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ドラえもんだらけ

どらえもんだらけ

藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品「ドラえもん」のエピソードの一つ、及びバランスゲームのおもちゃの名称。
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概要

  1. 藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品「ドラえもん」のエピソードの一つ。TC5巻収録。タイトルの通り「2時間後、4時間後、6時間後、8時間後」のドラえもんを合わせ合計5人のドラえもんが登場し、怒り狂って過去の自分をスパナ片手に追い回すなどドラえもん史上屈指のカオス回である。なお本誌掲載当時のタイトルは「宿題でたいへん」だった。
  2. エポック社から2010年に発売されたバランスゲームで、1.に着想を得て開発された。正式名称は「つまんでつんでバランスゲーム ドラえもんだらけ()」。多数(12体+赤いミニドラ1体)のドラえもんのフィギュアを手や添付の箸で崩さないように積み重ねていく物で、タイムマシンを象った台座に載せていくバランスゲームや、逆に山状に積み上げられたフィギュアを、山を崩さないように1つずつ取っていく「ドラえもん将棋崩し」などの遊び方ができる。

ストーリー

ある夜、ドラえもんのび太からドラ焼きの山と引き換えに、「2~3日分溜まってるけど、みんな明日出さなきゃいけないんだ」と大量の宿題を押しつけられる。

最初にドラ焼きの山を前にして「なんか不吉な予感がするけど…目の前に置かれてみるともう我慢ができなくなるよ」と若干警戒するドラえもんだったが、のび太から「ほんのささやかなお礼だよ、いつもいつも世話になってるから」「僕が困ってる時や苦しんでる時、嫌な事でも面倒な事でも必ず助けてくれるのが君だ」などと煽てられて「頼まれれば、絶対に『嫌』と言えないのが僕の性分なんだなあ」と後に引けなくなっていく。そこですかさず宿題を押しつけてきた上「邪魔にならないよう他の部屋で寝るからね。よろしくね、おやすみ」と言い残してさっさと部屋を出ていくのび太を見てその真意に気づき、出されたドラ焼きをやけ食いするのだった。

その後、のび太の部屋にはドラえもん一人しかいないはずなのになぜか妙に騒がしかったり、のび太の寝ている部屋に「寝てないで助けて!」と言いながらもう一人ののび太が駆け込んできたりと奇妙な出来事が起こり、翌朝になって起きたのび太が自室に行ってみると、宿題は終わっているもののなぜか部屋の中は荒らされ、ドラえもんは傷や痣だらけのボロボロになっていた。「誰だ、こんな目に遭わせたのは !? 強盗でも入ったのかい !? 」と驚いて警察に通報しようとするのび太だったが、ドラえもんは「違う、自分でやったんだ」と意味不明な一言を残して寝入ってしまう。


訳がわからない事態に、のび太は自分が寝ている一晩の間に何が起きたのかを突き止めるために、タイムマシンで前夜に戻ってみることにした。

そこにはブツブツ文句を言いながら頼まれた宿題をしているドラえもんの姿があったが、その量は多くてとても自分一人では終わりそうもない。のび太がそのドラえもんに気づかれないよう、忍び足で背後を通り押し入れに隠れて様子を見ていると、そこでドラえもんは人手を増やすべくある方法を思いつく。


それは「未来の自分をタイムマシンで連れてきて宿題を手伝わせる」という物だった。

「なんと素晴らしいアイデアではあーりませんか」と上機嫌のドラえもんは、さっそく2時間後、4時間後、6時間後、8時間後の自分を迎えに行ったがなぜか全員傷や痣だらけで、理由を尋ねても「当ててみな」としか言わない。さらに後の時間になるほど連れてこられるなり逃げようとしたり、怒り狂って血走った目でスパナ片手にドラえもんを追い回したり(メイン画像参照)となかなか協力してくれない。

そんな状況から強引に捕まえて説得し、5人がかりで宿題を終わらせることはできたが、最後に「ついにできた!諸君のおかげです。それぞれ元の時間へ帰って休んでよろしい」となぜか上から目線で解散を告げた途端、連れてきた4人に「ほんのお返しだい」とボコボコにされてしまう。そう、傷や痣だらけのドラえもんの「自分でやった」とはこのことだった訳だ。それでも、宿題が終わったことに安心してドラえもんは「ゆっくり休もう」と眠りにつくのだが…。






しかし本当の地獄はここからで、その2時間後、熟睡している彼の下を訪れる者がいた。


「なんだ君は?」

「2時間前の世界から来たよ」

「えっ、宿題?もうやっちゃったはずだぞ」

「こっちの時間では、これからやるんだ。手伝いに来てくれないとできないんだ」


そう、2時間前に「2時間後の自分に宿題を手伝わせた」ということは、「今これから、自分が宿題を手伝うために2時間前へ行かなければならない」ことを意味するのである。熟睡中を起こされたことによる眠気に耐えつつなんとか2時間前の宿題の手伝いを終えて戻ってくるものの、その後も4時間後、6時間後、8時間後と2時間おきに過去の自分が宿題を手伝わせるために迎えに来る。

