コピーワルド
こぴーわるど
データ
身長/193cm
体重/290kg
世界/コピートピア
名物/粗悪コピー品
名産/コピーライト
概要
トジテンドが人間界侵略の為に、コピーの世界「コピートピア」を閉じ込めたコピートジルギアをクダックに組み込んで、コピー機を完コピして誕生したワルド。
頭部はまんま業務用サイズコピー機に怪物の顔を落とし込んだデザインで、コピー用紙を収納する土台部分に牙の意匠がある他、上部のモニターパネルが右目になっている。
更に左腕へ、一回り程小さいサイズのコピー機をスキャナー部分が掌側、用紙の排出口が手の左横側に来るガントレットとして装着している。
コピートピアの力を悪用する事で、左手のスキャナーから放つ光『コピーライト』で対象をスキャンし、対象の精巧なコピーを左腕より出した用紙から召喚する能力を行使する。
ただ、このコピーは外見も声も本物と全く同じでも性格は極悪の一言に尽きる、似ても似つかない“粗悪コピー品”で、コピー達は特に本物に迷惑を掛ける様な行為を優先しつつ積極的に悪事を働く為、瞬く間に侵略先の世界を破壊・混乱へと陥れられる。
しかもコピーした対象と親しい間柄の人物がいるならその姿を利用して相手の心に揺さぶりをかけたりと悪知恵も結構働く。ただコピーは悪人全開故、真偽の判断自体は割と容易。
外見的な違いとしては目付きの悪さで、悪事を重ねていく内にどんどん目つきが悪くなっていき、マスクタイプのヒーローの場合は赤い目が浮かぶ。
その場合、使用アイテムも完璧にコピーでき、それを使って変身・変身解除が可能。間接的にヒーローの力を悪用してヒーローの信用を失墜させる芸当もできる。
非常に汎用性が高い強力な能力を持つ半面、これと言った攻撃手段は持っておらず戦闘能力は低め。ただしコピーライトを浴びせた相手のコピーはコピー元に突っ掛かって危害を加える、あるいは極悪の衝動に突き動かされて悪事を実行する為、結局コピーされた相手を自分のコピーも押さえ込まなければならない不利な状況に陥れられる。その為相対する側はコピーライトを封じなければまともに戦う事が出来ない。
そしてコピーワルド自身もこうした自らの性質を理解していて、「~コピー」と言いながら極悪な粗悪コピーが巻き起こす悪事に振り回されるコピー元や第三者の混乱ぶりを見物しながら現場を転々とする立ち回りを取る。
活躍
前話でツーカイザーを倒すどころか、新しい力を身に着けてしまった結果に憤りを隠せないボッコワウスの不満に対応したバラシタラの手で様子見の為に誕生。人間界に現れて人々をコピーして粗悪コピーを大量生産、好き放題に暴れさせて混乱を巻き起こしていた。
程無く駆け付けたゼンカイジャーにコピーライトを使っている光景を見られて能力の内容を察せられ、すぐさまチェンジした5人からギアトリンガーの銃撃を浴びせられる。
しかしキカイノイドメンバーは粗悪コピーに苦しめられる人々の救援に向かったので、残ったゼンカイザーを「ハッハッハ、お前1人残されたコピ~」と挑発するもすぐに上空から降下して来たツーカイザーの放った銃撃を浴び、たちまち2対1の状況になってしまう。
ゾックス「俺もいる事、忘れてもらっちゃ困るな」
「ツーカイザーまで現れたコピー! こうなれば一か八かコピー! コピーライト!!」
窮地を脱するべく、一か八かの賭けでゼンカイザーとツーカイザーにコピーライトを浴びせると、これが成功して2人の粗悪コピーが召喚され本物と戦い出したので「よぉ~しっ!うまいこと奴ら同士で戦い始めたコピー! 今の内に退散コピ~♪」と言い残しつつこの場を逃走した。
そして、ここで生み出された偽介人と偽ゾックスは戻って来た残りのゼンカイジャーを巻いた後、意気投合して銀行強盗や宝石窃盗、傷害罪等、短時間でかの極悪なギャングも真っ青の悪行三昧を世界各地で繰り広げ、本物の介人が警察に逮捕されてしまう事態に発展してしまった(ただ、逮捕後にも偽物が暴れていた為本物である事はあっさり判明、警察の方も本物の保護目的の為に一時的に拘留していた)。
その後、偽物2人の前に居場所を探り当てたキカイノイド組が立ちはだかるも、仲間の情を利用した演技で攻撃を躊躇わせる偽介人の姿に攻撃が出来ず、そこを一方的に銃撃される卑劣な行動で翻弄される。
