デイズゴーン
でいずごーん
This World Comes For You
この世界全てが敵となる
概要
2019年4月26日発売のゾンビゲー+オープンワールドサバイバル+TPS。CERO-Z、ESRB-M。
開発はSIE Bend Studioで、舞台は同スタジオのあるアメリカ合衆国オレゴン州。
PS4時限独占から2021年5月18日にSteam版が解禁。
また、PS+加入中のPS5保有者には通常版が無期限でフリープレイ配信されている。
特徴・コンセプト
- 『ストーリー性の強い作品』
- 『大量に敵が出現して倒す』
- 『オープンワールドへの挑戦』
- 『広大な世界をバイクで旅をする』
という4つの柱を軸に、新規IPを作り出す意図を持って開発された。
タイトルはDaysGone=過ぎ去った日という意味と、「パンデミックからどれだけ自分たちの人生がなくなっていったか」のダブルミーニングであり、ポーズ画面の経過日数は後者を意味している。
ゾンビモノとしては、一言で言うならドーン・オブ・ザ・デッドではなくランド・オブ・ザ・デッド。
ゾンビ災害から2年後、情勢がある程度落ち着いた旧秩序の残滓と新秩序の萌芽が混在する世紀末世界を舞台にサバイバルや生存者たちの軋轢、との衝突を描く。
最も地獄だったのはパンデミックからの数週間とされている。
商業的評価
続編を期待させる終わり方で出来も決して悪いものではなかったのだが、
「新規IPに育て上げる」という高い目標が仇となったのか、多くの謎を残して展開を終了したにも関わらず2022年5月現在続編の情報はない。
もっとも開発に6年かかっており、ゲーム業界がゾンビゲー(※)のパンデミック状態なことを鑑みれば、続編にGOサインが出ていたとしても2022年現在はまだ時期尚早かもしれないが。
ただ、2が却下されたという噂がスクープされたのが無印ラストオブアスのリメイクと同時で、後者が真実だった(英語での第一報)事を鑑みるに、2実現への道程はとても長く険しいかもしれない。
※:広義の意味で
ゴア描写
ゾンビの外見は「期待するとガッカリ」な程度にはグロ控えめ。
これは本作の感染者は「アイ・アム・レジェンド」や「28日後…」のような死者よりも凶暴化した生者に近いためである。
一方で傷害と殺人の瞬間は殆ど規制無しで描かれており、普通の人間相手でも各種のフェイタリティや日用品を改造した凶器などで現実で簡単に真似できてしまうまさに子供に悪影響を与えかねない(モヒカン相手とはいえ)生々しい殺人を行えてしまう。殺害の瞬間が見えないのはゾンビに食い殺されるのを待つだけとなった者たちに対する介錯の場合くらいである。
ディーコンの死亡シーンはゴア直前で暗転はするものの、猛獣やフリーカーのフェイタリティ脱出に失敗すると頭を食い千切られたり内蔵を引きずり出される。特に熊は怖い。
また、019年の洋ゲーでありながら子供の死亡描写が入っており、未成年のゾンビ(ボカされておらず、はっきり第二次性徴期と明言されている)が普通にザコクリーチャーとして登場、ゲームクリアには不可避のストーリーミッションの一つで必ず殺害することになる。この他未成年のネームドキャラの一部も残虐な目に合う他、爆弾やバイクの転倒に巻き込まれれば死亡する。
ただそれでも規制がないわけではなく、日本版では一部の殺傷シーンを画面をズームして隠す、及び肉体欠損各種(腐乱死体やモツの見えるフリーカーなど)の削除が行われている。
サバイバルモード
オープンワールド恒例の特殊な最高難易度。
例によってファストトラベルの使用が制限される。
一方で飢えや渇きなどの概念が追加されない代わりに、望遠鏡によるマーキングやサバイバルスキャン(ホライゾンの「フォーカス」やツシマの「聞き耳」に相当する索敵レーダー)の強化といった索敵システムが制限され、HPなどの各種ゲージやミニマップがスキャン中のみしか表示されなくなる。
また、敵の接近情報や銃の残弾数は一切表示されなくなる。
New Game+
所謂強くてニューゲーム。
ストーリーと消耗品の在庫を除くほぼ全ての収集要素と成長要素が引き継がれ、
更に周回特典としてボウガンのように特殊弾を撃てる狙撃銃「BND-150」が追加される。
