概要
他人を笑わせなければ死んでしまう奇病「ゾナハ病」患者の男・加藤鳴海、莫大な遺産を相続したことから身柄を狙われる少年・才賀勝、勝を護衛する人形使いの少女・しろがねの3人の主人公を軸に、人形使いの戦いやサーカスの日常、200年に渡る人間と自動人形との戦いなどが複雑に絡み合ったストーリーが展開される。
特徴
鳴海が人間と敵対する自動人形と戦う「からくり編」、勝としろがねがサーカス一座で人々と交流する「サーカス編」が交互に進められた後、クライマックスにつながる「からくりサーカス編」を経て、最終幕の「機械仕掛けの神編」へと通じる。各編の間には幕間として解説役のピエロが登場し、物語全体が1つの演劇であることを示す。
ストーリー
さぁさ皆様お立ち会い、今より開幕しまするは絡繰り仕掛けの大サーカス!
主役の3人を紹介しましょう。まず一人目は厄介な病に苦しむ中国拳法使い加藤鳴海。人を笑わせないと息が出来なくなるゾナハ病に苦しむ彼の所へ運命のからくりが招きましたるは、遺産相続争いに巻き込まれた才賀勝とそれを守護する謎の美女しろがね。
数奇な巡り合わせによって出会った3人、ありとあらゆるしがらみや因果が絡み合うサーカスを舞台に八面六臂の大活躍!!お客様、心してお楽しみ下さいませ。
登場人物
主人公
しろがね
ギイ・クリストフ・レッシュ(CV:佐々木望)
ルシール・ベルヌイユ(CV:朴路美)
ファティマ(CV:佐倉綾音)
スティーブ・ロッケンフィールド(CV:小上裕通)
エドワルド・ダール
ティンババティ(CV:藤原貴弘)
シュヴァルツェス・トーア(CV:江川大輔)
才賀家
才賀アンジェリーナ(CV:林原めぐみ)
しろがね-O
ジョージ・ラローシュ(CV:浜田賢二)
馬 麗娜(マァ リィナ)(CV:石田嘉代)
仲町サーカス
仲町信夫(CV:江川央生)
仲町紀之(CV:岩崎諒太)
仲町浩男(CV:石川界人)
タランダ・リーゼロッテ・橘(CV:黒沢ともよ)
生方法安
三牛諸美
三牛直太
黒賀村
中国
真夜中のサーカス
フランシーヌ人形(CV:林原めぐみ)
フラッシュ・ジミー
パウルマン(CV:岩崎征実)
アンゼルムス(CV:岩崎征実)
スパッツア(CV:勝杏里)
クピディアー(CV:神谷浩史)
最古の四人(レ・キャトル・ピオネール)
最後の四人(レ・デルニエ・キャトル)
カピタン・グラツィアーノ(CV:佐藤健輔)
ブリゲッラ・カヴィッキオ・ダ・ヴァル・ブレンバーナ(CV:陶山章央)
キーキャラクター
白金(CV:古川登志夫)
フランシーヌ(CV:林原めぐみ)
フェイスレス(CV:古川登志夫)
用語
錬金術によって生み出された擬似体液による、自律した思考と精密な動作、そして人間に劣らぬ個々の人格を有した人形。作中における人類の敵。彼らの動力源である擬似体液は、人間の生き血を含んで性質を維持するため、無差別に人を襲い、且つ彼らの擬似体液にはゾナハ病という不治の奇病に冒す性質がある。彼らの生みの親が狂人だったせいもあり、総じて残忍且つ文字通り非人間的な存在である。
形態は人間型から、器物型、乗り物型、動物型と多種多様。
彼らは皆ある目的のためだけに生み出され、そのためならあらゆる手段を厭わない一途な使命感を持つ(作中後半ではそれとは無関係の人形も登場するためこの限りではない)。
しかし作中に登場する人形の中には、人形であるが故に純粋な心を持つ個体もおり、人間について学ぶうちに自我が芽生え、人間の営みに興味を示す者や、人間に心を寄せる者、人間と交流する者も現れるようになる。
作中に登場する奇病。正式名称は他者の副交感神経系優位状態認識における生理機能影響症(長い…)。他人を笑わせないと死んでしまうとされ、Z.O.N.P.H.A syndromeとも表記される。自動人形率いる『真夜中のサーカス』が撒き散らす、ごく微細な『銀の煙』を吸入することで発病する。症状は主に呼吸困難と痛みを伴う発作。前述の特異な病態の通り、他人に笑ってもらう(スマイルだけでも良い)ことで発作は緩和される。しかしそれは一時的な対策でしかなく、暫くすると再び発作が始まり、この繰り返しが半永久的に続く。
