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スレミオの編集履歴

2023-05-07 19:33:27 バージョン

スレミオ

すれみお

スレミオとは『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1話の終盤にて誕生した公式の婚約関係またはメインヒロイン同士、スレッタ・マーキュリーとミオリネ・レンブランのカップリング名称である。

「よろしくね、花婿さん」


概要

2022年10月2日午後5時より放映された『機動戦士ガンダム水星の魔女』第1話、視聴者の予想を飛び越えてスレッタ・マーキュリーミオリネ・レンブランのメインヒロイン同士が婚約に至った公式カップリング

企業の駆け引きに翻弄される学生という身分に加えて、当人たちも一筋縄ではいかない境遇を抱えているため、少なからず波乱が待ち受けているであろう二人だが、続く第2話で公開されたOP・EDでも想像以上に振り切った結びつきが示唆されており、一躍脚光を浴びるコンビとなった。


事前情報でははっきりしなかったが、実際に並ぶと頭半分ほどの身長差があり、人慣れしていないながらも妙に図太いところのある純朴高身長女子と、強気で遠慮知らずの孤独なお嬢様が生み出す化学反応は『ガンダム』シリーズに新たな風を吹き込んでいる。


各話での進展(ネタバレ注意)

第1話「魔女と花嫁」

アスティカシア高等専門学園へ編入生としてやって来たスレッタは、学園近辺を宇宙服ひとつで漂っていたミオリネを発見。要救助対象として救出に向かうも、ミオリネの計画を「邪魔」したと怒鳴りつけられてしまう。

邪魔をしてしまった“責任”をとろうとミオリネについて回るスレッタが知らされたのは、彼女が決闘の「トロフィー」として軽んじられる学園の歪なルールだった。ミオリネの菜園でトマトをもらったスレッタは、自分が学園に来た理由を打ち明け、僅かながら二人は距離を縮める。グエル・ジェタークのミオリネに対する態度を目の当たりにして義憤に駆られたスレッタは、ミオリネの制止も意に介さずグエルへの“決闘”を申し込む。


しかし自分の喧嘩にけりをつけるべく、ミオリネはスレッタが持ち込んだ愛機・エアリアルを無断で持ち出してグエルのディランザと対峙。パイロット科のエースを相手になすすべもなく追い込まれるミオリネだが、家族同然のエアリアルを勝手に使われたスレッタは決闘に割り込むとコックピットを力尽くで奪還、ミオリネを膝に乗せたまま、突っ込んできたグエルをエアリアルと共に一蹴する。

決闘の序列1位であったグエルを下したことで、新たに「ホルダー」となったスレッタは、目の前の光景に呆然としていたミオリネから改めてルールの内容を聞かされる。


学園において、ホルダーとはミオリネ・レンブランの婚約者である証」でもあったのだ。ということは、女性の場合同性婚になることを意味する。


困惑するスレッタとミオリネの反応については当該記事を参照されたい。


第2話「呪いのモビルスーツ」

決闘の直後、スレッタは「GUND-ARM」を使用した嫌疑で拘束され、エアリアルは没収、決闘も無効となってしまう。取り調べを受けるスレッタと連絡が取れなくなったミオリネも、父・デリングによって自身の退学と婚約者の再選定にまで言及され、やり場のない怒りを抱え込む。先の宇宙漂流で落ち合うはずだった協力者の訪問もあって、逡巡の末にミオリネは以前から計画していた地球への逃亡の決意を固める。


エアリアルを巡るベネリットグループの審問会では、デリングの一方的な処断によってスレッタの即時退学とエアリアルの廃棄が決定されようとしていた。しかし、念願だった地球行きの船を寄港させて会場に乗り込んだミオリネは、「決闘の勝者を自らの花婿とする」と言いながら、それを問答無用で翻したデリングを「ダブスタクソ親父」の罵倒と共に問いただす。

グループ首脳陣の前でデリングに決闘を叩きつけたミオリネと、エアリアルが示した性能をさらなる実証実験で見定めたい首脳陣の思惑が重なり、スレッタとエアリアルの未来は首の皮一枚で繋がった。

「勝ったらスレッタを花婿と認め、退学処分とエアリアルの廃棄は取り消し」――負ければ次は無い。自らの悲願であった地球への逃避行を蹴ってまでスレッタとエアリアルを救うチャンスを勝ち取ったミオリネは独房に押しかけると、驚くスレッタに問答無用で決闘の内容を告げるのだった。

