概要
「週刊少年チャンピオン」に連載。第一部は2006年40号から2008年12号まで連載して全70話で完結。2008年19号より第二部「D-ZOIC」が開始し、2009年26号で連載終了。
白亜紀の北米大陸に人類が存在した世界を描くファンタジー漫画。ナノス(矮人族)、コモンズ(真人族)ギガス(巨人族)の人類と数多の竜(恐竜)が共に暮らす世界で、山深き山王国に住まう竜を愛する少年ユタ・パイ・ロンは、おっちょこちょいだが何時か偉大な竜使いになる事を目指し暮らしていた。一人前の年齢になり初めての隊商の道案内の仕事を請け負うが、それは彼が竜と人を巡る大冒険に進む幕開けだった。
恐竜の描写
とにかくこの作品について絶賛されている部分である。
新説旧説問わず作中に魅力的な形で取り上げられており、国内の恐竜研究のスポークスマン真鍋真氏、世界的な獣脚類研究の権威フィリップ・カリー氏はそれぞれ『恐竜と人との関わり合いで生まれる文化を描き、ファンタジーながら実在する動物のように描かれている』、『アートとして優れているだけでなく、ストーリーに科学的な正確さを取り入れており、この本を読み古生物学者を目指す子供が出てくるだろう』と、絶賛している。
ただし、現在は否定的な説なども取り入れられている。
ティラノサウルス
作中では「低地の竜王」「暴君竜(レックス)」とも。歯肉や化石化の過程での変形を考慮し他の図鑑に比べ牙は短く見え、白亜紀の気候等を考慮し、口を閉じた際には牙が剥き出しにならないよう設定されており、嗅覚の優れていた点を表すために左右の鼻の穴に仕切りが無い開放鼻孔をデザインに取り入れている。作中では羽毛恐竜も多数出るが慣性恒温説を取り入れており羽毛は無い。肉食でこの巨体なので軍用に利用される事は無いが、闘竜の見世物や、腹を空かせて敵陣に隠しトラップとするような運用はされた事が有る。
トリケラトプス
作中での呼称は「トリケラ」。血管の構造などから角と顔の上半分を同じ質感とし、フリルで後方を確認しにくい構造からやや目を飛び出させ、「ほほ」のある復元図が多いが口の構造やワニや鳥といった近縁の生物に「ほほ」が無い事から口が裂けたような構造となり、前肢の爪はロバート・バッカー説や足跡の化石等から三本となっている。
テリジノサウルス
現在でも謎の多い恐竜だが登場している。呼称は「テリズィノス」。本来は北米大陸には居ない筈だがコレは禁制域から発見されたため。連載当時でも謎が多かったためフィクションの登場としては速い。尾や骨盤の形状からゴジラ立ちの半四足歩行の羽毛恐竜。食性は植物食として設定されいる。
ドロマエオサウルス
作中の呼称は「ドロミオ」。小型肉食恐竜の多くは作中で犬のような扱いがなされ、獰猛な種だが狩猟犬のように扱われている。ジャッコは体の一部に鉄製の鎧を付け、第2指の爪は鋼鉄製に付け替えることで強力な動物兵器として使用している。仮説にすぎないが作者が気に入った事からカンガルー型の歩行説を取り入れている。またその獰猛さからかトーマ将軍の軍旗としても使用されていた。
オルニトミムス
作中の呼称は「オルニス」騎馬民族的性質の平原国では最も大規模に使用される恐竜。主に騎兵として、その走力を競う「競竜」にも使われる。
維持が容易な植物食、高い知能、優れた走力、飼育法の確立された種としてナノスの間では「オルニスは神の賜り物、駆るは易く、食せば美味」との格言がある。
ドラコレックス
連載当時でもパキケファロサウルスの性的二形説、亜成体説が唱えられていたが、敢えてドラコレックス属として分類。作中の呼称は「ドラコレ」。如何にもファンタジー漫画に登場するデザインから海王国の王族の騎竜として登場。マキシラ、マンディブルの兄弟竜。
登場する恐竜及び古生物
五王国の恐竜
恐竜
- パキケファロサウルス
- オルニトミムス
- ドロマエオサウルス
- ゴルゴサウルス
- アルバートサウルス
- ティラノサウルス
- キロステノテス
- ナノティラヌス
- ダスプレトサウルス
- アンキロサウルス
- カスモサウルス
- アンキケラトプス
- ペンタケラトプス
- トリケラトプス
- トロサウルス
- パキリノサウルス
- ドラコレックス
- エドモントニア
- アラモサウルス
- パラサウロロフス
- ランベオサウルス
- エドモントサウルス
- ヒパクロサウルス
- レプトケラトプス
- トロオドン
- テリジノサウルス
- ドリプトサウルス
- スティラコサウルス
- セントロサウルス