曖昧さ回避
- アニメ『デジモンセイバーズ』の主人公。本項で解説。
- ゲーム『絶対絶望少女』の登場人物。→大門大(ダンガンロンパ)
上記のイラストは1と2のキャラクターを一緒に描いた貴重な一作品。
『デジモンセイバーズ』の大門大
CV:保志総一朗
概要
アグモンのテイマーにして、後にDATSの隊員となる。14歳。
誕生日は『セイバーズ』の初回放送日と同じ4月2日。
また、『セイバーズ』の舞台は神奈川県横浜市(中区のみなとみらい地区周辺)である為、その付近(中区本牧の近辺?)に住んでいるものと思われる。
『セイバーズ』の時代設定は公式には明言されていないが、仮にリアルタイムの放送年(2006年)と同じと仮定した場合、大は1992年(平成4年)4月2日生まれということになる。この場合、それぞれ生年が公式設定で判明している歴代主人公と比べると以下のような年齢差となる。
- 『無印』(時代設定および放送年:1999年)の主人公である八神太一(1988年度生まれ)より4歳年下
- 同作の3年後(2002年)を描いた続編である『02』(放送年は2000年)の主人公である本宮大輔(1991年度生まれ)より1歳年下
- 『テイマーズ』(時代設定および放送年:2001年)の主人公である松田啓人(1990年度生まれ)より2歳年下
私立鳳学園に通う中学2年生で、父親の失踪以降、父のように己の強さを磨く為に何故か喧嘩番長の道を突き進む事となり、周辺校のワル達と喧嘩に明け暮れ、己の肉体や精神を磨いてきた過去を持つ。このため「日本一の喧嘩番長」を自称している。母の大門小百合曰く警察のお世話にもなったこともあるとのこと。日曜は昼過ぎまで起きてこないらしい。
隣町の不良の大軍団から目をつけられ、たった1人で全員を片付けた(大体一クラス分程度の人数はいる)ところ、丁度アグモンと出会って喧嘩を売られたためそれを喜んで買い、日が暮れるまで殴り合いに興じる。気が済むまで喧嘩した後、お互いの男気を認めた両者は『兄貴』と『子分』の関係となる。
しかし、一般人とデジモンとの接触は禁じられていた為、DATSから追われる身となる。しかしコカトリモンに襲われた際、その才能を見出し身分を隠して近づいた『DATS』の湯島所長(当時、大は彼を「デジヴァイスのおっちゃん」と呼んでいた)からデジヴァイスを貰い、正式にアグモンのテイマーとなる。それからもしばらくは組織に身を置く事を嫌がっていたが、アグモンの処分を避ける目的に加え、「強い相手=デジモンと遠慮なく戦えるから」と言う理由で、DATSの隊長である薩摩廉太郎に対し直々に入隊を志願、許可される。
デジモンを殴らないとデジソウルが発生せず、デジモンを進化させる事が出来ないと言う原因不明の制約がある。しかし、気持ちが高ぶれば気力で出しているシーンもあるので、恐らくデジソウルを高める為に必要な士気向上の行為として、デジモンを殴る事で闘志を燃やす必要があるのだと思われる。但し、この事は販促PVでトーマから「君はどうして殴らないとデジソウルを発生させられないんだ」と呆れられていた。しかし、第46話では遂に、自らの意志でデジソウルを出して、アグモンをシャイングレイモンに進化させた。
世間的には紛う事なき不良であるが、その一方で人間的には人情深く熱い男で、男の矜持を大切にする真っ直ぐな性格。意地を張って年齢以下の子供っぽく暴走する事がある一方、対立していたトーマが怪我したのを見た際は、意地を捨てて肩を貸す等と仲間意識は強い。また、父親から家族を任された為に「家族を守る」と言う意識は人一倍強い(これには幼少期にカエルを家に持ち帰ろうとして英に「カエルにも家族がいる」と諭された事も関係していると思われる)。
と言ってもアグモンと出会い、DATSの隊員となるまではほとんど一匹狼のような生活を送っていたようで、本編で友人として登場したキャラクターは非常に少ない(しかも喧嘩とは縁もゆかりもない人)。
(一応)現代っ子でありながらハイテクや横文字に疎く、勉強は大の苦手で補習や追試の常連でもある(もっとも、進級したい一心で受けてきたその追試や補習は下記の通り、デジタルワールドに残留を決めたことで無駄になったが・・・)。そのせいか相手デジモンの名前がうろ覚えだったりする事も……。アグモンとてそもそも出会った当初は「デカイカエル」と勘違いしていて、あまり不思議に思ってすらいなかった等、細かい事は気にしないタイプ。
ドリモゲモンとの戦いでは地底からの脱出に利用するだけでなく、脳天を殴打して潜れない水晶のコロシアムに誘導したり、いとも容易く拳を躱してしまうプチメラモンとの戦いでは湯島が七輪で魚を焼く姿にヒントを得て、あえてベビーフレイムを与えてメラモンに進化させ、ぶん殴りやすくするなど父親がインテリな為か機転が利かせるシーンが多く、「居候三杯目にはそっと出し」という諺を知っていたりもする。
とはいえ、基本は理屈を超えている御仁なので、トーマをして大に勉強を教えるのは不可能と断言されている。
父親から貰った銀色のIDプレートを首から下げて大事にしており、思いを馳せる時は握り締める癖があったりと、父への思いは特に熱い。この為、彼の人生哲学の多くは父譲りのものとなっている。