この回のエンドカードはこちら


第3話「グエルのプライド」

互いの人生を懸けた決闘に臨むべくスレッタに発破をかけるミオリネだが、スレッタは「やりたいことリスト」を作っていることを明かし、「結婚したら夢だったデートが不義理になってしまう」と抵抗を見せる。容赦なくデコピンを見舞いながら「色ボケ」と意に介さないミオリネは、スレッタとエアリアルの処分撤回を懸けてきた事への「取引」として、地球へ向かう手筈を整えるまで花婿でいることを要求する。

一蓮托生となったことで心持ちに変化が起きたのか、ミオリネは作業を手伝うスレッタに温室への立入り許可を出すものの、浮かれて「親友」と口にするスレッタを威圧。決闘の準備のためにスレッタを探してやって来たエランと「連絡先の交換」を叶えた彼女とのやり取りを混ぜ返す。


決闘に臨むスレッタが乗り込んだエアリアルのコクピットに、またしても勝手に番号を登録していたミオリネがセコンドとして通信を入れる。グエルの駆るダリルバルデへの警戒も束の間、突如として動作を始めた戦術試験区域の排熱処理機能に不審を覚えたミオリネは、立会人のエランに決闘の中断を却下されると、スレッタに時間稼ぎするよう指示。モビルクラフトに乗り込んで排熱処理の制御室へ急行すると、裏工作に手を染めていたフェルシーペトラを力尽くで黙らせる。

妨害工作の止まった戦術試験区域ではスレッタが形勢を逆転、同じく本領を発揮して白兵戦を仕掛けるグエルとの激闘を制し、紛れもない勝利を掴み取る。通信越しに喜びを露わにするミオリネに対し、どさくさ紛れで「友達をあだ名で呼ぶ」にチャレンジするスレッタだが、センスにダメ出しされてしまう。「友達」という点にツッコミが入らなかっただけ前進だろうか。


第4話「見えない地雷」

通常デザインの制服で登校してきたスレッタに対し、ミオリネはスレッタの生徒手帳を操作してホルダー仕様へと変更し、改めて自身の婚約者である事への自覚を促す。

スレッタが決闘に懸けた”ミオリネへの謝罪”を果たすためにグエルが訪れた際には、これまでのビビりに加えてプロポーズ騒動への恐怖もあり、終始ミオリネの肩にしがみつくスレッタと、彼女の習性を気にも留めなくなっているミオリネの様子が窺える。


スレッタはようやく本格的な実習に参加出来るようになるが、ジェターク寮の面子を潰した人物として学生たちに敬遠され、サポートメンバー集めに苦戦。ニカの提案で地球寮を頼ろうとするも、スペーシアンを憎むチュアチュリー(チュチュ)に追い返されてしまう。助力を申し出たエランを、今度はペイル社の差し金として警戒するミオリネが却下し、スレッタの肩を抱いてエランから引き離そうとする。

経営戦略科でありながらメカニックとスポッターの二役を引き受けたミオリネは、元理事長室を改装したプライベートルームへスレッタを招き入れると、実習に必要な範囲を瞬く間に暗記。ついでとばかりに筆記テストの答案を見てもらうスレッタは、その惨状に苦言を呈されてしまう。

ルームウェアを借りて夜更けまで勉強を続けるスレッタは、物音を聞いて起き出してきたミオリネに頑張る理由を問われる。水星に人を増やすために学校を作りたいという夢、水星の人々から寄せられる期待、それらを聞いたミオリネは「重い」「自分のためだけに生きれば良いのに」と零しながらも「偉いね」と言葉少なに敬意を示して寝室に引き返し、スレッタも「おやすみなさい」と見送るのだった。


試験当日、スペーシアン憎さに突っ掛かるチュチュとの間に険悪さを残しながらも、ミオリネのサポートで順調に試験を進行するスレッタだが、他の再試験組による陰湿な嫌がらせでメインサイトが機能不全に陥り、視界を塞がれた状態での操縦を余儀なくされる。ミオリネのガイドに従い、不合格とリトライを繰り返す中でタイムを縮めながらも、幾度目かの失敗でスレッタは突如諦めの言葉を呟く。

