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原作版及びリメイク版の『ワンパンマン』のネタバレを含むので注意





























































「黙れ」「没収だ」




概要編集

ワンパンマン』に登場する、地球に干渉する謎の存在。演技力は低い。


正式な名称は不明ながら、その存在を認知する一部の者からは「神(カミ)」と呼ばれている。

God

自身が見込んだ人物、特に心の隙を持つ者を狙って力を授ける能力を持ち、ホームレス帝を始めとして幾人もの人間や怪人を「神覚者(代行者)」に仕立て上げた。

その力は、総じて人類を始め、全ての生物にとって極めて有害。


目的は明らかにされていないものの、ホームレス帝の口述や、この「神」が与える力の性質から、人類、あるいは人類を含む地球上の生物を遍く滅ぼそうとしているように見える。


力を授けられ、「神覚者(代行者)」となった者達は例外なく怪人となり、実力に個人差はあれど、ごく普通の成人男性であったホームレス帝が災害レベル「竜」として扱われるなど、一般的に見られる「人から怪人への変異」や、「怪人細胞に於ける強制的な怪人化」などとは比較にならない強力無比な存在へと変異する。


さらに殆どの「神覚者(代行者)」は、力の付与と同時に「天命」を悟る。「自分自身が既に知っていたことを理解する」かのように、行動原理や思考を神の目的にすり替えられる形で、生物に対し害を加えるようになる。


一部の「神覚者(代行者)」はその天命によって授かった智を力として扱うことも可能であり、サイコスはそれを「究極の叡智」と呼び、ガロウに至ってはあらゆる力の流れと振る舞いの理解によって、宇宙規模の戦闘能力を身に着けてしまった


「神」の本体は別の次元に存在するようで、普段はとあるヒーローの尽力によって次元封鎖を施され、簡単には干渉できないようになっているが、謎の「キューブ」を通信機として語りかけることで、僅かながら干渉を可能としている。


外見はヒトのような形をしており体長が地球のよりも大きい。


ONE版編集

64撃目で、ホームレス帝の話の中で初登場。

人類の愚かさを悟り、下等な扱いを受ける屈辱から自死しようとしていたホームレス帝の前に現れ、強力なエネルギー弾を無尽蔵に放つ力を授ける。ホームレス帝はその力を「神通力」と表現した。

Confiscation

しかし80撃目ではゾンビマンに追い詰められたホームレス帝を見限り、「没収だ」の一言と共にホームレス帝から力も命も奪い尽くし屍へと変えてしまった。


村田版編集

God faces the Traitor

148話で原作同様ホームレス帝の話の中で初登場する。

その後、154話で怪人王オロチが見つけた古代遺跡の壁画に巨大な人型の姿で描かれている描写がある。


村田版ではより本格的に物語に関与しており、オロチとサイコスが融合した際に接触。怪人が合体した程度では出せないほどの力をオロチとサイコスの融合体に与え、全ての生物を吸収し、地球そのものという完全生物になることを「天命」として悟らせた。


183話では、サイタマ閃光のフラッシュマナコが「キューブ」に触れた事で彼らと交信が可能となり、テレパシーを送った。力を与えるに足る器かを見定めるべくキューブに触れて念じるよう指示するが、直後にブラストが現れキューブを回収。交信を絶たれた。


シッチ曰く、このキューブは神との通信機の役目を持つオーパーツの類であるらしく、過去には戦慄のタツマキを監禁していた組織である「ツクヨミ」の施設からブラストが持ち出している描写がある。


ホームレス帝から力と命を奪う流れは原作同様。その際には月の裏側から立ち上がるような演出がなされた。


その後、新たな「神覚者(代行者)」を確保すべく瀕死のタツマキにブラストの姿に見せかけて「助けに来たぞ」と接触するも、ブラストの忠告を覚えていたタツマキに本物ではないと見破られ失敗。舌打ちを漏らして消える。


次にはサイタマと激闘を繰り広げるガロウに目をつけ、戦いの余波で空間が歪んだ隙にブラスト達の次元封鎖を突破。敗北寸前のガロウにバングの姿で「弟子の危機に味方するのが師匠」と言いながら接触するが、「あの爺ィがそんな甘い事言うかよ」とまたしても偽物と見破られる。


しかし、挑発的な性格からガロウは「手を払い除ける」という行為に出てしまい、僅かでも触れた事で彼に力を授け手先にする事に成功した。


ガロウの修めた「流水の勁」により、力の流れの一部をガロウにコントロールされたことで、完全な付与には至らなかったものの、ガロウはその時点のサイタマと互角に渡り合えるほどにまで戦闘力を劇的に向上した。


しかし、ガロウ自身も自覚できない内に、彼の行動や理念も歪めコントロール下に置いた。


ガロウが時間を逆行させた際、「神」はガロウに見切りをつけて「黙れ」と宣言。ホームレス帝と同様、ガロウの力と命を没収した。

  • この際、ガロウの体が塩の柱となって崩れるが、これの由来は旧約聖書ソドムとゴモラであり、神の禁を犯したロトの妻の末路と同じである。

サイタマの時間逆行によってガロウは撃破され、死亡するはずだったタレオを含む全員が生存。「神」が与えた力もどこかへと消滅していった。


後のS級ヒーローの招集に於いては、ブラストが20年に渡って「神」が残したキューブを探し続けていることと、2年前にムカデ長老と戦っていたブラストに「神」が直接干渉し、手先にしようとした過去が判明。