また、これまでデジモン事件を通し、人間の様々な欲望を目の当たりにしてきた為か、「『人間』を悪意や欲望に塗れた生物」だと言うデジモン達の認識を否定してはおらず、それでいて尚、「デジモン達を助けようとする善人がいる」事を説いている(曰く「悪事をするバカな人間がいるならば、他者の為にバカになれる熱い人間もいる」との事である)。
その熱い心はかつて敵対していたデジモン達にさえ、有無を言わさない説得力を与え、世界の危機に際しデジモンと人間の結束に繋がった程(父が各地で困っていたデジモン達を助けていたという事情も絡んでいる)。
トーマ曰く「自分の頭脳を持ってしても理解不能」との事。そりゃそうだ。
デジモン界の異端児
- パートナーとの出会いが殴り合いの喧嘩。
- 全体的にデジモンのサイズが大きいセイバーズにおいて、怪獣サイズの成熟期相手にも平気で挑みかかる。
- タンカー相手に「タイマン勝負をする」と言い切り、実際に妹のため挑もうとする。
- ロイヤルナイツ級の究極体デジモン相手でも素手で挑み、ある時は殴り倒し、牙をへし折り、槍を受け止める強靭な肉体を持つ(しかもそれらの武器はクロンデジソイド製である)。
- 人間相手では複数人の不良やヤクザを単騎で撃破する。
- アルゴモンによって眠らされたにも関わらず、いつの間にか人間の中でただ一人蘇生してアルゴモンに一撃見舞う。
- デジモンにも臆する事なく飛びかかり、素早く移動するガルルモンや地面を掘り進むドリモゲモンに乗っても振り落とされる事なく、しがみ付き続ける。
と、現実的な要素を踏まえていた『デジモンシリーズ』に賛否両論を巻き起こした台風のような漢である(現実的な路線はトーマが引き受けた形になっている)。
その人間離れした身体能力からファンの間では「彼はもはや人間ではない、マサルダイモンというデジモンである」と言う奇説が実しやかにささやかれている。
因みに彼の父親もまた、同様に究極体を殴れる実力を持っている。ホントに人間か?
ダイモンの名が示す通り、敵からしたらまるで悪魔のような存在なのかもしれない。かつてのイグドラシル側から見たら、その姿はまさしく悪魔。
但し、勘違いされがちだが、大がこうして戦えるのは「『アグモン』と言うパートナーがいるところが大きい」と自認しているところであり、力を貸したり与えたりするのではなく、力を合わせてともに戦えるからこそ、常人を越えた活躍ができるのだろうと思われる。
その性格とバトルスタイル、担当声優からファンの間で「スクライドのカズマそっくり」と言われる事もしばしば。
中の人も似ている事を認めていたりする。
しかし、そんな大も初期にはトーマにボクシング対決で完敗している。まあ、トーマはスポーツ万能、それもボクシングにおいてはオリンピック選手以上の実力を持っている為、当然と言えば当然なのだろうが、大は当時からして成熟期デジモンたちと素手でやりあっているにもかかわらず、である。また、後に大がオリンピック選手をもってしても倒せないであろう、究極体を何度もぶん殴っている以上、すごいのかすごくないのかなんだかよくわからない事になっている(尤も、ボクシングにはルールがある為、『ルールの存在しない戦い=ケンカ』では大が、ルールのあるスポーツではトーマの方が軍配が上がると言う事なのだろう……多分)。
なお、ボクシングトレーナーの見立てでは筋は良いとのことである。
最終回ではデジタルワールドに残留すると言う、後にも先にも「コイツしか居ないだろう」と言うエンディングを迎えている。
デジタルワールド残留を決めたが故に、現実世界では卒業を待たずに通っていた私学中学を退学したと思われる。
要するに中学卒業の学歴が無い為、デジモンシリーズ主人公唯一のリアル小卒先輩である。
歴代主人公の先輩たちや後輩とは違い、名前の頭に「た」や「だ」が付かなかった初めての主人公で、これは意図的なものである(但し、名字には「だ」が使われている)。
当時はシリーズで初めて名前に「タ」・「ダ」が付かない、ゴーグルを付けない、男性声優が担当という初めて尽くしの主人公として話題となる。これは『新しい主人公を作ろう』と製作者が意図的に「お決まり」から外したと言う。なお、2017年現在ではこれらは大が唯一ではなくなっている。
デジモンクロスウォーズ
デジモンクロスウォーズにおいては第76話に八神太一と共に登場。
前作主人公かつアグモンコンビなため、これ以外の組み合わせはありえないといったところだろう。
78話ではアグモン・バーストモードに乗って登場。
登場早々に究極体デジモンであるヴェノムヴァンデモンを圧倒し、オメガシャウトモンのアシストがあったとは言え、デジモンアドベンチャー02のラスボスであった究極体のベリアルヴァンデモンを4体(判り難いがよく見ると3体を吹き飛ばした後、そこに途中から1体が巻き込まれている為4体)まとめて倒してしまっている。
なおこの回歴代主役デジモンは全て最終形態で、その中でただ1人生身の人間でこの活躍である。
容姿・衣装
私服
前期と後期で衣装が違うという、比較的珍しい設定を持つキャラクター(工藤タイキの場合、一応別タイトルになっているため)。
前期の方が過ごしやすそうだが、後期はノースリーブとなったため、より大の隆々な筋肉が際立つようになった。
制服
共に前期にしか登場しておらず、学校の制服はさらに登場機会が少ない。
DATSの制服は、鬱陶しく感じているのか、メンバーで唯一上着のファスナーを全開にしている。
兄貴語録
- 男の喧嘩は常に命がけ! 死ぬ事を恐れた時点でソイツは既に負けてるんだよ!!