遠い故郷から一人でやって来た不安と孤独、編入初日から立て続けに起こる理不尽へのストレス、不甲斐ない自分への情けなさ、ぽつぽつと胸の内を語りながら感情が抑えられなくなり、とうとう声を上げて泣き始めてしまうスレッタに、ミオリネは目標を思い出させるように叱咤しつつ、試験の続行を促す。

通信越しに二人のやりとりを聞いていたチュチュは、待機させていた自機を降りると、試験会場の脇でスレッタを嘲笑していた嫌がらせの犯人たちに鉄拳を見舞い、仲裁のために降機したスレッタ共々、後日再試験が言い渡される。この一件を経て、改めてニカに誘われたスレッタは地球寮に迎えられ、ミオリネとの共同生活は終わりを迎えた。

少なくとも4日が経過するエピソードの中で大部分を共に過ごしたためか、心身共に距離が近づく描写が散見された。


第5話「氷の瞳に映るのは」

スレッタはもちろん、当然のように入り浸るミオリネもまた地球寮に馴染みつつあった。そんな折、エランの誘いを受けたスレッタは戦術試験区域の点検に連れ出される。チュアチュリーに「保護者同伴」と呆れられながらもエアリアルと連れ立って待ち合わせ場所へ向かおうとするスレッタの元に、「デート」の話を聞きつけたミオリネが血相を変えて飛んでくるが、「ロミジュリったら許さない」と喚きながらもティルニカに制止されてしまう。

しかし逢瀬の間に豹変したエランは、こちらも駆けつけたグエルを巻き込んで決闘を取りつけ、半ば呆然とするスレッタに対して宣戦布告する。新型機体を持ち出したエランは、善戦を見せたグエルの機体を必要以上に蹂躙。勝者の権利としてスレッタを決闘の場へと引きずり出す。

「御三家同士の潰し合い」と静観していたミオリネが経緯を問い質そうとする中で、エランがスレッタとの決闘に賭けたのは「エアリアルの所有権」だった。


第6話「鬱陶しい歌」

相談無しに御三家との決闘に関わってしまったスレッタに、ミオリネは苛立ちを見せながら「負けたら許さない」と言い渡す。

決闘の日が迫り、機体の調整が大詰めを迎えても未だに心の整理がつかないスレッタだったが、追加装備の試験に付き合うミオリネに「進めば2つ」の信条を持ち出されたことで奮起。傍でやり取りを見ていたニカは、ミオリネがスレッタの事をとっくに許していた事を察する。

決闘当日、エアリアルファラクトの一進一退の攻防を地球寮生と共に見守るミオリネは、被弾に狼狽するマルタンを一喝したり、勝利に大はしゃぎするメンバーの横で嬉しそうな顔をするなど、随所でスレッタへの信頼を示す。

激闘を経て和解の糸口を掴んだスレッタとエランの様子に「良いの?」と問うニカに、ミオリネは「多少の浮気くらい許してあげる」譲歩の姿勢を見せる。

後日、改めて約束を取りつけたスレッタとエランの待ち合わせ場所で待機していたミオリネは、やって来たスレッタを「5分前には来るもの」と嗜めつつ、背中を押してくれた事への感謝を口にする彼女に門限を守るよう言い置いてその場を後にする。


まだ間に合う!『機動戦士ガンダム 水星の魔女』スペシャル特番

冒頭のタイトルコールを、真面目なスレッタとやる気のないミオリネが担当。本編の振り返りはグエル役・阿座上洋平が務めている。


第7話「シャル・ウィ・ガンダム?」

不意に連絡の途絶えたエランの事で上の空のスレッタは、ベネリットグループのインキュベーションパーティーに御三家が出席すると聞いてミオリネに案内を請う。ミオリネのイブニングドレスを借り、ニカマルタンを伴って会場を訪れたスレッタは、ミオリネにホルダーとしての振る舞いを指導されながらエランの姿を探す。

会場で行き合ったシャディクは、他者のために動くミオリネの姿に「変わった」と言葉を漏らす。

次いで、仕事を終えて来場していたプロスペラと審問会ぶりに対面したミオリネは、遣いを頼まれたスレッタが席を外している間に、デリングとの間柄を詮索されるばかりか、父親に反発しながらも「お嬢さん」の立場に甘んじている実情を論われ、真意の掴めない彼女の態度に気圧される。