はるか以前から認知されていたにも拘らず、ヒーロー達にそのことに関する周知が無かったのは、存在を知らない方が狙われにくいだろうという考えがあっての事らしい。


ブラストによれば、地球への「神」の干渉が急増しているらしく、「神」を呼び寄せる何らかの存在があるのではないかという予想をしている。


また、ブラストの相棒であった虚空のヴォイドは神の手に堕ち怪人化、あの御方と名乗り代行者を造る為の忍者の里を創設しているが、現在は壊滅している。


月と地球との関係性編集

  • 怪人協会幹部との戦闘中、神に関する話題や、神が関連していることが暗に示唆された際、意味深に月が映ることが多い
  • その際の月はボロスとの戦闘で降着したサイタマの跳躍による反動で表面に巨大な亀裂が入っており、その様は巨大な目玉がこちらを見ているように見える。さらに、184話の表紙には「深海と宇宙でキューブに触れる人物」という対比の中で、月の対が巨大な眼球となっている。また、月の裏側に当たる部分には巨大なクレーターの底に、生物の脊椎のようなものが埋もれているという異様な光景が広がっている
  • サイコスがガロウの核分裂を一目で"神通力"と認識しており、さらに宇宙的恐怖モードと化したガロウの体からは、強烈な宇宙放射線が放出されるなど、神通力の性質は放射線に由来している可能性が高い。もっとも、生物にとって害となる力という理由で、「神」がこの力を扱わせている可能性もある。
  • 村田雄介氏によると、第1話で登場したワクチンマンが放つエネルギー弾と、ホームレス帝の神通力、チョゼの光弾は同じエネルギーであるらしく、ワクチンマンが災害レベル「竜」である事や地球の意志によって遣わされたといった台詞も含め、「神」から力を受けていたのではないかという推測も強く支持されている。この説が正しければ、『ワンパンマン』は第一話から「神」との戦いが始まっていたことになる。
  • ホームレス帝が「神」にたどり着いた理由が「地球への回帰」であったり、サイコスが目指すものが「地球そのものという完全生物」であったり、ホームレス帝の“神通力”と同じ力を振るう怪人ワクチンマンは、地球の使徒と自称。直接の描写は無いものの、「神に仇なす忌むべき拳を滅すべく遣わされた」と言う大怪蟲ムカデ仙人エビル天然水は「父なる大地と母なる海の化身」と自称しており、事あるごとに「地球」の名前が出てくる。まるで「神」が地球そのものであるような描かれ方をしているが…

考察編集

  • 「神」の正体は不明ながら、目的は地球にとって不利益となっている人類の絶滅であるという説がほぼ確実視されている。
  • ガロウへの力の付与からも分かる通り、対象を「神覚者」にさせるには少し触れただけで十分のようである。にもかかわらず「神」が自ら対象に直接触れようとしないのは謎であり、怪人王オロチの怪人細胞と同様に相手の意志も関係しているのではないかと考えさせられる。
  • 「神がガロウに力を授ける」という展開になる209話は、当初は別の路線で話が進んでおり、ガロウがサイタマに敗北した後で、事情を聞く為に民家の残骸に連れ込まれちゃぶ台の前で正座させられるというシーンがあった。これが急遽大幅に軌道修正され上記の展開に変更となったが理由は不明。元々どちらも原作のワンパンマンには無い展開であり、「先の展開で行き詰まりになった」・「「神」がガロウを手先にするという展開を思いついたがこの流れでは繋げるのが難しかった」、など、色々と推測がなされている。
  • 宇宙的恐怖モード」やサイコスとオロチの融合体は、怪人も含めて他の通常の生物を地球上から滅ぼしてしまうほどの危険性が描かれた。しかし、ワクチンマンホームレス帝など、(使用するエネルギー弾が同じ種類だとされていることからも)「神」から力を与えられたと思わしい存在が散見されてきたが、それらは(たとえば森林王などと同様に)「自然界や星の秩序を守るために人間を滅ぼす」という目的意識があった。しかし、皮肉にもこれらの「神覚者(代行者)」は、程度こそあれど、どんな人間や怪人よりも生態系を破壊することが描写されており、「神」の意図が読みづらい状態になっている。
  • 現時点では不明な点が多いが確かな事は「神」の性格そのものは下衆の極みだということだろう。対象の心の弱みに付け込み、その対象が心の支えとしている人物に化けて、言葉巧みに自身に触れさせて力を受け取るように誘導し、正体を見破って拒否したとしてもガロウの時のように少しでも直に触れればその一瞬で無理矢理に力を押し付け、力を与えた対象が自身の見込みに値せず用済みとなれば、即座に「没収」と称して力どころか命まで奪うなど、卑劣さと姑息さを煮詰めたような存在であり非常に質が悪く、その悪質ぶりは「神」はでも邪神もしくは魔神、相手を騙して契約させるような行動は寧ろ悪魔にも近い。

関連イラスト編集

センシティブな作品Monster Garou (OPM)


関連タグ編集

ワンパンマン  邪神(?)


ブラスト:「神」から宿敵のように見られている者

ホームレス帝ガロウあの御方:「神」の力を授けられた者達

怪人王オロチサイコス:「神」に語りかけられ融合した者同士

ワクチンマンムカデ仙人エビル海洋水:「神」の力を授かった可能性が在る者達

戦慄のタツマキ:「神」の力を授けられそうになった者

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