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概要編集

MARVEL作品に登場する、物品や生物のサイズを昆虫からビルまで自由自在に変えることが出来る物質。

名前の由来は発明したハンク・ピム博士で、彼が初代であるスーパーヒーロー「アントマン」およびその関係者が用いる縮小・巨大化能力の大元となる、いわばキーアイテム。


なおアントマンのもう1つの主要な能力「アリと交流し操る」は、昆虫学者でもあった博士がアリの電波による会話を基に開発、ヘルメットにつけた装置を用いたもので、粒子とは関係は無い。


コミック版編集

初登場はピム博士と同じ1962年。

ちなみに名前こそ「粒子」だが、この時は血清として身体に直接滴下しており、後にパートナーとなるジャネット・ヴァン・ダインの提案で錠剤となり、現在はガス状物質として運用されている。


原理としては、縮小化は「その物質の一部を異次元に"送る"」ので、質量自体は変わらず、よって生物に使用しても徒手空拳の攻撃力は変わらない。

逆に巨大化は「異次元から質量を"取り出す"」。


ただし副作用も当然あり、巨大化すると戻って数分は動きが鈍くなってしまい、逆に分子レベルにまで縮小すると、制御できずにそのままミクロの世界に入ってしまう。

そして最も大きいのは使用者に精神的な負担を強いること。特に長年使用していたピム博士は双極性障害(うつ病の一種)が悪化してしまった。


その利便性から闇市場に流通しているらしく、作中では博士の(ジャネットではなく前妻との)娘など数名がサンプルから複製に成功したり、直接的な接点がないヴィランのエリック・ヨーステンが手に入れ、巨大化できることから博士と同じ「ゴライアス」を一時期名乗っている。


MCU編集

同じくアントマンとその関係者が用いるが、大きく設定変更されている。

  • 形状は液体。普段は専用ディスクに入っており、物体に付ける数でサイズを調整できる。
  • 縮小用が赤・拡大用が青と色が区別されている。
  • 原理も「原子間の相対距離を操作することで、密度と強度を変える」と比較的現実的。
  • 家族以外はその存在すら知らない。製法に至ってはハンク・ピムただ1人

前半2つはおそらく映像化に際して分かりやすくするための都合と思われる。


作品内での描写編集

初登場。

ピム博士がS.H.I.E.L.D.所属中(裏設定によるとコミック初版と同じ1962年)に開発、妻のジャネットと2人で「アントマン」および「ワスプ」として活動していたが、ICBMを破壊するためにジャネットが分子レベルまで縮小、行方不明になってしまう。

当時同僚のハワード・スタークやミッチェル・カーソンには興味を示されたが、詳細を決して明かさなかったことで対立、妻の失踪も相まって退職した。


自身で起業した博士だが、そこで弟子としたダレン・クロスにもピム粒子だけは同様に教えておらず、やがて存在を知ったダレンは信頼されていないと思い、博士を追放。さらに数少ないデータから粒子とアントマンスーツを模倣した「クロス粒子」と「イエロージャケット」を独自に開発し、軍事転用を画策していた。

研究所を目視出来ないレベルに縮小して隠居の身だった博士は、ダレンと実はヒドラの幹部だったミッチェルの取引を妨害するために、別件で自宅に侵入したスコット・ラングを後継のアントマンとし、娘のホープ・ヴァン・ダインと2人で粒子やアリの操作を教えた。


なおクロス粒子だが、再現できたのは縮小化だけで、色は黄色。

副作用の1つ「使用者に精神的な負担を強いる」はコミックにおける本家と同じになっている。


終盤、スコットとホープの工作により、爆発と同時に縮小させることで工場が跡形もなく消滅。取引も邪魔されたダレンはイエロージャケットを着てスコットの娘キャシーを襲う。

おもちゃの走る機関車トーマスに轢かれたりと、子ども部屋ならではの戦闘の果てに、スコットは分子レベルに縮小し、イエロージャケットを内側から破壊。制御不能となったスーツに押しつぶされる形でダレンは虚空に消えた一方、スコットは咄嗟の機転で帰還した。


