概要
東京駅(東京都千代田区)から千葉駅(千葉県千葉市中央区)を経由して銚子駅(千葉県銚子市)に至る延長120.5kmの本線と、途中の錦糸町駅(東京都墨田区)から御茶ノ水駅(千代田区)までの支線、小岩駅(江戸川区)から新小岩信号場駅を経由して越中島貨物駅へ向かう貨物支線からなる。
途中の錦糸町駅から千葉駅までは複々線となっており、東京駅で横須賀線と直通する快速(総武快速線)と各停(中央・総武緩行線)が並走している。又、佐倉駅・松岸駅から分岐する成田線と併せて成田空港へのアクセス路線としても機能している。
ただし、乗客案内上は、総武線とは中央総武緩行線の意味で、総武本線は総武本線の内特に千葉駅以東の意味で使われる事の方が多い。
ここでは路線データを除き千葉以東の区間について記載する。千葉以西については総武快速線及び中央・総武緩行線を参照。
路線データ
管轄
- 東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)
- 日本貨物鉄道(第二種鉄道事業者)
路線距離(営業キロ)
- 全長145.4km(支線含む)
- 東京駅 - 銚子駅間 120.5km
- 錦糸町駅 - 御茶ノ水駅間 4.3km
- 小岩駅 - 金町駅間 8.9km(通称:新金線。小岩駅 - 新小岩信号場駅間2.3kmは本線と重複)
- 小岩駅 - 越中島貨物駅間 11.7km(通称:越中島支線。小岩駅 - 新小岩信号場駅間2.3kmは本線と重複。新小岩信号場駅 - 亀戸間は本線と並行)
- 新小岩信号場駅 - 佐倉駅間 44.8km
- 新小岩信号場駅 - 金町駅間 6.6km
- 新小岩信号場駅 - 越中島貨物駅間 9.4km
駅数
- 49(起終点駅、金町駅を含む)
旅客駅
- 46(金町駅・越中島貨物駅をのぞく)
※総武本線所属の旅客駅に限定すると、東海道本線所属の東京駅、東北本線所属の秋葉原駅・中央本線所属の御茶ノ水駅・常磐線所属の金町駅[3]が除外された43駅となる。
※なお、名目上旅客併設駅だが実態は貨物専用となっている越中島貨物駅も旅客駅として計上すると44駅となる。
貨物駅
- 2(越中島貨物駅含む、旅客併設駅をのぞく)
複線区間
複々線
- 錦糸町駅 - 千葉駅間 34.4km(新小岩信号場駅 - 亀戸駅間は越中島支線が並行し、実質的に複々線と単線の5線区間)
複線
- 東京駅 - 錦糸町駅間 4.8km
- 錦糸町駅 - 御茶ノ水駅間 4.3km
- 千葉駅 - 佐倉駅間 16.1km
単線
- 佐倉駅 - 銚子駅間 65.2km
- 新小岩信号場駅 - 金町駅間 6.6km
- 新小岩信号場駅 - 越中島貨物駅間 9.4km
電化区間
- 新小岩信号場駅 - 越中島貨物駅間をのぞき全線直流電化 (1500V)
保安装置
- 東京駅 - 銚子駅間 ATS-P
- 御茶ノ水駅 - 千葉駅間(緩行線) ATS-P
- 新小岩信号場駅 - 金町駅間(新金線) ATS-SN
- 新小岩信号場駅 - 越中島貨物駅間(越中島支線) ATS-SN
最高速度
- 軌間:1067mm
- 東京駅 - 錦糸町駅間 100km/h(ATC時代は90km/h)
- 錦糸町駅 - 千葉駅間 優等列車130km/h、普通列車120km/h
- 千葉駅 - 佐倉駅間 優等列車120km/h、普通列車110km/h
- 佐倉駅 - 銚子駅間 95km/h
- 御茶ノ水駅 - 千葉駅間(緩行線) 95km/h
- 新小岩信号場駅 - 金町駅間(新金線) 95km/h
- 新小岩信号場駅 - 越中島貨物駅間(越中島支線) 95km/h
運転指令所
- 東京駅 - 千葉駅間 東京総合指令室
- 千葉駅 - 銚子駅間 千葉総合指令室(千葉駅 - 佐倉駅間:成田指令、佐倉駅 - 銚子駅間:総武指令)
- 御茶ノ水駅 - 千葉駅間(緩行線) 東京総合指令室
- 新小岩信号場駅 - 金町駅間(新金線) 東京総合指令室
- 新小岩信号場駅 - 越中島貨物駅間(越中島支線) 東京総合指令室
列車運行管理システム
- 東京駅 - 千葉駅(構内除く)間・御茶ノ水駅 - 千葉駅間(緩行線)東京圏輸送管理システム(ATOS)
運転取扱駅(駅が信号を制御、運行を管理)
- 千葉駅(黒砂信号場、東千葉駅含む)・佐倉駅、銚子駅・新小岩信号場駅・金町駅・越中島貨物駅(新金線・越中島支線)
準運転取扱駅(異常時、入換時は駅が信号を制御)
- 東京駅・錦糸町駅(両国駅快速線含む)・市川駅・津田沼駅・幕張駅・成東駅・御茶ノ水駅・錦糸町駅・市川駅・西船橋駅・津田沼駅・幕張駅・千葉駅(緩行線)
※東京駅 - 馬喰町駅間、秋葉原駅 - 御茶ノ水駅間、新金線金町駅構内はJR東日本東京支社、それ以外は同社千葉支社の管轄となっており、馬喰町駅 - 錦糸町駅間、浅草橋駅 - 秋葉原駅間、新小岩信号場駅 - 金町駅間に支社境がある。
※なお、越中島支線の越中島貨物駅は千葉支社所属駅となっているが、構内には東京支社が管轄する東京レールセンターが置かれている。
駅一覧
駅ナンバリングは横須賀線、総武快速線、成田線の直通列車を前提としているため、佐倉駅までの表示となる。
