概要
地底の奥深くに眠る怪物達が棲む帝国。簡単に言えば地獄のバケモノ。マジトピアの天空聖者達との戦いで地底の奥深くに封印されたが、徐々に力を蓄え、地上への侵攻を開始した。
マジレンジャーに絶対神ン・マが討伐されるまでは、力こそがすべての帝国であり、強い者にはそれなりの地位を、弱い者には奴隷か死をという完全な弱肉強食社会だった。
特徴として大量殺戮や破壊が多く、前作の犯罪者達のケースと同様、本作の近年の作品では避けられていた一般人の犠牲が比較的多い。
幾重の層に分かれ、下にいる者ほど地位が高い。
基地となるのが、冥府十神の住む神々の谷を模した謁見の間である。謁見の間にはブランケンやメーミィの座る玉座やン・マが封印された大穴があり、この大穴から幹部らは指令を与えられる。
この謁見の間には予言の書が埋められており、マジレンジャーの序盤から中盤までの出来事が予言として記されており、ひとりでに飛び出してバンキュリアを神々の谷へと導いた(実は冥府神の末路も記載されている)。
また、地底冥府には『真実の影淀みし沼』という場所があり、ここに知りたい情報を入力する事でその情報が映し出される。
スーパー戦隊シリーズに登場する敵としては戦隊と和解し、かつ共存する道を歩んだ最初の組織である
(ただし、初めて戦隊たちと和解した組織は激走戦隊カーレンジャーの宇宙暴走族ボーゾックであり、こちらは黒幕を倒した後に解散を選んでいる。また、複数の幹部が出奔して戦隊と共闘するケースとしては大星団ゴズマ、最終ボスが戦隊に討伐されたのち国家が平和を取り戻したケースには地底帝国チューブの前例がある)。
冥獣帝ン・マ→絶対神ン・マ
タコのような姿をしたインフェルシアの帝王で、15年ほど前にブレイジェルによって封印された。
しかし自らを封印したブレイジェルを洗脳し、ウルザードに仕立て上げた。
後にメーミィの策で復活するものの洗脳に打ち勝ったブレイジェルの体内に封印されることとなる。
しかし、終盤にてティターンを生贄として絶対神に転生。転生前よりもさらに悍ましい姿になり、人語を話せるようになった。その心は虚無と飢餓に満ちており、全てを食い尽くそうとする。
口から触手を展開することで物質やエネルギー問わずあらゆるものを喰らうことができ、この力でマジレンジャーの魔法を吸収して無力化したばかりか、時間をも喰らって闇に覆われた未来の世界へと誘った。
しかし、最後は家族全員で繰り出された最強最大の魔法「マージ・マジ・マジェンド」を吸収しきれず、初めて自分が満たされる感覚を味わいながら滅び去った。
幹部
凱力大将ブランケン
声:江川央生 (Stage.1~18)
インフェルシアの初代司令官。性格は短気かつ粗暴で、体育会系。
かつてはハイゾビルだったが、改造を重ねながら死線を乗り越え、数多くの手柄を上げて現在の地位に上り詰めた叩き上げの軍人である。
そのため、部下達から慕われる(戦死した際にはバンキュリアが「ブランケン様~~~~~!!」と絶叫した)が、失敗した者には容赦なく制裁を与える。怒りが頂点に達すると、湯気が上る。
ウルザードとは不仲であり、彼がマジレンジャーにとどめを刺さず帰ってきたりすると、つかみ合いになることが多かった。
武器は、ン・マの牙から作られた「底皇剣ヘルファング」で、底皇剣地獄斬りという必殺剣を持っている。ブランケンの死後は、ウルザードが引き継いで鍛え直し、全く別の剣にした。
ウルザードの魔方陣で一度地上に出てきたものの、マジレンジャーの活躍で追い返され、「魔法使いのガキ共」と悪罵する。
その後はなかなか地上に出られずフラストレーションが溜まっていたものの、地上を繋ぐ冥府門の扉を強引に抉じ開け、再び地上で暴れだす。
余談だが、スーパー戦隊シリーズで巨大戦で必殺剣を使った敵幹部は彼が最初である。
しかし最期はマジマザーの幻と共に戦ったマジキングの新必殺技「魔法家族斬り」の前に倒された。
モチーフはフランケンシュタインの怪物である。余談だが、声を担当した江川央生は、『炎神戦隊ゴーオンジャー』で、炎神バスオンの声を担当し、スピードル役の浪川大輔と再共演することとなる。
魔導神官メーミィ
声:高戸靖広 (tage.19~34、『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』)
