基礎データ
全国図鑑 | No.0144 |
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カンムリ雪原図鑑 | No.202 |
ぶんるい | れいこくポケモン |
英語名 | Galarian Articuno |
タイプ | エスパー/ひこう |
たかさ | 1.7m |
おもさ | 50.9kg |
特性 | かちき:相手から能力を下げられるたびに、とくこうを2段階上げる。 |
概要
『ポケットモンスター ソード/シールド』に登場するポケモンで、フリーザーのガラルのすがた。
正式名称は『フリーザー(ガラルのすがた)』。
何十年かに一度、カンムリせつげんに姿を現す渡り鳥ポケモンの内の1匹であり、長い間フリーザーであると考えられていた。
ただし最近では、従来のフリーザーと同種であるという定説が揺らいでいる(姿が似ているだけの別種ではないかと疑われている)様子。
従来の個体と比べると身体全体が薄紫色に変わり、黒い仮面をつけているようにも見える目元が特徴的。パワーを使う際は、その仮面部分と翼の羽先が水色に発光する。
全てを見下す冷淡で冷徹な性格だが、その立ち振舞いは上品である。ただ、従来のフリーザーのように「美しい」とは称賛されていない。
生き物の細胞に作用する強力なサイコパワーを操る。目から放たれるサイコビーム「いてつくしせん」は特に強烈であり、少しでも触れると凍てついたように動けなくなってしまう。
その動けなくなった相手に対し、サイコパワーを凝縮させ分厚い鉄板も紙のように切り裂くほど硬化した羽を使いトドメを刺してくる。
また、サイコパワーで常に浮いているため実は翼をほとんど使わない。速度を出したり高度を上げる際には羽ばたく必要があるが、そうでない静止・低速時には、翼を身体の前面で交差させたポーズをとっている。
ゲーム上における特徴
「ダイ木の丘」でのイベントが発生した後はカンムリ雪原に留まり、マップ上を周回するようになる。
だが、特定のポイントまで追いかけるか偶然その辺りで接近すると移動を止め、自身の分身を作り出しシャッフルしてプレイヤーを錯乱させてくる。
そして偽物である分身の方にぶつかると、主人公を嘲笑するかのように遠くへ飛んでいってしまう。
分身と本体の見た目は全く同じだが、直前に羽を上げる仕草をするのが本物。
最初はシャッフルの速度が非常に速く、目で見極めるのはかなり難しいが、幸い直前でレポートを書けばやり直しが効く。
しかし本物にぶつかっても、そのまま姿を消してしまう……と思いきや、プライド故の律儀さなのか、突如主人公に重なる位置へ現れるという、心臓に悪い形で漸くエンカウントとなる。
また、この間にレポートを書いてリセットした場合、出現までにあるわずかな時間がスキップされ、ゲームの再開とフリーザーの出現が完全に同時になるというバグがある。
図らずも尚更心臓に悪いことに。
実は間違えて逃すと急速にシャッフルのスピードが下がっていき、やがて追いつくだけで向こうから勝負を挑んで来るようになるという行動が最初から盛り込まれている。
さしものガラルフリーザーも何度も外され何度も再挑戦されるとじれったくなったのだろうか。
どうしても当てられない人も安心して欲しい。
捕獲に関する問題点として、カンムリ雪原ではあられが降っているエリアが多いと言うものがある。
無論言うまでもなく定数ダメージにより勝手に体力を削ると言う問題点である。
しかも、フィールド天候なので技で天候を張り替えてもターンが切れるとまた降ってくるおまけつき。
対策として、トリックやすりかえで「ぼうじんゴーグル」を渡したり、ランクルスやシンボラーのマジックガードをスキルスワップで与えれば、安心してHPを削りに行くことが出来る。
ただ、前者の場合ねむりごなやキノコのほうしが通じなくなってしまうため、眠らせる場合はさいみんじゅつやあくびを使おう。
また、地味に「サイコシフト」を覚えているので、どく・まひ・やけど・こんらん状態にすると状態異常をそのまま返されてしまい逆にこちらがピンチに陥る可能性がある。
ねむり状態ならば回復されないので、状態異常は睡眠オンリーで攻めるか、事前にちょうはつを打って変化技を使えなくするなどして対策しておきたい。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ガラル | 90 | 85 | 85 | 125 | 100 | 95 | 580 |
フリーザー | 90 | 85 | 100 | 95 | 125 | 85 | 580 |
比較 | ±0 | ±0 | -15 | +30 | -25 | +10 | ±0 |
タイプは原種のこおりからエスパーに変更。
奇しくも映画ルギア爆誕で共演したルギアと同じタイプになった。
能力は原種のシャッフルであり、特殊アタッカーらしい構成になっている。
専用技「いてつくしせん」はなんとこおり技以外で相手をこおり状態にする数少ない技。
あくタイプに無効化されてしまうのはご愛敬。
その他エスパー技・ひこう技は一通り揃っている。
エスパータイプらしく両壁や「めいそう」「さいみんじゅつ」「おいかぜ」と、補助も豊富。
ただし「はねやすめ」は覚えない。動かしてないからだろうか?
