概要
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズにおける、ほとんどのモーションを他のファイターから流用している「モデル替えキャラ」「モデルチェンジファイター」は『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』(以下『64』)から存在していたが、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』ではこれとは別に「ダッシュファイター」という区分が加わった。
これらのファイターは基本的な体術が他ファイターを基にしており、さらに攻撃力やふっとばし力・歩行/走行速度・ジャンプ力・重さなどの基礎パラメーターがオリジナルファイターに対して“ほぼ”同じである点が共通している。
なお、いずれのファイターもアピールや勝利ポーズ等、性能に影響しない部分は元のファイターと大きく異なる事が多い。
ダッシュファイターの番号は、それぞれ元キャラの番号に「'」(ダッシュ)が付いたものが使われている。
英語名は「Echo Fighters(エコーファイターズ)」で、代わりに「ε」(イプシロン)が付く。
ダッシュ記号(プライム)を「類似」の意味合いで使う用法は元々は数学用語からの引用であり、日本ではそれ以外の分野でもよく使われるものの、一般的ではないため改名されたと思われる。
「Echo」は通常は「こだま」「反響」という意味だが、転じて「他人の真似」「模倣者」という意味もあり、後者の意味合いでのネーミングと思われる。
リヒターの「勝ちあがり乱闘」(過去作のシンプルに当たるモードで、キャラごとにタイトルや対戦相手が設定されている)では、自身を除いたダッシュファイター6体と、番号の小さい順に戦うことになる。
ダッシュファイター一覧
このうち、ルキナとブラックピットは前作『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』でもモデルチェンジとして登場していた。
番号 | ダッシュ | オリジナル | 特徴 |
---|---|---|---|
04 | ダークサムス | サムス |
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13 | デイジー | ピーチ |
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21 | ルキナ | マルス |
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25 | クロム | ロイ |
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28 | ブラックピット | ピット |
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60 | ケン | リュウ |
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66 | リヒター | シモン |
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モデルチェンジファイター(モデル替えキャラクター)
他にもオリジナルファイターの骨格やモーションを流用して作られたファイターは多いが、これらは運動性能・体躯・ワザの性質などで差別化が図られている。
ちなみに『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではモデル替えキャラが一時的に撤廃されたため、モデル替えの多かった『大乱闘スマッシュブラザーズDX』からリストラされてしまったファイターも多い。
モデルチェンジ | 元ファイター | 備考 |
---|---|---|
09.ルイージ | 01.マリオ | 『64』では骨格と多くのモーションを流用。作品を重ねるたびに固有のモーションが増えている |
18.ドクターマリオ | 01.マリオ | 全登場作品で骨格と多くのモーションを流用。『for』以降では性能面で大きく差別化されている |
19.ピチュー | 08.ピカチュウ | 『DX』では骨格と多くのモーションを流用。『SP』ではワザの構成はほぼ同じだが、骨格やモーションは全く異なる |
20.ファルコ | 07.フォックス | 『DX』では骨格と多くのモーションを流用。作品を重ねるたびに固有のモーションが増えている |
22.こどもリンク | 03.リンク | 『DX』では骨格と多くのモーションを流用。『SP』でも百裂攻撃以外は、少なくともリンクかトゥーンリンクのどちらかと共通 |
23.ガノンドロフ | 11.キャプテン・ファルコン | 『DX』では骨格と多くのモーションを流用 |
25.ロイ | 21.マルス | 『DX』では骨格と多くのモーションを流用、『for』以降では骨格と一部のモーションを流用 |