結果として人間大サイズのアリがキャシーのペットになり、軍事転用は避けられたが、ミッチェルがクロス粒子を持って逃走。この行方は現状描かれていない。


ゲーム『マヴカプ3』で描かれたホークアイの矢の先端に乗って射出した技を再現したり、巨大化するがスパイダーマンの糸で足を巻かれてノックアウトされたり、戦闘では見せ場があった。


しかしこれを機に粒子の存在がアベンジャーズ関係者、ひいては世間に知られてしまう

挙句スコットはピム親子に相談せず勝手にソコヴィア協定に反対の陣営で参戦、逮捕されたため、アントマンの技術を自分に与えた罪で追われる身となった2人から絶縁されてしまった。


なお仮に博士に相談していたとしても、賛成陣営のリーダーはハワードの息子のトニー・スターク / アイアンマンなので、おそらく関わること自体を止められていたと思われ、秘密が世間に知られた結果からもそれが正しかったと言える。


ピム親子は研究所のあるビルをミニチュア化して持ち運びながら逃走する傍ら、シリーズ前作でスコットが分子レベルの縮小を成功させたことから、ジャネットの救出プランを練っていた。

そのスコットは自宅軟禁中だったが、自分の身体を借りる形で行方不明だったジャネットから連絡を受け、彼女が「量子世界」にいることを知り、人間レベルに巨大化させたアリを影武者に刑期を3日残して脱走。親子と合流した。


一方、幼少期の事故で幽霊のように物体をすり抜ける体質となってしまったエイヴァ・スターは、父のS.H.I.E.L.D.での上司だったピム博士の知見が治療に役立つと考え、研究所を狙っていた。


結果、博士の開発した量子トンネルによってジャネットは救出され、夫や娘と無事再会。

また量子世界のエネルギーによってエイヴァの症状が和らぎ、彼女とも和解したのだった。


前作終盤のアクシデントで量子世界に取り残されたスコットは偶然帰還できたが、体感では数分間だったが元の世界では5年間経っていた

アベンジャーズの生存組と合流したスコットは、この「ウラシマ効果」を応用すればタイムスリップが可能だと説明。残ったピム粒子をかき集め、科学に詳しいトニーやブルース・バナー / ハルクロケットラクーンの協力でその証明に成功した。


そしてアベンジャーズ総出で過去から「インフィニティ・ストーン」を回収することに。

スコットはトニー、ブルース、スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカと『アベンジャーズ』終盤のニューヨークに向かい、「四次元キューブ」を運んでいた当時のアイアンマンのアーマーを内側から壊した隙に変装したトニーが奪ったが、ロキに横取りされてしまう。

ピム粒子は1人ずつ往復分しか無かったため、トニーとスティーブは1970年に移動。当時のS.H.I.E.L.D.基地に侵入し、ピム博士の研究室から拝借。ついでに四次元キューブも奪うことに成功した。

※ちなみにコミックでは、戦闘ダメージで壊れて脱げなくなったアーマーをスコットが内側から修理してトニーを助ける、という逆のエピソードがある。


しかし『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』冒頭に向かったネビュラが義父のサノスに捕まり、一連の経緯と作戦が気づかれてしまう。

サノスは配下のエボニー・マウに複製させた粒子を用いて軍勢ごとタイムスリップ。元の時間で指パッチンを終えたアベンジャーズを襲撃し、消滅から戻った組と合わせた一大決戦となった。


ホークアイとケイト・ビショップの用いる特殊な矢「トリックアロー」の1つに、先端にピム粒子を内蔵したものが登場。

作中では矢自体を巨大化させたり、着弾したものを縮小化したりした。


キャシーにピム粒子とスーツが与えられ、スコット、ホープと3人そろって量子世界で戦う。


関連タグ編集

MARVEL

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