システムの都合上1周目ではみすみす見逃すしかなかった素材を開始直後からガンガン拾えって好きな戦い方で進めていくことが可能になる。
また、新たな難易度「HARDⅡ」と真の最終難易度「SURVIVALⅡ」が選択可能になる。
…が、2周目に挑むようなプレイヤーであれば、1周目で通常のサバイバルを選択する方が難しいと思います。
取り返しのつかない要素
一度難易度サバイバル(Ⅱ)でゲームを始めると難易度を変更できなくなる。
また、NewGame+では各集落の好感度も引き継がれるため、一周目で好感度を最高にしてしまうと最終ミッション直前のイベント差分を閲覧不可能になる(と言っても記憶が確かならイベントが省略されるだけであったはずだが)。
あらすじ・世界観
世界規模のパンデミックにより人間社会が崩壊して2年後。
人々はウィルスで狂暴化した感染者「フリーカー」、野生の猛獣達、そして同じ人間達に怯えながらキャンプを築き、自給自足をしながら生活をしていた。
賞金稼ぎ「ドリフター」の「ディーコン・セントジョン」は亡き妻への未練を断つために北への移住を進めている最中だった。
が、妻が乗っていたヘリの搭乗員であるオブライアンと再会を果たした事で彼女を探す旅に出ることになる。
世界観
社会が崩壊した現在、世界には所謂ゾンビであるフリーカーや、それを崇拝するカルト教団、熊や狼と行った猛獣が跳梁跋扈している。彼らの手により苦しみながら尊厳なき死を迎えることは日常茶飯事であり、所謂「言う通りにすれば楽に殺してやる」と言う言葉が時として取引として成立する程の地獄となっていた。
彼らから身を守るべく生き延びた人々はキャンプを築き生活しているが、ここは誰も彼もが多かれ少なかれ悪行に手を汚さざるを得なかった過酷な世界。キャンプをまとめる指導者もまた強い意志を持ちつつも極端な思想を持つものばかり。
さらにはキャンプでの生活に耐えかね、仲間を殺して物資を奪い残虐な野盗(所謂モヒカン)に身を落とす者も茶飯事である。
そんな世界でキャンプに属さず、バイクと銃を相棒に時にはフリーカーや野盗を退治し、時には狩猟採集した食糧をキャンプに納入して対価を受け取り自由に生きる賞金稼ぎ(兼野盗)たちが「ドリフター」である。
主要人物
- ディーコン・リー・セントジョン(Deacon Lee St.John) CV.祐仙勇
本作の主人公。愛称はリーではなくディーク。
社会崩壊後はブーザーとバディのドリフターとしてサバイバルを続けており、本編開始時点ではパンデミックの際に生き別れた妻の死を知って北部への移住を計画している最中。
社会崩壊前はバイカーギャング「モングルス」の一員で、そのクラブを兼ねるバイクショップの店員であった。
更に遡るアメリカ陸軍時代は第10山岳師団に所属し、北部同盟軍を支援する部隊の一員としてアフガニスタン戦争に従軍していた。最終的にマザー・シャリフに向かう途中タリバン側テクニカルの改造高射砲が直撃し、部隊は吹き飛ばされハリ川に転落。被害規模は不明だがディーコンは転落したトラックに閉じ込められて溺死した戦友7名の遺体を一人づつ引き上げるという壮絶な経験をし、それが最後の任務となった。
退役後はバイクで数年放浪した後にモングルスに入り現在へと至る。モングルスに入ったことは「人生のうちで数少ない後悔のない選択」といい切るぐらいかけがえのない思い出となっており、ブーザーともども今なおその制服のジャケットを着続けている(これらの過去はストーリーライン「皆のために」に「話せば長い」のチャプターで明かされる)。その思い入れたるや、命に関わる重傷のまま敵地のど真ん中から脱走するハメになった際、武器の次に制服を探す程。
サラとは彼女の車がエンストしていた際に出会い、彼女をチンピラ3人組から庇ってリンチに遭ったことから仲を深める。
アメリカ社会の闇たる貧富の差を超えた身分違いの恋であり、互いの両親や仲間の反対を押し切って結婚。参列者はブーザー一人だった。
ここまで読んだならもう言うまでもないだろうが、社会の崩壊がなければまごうことなき兵隊崩れのチンピラであった人物。実際、麻薬に手を出した末に仲間殺しを行ったモングルスのメンバーを破門する際、仲間とともにチームエンブレムのタトゥーを刻んだ背中をバーナーで焼く私刑を加えた過去がある。