その代わりと言う事か「じこさいせい」は覚えられるため、瞬間回復はこちらに頼る事になる。
「サイドチェンジ」もあるため、ダブル適性もそれなり。
が、やはり原種同様サブウェポンの質は壊滅的。
ノーマル技以外は「げんしのちから」と「シャドーボール」しかなくかなり狭い。
特性「かちき」はダイマックス技が飛び交う対戦環境ではなかなか有用。
ただ、耐久を下げるダイアークやダイホロウが弱点なのは少しいただけないか。
一応ランドロスを牽制する事はできる。
なお、本人とダイマックスの相性はよさそうで微妙に悪い。
素早さ上昇はともかく、残りがサイコフィールド・防御低下・砂嵐とまるで恩恵のない追加効果ばかり。サブウェポン不足がこんなところで仇になるとは……。
残念ながら使用率はガラル三鳥の中では1番低い。
とはいえ、150位前後でポケモンHOMEのランキングに入ったり落ちたりをしている原種と比べたら、はるかにマシではある。
最も禁止級が使えるルールだと原種共々ポケモンHOMEの採用ランキング圏外が定位置という有様だが…。
なお、こおりタイプの技は一切覚えられない。たとえイメージにぴったりなれいとうビームであっても。やはり別種なのでは?
第9世代
HOME解禁により他のガラル三鳥共々解禁。
劣悪な耐性の補強・狭い攻撃範囲の改善と言う意味でテラスタルとの相性は良い。
また地味なところではトリックを習得しており、かえんだまなどを持たせて敵に押し付け、物理耐久を確保する動きもできるようになった。
なお、原種共々こちらも「こころのめ」が廃止されたが、代わりに「かげぶんしん」を覚えられるようになった。むしろ第8世代では覚えなかったのか……。
だが、ただでさえ範囲がきついにもかかわらずエスパー・ひこうなどでパルデアに乗り込んだのが運の尽き。
エスパー技は数の多いあくに通らず、ひこう技もダイマックスが消えて完全に安定性を失ってしまった。そしてサブウェポンは「テラバースト」を除くと全く改善されていない……。
攻防共にまるで環境に刺さっておらず、採用率はやはりかなり低い。
…というのはシングルバトルでの話。
威嚇が飛び交うダブルバトルではトリックルームとかちきによるアタッカーを両立できるという点からある程度評価はされていたが、海外の公式大会で9位のトレーナーの構築にいたことから注目を集める。
この大会で使われていた型はゴツゴツメットを持たせることでダメージを与えつつ、じこさいせいで回復するというタイプで技構成は「いてつくしせん、トリックルーム、テラバースト、じこさいせい」というもの。
大会後にトレーナー本人が「じこさいせいよりまもるの方が多分強い」と答えたことから、じこさいせいをまもるに変更した型が2023年12月現在で使われている。
この型が広まった結果、11月のレギュレーションでは使用率100位にも入っていなかった(それでも圏外は免れる程度には使われていた)が、徐々に順位を上げてきている。
一方、先述したようにサブウェポンの問題はやはり重く、テラバーストが使われていることからもそれはお察しだろう。
使用トレーナー
※ポケモンマスターズでのバディ
番外作品
『ポケモンマスターズ』
- 2023年3月4日にビート(チャンピオン)のバディで実装。シンクロ技「いてつくしせん・脅」の効果で味方全員を次回ゲージ消費0状態にすることができ、自分のチームがバディーズ技を使ったあとにパッシブスキルの効果で自分の技の回数が1回復するため、回数制限のある技をもう一度使える。
- ビートはガラルフリーザーに対しては「人を小馬鹿にしたような態度をとるところが癪に障るが気品のある物腰はぼくにそっくりだ(要約)」とのこと。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 15章で登場。ダイ木の丘でビートと対決する。
関連イラスト
関連タグ
0143.カビゴン→0144.フリーザー/ガラルフリーザー→0145.サンダー/ガラルサンダー