●:全列車停車 ○:一部停車 レ:通過
駅名 | ナンバリング | 特急 | 快速 | 接続路線 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
千葉 | JO28 | ○ | ● | 普通列車は当駅発着 | |
東千葉 | JO29 | レ | レ | ||
都賀 | JO30 | レ | ● | 千葉都市モノレール2号線 | |
四街道 | JO31 | ○ | ● | ||
物井 | JO32 | レ | ● | ||
佐倉 | JO33 | ○ | ● | 成田線 | 当駅発着あり |
南酒々井 | レ | レ | |||
榎戸 | レ | レ | |||
八街 | ● | ● | 当駅発着あり | ||
日向 | レ | レ | |||
成東 | ● | ● | 東金線 | 当駅発着あり | |
松尾 | レ | ||||
横芝 | ● | 当駅発着あり | |||
飯倉 | レ | ||||
八日市場 | ● | ||||
干潟 | レ | ||||
旭 | ● | 当駅発着あり | |||
飯岡 | ● | ||||
倉橋 | レ | ||||
猿田 | レ | ||||
松岸 | レ | 成田線 | |||
銚子 | ● | 銚子電鉄 |
運行形態
特急
定期列車では全線を走破する「しおさい」と、成田線に直通する「成田エクスプレス」が運行されている。また繁忙期には臨時列車が運行される。
しおさい
全線で運行される列車が下り6本、上り5本、成東発着が1往復(成東行は土休日運休)、佐倉発の上りが1本(土休日運休)設定されている。この他繁忙期には臨時列車が設定される。
かつては新宿駅着の列車も設定されていた他、ラッシュ時の区間列車には「おはようしおさい」「ホームタウンしおさい」の愛称が付けられていた。
成田エクスプレス
総武本線は東京〜佐倉間を経由。毎時2本運行され、うち1本は新宿(一部は八王子)発着と大船発着の編成が連結されている事が多い。日中は東京〜空港第2ビル間ノンストップの列車と千葉に停車する列車が交互に運行されるが、朝の上りと夜の下りの数本は四街道、佐倉、成田にも停車する。
臨時列車
現在成田線成田以遠・鹿島線方面へは定期特急が存在しないが、繁忙期に臨時列車が設定される事がある。
特に毎年5月〜6月に千葉県香取市及び茨城県潮来市で行われる「あやめ祭り」の時期には新宿〜鹿島神宮間に臨時特急「あやめ祭り」が設定されるが、この列車は廃止された定期特急「あやめ」の事実上の後継列車として運行されている。
快速
千葉以遠においては東京方面と成田空港を結ぶ列車が毎時1本、ラッシュ時は佐倉・成田発着を含めて最大4本運行される。2018年(平成30年)3月16日ダイヤ改正まで成田空港行には「エアポート成田」の愛称が付けられていた。
また夜間に成東/鹿島神宮行の列車が成田空港行に併結されて運行されるが、どちらも佐倉で切り離し以降は普通列車として運転される。なお成東発の快速は11両で運行される為、成東行と違い東京まで快速として運行される。
普通
千葉発着を基本とし、東京方面には直通しない。
千葉〜銚子間を走行する列車が毎時1本程度設定される他、千葉〜成東間の区間列車や成田線経由の列車も存在する。これらに加えてラッシュ時は四街道・佐倉発着の列車、1往復だけ千葉〜八街・横芝間、旭〜銚子間の区間列車が設定されている。
使用車両
現在の使用車両
255系・E257系500番台
幕張車両センター所属。255系は9両、E257系は5両。特急「しおさい」で使用。
現在E257系を使用する定期列車は上りの「しおさい4号」佐倉発東京行のみ。5両×2編成の10両編成で運行されているが、かつては銚子まで直通し末端区間で普通列車に変わる列車の運用も担当した。臨時では引き続き銚子まで直通する。
E257系5000・5500番台
大宮総合車両センター東大宮センター所属。臨時列車で使用。
E259系
鎌倉車両センター所属。特急「成田エクスプレス」で使用。
209系2000番台・2100番台・2200番台(B.B.BASE)
幕張車両センター所属。2000番台・2100番台は東京直通以外の全普通列車で使用される。2200番台は臨時列車で運用。
E217系・E235系1000番台
鎌倉車両センター所属。基本編成は11両で4・5号車はグリーン車。付属編成は4両。快速で使用される他、付属編成は佐倉で基本編成と切り離し成東まで普通として運用される。
過去の使用車両
183系・189系
幕張車両センター所属。183系は総武本線・成田線特急で使用された。定期運用離脱後も189系と共に臨時列車で使用された。
253系0番台
鎌倉車両センター所属。特急「成田エクスプレス」で使用された。
113系
大船電車区(現・鎌倉車両センター)・幕張車両センター所属。
かつての主力車両。E217系登場まで特急型車両による運用以外は全て113系が担当していた。
211系3000番台
幕張車両センター所属。千葉以東の普通列車で使用された。