一方、エランとの再会が叶ったスレッタは、そのままホルダーとしてペイル社のプレゼンテーションへと連れ出されていた。ステージ上でエアリアルとファラクトの決闘についてインタビューを行うCEOたちは、突如としてファラクトがGUNDフォーマットを搭載していた事実を公表、同時にファラクトとの“混線”を起こしたエアリアルもまたGUNDフォーマット搭載機=GUND-ARMであると告発する。

モビルスーツ開発を監査するカテドラルの協約に対する重大な違反行為として、ペイル社は機体の廃棄と開発部門の解体を宣言、非難の矛先はエアリアルとシン・セー社にも向けられる。戸惑いながらも必死の抗弁を続けるスレッタが孤立する中、割って入ったミオリネは会場のグループ内企業に向けて即席の投資計画を提示、御三家のモビルスーツを凌駕する性能を証明したGUND-ARMが抱える生命倫理問題の克服を目的としたグループ外の新会社「GUND-ARM Inc.」への出資を請う。

「裏付けひとつ無い子供の意地」と歯牙にも掛けないデリングに、“意地”をかなぐり捨てたミオリネは駆け寄ると「あなたの信用をお借りしたい」と頭を下げる。暫しの沈黙の後、「逃げるなよ」と言い置いて立ち去ったデリングの出資が呼び水となり、新技術に関心を寄せていた各企業も相次いで投資、目標金額2400億を集め新事業として認められる。

所用で会場を離れていたプロスペラは、仔細を聞いてミオリネに感謝を伝えるが、スレッタはエアリアルがGUND-ARMであることを前提に話が進んでいく事に納得いかず、なおも「ガンダムじゃないよね?」と確かめようとする。「とうとうバレちゃった」と朗らかに言い放つプロスペラに、理解の追いつかないスレッタは言葉を失うのだった。


第8話「彼らの採択」

ニカとマルタンの語るパーティーでの出来事を、もちろん他人事として聞いていた地球寮の面々は、寮を株式会社ガンダムの社屋として使うと言い出したミオリネに問答無用で社員扱いを受ける。「うちのミオリネさんがごめんなさい!」とスレッタが平謝りする中、肝心の事業内容を問われたミオリネは「これから考える」とあてにならない返事をする。

プロスペラとの面談でガンダムを取り巻く状況の一端に触れるミオリネを横目に、スレッタはエアリアルの素性を自分に伏せていた事について尋ねる。禁忌とされる機体に降りかかる火の粉から娘たちを守りたかった、というプロスペラの釈明に安堵したスレッタは、母から託されたガンダムと人々との橋渡し役に改めて奮起する。

マーキュリー親子の関係性に引っかかりを覚えるミオリネは帰路で探りを入れるものの、母やエアリアルに全幅の信頼を寄せるスレッタの純朴さを前に引き下がる。また、同じシャトルに乗り合わせたシャディクが挨拶もそこそこにガンダム社の“引き取り”を提案した事に動揺するスレッタに、ミオリネは淡々と警戒を促す。


兵器開発という不穏な選択肢に気乗りしない地球寮生たちを前に、流石にアウェーの雰囲気を感じ取ったミオリネは、事業の方針を探る間、寮生たちに会社設立の準備作業を割り振る。

スレッタが企業PVの撮影と慣れない編集作業に追われる一方、ミオリネは知り得る限りでもう一機のガンダムを開発したペイル社のベルメリアを訪ね、彼女から“GUNDの理想”という手掛かりを得る。2週間ぶりの再会に抱き着こうとするスレッタを制しながら、ミオリネは地球寮生にかつてヴァナディース機関で研究が進められていた「GUND医療」の完成・実用化という第二の選択肢を示す。

各作業は滞りなく終わり、学生起業申請が受理されるのを待つばかりとなったガンダム社に打ち上げ用の食事を持ち帰るため、スレッタとミオリネは二人乗りしたスクーターで夜のアスティカシアを走り抜ける。“みんなが納得できる方法”を探して奔走したミオリネへの感謝を口にするスレッタの「部活みたいで楽しい」と語る背中にもたれかかりながら、「遊びじゃない」と口元を緩めるミオリネの生徒手帳には、学生起業規則の変更が通知されようとしていた――。