平和な世の中なら控えめに言わずともお近づきになりたくない男だが、世紀末となった現在は善人がバタバタ死んでいったこともあって相対的にケンシロウ+桐生一馬を足して2で割ったような義理堅い好漢と化している(生存者たちの指導者が右も左も極端な思想の持ち主ばかりなので余計に)。未だにゾンビがうろつく世界で無意味な殺しを嫌い、女子供をへの優しさを捨てず、裏切りを始めとして自身が絶対に超えるべきでない一線を守り続けている。特に色恋沙汰に関しては本来オープンスケベでありながら亡き妻に操を立てており、据え膳をだされても断固拒否している。スキッゾの野郎とは違う。
世の中が世の中故に敵には苛烈であり、時としてとどめを刺す前に師の恐怖を煽りたてることもあるが、それでも余程悪辣な相手でない限りは自分で手を下すことを躊躇する程度の情を残している。
- ウィリアム・“ブーザー”・グレイ(William“Boozer”Gray) CV.竹田雅則
ディーコンの相棒。サラにとっては兄のような存在。
気のいいあんちゃんである一方で、社会崩壊前は麻薬の売人を知人に持つなど一歩間違えば薬漬け+ブタ箱送りで破滅していたかもしれない人物。
チュートリアルパートでリッパーに腕を焼かれて重度の大火傷を負う。
彼の看病が最序盤の目的であり、薬や食料を探して駆け回る中でオブライアンの生存を知り、物語が動き出すことになる。
- サラ・アイリーン・ウィテカー(Sarah Irene Whitaker) CV.坂本真綾
ディーコンの妻で大手製薬会社に勤めていた研究員。
パンデミックの混乱の最中に腹を刺され負傷、ヘリで避難した先もフリーカーの大群に襲われ死亡したかに思われたが…
北部の人々
ゲーム開始~中盤終わり頃くらいまでの舞台。南部に出立すると当分戻れなくなる。
ディーコンたちは当初はここから舞台の外である「北」への移住を計画している。
カスケード
ゲーム開始地点となる北部の北東地域。豊かな自然と山がちな地形が特徴。
ディーコンとブーザーのねぐらがあり、二人はここに存在するかつての森林局の監視塔を「オリアリー山のアジト」に改造し日々を生き抜いている。
この他、水力発電所やラジオ等など貴重なインフラが残存している。
集落は「コープランドのキャンプ」。
最初に訪れることになる集落で、周囲の監視がしやすい立体的な構造が特徴。
設定上はキャンプ内の水辺から魚を取れる。
- マーク・コープランド(Mark Copeland) CV.津田健次郎
キャンプのリーダー。
本編開始時点まではディーコンとは険悪だが、信頼度をあげてゆくと和解する。
陰謀論者であり、パンデミックに対する持論をラジオで発信している。
つまりは絵に書いたような「どこからともなく終末系DJ」。
結果として一種のカリスマと化しているが、言ってることは「全部政府が悪い」の一言で要約できる。
しかしながら彼の言葉は一部ながら正鵠を射ていたことが明らかになる。
また、形だけのリーダーではなく豊富なサバイバル知識を持ち、ある意味では北部のⅢ人のリーダーで最も頼りがいのある人物。
終末系DJだけあって、おそらくは本作で最も日本語訳が光る存在。
PTSDは「Put Them Soldiers Down」の略だと政府を批判する英語的言葉遊びを「ポイ捨てされた同志」と上手く日本語に落とし込んでいる。
- マニー
キャンプのメカニック。ディーコンのバイクをそうとは知らず解体して睨まれることに。
最終盤に再び出番がある。
ベルナップ
砂漠に覆われ、中央に巨大な岩山を抱えたた北部の北西地域。
MAPの最も北西の隅、壊滅済みのキャンプにサラの墓がある。
ちょくちょくサイドミッションで訪れることになる。
集落は「ホットスプリングスキャンプ」。
2番目に訪れることになるキャンプだが、プロローグ後、ディーコンたちがここの依頼を受けてバイクチェイスをしている場面からゲームが始まる。
温泉という貴重すぎる娯楽があるがタッカーの方針により事実上の刑務所、住人は実質的に農奴と看守と言う有様である。
その為だろうか、ランダムイベントで救出したはぐれ生存者をここに送っても信頼度はもらえない。
- エイダ・タッカー(Ada Tucker) CV.八百屋杏
