「もう一回友達になったってことで」
「いっけぇー! グリッドマン!」
プロフィール
人物像
裕太とは春に知り合って3か月の間に友人関係になったらしく、記憶喪失の裕太にも以前と変わらず接する気のいい人物。
普段は落ち着いた雰囲気の少年だが、実は結構な熱血漢で好奇心旺盛。
グールギラス出現時には危険を承知で見物しに行ったほか、裕太がグリッドマンに変身すると率先して援護する方法を模索し、戦況が有利になると表情を輝かせて声援を送っていた。
戦闘終了後に「グリッドマン同盟」結成を提案するなどノリが良い一面もある。
「ウルトラシリーズなら怪獣に弱点があるのに!!」と発言し、本屋で雑誌「宇宙船」を立ち読みするほどの特撮ファン。
その前にも裕太が「グリッドマン」と言うのを聞いて「それ流行ってるの?」「俺も見たいんだけど」と反応していたため、当初は何かの特撮ヒーロー(番組)だと思っていたようで、自分が特撮好きだということも隠していたように見える。
以降も「ウルトラシリーズなら~」と言いながら状況を分析して先の展開を予測したり、新世紀中学生全員を出撃させる方法を思いついた裕太に全員合体のチャンスだと焚きつけたりと、グリッドマン同盟随一の順応力と行動力を発揮して事態の把握と究明にガンガン邁進する。
ある意味、今作における冗長な引き延ばし展開を善しとしないTRIGGER節の体現者。
先述の好奇心旺盛さも手伝ってか観察力も高く、敵の弱点を見つけてグリッドマンにアドバイスすることもある。
学校の慣習を利用するなどの機転も効く。ただし、昔の機械の扱いには疎い模様。
オタクあるある的な要素が強く、時々俺ら扱いされる視聴者の代表キャラ。
興味への熱さが周囲にいい影響を与えることもあれば、押しつけがましさに苦言を呈されることもある。
逆にあまり興味のない事に対しては冷めがちだが、「クラスメイトが街を襲う敵」という事実にはグリッドマン同盟の中で真っ先に順応した。
クラスメイトの新条アカネには他の男子生徒同様に憧れているらしく、「才色兼備・才貌両全の最強女子。クラス全員に好かれるという奇跡みたいな女」と力説し、裕太からアカネへの気持ちを聞かれた時は早口でごまかしていた。
第4回ではアカネが合コンに参加すると聞いて大いに落胆し、アカネを「奇跡の寄せ集めみたいな美少女」と再び絶賛している。
しばしば言動で失敗しては自己嫌悪しているような節がある。
ジャンクの画面越しにグリッドマンと怪獣の戦いを見守る立場なのもあって、それらを遊びの延長感覚に捉えていたようで、冗談半分で言った「怪獣の正体は実は人間かも?」という言葉がグリッドマンの敗北を招く原因を作ってしまう。
そのせいで一度裕太がグリッドマンともども生死不明になり後悔したが、その態度を不審がった宝多六花に問い詰められた時は黙り込んでしまった。
「フィクションならではのお約束だから」と一般人なら許容しきれない異常事態をある程度理解して会話してしまうことで、逆についていけない相手(主に六花)に反発されることも。
第3回で新世紀中学生が揃ってからは、基本的にボラーにぞんざいに扱われ(と同時に気にかけられ)ており、話が長くなったり怪獣絡みの話題で興奮気味になると、ボラーに脛を蹴られて悶絶するのがお約束になりつつある。
本編第6回でも内海の護衛はボラーが担当していた。
ボイスドラマ第2.2回の六花不在の際には、天然気味な裕太やグリッドマンに挟まれる苦労人となる。
作中では「内海」または「内海君」と呼ばれ、ファーストネームの「将」と呼ぶ人物は皆無……というよりボイスドラマを含めた作中で一切ファーストネームが紹介されなかった。
ボイスドラマ第3.3回では愛用のバッグのロゴの「TURBO」をなみことはっすにいじられ、影で「ターボ先輩」というあだ名を付けられてしまった。
その後、面と向かって「ターボーイ」という別のあだ名を付けられてしまう。
