「冥途の土産だ」
CV:吉野裕行
概要
アインベルクのシュヴァルツリッター「黒のルーク(シュヴァルツ・ルーク)」。飄々としながらも狡猾な壮年男性。領地はアサヒカワ。愛用のナイトメアフレームは近接仕様の「エルグリプス」。
アインベルクの中では年長者ながらもルークと中間の序列ではあるが、ノーランド・フォン・リューネベルクとは彼のナイトオブラウンズ時代からの最も長い付き合いであり、アインベルクにすら畏怖されるノーランドを「お前さん」呼ばわりするなど気安い関係を築いており、クイーンたるナラ・ヴォーンを差し置いて密命を受け単独行動を行うなど、ノーランドの側近・私兵として活動する。またそういった特異な立ち位置にいるためか、若いメンバーのことは「坊や」または「嬢ちゃん」と呼ぶなど、序列を意に介さない振る舞いが特徴。
外見や口調とは裏腹に、無駄を排した動きで敵の急所を狙い撃つ近接戦闘を得意分野としている洗練された戦闘技術の持ち主で、ノーランドが養子として引き取ったアッシュにその技術を教えた師匠的存在で、戦い方は騎士というよりも暗殺者。
さらに騎士としてのみならず研究者としての面も持ち、破棄されていたバトレー・アスプリウスの資料をかき集める等ギアスの存在を認知している。
容姿
ピンクの混じった白髪に、八の字眉毛の困ったような表情をした痩身の男性。
回想シーンではグレイの髪なので、ピンク色は地毛ではないと思われる。
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第二〜三幕ネタバレにつき注意!
「聞きたいかぁ〜? お前を調べ尽くし!俺達の手でギアスを生み出す!! それが俺のプロジェクトだ」
ディボックによるサッポロゲットー殲滅作戦が彼の戦死により失敗した直後、最後のフレイヤ弾頭でダモクレスの上部を破壊し墜落させた。
また、これまで『ナナシの傭兵』が関与した作戦にて、何故か利敵行為を行い、その理由を覚えていない兵士が数名いたことに着目。
彼らを拷問すると共に、やがてZi-アポロに敗れ瀕死の重傷を負ったアーノルドを回収し、ジェレミア・ゴットバルト同様ギアスキャンセラーを持つサイボーグへと改造したことでロゼの存在と正体を看破、その痕跡を辿って皇サクヤを対ギアス装置のマスクを着用した上で秘密裏に拘束するとともに、七煌星団のアジトを突き止める成果を上げる。
その後はギアスの研究のため建造した巨大実験施設にて、バトレー将軍の資料からサクヤのギアス能力を看破。彼女を実験台とすることでギアスを人工的に再現するべく、捕らえたイレヴンたちに刃を仕込んだ首輪をつけ、彼らにギアスをかけるよう脅す。だが計画のイニシアチブを狙うスタンリー・フォンブラウンに位置などをリークされたことにより、アーノルドから逃れたアッシュが施設を襲撃。クリストフはエルグリプスに乗り迎撃・交戦する。
サクヤによってギアスで洗脳されていたことや本当の弟二コルの死を散々に揶揄し、かつての師匠としてその挙動を知り尽くしていたことから互角以上にアッシュと渡り合う。さらに止めとばかりスモークを放出し目くらましで仕留めようとするが、アッシュは不安定な精神状態にも拘わらず冷静に対応。コクピットが狙われていること・打開が不可能なことを察し間一髪で脱出した。
しかし、ギアスで弟を騙られたことを許せないアッシュはサクヤを置いてその場を去る。クリストフはそれ幸いと実験室に戻り再びサクヤを拘束。ギアスの力で得られる信頼などありはしないという尤もに過ぎる正論で嬲りつつ再度イレヴンたちの命を盾に実験の協力を強いる。
「わかりました。今…お見せしましょう…」
「スメラギ…皇サクヤが、命じるっ…!」
だが、自身の予想に反してアッシュは重護との約束を重んじ舞い戻った。
Zi-アポロの腕が窓ガラスを突き破り、クリストフを拘束する。
「アッシュゥゥゥッ!!」
その拍子に着用していた対ギアス装置のマスクも外れたことでサクヤにギアスをかけられそうになる。が……
「皇サクヤが、クリストフ・シザーマンに命じる!貴方は私の手足として───
「黙れェーー!!」
ギアスの手駒になるくらいならと自ら頭部を撃ち抜き、抵抗の意志として自決したのだった。
「誰が…お前の、操り人形なぞに………」
余談
彼がサクヤに言い放った上述のセリフはサクヤや本作に限らず、紛れもなく全シリーズに登場する殆どのギアスユーザーに深く突き刺さる至言であるが、後にサクヤとアッシュはそのギアスを呪いから誓いへと昇華し強い信頼の力でノーランドの野望を打ち砕いた。枢木スザクも自身にかけられたギアスの呪いを自らのリミッターを外す装置として運用している。
また、シン・ヒュウガ・シャイングに限れば彼のギアスは愛する人ひいては信頼する人にしか効果がなく、築いた信頼を自分で破壊してしまうという信頼する人ほど自分の側にいてくれなくなるギアスである。
ノーランドとは古くからの付き合いである彼ではあったが、ノーランドの正体について知っていたかは不明。ただ彼は研究者肌でもあるため、ノーランドと最も関わりのあったある研究者については知っていた可能性があると思われる。
戦い方については、オルドリン・ジヴォンの剣もまた暗殺によって貢献したジヴォン家の暗殺剣だが、オルドリン自身はそれを更に自らの剣として昇華させるのに対し、クリストフの戦い方は終始暗殺者のそれとなっている。