「もうダメだ、眠くて死にそうだ」と2回目の手伝いを終えた所でまだあと2回手伝いに行かなければならないことに気づいたドラえもんは(※①)、なんとか逃れるべく押し入れに隠れようとして中にいたのび太に匿ってもらうのだが(※②)、迎えに来たドラえもんが「弱ったな、宿題ができない」と言うと、のび太は「えっ、それは困る」とあっさり裏切ってドラえもんを迎えに来たドラえもんに突き出してしまう。度重なる安眠妨害に眠気とストレスがどんどん重なった上に、のび太の裏切りが加わったことで怒りが頂点に達したドラえもんは、戻ってくるなり怒り狂って「ガオッ」と吠えながら机の引き出しから飛び出し、鬼の形相でのび太を追い回したりもする(詳しくは「やろう、ぶっころしてやる」を参照)が、迎えに来たドラえもんに止められ、そのまま連行された。先ほどの「寝てないで助けて!」はその時の様子だった訳だ。

  • ※①:わさドラ版ではここで自分の「素晴らしいアイデア」の落とし穴に気づいて、「なんで気づかなかったんだ !? 」と愕然とするシーンがある。
  • ※②:「別室で寝ているはずののび太がなぜここにいるのか」という点には考えが及ばなかった模様。

事の顛末を知って前夜の自分の行いを反省したのび太は、その後お詫びとして「悪かった。ホントに悪かったよ、ドラえもん」とドラえもんに再びドラ焼きの山を差し出すのだが、ドラえもんはまた何かやらされると思ったのか大好物のはずのドラ焼きを怖がって逃げ回るというオチで終わっている。


余談

  • 終盤でブチキレたドラえもんがのび太を追い回すシーンでは、のび太が「ついに狂った」と言っているが、現在の単行本では「ついに怒った」に変更されている(ただし、藤子・F・不二雄大全集ではこの話だけ「ついに狂った」に差し戻されている)。
  • のぶドラ版アニメ(1991年9月6日放送)においては、冒頭にしずかスネ夫ジャイアンがのび太に「宿題を一緒にやろう」と誘ってくるシーンがあり、のび太がなぜあのような手段に出たかがより鮮明に描かれている。更に終盤でブチキレたドラえもんが追い回した相手が、なぜかのび太ではなく8時間前の自分自身に変更されている。
  • わさドラ版アニメ(2005年6月10日及び2011年2月11日放送)では、始まり方や終盤にかけての展開が原作に忠実に沿った内容となっている。またドラえもんの「自分殺し」のセリフが「自分いじめ」に変更されたり「分解してやる!」「自己責任だろ?」と新たなネタセリフが追加されるなど、アニメ版では全体的に過激な発言が変更されている。
  • ドラえもんが宿題を手伝わせるために未来の自分を連れてくる際の「2時間後、4時間後、6時間後、8時間後」がどの時点を基準にしているのかは不明だが、仮に「この手段を思いついた時点」とすると「2時間おき」のうちに5人で宿題をやる間の時間も含まれるので、元の時間に帰って寝る時間は長くても30分くらいしかないことになる。

やろう、ぶっころしてやる。

キュゥべえだらけほむほむがいっぱい

やろう、ぶっころしてやる

「きゃあ、じぶんごろし。」

「やめろよ。じぶんどうしのあらそいは、みにくいものだ。」

「ねむいと、気があらくなるんだな。」

「はやく、宿題やってねようね。」

※いずれも原文ママ、上から順に8時間後、現在、6時間後、2時間後、4時間後のドラえもんのセリフ。


このシーンのパロディイラストも投稿されている。


セルフリメイク(SF短編

「昨日のオレは今日の敵」

内容からして「ドラえもんだらけ」のリメイク作品。

ある中堅漫画家が、たった一人しかいないアシスタントと喧嘩してしまう。

一人で執筆作業に掛かるもののついつい仕事をさぼりがち、ついには締め切り間近 !?

絶望的な状況で一人部屋を駆け回る中偶然過去へタイムスリップ !?

過去の自分を説得して未来へ帰ると漫画家はさぼってしまう。

そこへ過去の自分が文句を言いにやってきた…

しまいには未来の自分も加えて3人で執筆作業をすることになるという、シュールな結末。


関連タグ

ドラえもん ドラえもんのエピソード一覧

ドラえもん(キャラクター) やろう、ぶっころしてやる タイムマシン(ドラえもん) タイムトラベル ※主人公です


ぼくを止めるのび太:こちらは「ドラえもんだらけ」ののび太バージョン。

先取り約束機:似たような仕組みのひみつ道具。

自分会議:同作者が描いたSF漫画作品。


D4C:方法は違うが、同一人物が複数の時に使用される。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー第35話がこのエピソードのパロディ的な内容だった

外部リンク

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