キャンプのリーダー。元女子刑務所長の老婆。夫はパンデミックで絶望し自殺している。
「善人は皆死んだかフリーカーになった(意訳」として
キャンプに刑務所長時代の経験を元にした過酷な規律を強いている。
体罰も全面的に許可しており、キャンプ内を歩いていると警備員が倒れた労働者を芦毛にしている姿を確認できる。
それはリサが相手であっても例外ではなく、トラブルの引き金となってしまう。
- アルカイ・ターナー(Alkai Turner) CV.田村真
副官。商店も担当。
- リサ・ジャクソン(Lisa Jackson) CV.内藤有海
タッカーの知り合いの少女。
パンデミックの際に行方不明になった後、紆余曲折を経て自宅に戻り一人で生き延びながら両親の帰りを待ち続けていた。
その経緯から精神に異常をきたしているフシが見られる。
いよいよ最期と言うところでディーコンに救われタッカーのキャンプに保護されるが、
碌な大人がいない世界ではそこからが彼女の本当の苦難の始まりであった。
- レオン(Leon) CV.佐々木啓夫
チュートリアル担当。彼をバイクで追いかけるところから物語は幕を開ける。
コープランドから医薬品の調達を請け負うが、そのためにタッカーのキャンプから盗み出すと言う方法をとり、タッカーから薬の奪還を依頼されたディーコンに追われることとなり、更には逃走中に共犯者を裏切ったことでディーコンの怒りに触れる。
その顛末は作品世界の厳しい状況やディーコンの人となりを端的に説明してくれる。
なお、帽子の下はハゲである。
- アルヴァレス(Alvarez) CV.森夏姫
レオンの共犯者。彼に裏切られ殺害される自業自得の末路を遂げるが、
ディーコンとブーザーとは顔馴染みの友人であった。
ロストレイク
北中央に大きな湖を要する北部南東地域。
操作や世界観などの一連のチュートリアルが終わり物語が本格的に動き出すと、
とある事情で活動拠点をオリアリー山のアジトからマイクのキャンプに移すことになる。
集落「アイアンマイクのキャンプ」には北部地域で唯一の医者が存在する。
沼地の中央の島に築かれており、アクセスの方法はマトモな橋一本と、後はボロボロの桟橋と文字通り泥沼の砂州のみというフリーカー相手であればまさに要塞となっている。
フリーカーは砂州に足を取られ身動きできなくなるため見張りだけでバリケードすら築かれていない。
一方で人間相手にはリッパーが跋扈している都合上、協定を結んで難を逃れている。
- “アイアン”・マイク・ウィルコックス(“Iron” Mike Wilcox) CV.間宮康弘
キャンプのリーダー。平和主義者。
過去の体験から生殺与奪にうんざりしており、たとえリッパーが相手であろうと人間同士の殺し合いを良しとしない超ハト派。
それ故にスキッゾとはリッパーに対する方針で対立している。
- レイモンド・“スキッゾ”・サルコジ(Raymond“Skizzo” Sarkozi) CV.浪川大輔
警備主任の青年。
隠れたニューリーダー病患者であり、更にお風呂覗き系の百合の間に挟まる男。
ディーコンとは故あれば銃を向け合う程に険悪で、お互いに物事の善悪正誤よりも相手の人格否定や嫌がらせが優先されるレベル。
しかしながら誰も彼もが生存に必死な世界でコミュニティの警備主任を任されている能力は本物であり、ディーコンとも利害が一致すれば互いに罵倒しながらでも協力できる程度には計算高い。
特にリッパーに対する攻撃的な見解はほぼ一致しており、彼らとの協定(中立条約)には大きな不満を抱いている。
控えめに言ってもクソ嫌な奴だが、善人やインテリから死んでいった世界で、大学出のエリート坊ちゃんでありながら元ギャングとハッタリを効かせて必死に生き延びた苦労人でもある。
故に陰険さを見せつつもコミュニティの利益を考え仲間の死には心を痛めるなど一線は超えていない。
自身の独断が大きく運命を変えることになる。
- リッキー・パティル(Rikki Patil) CV.木下紗華
黒髪の白人女性。元機械技工士。
父兄の影響で機械いじりに親しみ、17で航空機メーカーに就職した。
アディとはそういう仲だが、本人はどちらかといえば求めを受け入れている方でディーコンに好意を示すシーンも。
- アディソン・“アディ”・ウォーカー(Addison“Addy”Walker) CV.朴璐美
