つ相手が登場する度に「主人公サイドに身を置く下位には強いが上位に弱いやられ役」、いわゆる『ヤムチャポジション』に追いやられる不遇に見舞われた。
ところが、最終盤で「十五漢渺茫」として完全に覚醒した渺茫に挑む選抜者の1人となった上、無謀と理解しつつ「ガキの頃からただの一度も負けたことがないもの」と豪語する相撲勝負に持ち込んで見事に玉砕し、満足気に散ったその姿で深道の闘志を沸き立たせる見せ場を作った。
すれ違い
実は、エアマスターとしてストリートファイトに身を投じて間も無い頃の摩季とは僅かの入れ違いで顔を合わせていないものの、同月同日同刻同所で同じ相手の棟方と対戦している。
これは、「見事なほどキタナイ勝ち方」を信条とする棟方の狡猾な策略に掛かった月雄が牛馬用、それも特に強力な道産子用の下剤を一服盛られて凄まじい下痢に襲われた上に腹部への膝蹴りによる追い打ちを受け、すぐ近くの公衆便所へ駆け出すも間に合わない事を悟って横手の茂みに転がり込んだ直後、ほぼ月雄と入れ替わる形で摩季が棟方の前に現れたためである。
この時、摩季の同伴者として現れたカシオとの会話の中で棟方が「たぶんパンツの替えがほしいと思うぞ」と発言している所から、どうにか茂みに姿を隠した時点で全ての力を使い果たし、尻を出す暇も無く脱糞に至った可能性が示唆されている。
関連イラスト
「頑丈だけがっ お母さん 取柄です ありがとう」