普段はあまり目立たないが、実は結構腹が出ており、第5回では早々に裕太から「めっちゃ腹でてるのな」とツッコまれたほか、
なみこやはっす、更には憧れのアカネにまで肉をつままれていじられた(アカネにいじられた時は嬉しさの余り放心している)。
なお、BMI計算だと25.18とギリギリではあるがれっきとした肥満判定である。
第6回では法事で集まった親戚の子供たちとザイゴーグのソフビとスペースマスケッティのおもちゃ(劇場版Xの再現か?)で遊んでいるシーンがある。
帰りに寄った本屋でアカネと遭遇し、アカネが怪獣好きだと知って怪獣談義で盛り上がる(レッドキングに関しては第9回での描写から、アカネの知識を試すためのもの(ウルトラシリーズファンが会話のキッカケとして「レッドキングは赤くない」という話題を出す例はよくあるため)だと思われる)。
突然アカネに裕太のことを切り出されて動揺したが、裕太が隠していることを尋ねられていることに気づく。
熱心に聞かれたが、「アカネを巻き込むことはできない」と答えることはなかった。
ボイスドラマ第6.6回では(意外にも?)学業成績はいいことが分かり、提出物の期限を気にする場面もあった。
六花には「宇宙船」を無理やり渡していた事が判明し(彼女の親友のアカネが怪獣好きだから特撮の知識があれば話しやすくなるという老婆心かお節介?)、
第7.7回ではそれが原因で六花がなみことはっすにあらぬ誤解を受けた。
核心部分のネタバレ
内海たちの正体はアカネがコンピューターワールド内に作ったレプリコンポイドらしい。
第8回でアカネの正体を知った後は、「アカネは友達だから」と説得に加わらない六花に不満を抱き、六花を「感情でしか考えられない」と貶して口論になってしまうが、反省して先に謝っている。
第9回でアカネに見せられた夢では、本屋での怪獣談義からとあるイベントに誘われて自宅にも招待されるが、「あまりに都合が良すぎる」「自分の友達がここにはいない」と振り払い、困惑する彼女に「本当にこんな風に出会えてたら友達になれてたかもしれない」としながら夢から醒めた。
劇中での立ち位置は「ヒーローの正体を知る一般人の協力者」といったところで、裕太や六花と違って、活躍には乏しかった。
本人も自分が無力だと自覚しており、裕太が倒れた第11回で初めて会ったアンチが今までグリッドマンと戦って来た怪獣だったことを知ると、「これまで足元で踏み潰してきた一般人代表」として殴ろうとした。
六花に止められて断念したものの、同時にジャンクの画面越しからグリッドマンと怪獣の戦いを楽しんでいた自分も許せないとして、この状況を打開できるアンチに助けを求めた。
決戦に向かった皆を見送り、自分は眠っている裕太を見守るしかできず無力感を感じていたが、
目覚めた裕太によって、記憶喪失後の彼の人格が裕太に宿ったグリッドマン自身だったことを知らされると、
「グリッドマンが負けたら裕太も巻き添えになる」「これ以上裕太の体を傷つけないでほしい」と引き止めようとする。
しかし説得もむなしく、使命を果たしに去る彼をうなだれて見送るのだった。
最終回では迎えに来た六花と裕太に対し、自分が「何の役に立てない一般人」ということを引きずっていじけていたが、
いつもボラーにされているように六花の蹴りを喰らう。
六花「あのさ、内海君は響君の何なの!?」
内海「何なのって…俺は、裕太の…友達だよ!」
六花「その友達が来てくれって言ってるんですけど」
六花の言葉でようやく自分も必要とされている事に気付き、裕太たちに合流。
かくしてかつてのように三人の少年少女が目の前に揃ったグリッドマンは、真の姿を取り戻せたのだった。
グリッドマンがアレクシスを倒した後は、アカネに言いたいことは山ほどあるとしつつも六花との間に入ることは遠慮し、