80.ヒカリ | 79.ホムラ | 同じ通常ワザを持つ2人を切り替えながら戦うファイター |
ちなみに『64』ではプリン(カービィ)、『X』以降ではリュカ(ネス)、トゥーンリンク(リンク)、ウルフ(フォックス)、しずえ(むらびと)もこれに近い要素を持っている(リュカとウルフ、『64』のプリンは骨格や一部モーションを流用、トゥーンリンクとしずえはワザの構成に共通性が多い)。実際に『X』のリュカとウルフはそれぞれネス、フォックスをベースとして制作が進められたことが語られている。
カラーバリエーションによる別ファイター
『for』以降ではカラーバリエーション扱いとして男女違いや別のキャラクターを再現するケースもある。
カラバリで性別が切り替わるケースは以下の通り。
■『for』より登場
番号 | ファイター | 1P | 備考 |
---|---|---|---|
45 | むらびと | 男 | 男女共に4種 |
47 | Wii Fit トレーナー | 女 | 男女共に4種 |
56 | ルフレ | 男 | 男女共に4種 |
62 | カムイ | 男 | 男女共に4種 |
■『SP』より追加
番号 | ファイター | 1P | 備考 |
---|---|---|---|
08 | ピカチュウ | 男 | ♀2種登場、うち1つはマスクド・ピカチュウ |
19 | ピチュー | 男 | ♀のギザみみピチューが登場 |
33-35 | ポケモントレーナー | 男 | 男女共に4種に変更 |
64 | インクリング | 女 | 男女共に4種 |
75 | ベレト/ベレス | 男 | 男女共に4種 |
上記のうち、インクリングとポケモントレーナーは男女で異なる勝利モーションを持つ珍しいファイター。
なお、Wii Fit トレーナー、ルフレ、ベレト/ベレスはカラーを変えることで攻撃判定や喰らい判定がわずかに変化する。特に男ルフレはつかみ判定が縦に狭くなってしまうという手痛いデメリットがある。
以下はカラバリで名前すら別のキャラクターに変化するもの(上記ベレト/ベレスは英字が同じため除外)。
番号 | ファイター | カラバリ | 備考 |
---|---|---|---|
40 | ピクミン&オリマー | ピクミン&アルフ | 『for』以降、両者共に4種 |
58 | クッパJr. | クッパ7人衆 | ラリー・ロイ・ウェンディ・イギー・モートン・レミー・ルドウィッグ |
77 | スティーブ | アレックス/ゾンビ/エンダーマン | スティーブとアレックスが各3種、他は各1種 |
また、名前表記こそ変わらないが以下のファイターも別バージョンの姿を再現して姿が変わる。
番号 | ファイター | 備考 |
---|---|---|
49 | リトル・マック | ワイヤー状態のAC版主人公の再現。『for』では各8種だったが、『SP』では通常6種+ワイヤー2種に変更。ボイスが無くなりノイズが鳴るSEになるほか、対戦勝利時のドック・ルイスのセリフが変化。 |
72 | 勇者 | Ⅺ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅷの歴代勇者。声優もそれぞれ異なり、各SEも対応する作品の物に変更。 |
実はこれらの原点は、『DX』におけるピーチの色替えでのデイジーの冠や服装の再現なのだが、『X』や『for』では単なる色違いに留まり、『SP』でデイジーがダッシュファイターとして独立した経緯がある。
余談
実は初代スマブラに登場する隠しファイターは全て、基本キャラの骨格を使用して作成されたファイターだったりする。
キャプテン・ファルコンはサムスの、ネスはルイージと同じくマリオの骨格を流用して作られており、幾ばくかのモーションも流用されている。
一見無関係に見えるファイターでも、アイテムやガケつかまりなど、一部の基礎モーションを中心に流用されているケースは多い。
例を挙げると、『DX』のゼルダはピーチを、ゲッコウガはシークを、クラウドとカムイはアイクを、ベヨネッタはゼロスーツサムスを、勇者はリンクをベースとして開発されている。特に勇者の通常ワザは歴代剣士+勇者の集大成ともいえる構成になっている。
モーションの流用が無いファイターに関しても、クッパJr.→パックンフラワー、キャプテン・ファルコン→ミェンミェンといった感じに、別のファイターをベースとした者が存在する。
「灯火の星」では、ダッシュファイターの元となったファイターは光の世界または最終決戦のキーラサイド(最終決戦ではロイ)で、ダッシュファイターは闇の世界または最終決戦のダーズサイド(最終決戦ではダークサムス)で例外なく救出できるようになっている。
『DX』のモデル替えキャラはベースとなったファイターの隣、『for』のモデルチェンジファイターは非DLCの任天堂キャラとゲストキャラ(『(for 3DS>大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Nintendo_3DS]]』ではシュルク)の間に配置され区別されていた。
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