サンヨ「サンヨは不死身なんだヨ~。絶対に死なない… なぜなら……」
ロン「私の一部だからです」
「私の真実の名前は『無間龍』 古来よりある時は導き、ある時は惑わし…人間達を操り弄んできました」(修行その48)
データ
身長:71.2m
体重:48.6t
概要
「幻獣ドラゴン拳」を騙りながら裏で糸を引いていた黒幕・ロンの本来の姿にして世界各地に伝承、伝説で残るドラゴンや龍のルーツとなった存在。
つまり、まさかの幻獣ご本人(そして自称"幻獣の王")。
その姿は金色に輝く麒麟のような体型で、9つの首を持つ巨大怪獣。また中央の首は角が小さな龍を象った形状になっているのも特徴。
ロンの胸には竜の顔のレリーフが17個、そして全身に龍の意匠が見られるが、まあたくさんの顔を持つドラゴンという正体の伏線だったのだろう。
なお無間龍は2人の化身に分離しており、自身の人格を持つ化身が「ロン」、不死身の特性を持つのが「サンヨ」である。この2人がいつも一緒に行動し、なぜかサンヨを通してロンが復活できていたのもそのためである。
ロンの項目でも触れているが、コイツの目的は「ヒマ潰し・退屈しのぎ」という一点に集約されており、ただそれだけのために理央を始め獣拳に関わる大勢の者達の運命を弄んできた。激臨の大乱もしかり、臨獣殿の裏で暗躍し、壊滅後に「幻獣拳の時代」を宣言したことも然り。
特に理央はその才覚から「世界の破滅を代行させる駒」(これが幻獣王の正体)として目を付けられており、少年期に家族を皆殺しにされたばかりか、この日の悪夢を何度も見せられて追い詰められ、「力を追い求める」ようになったのもコイツの敷いたレールの上だった。
その戦闘力
主な攻撃として強烈な電撃を放ち、首も中央の大きいものを除いて一本一本が伸縮自在。
そして立ち上がった状態で9つの顔の全ての口から青色の光線を一斉発射する大技も持ち、その威力たるやサイダイオーの盾を溶かし、直撃すればゲキトージャウルフ・サイダイオーすら一発で戦闘不能に追い込む程。
また見た目に反して身軽な動きも可能でサイダイオーに後ろ足で蹴りを食らわせている(ちなみに電撃攻撃はロンも多用していた一方、サンヨの時に持っていた重力操作の能力は使っていない)。
しかし真の恐ろしさは不死身の肉体。どんな攻撃を受けても、もし倒されたとしても即座に復活し、絶対に滅ぼせない。
スーパー戦隊シリーズ全体を通して見ても特に凶悪で、始末に負えない存在である。
活躍
不老不死の身の上から退屈凌ぎの気まぐれに世界を滅ぼそうと思い立ち、「激臨の大乱」を始め、理央とジャンの家族を殺害してその運命を弄ぶ等、数々の工作を行って来た。
理央も幻獣王に仕立て上げて破壊神として世界を滅ぼす後一歩のところまで行ったのにゲキレッドという想定外の存在のせいで計画を全て破綻させられたことから激しい憎悪を抱く。
そして拳断の儀を行う彼等の前に姿を現すと自らが世界を滅ぼすべく遂に正体を現した。
「ここ暫くは、あなた達獣拳使いの陰で、かつてない程面白い日々を送ることができましたが…ゲキレッド!不覚を取ったのはお前のため!私の意図から外れて動いたのは、お前一人!!」
計画が順調に行っていた時は面白かったのにゲキレッドのせいで台無しにされて面白くないとして彼に恨み言を吐きつつ9つの首で集中攻撃を仕掛けて殺そうとする。
「折角面白くなりそうだったのに、お前達がダメにした!お前がいなければ世界は滅んでいたのに!!まずお前が消えなさい!!!」
そう叫んで雷撃を放ち、ゲキレンジャーの3人を蹂躙し、改めてゲキレッドを噛み砕こうとする。
「たかがヒトの分際で不遜な…!」
そこへメレが間に入ってゲキレッドをかばったため、彼女を罵倒と共に噛み砕いて殺害してしまう。
「この…リンリンシーめが!」
負けじとゲキレンジャー達もゲキトージャウルフ・サイダイオーと応戦するが、大大砕大斬でも全く効果のない不死身ぶりを見せた上で一蹴する。
「言ったでしょう?私は不死だと!!」
理央に口から体内に侵入され、自らを臨気の爆弾と化す捨て身の技・大魁砲で大爆発を起こして消し飛んだかに見えたが、それでも等身大のロンの姿に戻っただけで滅んではいなかった。
「クククッ、ハハハッ……愚か者は繰り返す……何度も過ちを!」
だが理央の攻撃はダメージが大きかったのか、それともただの気紛れか、最終回での戦闘は終始ロンの姿を取っており、元の無間龍の姿にはなっていない。
※ 編集でカットされてしまったが、収録時にはケンが元の姿に戻らないロンに対し「お前まだ(理央にやられた)ダメージ残ってんだろ!?」と指摘するシーンがあったという。
パワーレンジャー・ジャングル・フューリー
ダイ・シが変身した存在として登場。原作の人間態だったロンとは別キャラ扱いとされた。
原作ラスボスの複数形態が別キャラ扱いとされたのは『イン・スペース』のダークフォートレスとタンケンシュタイン(デスネジロ/グランネジロス)以来である。
モチーフ
モチーフはドラゴンの他、『五星戦隊ダイレンジャー』の大神龍も含まれる。
余談
デザイナーの篠原保によれば塚田プロデューサーから手を龍にしてくれという要望が来たが、80年代だって反対したものの負けてしまい、つけられるところに付けてしまえとなったらしい。
実は封印されるシーンで一瞬だけ無間龍に戻ろうとしているので注目。
関連タグ
大神龍:同じく拳法スーパー戦隊の『五星戦隊ダイレンジャー』における第三勢力の巨大な龍繋がりのキャラ。無間龍のモチーフの1つであり、こちらも敵・味方問わず肩を並べる者が存在しない強力なキャラクターとなっている。
キングギドラ:複数の頭を持った黄金の竜の元祖。