第9話「あと一歩、キミに踏み出せたなら」

サビーナを伴い地球寮へとやって来たシャディクは、変更された規則の下での提携を持ちかける。自身が既に保有している会社を使い、事業そのものはガンダム社に委ねる、そんな“都合のいい”提案に冷ややかなミオリネは、校則を書き換えたのがシャディクである事を看破した上で、決闘による主導権の奪還を宣言する。

グラスレー寮の十八番である集団戦の採用にも動じず、ミオリネはグループ外部への決闘配信を要求。既に勝利しているジェターク、ペイルに続いて最後の御三家であるグラスレーをも下す事で「最高の宣伝」が実現する、と強気の姿勢を見せる。


スレッタのエアリアル、チュアチュリーのデミトレーナーに、ペイル社の協力で送られたザウォート4機で決闘に臨む地球寮の面々は、ベギルペンデを駆る上位ランカーたちに瞬く間に撃破され、シャディクのミカエリスを相手に食い下がるチュアチュリー機もグラスレーの連携によって無力化されてしまう。

事実上の6対1に持ち込まれたスレッタとエアリアルは、対GUNDフォーマット用のアンチドートによってガンビットをも封じられるが、「ミオリネが自分たちのために作ってくれた会社」を手伝いたいと語りかけるスレッタに、エアリアルのシステムが呼応。

管制室でエアリアルとスレッタの“会話”を聞きながら不審げな表情を浮かべるミオリネをよそに、エアリアルはアンチドートへのオーバーライドという不可解な現象を起こしながら、制御を奪還したガンビットと共に踊るような機動でベギルペンデのうち3機を各個撃破。残った僚機で食らいつくグラスレー陣営に一歩及ばず墜落させられるも、とどめを刺そうとするミカエリスのブレードアンテナを撃ち抜いたのは、地球寮生たちが撃破された僚機の可動部分を組み上げて作った、狙撃手・チュアチュリー用の即席の“砲台”だった。

それは「シャディクなら自分自身で決着を付けようとするはず」という確信の下、混戦の中でミカエリスを絶好のポイントに誘き寄せた地球寮、ひいてはミオリネの作戦勝ちを意味していた。配信が続く中、スレッタはコックピットから出ると、エアリアルの掌の上でガンダム社のキャッチコピーを唱え、広告塔としての役目を全うする。

PVへのアクセス数激増に驚きながらも、改めてガンダム社設立を祝う地球寮生の輪から外れ、中破したエアリアルに詫びるスレッタは、涙を拭いながら機体の汚れを落とす。一方、温室で調印を済ませたミオリネは、「決闘で君を奪えばよかった」と言い残して立ち去るシャディクに、「今さらよ」とひとりごちる。


第10話「巡る思い」

グラスレー寮との決闘から2ヶ月が過ぎ、ガンダム社は事務作業に不慣れな部分を残しつつも、医療業界への本格的な参入を目指し、義肢の運用試験にまで漕ぎ着けていた。テスターを務めるスレッタは、出張に出ているミオリネに温室の管理も託された事で「大切なものを任せてもらえた」という充足感に舞い上がる。

ベネリットグループのフロントへと出向いたミオリネは、デリングに業務報告をチェックされながらも、思いがけず投資計画の出来栄えを評価され、虚を突かれる。また、入り用になった事で地球寮専用の改修船を購入し、定期便よりも早めに学園への帰路に就く。


購買で見つけたペアのキーホルダーを渡そうと、間もなく帰ってくるミオリネを待つスレッタの前に、復学したエランが現れる。人が変わったように柔和な態度で近づいてくる彼にどぎまぎしながらも、デートの誘いに対して婚約者への義理立てをするようになったスレッタに構わず、エランは「君は弾除け」「名目上の結婚に心は無い」と囁く。「きっと許してくれる」と唇を寄せるエランを咄嗟に突き放して逃げ出し、温室の様子を見に向かうスレッタは、見知らぬ人物が立ち入っているのを目にして慌てて外へ押し出そうとする。

連絡も入れずに帰ってきていたミオリネが温室の奥から現れると、出張の増加を見越してファームの業者に管理を委託したのだと説明する。聖域のように扱っていた温室をあっさりと外部の人間に明け渡してしまったミオリネの姿に、スレッタは呆気にとられる。