- 敵に背を向けて逃げ出せるかよ! どんな逆境でも一歩も引かずに立ち向かう! それが男の生き様ってもんだァーッ!
- 勝負はな……どっちかが負けたって根を上げねェ限り終わりじゃねェンだよ……!
- 男の喧嘩に場所なんか関係ねえ! 火花が散ればそこがリングなんだ!
- 男は意地張るより先にやんなきゃなんねえモンがあんだよ!
- まずは行動あるのみだ!
- 文鎮(ワクチンの事)/居留守(ウィルスの事)
- 無茶を通して道を切り開く! それが漢なんだよ!
- (数学の文章題に対し)兄貴……待ってやれよ……
- 何が有名にしてくれるだ! そんなのお前の実力じゃねえじゃねえか! 歌で天下を取りたかったら自分の実力で取ってみせろよ!
- 知れた事よ、これは俺とタンカーのタイマン勝負だぜ!!
- 待てよ! 金じゃ手に入んねえモンがあるだろうが! 希望は金じゃ買えない! 子供の夢だって金で買えるモンじゃないだろ! (中略)子供ってのは親の背中を見て育つんだ! けどな、だからこそ親は子供の夢に背を向けちゃいけねェんだよ!
- 古今東西、飯の邪魔をするやつに正義があった試しはねえんだ!!
- 戦わなきゃ最初から勝てるわけねえだろ
- 何が嫁さんを傷付けたくないだ……! 傷付いたときにお互い庇いあって生きていくのが家族なんじゃねえのかよォッ!?
- 例え顔を見たことが無かろうと子供は自分の親への気持ちを消せやしねえ! 子供なら……人間なら……それが当たり前なんだよ!
- 甘ったれるな! 居場所なんて自分で見つけろ! それでもなけりゃ自分で作れ! やけになってそんな事したって誰も喜ばねェ!!
- 最低だ! 貴様! 人間の風上にもおけない最低の男だ!(中略)父さんが頑固者ならテメェはただの臆病者だ!
- いいか!? 拳で語るってのは相手に痛みを与えるだけじゃねえ! 相手以上に自分の心もイテェんだよ!!! 一方的にブン殴ろうって言うテメェのやり方は痛みを怖がる臆病者のやり方だって言ってんだよ!!
- 悪ぃが、黙って見ているつもりはねぇ! 何度倒されようが、俺は何度でも立ち上がってやる……何度でもな! 可能性がある限り、俺は絶対あきらめねぇぞ!! 必ずテメェをぶっ倒す!!
- ゴツモン! 俺たちはお前を信じてここまで来た……だったらお前も俺たちを信じろ! そ れ が 漢 だッッ!!!
- 何がロイヤルナイツだ! 何が神だ! 世界が滅びようって時にテメェらの神様は一体何してやがる!! 世界を救えもしねえ奴が! 神を!! 神を名乗ってんじゃねェェッ!!!
BGMについて
専用テーマ曲は奥慶一氏が手掛けた「挑発∞」。このBGMをバックに兄貴はデジモン達を拳一つでぶん殴っていく。兄貴すげえ…。
関連イラスト
関連タグ
トーマ・H・ノルシュタイン 藤枝淑乃 イクト(野口郁人)…DATSの仲間たち
大門豊・・・同じく相棒を使役しているが、生身でも強い大門繋がり
アニメ・デジモンシリーズの歴代主人公たち
八神太一(無印)>本宮大輔(02)>松田啓人(テイマーズ)>神原拓也(フロンティア)>大門大(セイバーズ)>工藤タイキ(クロスウォーズ1期・2期)>明石タギル(クロスウォーズ3期)>新海ハル(アプモン)
特に、初代主人公である太一とは、『クロスウォーズ』3期での共演に加え、パートナーデジモンが同じアグモンであることから共に描かれることが多い。