概要
『小説 仮面ライダー響鬼』に登場する、化身忍術と鬼の陰陽術を組み合わせて作り上げられた異形の存在。
別名「世を蝕む鬼」。
鬼の要素を持っているためダークライダーとも言えるが、作中では鬼に「仮面ライダー」を冠した表記は用いられておらず、このキャラクターの名称もあくまで「蝕鬼」である。
モチーフはカラスと思われる。名前の由来はショッカー。
変身プロセス
嵐と同様、刀の振動で変身するが、蝕鬼は日本の刀を用いる。
そして体が漆黒の炎に包まれ、不気味な音を立てた後に変身が完了する。
容姿
※デザインは公式のものではない。
体はカラスのように羽に覆われており、体は鬼の体そのもの。
そして人の顔にも烏にも見える顔には赤い口が覗いている。
必殺技
忍法黒羽の舞
簡単に言うと嵐でいう羽手裏剣に相当する技。
音撃殺法かまいたち
音撃を応用した技で刀から発した音波で敵をズタズタに切り裂く。
弱点
鬼(もしくは魔化魍)と化身忍者のハイブリッドのため、こちらも同様、鬼の音撃と化身忍者の力を合わせて初めて撃破が可能。
正体と目的
※ネタバレ注意!!
正体は三代目服部半蔵。
最初は主人公たち一行をサポートしていたが、実は、小説内で起こっていた「化身忍者騒動」も彼の仕組んだ陰謀の一つであった。
実際、谷の鬼十が研究していた「化身忍者」や「人工的に魔化魍を生み出す技術」、「鬼の鎧」を盗み出して、化身忍者や魔化魍を生み出したり、名張のタツマキの娘であるカスミを人質に取って、タツマキに悪事を行わせたりするなどしている。
その真の目的は自ら立ち上げた「伊賀血車党」によって日本各地で戦を起こし、天下泰平の時代を争いの時代に変えること。
なぜこのような凶行に至ったのかというと、彼曰く、戦が失われたことにより、退屈な城詰めや大名のつまらない使い走りやかつて忍者として生きていたものたちが大道芸人などに転職したりなどして、忍びの誇りや存在意義を失い生ける屍と化したことによるらしい。
響鬼と嵐のタッグによる決戦では圧倒的な力で優勢に立っていたが、傘下に加わっていた※1キリュウの死に際に放った草笛の音撃「草璃縄」によって動きを封じられ、音撃棒が形を変えた剣と嵐の刀の斬撃を同時に食らって大ダメージを追うが……
蝕鬼(魔化魍態)
※同上
悪気を放つどす黒い木の実を飲み込んで変貌した巨大化した姿。
全身が毛むくじゃらになり、顔は髑髏のように目はどす黒く落ち窪んでおり、巨大な牙や角をはやしており、その姿はまさしく、昔話に出てくる悪鬼そのものである。
体からはどす黒い液体状の毒気を放っており触れたものは燃え上がった後に腐る。
最期は響鬼の召喚した※2炎の鷹の体当たりでよろめいたところに、響鬼の「音撃打 火炎連打」、嵐の「忍法旋風落し」を同時に食らって激しい光とともに四散し、土塊に還った。
断末魔に放った一言は意味深なものであった。
「お…おのれ…。だが、私を倒したところで何も終わらんぞ……。歴史は繰り返す……この蝕鬼のごとく力に魅入られ、世を蝕もうとする者は必ずや現れる。俺の意志を継ぐ誰かが…な…。」
のちに「化身忍者」の技術はある組織に、「人工的に魔化魍を生み出す技術」はまたあることに転用されたものと思われる。
脚注
※1『小説 仮面ライダー響鬼』におけるヒビキの師匠の一人。現在は鬼に変身ができないが音撃が使える。
内心このことに関してコンプレックスを感じている。物語のキーパーソンである。
※2響鬼が集落後で見つけた巻物に潜んでいる、式神。人工魔化魍の技術を応用していると思わしく、現在のディスクアニマルの元祖と推測される。