治療法は存在せず、作中における特効薬は錬金術の集大成『柔らかい石』から精製される“生命の水(アクア・ウイタエ)”だけであるとされる。
錬金術究極の目的である、万病を癒し、黄金を生むとされる結晶。名前の通り結晶状でありながら柔らかくしなる作中の記録によると18世紀末の近世ヨーロッパで活躍した錬金術師の兄弟によって生み出されたとある。これを水に投入するとあらゆる病を治し、あらゆる物質を溶解する生命の水(アクア・ウイタエ)に変化する。
結晶状でも時間の経過と共に蒸発し、空気に触れて消えていく性質を有するが、溶解性の高い性質上維持するには人間の子供の体内に封じるしかないとされる。
生命の水(アクア・ウイタエ)
柔らかい石によって生まれる、あらゆる病を治し、液体が外側に触れたあらゆる物質を溶解する薬液。人形に人間の立ち居振る舞いと精神を与え、人間が服用すると髪と瞳が銀色に変わり、身体能力を向上させ、老化が1/5の速度となる。色はロゼワインのように淡い薔薇色をしており、微かな甘味を帯びるという。
また人間が溶けた水には溶けた人間の記憶が保持され、飲んだ者にはその記憶が継承される(溶けた体積によってまちまちだが)。
作中に登場する人形破壊者の人々。生命の水によって驚異的な生命力と身体能力を有し、懸系傀儡(けんしくぐつ/マリオネット)なる糸繰り人形を使って自動人形と戦う戦士たちである。
その正体は生命の水に溶けたとある人物の意思に縛られた元ゾナハ病患者。不治の病を治す代わりに、その人物の「この世に蔓延る自動人形を一体残らず破壊せよ」という末期の願いに動かされた、ある種の「操り人形」である。
テレビアニメ
2018年3月14日発売の少年サンデー16号にてテレビアニメ化が発表され、同日に公式ティザーサイトも開設された。
アニメーション制作は同作者の『うしおととら』も手掛けたstudioVOLNが担当。
才賀勝のキャストはプロアマ問わずの公募オーディションにて決定された(総合学園ヒューマンアカデミーの公式サイトにて募集)。
同年8月1日に情報が解禁され、放送時期、主要キャスト、制作スタッフ、第1弾キービジュアル&第1弾PVが公開。同時に公式サイトもリニューアルされた。
2018年10月からTOKYOMXおよびBS11、ついでに北海道テレビ放送(何でも作者の出身地のテレビ局と言うことで放送してるそうな)にて放送されている他、Amazonプライム・ビデオにて日本・海外独占配信を実施している。
AT-Xでは2クール目までを2話連続で補完、本放送に追いつくというとんでもない放送を行った。
全43巻分のストーリーを3クール分で纏め上げるため、小規模なエピソードはほとんどカット。
長編エピソードについても編集またはカットされているところが少なくなく(顕著なのが機械仕掛けの神編直前の黒賀村での出来事は全編カットされている。逆に機械仕掛けの神編は大詰めということもあってか、おおむね原作に忠実)、生方涼子や阿紫花平馬をはじめとした登場していない主要キャラクターも多く存在する。また、そういった変更に対して辻褄を合わせるために一部のストーリーが原作とは異なる展開となっている。
ちなみにシリーズ構成には原作者である「藤田和日郎」も名を連ね、脚本やその構成に携わっている。アニメスタッフが勝手にやったわけではなく原作者も了承済みである点に注意。
制作スタッフ
主題歌
【OP】
第1クール(第1幕 - 第12幕):BUMP OF CHICKEN「月虹」
第2クール(第13幕 - 第24幕):KANA-BOON「ハグルマ」
第3クール(第25幕 - ):ロザリーナ「Over me」
【ED】
第1クール(第1幕 - 第12幕):ロザリーナ「マリオネット」
第2クール(第13幕 - 第24幕):眩暈SIREN「夕立ち」
第3クール(第25幕 - ):BUMP OF CHICKEN「月虹」(※二番部分)