出張中の温室管理への礼を素っ気なく伝えたミオリネは、ほとんど目も合わせないまま、エランの経験を買ってガンダム社のテスターとして雇用する事、デートしようが関知するつもりはない事、「何でもスレッタに頼まなくてよくなる」事を淡々と告げる。

おそるおそる「いなくてもいいってことですか?」と尋ねるスレッタに生返事をするミオリネは、エアリアルの預け先であるプラント・クエタへ同行するよう言い置いて、温室を後にする。照明の消えた温室の床には、立ち尽くすスレッタの取り落としたキーホルダーが跳ねて転がるのだった。


第11話放映前には、株式会社ガンダム設立に際して寄せられた祝辞に対する、同社代表ミオリネ・レンブランからの返礼メッセージが公開された。


第11話「地球の魔女」

エアリアルを受け取るために地球寮総出でプラント・クエタへ向かう船内には、何でも屋に勤しむスレッタの姿もあった。役に立たなければ居場所を失くしてしまうかもしれないという強迫観念じみた焦りを抱え、ミオリネと顔も合わせられないスレッタの異変を、当のミオリネも呆れ混じりに察する。

プラントに到着してからも空回り気味のスレッタは、安物アプリに愚痴る仲間の言葉にも過敏に反応し、取ろうとした弁当も他者に押しつけているうちに食いはぐれ、ナーバスになるあまりトイレに逃げ込んでしまう。

船のブリッジでエアリアルの搬入準備をするニカは、同席するミオリネにスレッタとの会話のきっかけをつかませようと気を回し、「みんながミオリネみたいにできるわけじゃない」と諭す。つれない態度を見せるミオリネだが、昼食を終えて集まった地球寮の面々はスレッタの行方を知らず、自ら目ぼしい場所を探す羽目になる。


同じくプラント・クエタに滞在しているプロスペラと通話を繋げたスレッタは、「必要とされない」事への不安を漏らす。教えられたプロスペラとエアリアルの所在地へ向かうためにスレッタがトイレを出ようとした矢先、何者かが個室のドアを乱暴に叩く。

個室の前で待っていたミオリネの表情から不機嫌さを感じ取ったスレッタは、黙って閉め直そうとしたドアを全力でこじ開けようとする彼女の剣幕に慄き、ドアを押さえる手を滑らせる。勢いのままに壁で頭を強打したミオリネは、低重力環境で軽々と逃げ惑うスレッタを追いかけ回した末にスタミナ切れを装う作戦へと切り替え、慌てて駆け寄ってきた彼女を捕獲。ようやく卑屈な胸中を訥々と語り出したスレッタは、“進むための呪文”のいらないミオリネに自分の怖さはわからない、と口にする。


「勝手に私のこと分かんないでよ!!」と一喝するミオリネは、スレッタの胸元に頭を押しつけながら喚き立てる。進む力をくれたのは、逃げなくてよくなったのは、呪文を唱えながらでも進み続けた「あんた」のおかげ――しがみつくように両手をスレッタの背中へ回し、なおも思いを吐き出すミオリネ。自分から逃げないでほしい、進んできてほしいと声を震わせながら、もののついでにあれこれと要求しだす彼女に少し呆れた表情を浮かべつつ、スレッタも花婿としてミオリネを抱きしめ返す。

仲間たちの元へ戻る道すがら、スレッタが渡しそびれていたキーホルダーを酷評する口調とは裏腹に、ミオリネが笑顔を見せたのも束の間、プラントに緊急事態警報が響き渡る。正体不明の敵性体の攻撃で連結部を破壊されたCブロックはプラントから切り離され、衝撃で昏倒したスレッタとミオリネも隔壁の閉鎖によって分断されてしまう。展望スペースに閉め出されたスレッタの目の前に、一機のモビルスーツが飛来する――。


第12話「逃げ出すよりも進むことを」

隔壁を開けるためにコントロールセンターを目指すミオリネは、護衛と共にシェルターへ向かうデリングに出くわす。グループの総裁がわざわざ開発プラントまで出向いていた事に驚くミオリネに、デリングはノーマルスーツの着用を促す。なりゆきで同行するミオリネだが、テロ部隊とプラント守備隊との戦闘の余波を受け、身を挺したデリングが重傷を負う。動揺しながらも応急処置を施すミオリネに、デリングは言葉少なに亡妻・ノートレットと交わした“約束”を口にする。