ブランケンが戦死した後に着任した2代目の司令官。
所謂オネエ系に近い喋り方をする。作戦が失敗すると、「不愉快!」とヒステリーを起こす。
彼の正体は、元天空聖者ライジェルであり、かつてはブレイジェルの下で、サンジェル(マジシャイン)、ルナジェル(リン)と
戦っていたが、彼らを裏切りインフェルシアに付いた。彼の裏切りで、ブレイジェルは地底に落とされ、ルナジェルも負傷させる。サンジェルとの戦いで彼を蛙にするが、自身はミイラにされてしまう。
得意魔法は雷と闇魔法であるほか、マジトピアの禁断の魔法も使いこなすが、体がミイラであるため魔法を使うと体力を大幅に消耗する。
ブランケンの死後、2代目の司令官に着任。自らの力を示すため、ナイとメアをムカデにした。
ン・マの爪から作られた扇が武器。ひたすら力押しの作戦を好むブランケンとは対照的に、策を張り巡らせる頭脳派である。
天空聖者同士の戦いである「デュエル・ボンド」でヒカルと戦うが、イカサマを用いて勝とうとしたことから彼の怒りを買い、最期は冥府神の復活を予言しながら倒れた。
後に『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』にて、ゴードムエンジンの力で復活。3人の巫女(?)の一人としてスーパー戦隊と戦うも、最期は時の魔神クロノスによって、ツエツエ・フラビージョと共にプレシャス「三賢者の杖」にされてしまい、クロノスと共に破壊された。
(その際の断末魔は「アルティメット不愉快!!」)
モチーフはミイラ男で、名前はミイラを意味する「マミー」(mummy)からきている。
魔導騎士ウルザード
声:磯部勉
当該記事参照。
妖幻密使バンキュリア
声:渡辺美佐
ヴァンパイアの姿をした女スパイ。少女2人に分裂することができる。
詳しくは当該記事参照。
冥府十神
↑画像は、三賢神の一人にして冥府十神唯一の生き残りにして、ン・マ打倒後のインフェルシアの統率者となったスフィンクス。
当該記事参照。
構成員
本作における「今週の怪人」枠。
冥獣
生物兵器として駆り出されるインフェルシアに巣食う怪物。人語は一切喋らず、本能のみに従う。
大概は人間大の大きさだが、ワームのように最初から巨大な個体もある。
このうち、オーガ・グール・スケルトンは「蟲独房三冥獣」と呼ばれる。
劇場版『インフェルシアの花嫁』には超冥獣が出現した。
なお、冥獣と冥獣人にはそれぞれ豆知識となる+α情報があり、そこから生態を窺い知る事ができる。
冥獣人
中盤から登場した怪人。冥獣の上位種といえる個体で、知能が付いた分冥獣より強い。格は冥獣とさして変わらないが、ハイゾビルより立場は上とされることが多い。
また、種族としての名前だけでなく、個体ごとに名前も存在する。
このうち、シチジューロー・ネリエス・ブルラテス・ズィーは『冥獣人四底王』と呼ばれる。
冥府兵ゾビル
インフェルシアの一般兵。他作品の戦闘員とは異なり、働き次第で昇格もできるのが特徴である。敵前逃亡は死刑で、弱い奴は使い捨て。
冥府十神編では一切登場しなくなったが、最終回では、インフェルシアの再興のために働く生き残りが見られた。
冥府伍長ハイゾビル
ゾビルより格上で、彼らを取りまとめる連隊長のような役割を持つ。冥獣を操る指揮権限を有する個体もいる。
ブランケンもかつてはこの地位で、数々の戦果を挙げたことから司令官にまで上り詰めた。
スーツの1つは獣電戦隊キョウリュウジャーの敵幹部・獰猛の戦騎Dに改造されている。
関連イラスト
関連タグ
有尾人一族ジャシンカ帝国、地底帝国チューブ:同じく地底に本拠を構える敵組織。
チューブは最終的に和解した国家であると言う共通点もある。
バンドーラ一味:ドーラモンスターが同じく西洋の怪物をモチーフにしている。
イリエス魔人族:構成員が同じく空想上の怪物をモチーフの軍団。
外道衆、デスガリアン:平成後期以降のシリーズ作品の中でも比較的一般人への殺傷描写が多い敵組織。
ヨドンヘイム:似通った経緯で最終的に戦隊側と講和を結んだ敵組織。
怪物くん:序盤の幹部のブランケン・ウルザード・バンキュリアのモチーフの組み合わせが、怪物くんの従者3人組と同じである。
スーパー戦隊の悪の組織
アリエナイザー→地底冥府インフェルシア→※ネガティブシンジケート