黒人女性の医者。
北部地域唯一の医師。リッパーの襲撃の後に驚愕の事実が明らかになる。
アイアンビュート
山と盆地が中心の北部南西地域。水力発電所が存在する。
しかしリッパーに制圧されているためにマトモな集落はなく、
野盗の襲撃キャンプかリッパーの拠点しか存在しない。
挙句の果てにこの地域が占拠されているせいでロストレイクとベルナップの行き来が非常に困難になっている。
南部の人々
ゲーム中盤終わり頃~最終盤までの舞台。
南部の2/3程度をデシューツ郡民兵が支配し、
そして東部の南北を三日月状に貫くようにフリーカーだらけの97号線沿線がある。
最終的にゲームクリアまで立ち入れなくなる。
ネームドキャラの大半は民兵のやり方に不満を持っており、ゲームクリア後には一斉に手のひらを返す。
クレーターレイク(ウィザード島)
民兵の本部であり、カルデラ湖の山頂「ウィザード島」がある南部の大半を占める地域。
ウィザード島へのアクセスは2本の橋のみの鉄壁の要塞。
この時代にはもはや貴重なロケットランチャーまで有しており、NEROといえどうかつには近づけない。
しかしながらやはり物資不足は否めず、制服と呼べるものは腕章のみとなっている。
ウィザード島では武器のみ、ダイヤモンドレイクではバイクパーツのみを扱っており、
信頼も通貨も別扱いになっているので強化に手間がかかる。
- マシュー・ギャレット大佐(Matthew Garret) CV.手塚秀彰
デシューツ郡民兵のリーダー。
熱心なキリスト教徒orユダヤ教徒(私物の「古びた聖書」が旧約か新約かは不明。ただし、作中で旧約聖書の光景を引き合いに出すことはある)で、口を開くたびに聖書からの引用が飛び出す。
敵はフリーカーという信念の元民兵を鍛え「戦争」を推し進める。
パンデミック発生前にウィザード島でみた絶景を天の啓示とし、島内部の洞窟を「アーク」と称して人類滅亡後の未来に向け科学技術を記した書物と植物の種子の保存を進めている。熱心な宗教家である一方、演説においてLGBT層に対する平等を「神がそう定めた」と確約する寛容さもある。
しかしながら信仰が行き過ぎて原理主義者のきらいがあり、現在の世界を神の配剤、フリーカーを神の罰と認識している。更には犯罪者と脱走兵には問答無用で公開絞首刑という厳格すぎる処罰を課しておきながら有罪無罪の判断を戦前の基準で行っている。ついにはある事件をきっかけで「ゾンビそっちのけで揉める人間」の権化となり…?
- ジェームズ・ウィーバー少尉(James Weaver) CV.櫻井トオル
黒人男性の研究者。
ナパーム火炎瓶のレシピをくれる、ゲーム上では非常にありがたいお方。
- “ドック”・アルトゥーロ・ガルシア・ヒメネス大尉(Arturo Garćia Jiminez) CV.阪口周平
民兵専属の医師。
ただでさえ貴重な医師の上に腕も良いため、結果として島から出してもらえない状態。
パンデミック前はロサンゼルスで20年に渡りバイカークラブの面倒を見ていた。
- ウェイド・テイラー(Wade Taylor) CV.後藤ヒロキ
元ドリフターの青年。人生迷走中。
その経歴に反して民兵を戦争ごっこ程度にしか考えていない頭の軽い男。
なぜなら…
ある意味最大の戦犯である。
- ルミ・イケダ
賞金係。
どう見ても日系な名前に着崩されたNERO兵士の防護服と意味深な存在だが、
その正体は最後まで語られずに終わる。
ダイヤモンドレイク
民兵のキャンプ。
厳密にはクレーターレイク地域キャンプであり、南部到達後最初に訪れることになる。
- デリック・クーリ大尉 (Derrick Kouri) CV.杉村憲司
デシューツ郡民兵の一人でダイヤモンドレイクキャンプのリーダー。
パンデミック前は戦略空軍に10年所属していた生粋の(元)アメリカ軍人。
休暇でオレゴンを訪れていた最中にパンデミックが発生し、そのまま現在へと至る。
その身分から衛星通信がしむまでは色々と情報を得ていたそうで、曰くミシシッピ川から東は2日で壊滅したとのこと。
その経歴と荒れ果てた世界の基準で見てもなおタカ派な組織に身をおいている割には紳士的な言動であり、従軍のせいで半グレ化したディーコンからも「アンタが上官なら色々変わっていたかも(意訳」と言われるほど。