一方、混乱に乗じてプラントには戦闘部隊が進入。通気口を抜けて78ハンガー付近までやって来たスレッタは、エアリアルを探し当てたテロリストを前に進退窮まっていた。息を殺すスレッタに近づくテロリストを、機を窺っていたプロスペラとゴドイが射殺。眼前で容易く行われた殺人に怯えるスレッタに、歩み寄るプロスペラは優しい声で呪文をかける。「みんなを救えるのはあなた達だけ」「あなたは進める子」――


「 逃げたら1つ、進めば2つ 」


報せを受けてハンガーへと進入してきた敵モビルスーツを迎え撃つスレッタは、改修されたエアリアルと共に宙域へ飛び出す。エアリアルの感知能力を通じて地球寮の船が無事である事を知り、安堵したのも束の間、2機のガンダムからの攻撃をいなすと、大型ライフルの砲撃でテロ部隊を牽制。直後、ドミニコス隊の到着によって敵が撤退すると、残してきたミオリネの元へ急行する。


デリングを担架に乗せて搬送していたミオリネは、テロリストの一人に銃口を向けられ窮地に陥っていた。父を庇いながらも身を竦める彼女の元に、エアリアルが隔壁を破って突っ込んでくる。なおもレンブラン親子を撃とうとするテロリストに向けて、スレッタは躊躇なくエアリアルの右手を振り下ろす。

一瞬で赤い染みと化した人間の、千切れ飛んだ腕が視界をかすめていく光景に呆然とするミオリネに、駆け寄ろうとするスレッタは、転んで血溜まりに突いてしまった右手をそのまま差し出す。再会を喜ぶ彼女のあまりにも平然とした“笑顔”に、激しい違和感を覚えるミオリネは、血飛沫を浴びて凍りついた表情のまま「人殺し」と拒絶を呟くのだった。

第13話「大地からの使者」

フォルドの夜明けによるプラント・クエタ襲撃事件から2週間が経過。一連の事件については箝口令が敷かれ、表向きには事故という扱いになった。

その間、スレッタは溜まっていた決闘の申し込みを連戦と言う形で消化。ミオリネもまた、昏睡状態のデリングを案じ、離れ離れになっていた。

第14話「彼女達のネガイ」


第15話「父と子」


第16話「罪過の輪」


第17話「大切なもの」


extra

Blu-ray&DVD 発売告知CM

衝撃の第1クール完結から1週間。放映枠を引き継いだ『閃光のハサウェイ』が界隈を賑わせる傍ら、『水星の魔女』の宣伝隊長に選ばれたらしいスレッタは、自身の出演作を鑑賞しながら「かっこいいプレゼン」を研究しようとミオリネの名台詞をモノマネしていた……。

その様子を呆れ混じりに眺めるミオリネとの、もはや懐かしい「いつもの」やり取りに多くの視聴者が安らぎを覚えた事は言うまでもない。


Season2 ティザービジュアル

2023年2月10日、第2期のティザービジュアルが公開された。公式サイトではトリミング前のサイズも見る事ができ、アスティカシアが見舞われる騒乱を強く予感させる。頼りない表情でへたり込むスレッタと、何かに立ち向かわんとするミオリネの凛とした立ち姿のコントラストも然る事ながら、ライフルを携えるエアリアルの視線が、パイロットであるスレッタではなくミオリネの側に同調している構図が非常に印象的。


水星の魔女日本周遊ツアー

4月9日のSeason2放映開始を控え、Twitter公式アカウントにて3月10日から始まったイラスト企画(一覧)。「MBS/TBS系の28局が所在する都道府県の観光スポット」を巡るスレッタとミオリネの様子を見守りつつ、“特別なボイス”を聞くこともできるという平和な内容で、フォロワーからは「婚前旅行」(または「新婚旅行」)と称する声が上がっている。中には同日に公開されたSeason2予告PVとの温度差を憂う声もちらほら。