そして直後にコピーワルドも偽物2人の後ろから現れ、「い~ザマコピ~! 倒せないなら黙って見てな~!」とゼンカイジャーをおちょくって偽物達と共に場を立ち去ろうとした所に、警察署を襲撃したゾックスとそれに無理矢理連れられた介人が現れ6対3の状況に。
本物の名乗りに割り込む粗悪コピー達と一緒に記念撮影風の〆ポーズを決めた後、本物とコピーが2対2で対決する中、残るキカイノイド組と交戦。しばし格闘戦でやり合った後、「貴様らのコピーも作ってやるコピー!」と言ってコピーライトを放って戦局を有利にしようとする。
マジーヌ「させるか! ぬぬぬマジーヌ! 『エラーコード』!」
『トナーを交換してください』 『トナーを交換してください』
「えっ? えぇーっ!? 予備なんか持って来てないコピー!」
ゼンカイマジーヌの魔法でトナー(※恐らくコピーを作る為のエネルギーをそう呼んでいる)切れにされた上、その隙にセッちゃんのアドバイスで使われたバイオマンギアの力によりギアトリンガーから放たれた電子ビームを浴びた事でスキャナーの電子回路が狂いコピー能力を喪失。
セッちゃん「超電子の技で電子回路を狂わせたチュン!」
「これじゃコピーできないコピ〜!!」
ジュラン「だったらサクッと倒されちゃいな!」
これで実質丸腰になった所にキカイノイド組4人の総攻撃を受けて瞬く間に追い込まれる一方、コピー達の方は本物と互角の戦いを繰り広げていたが、ゼンカイジュウギアの力でスーパー化した本物には流石に及ばず、ゼンカイテンランスのワイヤーで纏めて拘束された所に超高速の連続攻撃を受けてダウン。
その流れから超ゼンカイスーパーバスターとツーカイザー・レックスリフレイザーの同時攻撃を喰らって(偽ゼンカイザーは偽ツーカイザーを盾にしたが諸共貫かれた)敗北・消滅。
それに一歩遅れて、コピーワルド自身もキカイノイド組の放ったゼンカイフィニッシュバスターが直撃して爆散・敗北。
直後にコピー元の民間人へ一斉に襲い掛かろうとした粗悪コピー達も一斉消滅した。
クダイテスト「こう見えて、俺はコピーじゃないぞ!」
そして残されたコピートジルギアは爆散の際に遠くへ飛んで行き、それを見付けて踏んだクダイテストが取り込み、ダイコピーワルドが誕生した。
なお今回の台詞を以って、ダイワルドの素体になるクダイテストは毎回違う個体である事がさり気無く明言された。
余談
声を演じる福島氏は今作がスーパー戦隊シリーズどころか特撮初出演であり、同時に『HUGっと!プリキュア』のハリハム・ハリー(人間態)以来、3年振りのニチアサ出演となった。
コピーライト(Copyright)は一般的には英語で「著作権」という意味で使われている。ニチアサとしては仮面ライダーゼロワンの仮面ライダーサウザーが使用する必殺技カットインの©表記と言えば解かる人もいるかもしれない。それを踏まえると、ある意味でカシワモチワルドの転売ヤーと同じ様なメタ演出と言えるだろう。
コピー機モチーフの戦隊怪人は久しぶりで、『百獣戦隊ガオレンジャー』のコピーオルグ以来。複合モチーフなら『爆竜戦隊アバレンジャー』のラッコピーマンが前例になる。
この回で介人を逮捕・取り調べした刑事を演じたのは、本作でゼンカイザーのスーツアクターを担当している高田将司氏で、奇しくも3年前と同じ役柄を演じている。
また、コピーワルドの作った粗悪コピー達の被害に遭ったサラリーマン役として様々な怪人のスーツアクターを担当し、今作ではイジルデのスーツアクターを務める村岡弘之氏も出演している。
関連タグ
イミテイションのサロゲDT:天装戦隊ゴセイジャーに登場するコピー繋がりの怪人。こちらは味方サイドのメカをコピー元としている。因みにコイツの趣味はデータの違法コピー。
コピーオルグ:20年前の戦隊に登場した直近の先輩で、こちらはヒーローの偽物を生み出して本物に嗾けた。
コピー女帝、ゴビース、コピー忍者クリソッツ坊、ラッコピーマン、コピーロイド(メタロイド):その他の歴代のコピー繋がりの戦隊怪人。
ドーラミラージュ:同じくヒーローの偽物を生み出し、人々からの信頼を失わせる作戦を図った戦隊怪人。
バングレイ:同じくコピーを生み出す幹部格戦隊怪人であるが、性格まで本物そっくりに再現可能であり、それを逆手に取った作戦でレッドに絶望を与えようとした。なおゼンカイジャーとは劇場版で交戦済み。