- グレン・ラッセル伍長(Glen Russell) CV.赤坂柾之
ゲームクリア後のキャンプの責任者。
- マリンズ二等兵(Mullins) CV.武田幸史
97号線
フリーカーによってほぼ埋め尽くされた高速道路とその沿線。
僅かな野盗キャンプと、フリーカーの大群の巣が大量に存在する。
非友好的組織
狂気に陥った人間たちや、一部例外を除き話し合いを拒否している秘密組織など。
リッパー
フリーカーを信奉するカルト教団。各地に禍々しいキャンプを建てている。
教祖のカルロスを除き皆名前を棄てている。
自らもフリーカーになることを望んで体毛を剃り外見や挙動を真似ている。そのため、夜間に遠目で彼らの行進を見れば、曲がりなりにも知恵者のスキッゾが彼らをフリーカーと勘違いするほど。フリーカーに襲われた場合は一切抵抗せず喜んで食い殺される。
その実態は自分たちの教義を各地の生存者にも強要する原理主義者の集団であり、生存者らに自傷行為やスカリフィケーションを強制、洗脳し無理やり信者にしている。
洗脳と言っても「未来の機械でビリビリ」ではなく現実のそれ…つまり拉致監禁に始まる肉体的精神的拷問によるもので、入信しない被害は最終的にそのまま殺害されたりフリーカーに捧げる生贄にされてしまう。
ディーコンとブーザーは彼らに指名手配されている。
リッパーの教祖。
文明崩壊前に仲間によって背中のタトゥーを焼かれる暴行を受け絶望していたが、
その最中にパンデミックが発生、狂気の信仰に覚醒する。
教祖ではあるが自身も暴行のトラウマを振り切れておらずいわば修行の途上である。
彼とディーコンの一騎打ちは双方の攻撃力がインフレしており、会話イベントを最後まで聞くのが非常に難しい。攻めればカルロスがあっという間に倒れるが、イベントを最後まで見ようと守リに入れば回避のためのスタミナが尽きてディーコンが斬殺される。
NERO
- ジェームズ・オブライアン(James O'Brian) CV.木村良平
パンデミックの際に、サラを乗せたヘリに乗っていた大学院生。
2年後も生存しており、防護服を着て各地を調査している。
しかし組織での立場は低く、組織の目的は愚か自身の任務の内容すら知らされていない。
再会したディーコンに取引を持ちかけ、真相を探るべく他の調査部隊の行動を追跡させる。
それが実を結び、エンディング後に明かされる真実。末は主人公か、ラスボスか。
アナーキスト
リッパーとはまた異なる残虐なカルト集団。何度かミッションで交戦する。続編への布石だったのか、各地に文字通り積石を布いている以外詳細は不明のまま終わってしまう。
フリーカー
本編開始の2年前に発生した「フーリガンウィルス」のパンデミックにより人が変異した感染者達。
暴露時の感染率はほぼ100%。ウィルスはリンパ腺経由で全身に回り、ガン源遺伝子を活性化させることで人体を変異させる。
というわけでゾンビとしては「凶暴化した人間」系の為、耐久力こそ異常(海外版ではモツやアバラが露出している個体もいる)だが大量出血や下半身がちぎれるなどの致命傷を与えれば脳を破壊せずとも殺害可能、であり彼らによって致命傷を受けた生者がフリーカーになることもない。
また、フリーカーになるのは12歳以上から60歳未満の人間に限られており、それ以外は感染から数週間で死亡する。前者は第二次性徴にともなう何らかの免疫の変化を迎えていないため、後者は肉体の変異に耐えられないためである。
そのため「脳のリミッターが外れて自身の手足を千切りながら迫ってくる」ようなこともなく、罠や泥沼で四肢を拘束されたら動けなくなる。
ただし既存の医学の範囲では脳死と判定される状態のため、そちらの観点から見ればゾンビといえなくもない。
ウィルスが全身で細胞の破壊と再生を繰り返しており、2年の間に変異が進んで本編では2~3m級の男性型やそして時速65㎞で走る個体などが現れている。
夜行性で、昼間は廃墟に作った巣や洞窟で休眠し、夜間に外出し摂食を行う。基本は人肉食を含む肉食だが、水や植物も摂取する上に場合によっては共喰いもおこなうため餓死を待つのは得策ではない。
作中にて、ウィルスに意志があり感染者はそれに操られていることが示唆されるが…?