告知を兼ねた初日こそ渋谷のハチ公前広場(東京)からスタートしたものの、いざツアーが始まると毘沙門沼(福島)・福浦橋(宮城)・宮守川橋梁(岩手)……と、紹介される旅先が特定の傾向を持っていることが話題となり、特に二人の行く末に気を揉んでいる層からは期待の声が上がると同時に、宇宙を舞台とした作品の聖地が日本各地に出現したことで活力を漲らせる行動的なファンも現れている様子。


余談

  • #01 / 記事冒頭の台詞はミオリネのものだが、周囲の都合に翻弄されてきた中で、「ミオリネのために」戦って勝利したスレッタに向けているだけに、それまでの態度と比べて心なしか柔らかな口調になっている。
  • #04 / 劇中では一晩の出来事しか描かれていないが、再試験は通達から3日後に設定されており、スレッタがミオリネの部屋で3泊した可能性はある。スレッタが具体的にどこで寝起きしていたのかははっきりせず、同じベッドで眠った説を否定するだけの材料も無いことから、一部視聴者が妄想を拗らせている。
  • #04 / スレッタの泣き言とミオリネの激励については、演者がそれぞれ「イオンモールで泣いている子供」「公園のお母さん」とディレクションを受けたらしく、温かくもどこか投げやりな妙に現実味のある母性を見出してしまった視聴者が多数発生、スレミオについても新たな解釈が生まれることとなった。
  • #05 / エランとダイゴウ寮の決闘を観戦する地球寮のラウンジに当たり前のように溶け込んでいるミオリネだが、彼女まで入寮しているような描写はないため、わざわざ理事長室から通っているものと思われる。他の寮生も特に気にしていない様子から、この風景が見られるようになってそれなりの時間が経っている模様。
  • #06 / スレッタがデートの顛末を打ち明けた際には寮の女子部屋にミオリネも立ち入っており、地球寮との心理的な距離はそれなりに縮まっている様子。座り込むでもなく出入口の脇で立ったまま話を聞いていたのはミオリネなりの節度だろうか。
  • #ex. / ミオリネの堂々たるプレゼンといえば第7話だが、CMでのスレッタは第1~3話が収録された第1巻を観ているのか、引用する台詞がだいぶ偏っている。


  • 1/5に株式会社ハートより水星の魔女関連のバレンタイン商品が発表された。いくつか商品が提示されたがその中でも特に注目されたのがポーチギフトとスペシャルギフトである。と言うのもポーチギフトにはスレッタとミオリネの、スペシャルギフトには加えて御三家とそのMSのシールが貼られたチョコが付いているのだがどういう事かスレッタとミオリネのチョコの形だけがハート型なのである。この事は不意に公式からの強火の供給を受けたスレミオ民たちの間で話題となり、これらの商品は引き出物と称されるようになった。

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スレッタ・マーキュリー ミオリネ・レンブラン

百合

百合ガンダム 水星ってお堅いのね ツンデレ 百合かごの星

ミオスレ

公式が最大手


  • トマト… 第1話で登場した、ミオリネの亡き母が開発した品種。ミオリネ自身が丹精込めて育てたトマトをスレッタに食べさせる。おそらくはスレッタの人生初の生野菜であり、スレミオの象徴としてイラストに描かれることが多い。
  • エルノラ・サマヤ… スレッタはそうとは知らないが、スレッタとミオリネの婚約は彼女の復讐計画の一部だった。
  • ガンダム・エアリアル… スレッタの愛機兼保護者であり、図らずも婚約の場に立ち会ってしまったMS。エルノラの思惑もあり心境は複雑であろうか。
  • ロミオとジュリエット… 敵同士の家に生まれた子女の悲恋を描いた戯曲。作者シェイクスピアは『水星の魔女』がモチーフの一つとしていると思われる『テンペスト』も手掛けており、「『ロミジュリ』が通じる世界で『プロスペラ』を名乗る人物の要警戒度」に思い至る視聴者が散見された。
  • ユーシュラー・ミルザハニ… 小説版から登場するミオリネの幼馴染みで、かつての花婿。

  • クーアト……ガンダムにおけるヒロイン同士の公式カップリングの先駆者。

他作品関連

スレミク……テイルズオブゼスティリアの登場人物、スレイミクリオのカップリングタグでこちらは男性同士。水星の魔女放映以前より「スレイ」と「クリ」の部分を取り「スレミオ」タグとして一部使用されている。またSNS上でもスレミクとスレミオを混同するという投稿が多数寄せられている。

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