ハイパーワールドへ帰るグリッドマンに「次来るときには自分に宿ってほしい。別れがつらくなるから」と告げ、彼にずっと家にあったガラス玉を渡される。
ボラーのすね蹴りも回避し、グリッドマンと新世紀中学生を六花と一緒に見送った。
その後はもし裕太に一連の記憶が無かったらと心配する六花に「また友達になればいい」と言うのと同時に、裕太がグリッドマンに選ばれた事を不思議がっていた。
内海の役割は「友達」の立ち位置を最後まで貫いたことにあり、「役に立つから仲間というわけではない」「誰もが皆ヒーローになれる」と言う事を現していると言える。
「見ている事しかできないなら見ていてやれ、最後まで」
別れ際にグリッドマンから渡されたガラス玉は、裕太に宿ったばかりのグリッドマンがなんとなく持ち続けていた物で、
六花からアカネへのパスケースのように、グリッドマンが自分の一部として内海に託した友情の証ではないか、という考察がある。
(ラムネの瓶から取り出されたガラス玉は、アカネが怪獣の核に使っていた歪んだ小石(絵コンテによるとバロックパール)と好対照になっており、裕太≒グリッドマンとアカネの心を表しているという見方がある)
というのも、かつての戦友に貰った姿と武器を愛用し、彼らの功績を讃える名前を自身の分身に付けるほど友情に篤いグリッドマンが、普通の高校生の友達同士として過ごした内海をどう思っていたかは想像に難くなく、
内海の方も最後はグリッドマンを本物の裕太と同等の友達と認めており、それまでグリッドマンを見ず知らずのヒーロー(他人)として彼の戦いを娯楽のように楽しみ、裕太を心配するあまり酷い事も言った自分が許せず、グリッドマンの力になる機会が欲しかったと見ることもできる。
余談
名字が同じで容姿も結構似ているので、杖を折ってラスボスに忠誠を誓った方の内海を連想した特撮ファンも多いらしい。
服の柄と鞄の肩紐の文字は、モチーフとなったトランスフォーマーシャッタード・グラスに登場するSGサイドスワイプ由来で、
第1回で持っていた双眼鏡はトランスフォーマームービーリアルギア「オートボットロングビュー」に似たデザイン。
ちなみにSGサイドスワイプは友人のクリフジャンパーを殺された過去があり、別の世界から来たクリフジャンパー(裕太のモチーフ)に世界観を説明する役割のキャラクターで、内海の役割と重なる部分がある。
ちなみに本編では家庭事情は不明だが、ボイスドラマ第3.3回では裕太の一人暮らし状態を羨ましがっていた。
第5.5回では実家暮らしであることと、小6の弟がいることが判明している。
第6回で立ち読みしていた「宇宙船」は表紙がアンドロメロス、ハンターナイトツルギ、テクターギアの鎧の戦士特集で、サイバー少女テロメア、ウルトラスーパーファイト、オタスケガール、生物彗星WoOの名前もあった。
裏表紙はOP、EDをそれぞれ歌っているOxTと内田真礼の広告になっていた。
第8回では、宇宙人に隔離されたツツジ台を「蒸発都市っすよ! ダンカンっすよ!」と表現し、ボラーに蹴られた。
特撮知識はかなり豊富で、ウルトラ怪獣やメカに対して幅広くカバーしており、ウルトラシリーズ以外の円谷特撮にも多少は詳しい模様。
尚、名字の内海は円谷プロの創業者でウルトラシリーズの産みの親である円谷英二氏が若い頃に勤めていた『内海玩具製作所』が由来と考えられ、それが本当ならウルトラシリーズ好きという設定はそこからきていると思われる。
関連タグ
友里アンヌ…ウルトラセブンが変身するモロボシ・ダンの恋人。裕太に宿っていたグリッドマンが内海に正体を明かす場面が、ダンがアンヌに正体を明かす場面のオマージュとされている。
ハヤカワ・サトミ…平成ウルトラセブンの登場人物。何があっても響裕太の友人であり続けた内海と対照的に、小説版ではカザモリ・マサキと入れ替わったモロボシ・ダンに惹かれ、暗にカザモリに「セブンになれないカザモリマサキに存在意義がない」と精神的なとどめをさしてしまった。