体臭及び排泄物は強い悪臭を放ち、同族のそれを嗅ぎ取って群れる性質を持つ。そうして最終的に「大群」を形成。こうなると(ゲーム上はともかく)通常の人類に勝ち目はない。大群はさらに分裂したりはぐれ個体を残したりしてフリーカーの勢力圏を広げていく。
ゲーム上では人間以外に熊、狼、カラスの感染動物が登場するが、設定上は哺乳類から鳥類どころか爬虫類、果ては昆虫にすら伝染しうる。
通常個体
『スウォーマー』
変異初期の成人男女。
ニュートを除けば最弱だが、それでも正面から相手にするのはイージーでも数体が限度。
何より「大群」を構成するのは他ならぬスウォーマーかつフリーカー≒スウォーマーのようなものなのである意味最強の敵でもある。
ディーコン「戦いは数だぜ相棒」
キルムーブはゾンビらしく肩や首への噛みつき。
『ニュート』
未成年の感染者。。元が元故、最弱のフリーカー。
通称「屋根暮らし」。共食いから逃れるため高い場所を好む事による。
素手(ブーツナイフ)でも容易に始末できるほど脆弱。
そのため彼らの縄張りに侵入するか、ディーコンの残りHPが少ない時以外はこちらを発見しても攻撃してこない。
身軽さを生かして回り込んでから首や肩に乗るように攻撃してくる。
変異体
『ブリーチャー』
男性の変異体。アルビノである。スウォーマーよりステータスが高い。
ケタミン(麻酔の一種だが、麻薬指定されている)6000mgでようやく沈静化する凶暴性と耐性をもつ(ちなみに3000mgあればバイソンが倒れる)。
また、腸の上部など内臓も既に変異しつつある模様。
『スクリーマー』
女性の変異体。
こちらを発見すると若干のダメージを伴う叫び声で周囲のフリーカーを呼び寄せ、
自身は逃走する。
『ブレイカー』
最初に登場する変異体。
ボスとして初登場して以降は普通にザコとしてフィールドを徘徊する他、
2周目以降は開始直後から遠慮なく現れる。
筋肉もりもりマッチョマンの人喰い野郎で、素手で人を真っ二つに引き裂く腕力がある。
これは冗談ではなく、感染前にアナボリックステロイドの血中濃度が高かった人間がこの個体に変異する。要するに生まれつきそういう体質だった少数の例外を覗いてドーピングやってた連中の成れの果てである。
凶暴性と薬物耐性もブリーチャー以上で10000mgの投与でようやく死亡する。
『リーチャー』
男性の変異体。
人間のフリーカーで唯一ハゲではなく、頭と両肩の白い毛が特徴。
スウォーマーとは桁違いのパワーとスピード、そしてタフネスを有し、鋭い爪で迫ってくる。
設定上は時速65kmで走行可能。
ブレイカー同様ボスとして初登場するが、以後のプレイ及び2周目冒頭からはフィールドを徘徊する。
動物感染体
共通の特徴としてステルスキルが不可能なため、
正面から勝てる自信がなければやり過ごすか逃げるしかない。
また、肉は取れない。
『レイジャー』
熊のフリーカー。アーサス・アメリカナス(アメリカグマ)の感染体。
変異が終わっていない段階でも体重400kgオーバー。
非常に攻撃力が高く、耐久度もブレイカー以上。
ただのクマでさえかなり強い本作において、大群を除けば最強のクリーチャーとなる。
ただし人間のフリーカーと違い高所に登れない*弱点がある。
十分な弾薬を残して建物の屋上などに逃げきれば勝ったも同然である。
『ランナー』
狼のフリーカー。初めて登場する動物フリーカー。
タイリクオオカミの感染体。
リーチャーと異なり、ゲーム上では本当にバイクと同じスピードで走る。
『クライアー』
カラスのフリーカー。
群れで行動し、空中から嘴でつついてくる。
樹上の巣を焼き払うことで数を減らすことができる。
大群
スウォーマーの群れ。フィールドボスに相当。
ゲーム上では50~150体前後しかいないが、設定上は数千体以上が群れており、こちらに気づくと一斉に襲ってくる。
交通の要所などを占拠しており、人間社会崩壊の最たる原因。