「誰でも 変われるマジック ……それがお化粧 ……それがメイク」
「リップの技(メイク)で ポケモンちゃん もーっと 美しくしてあげる!!」
概要
ゲーム『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に登場するキャラクター。
パルデア地方にあるベイクタウンのジムリーダーで、エスパータイプの使い手。
キャッチコピーは『超マジック・マキアージュ』。
一人称は「リップ」。相手のことは「ちゃん」付けで呼ぶ。
本業はメイクアップアーティストで、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット 公式ガイドブック 完全ストーリー攻略』p438に掲載された設定資料や公式ホームページの情報によると、ポケモンの力を借りて魔法のようなメイクアップができるらしい。
他にも自らがモデルを務めるコスメブランドの展開等、様々な仕事を手掛けている為多忙な日々を送っており、ジムバトルの際には仕事の打ち合わせをしながらバトルコートに現れるほど。
ハッコウシティの大型ビジョンで彼女の広告を見ることができる。
妖艶な雰囲気の女性だが、「なるはや」や「ケツカッチン」など『ポケットモンスター ルビー・サファイア』のナウいことばを彷彿させるような業界用語を多用する。また、かなりの高身長で、主人公とは頭一つ分以上、更には成人男性のハイダイよりも背が高い。
彼女からの試練はキハダを講師にした「喜怒驚楽エクササイズ」を完コピしつつ、受講者達とポケモンバトルをする事。受講者達のレベルは宝探し中のアカデミー生徒よりも格上である。
キハダによると「子供の頃から付き合いがあり、負けたほうが勝ったほうの言うことを聞く」というルールでポケモン勝負をしていたという(キハダ自身は言葉を濁して明言していないものの、彼女の話しぶりから察するに、恐らくバトルに負けてしまったためにインストラクターの仕事をさせられることになったのだと思われる)。また、キハダと同じくチャーレムを連れているが、バトルでは使用しない。
なお、リップの年齢は明かされていないが、上記の事情から、25歳のキハダと同じくらいではないかと推察されている。
喜怒驚楽エクササイズはジム戦後にも挑戦可能で、失敗するまで続けるモードもある。テストでもそうだが、ボタンを押し間違えても時間内に正解のボタンを押せばセーフ扱いなので、間違えても諦めないこと。
クリアすると貴重なきのみがもらえるので、余裕があったら挑戦してみよう。
ちなみに何故「喜怒驚楽エクササイズ」という名前なのかは彼女曰く「自分の辞書に哀しみはなく、あっていいのは驚きの美しさだけ」という信念から来ているとのこと。
リーグ部に特別講師として呼ばれた際のナンジャモとの会話では、コラボするとナンジャモの方が恥をかくぐらいの格上らしい。その他の特殊会話でも、色々と他キャラクターからスタイリッシュな女性として認知されている模様。
容姿
紫色の髪に、目元のアイシャドウと口紅が特徴的な褐色肌の女性。
白と薄紫のミニスカートワンピを着用し、白のオープントゥヒールを履いている。
服や靴には、花弁または蝶の羽を模した様な飾りが付いており、常に羽ばたくように動いている(ポケモンの世界には超能力を使う人間もいるので、リップも超能力で飾りを動かしている可能性がある)。また、メイク道具としての用途も兼ねているそう。
ちなみに、本作ではふわりとした形状のミニスカートを着用する希少なキャラでもある。
見ての通りの厚化粧だが雨でも構わず屋外で行われるジムバトルを決行するため、中々にシュールな絵面となる。
性格
美しいものに拘り、プライドが高い(初戦時に主人公に対して涙を見せないなど)。
ナンジャモに負けず劣らずの目立ちたがり屋でお茶目な面がある(幼馴染を揶揄ったりするなど)。
プロ意識がとてつもなく高く、仕事の電話をしながらバトルコートに来るほどには仕事熱心な性格。
一方で業界で才能が無く蹴落とされてきた同業者を見てきた為、センチメンタルな面がある(再選時の台詞が顕著)。
自分の信念を重んじ、基本的には前向きな思考をするように心掛けている。
ナルシスティックな面があり、自分に似ている人物が苦手な傾向がある。
なお、キハダに対する感情は友情とは違う何かである可能性があり、上述のジムテストを手伝う約束はずっとやらせるつもりであったと語っており、約束の期限を賭けてキハダにバトルを申し込まれた際、「今度負けたら一生リップの言いなりね」と言ってキハダに「わたしだけ背負うものが大きすぎないか!?」とツッコまれた。
また、キハダと交流を深めているミモザに対し、何やら嫉妬しているかのような態度で、自分とキハダの仲の良さを語っていた。
メイクアップアーティストであって女性の美しさに敏感なのか、自分に対して謙虚なナンジャモに自分のジムのエクササイズをするように勧誘したり、チリの容姿の良さに気付いて専属モデルとしてスカウトしたりしている。
手持ちポケモン
1戦目/ベイクジム
「あなた とっても いい素材 どんな魔法を かけようかしら?」
全員が進化済みで、フェアリー打点を持つポケモンも多い。エスパータイプだからとあくタイプのみに頼ると返り討ちに遭いかねず、クエスパトラ以外はエスパータイプの弱点のうちのどれかを等倍か無効に抑えている複合タイプである。
攻略としては順当に進めた場合しっかり探せばこの時点でゾロアークを起用することが可能なため、どくタイプのポケモンに化けさせて登場させればあちらはゾロアークには無効のエスパータイプの技しか使ってこなくなり文字通り完封できる。
マスカーニャを使う場合はむしろ即テラスタルを使ってしまった方が良い。
フェアリーに強いラウドボーンは先発のリキキリンこそ厄介だがそこでフレアソングを積んで一気に倒し切るのも手。
ゾロアークを使わないならサーナイトとフラージェスにも対抗出来るスカタンクやコマタナがオススメ。
早期にDLCを使ったならシャンデラも候補に入るがこの場合はリキキリンを他のポケモンで倒してから出してあげよう。
なお、ベイクタウンはその気になれば比較的序盤から行ける立地にあるため、あえて早い段階で挑めるが、ジムリーダーとしては8人中2番目に平均レベルが高いのでレベルを上げてからにしよう(ジム内のモブからも、レベルが高いと忠告される)。
2戦目/ベイクジム(クリア後)
「リップの 美の秘訣 ハードコースで 体験入学ね」
バトル後のイベントでは自分達の業界の厳しさと、半端者はすぐに淘汰されること、挫折した者は自暴自棄になって堕落し普通の人よりも不幸になること等、華やかさの裏にある現実をドライさを滲ませながら語る。 「それなら 最初から 才能なんて ちょっとも なければ よかったのにね」 とも付け加えており、おそらく過去に何度も残酷な現実を垣間見てきたものと思われる。
それだけに、ジムバトルを乗り越えた主人公には大成して欲しかった模様。
なおキャラが被るとの理由でオモダカのことは苦手らしい(曰く、「艶やかなオーラ」)。手持ちにクエスパトラがいる点は共通していたりする。
3戦目/ブルーベリー学園(藍の円盤)
「大人の階段…… のぼっちゃった?」
アニメ版
『アニポケ・リコとロイの旅シリーズ』
「わけわかだけど分かるかも 自分の美学には逆らえないってことよね!」
cv:永井真里子
第3シリーズであるテラスタルデビューから登場。
パルデア四天王にアカデミー生徒とジムリーダーがタッグを組んで挑むという交流戦でオニギリ(オニキス)とタッグを組み、クエスパトラを繰り出してキョジオーンと共にチリのドオーとダグトリオに挑む。
しかし、彼のキョジオーンが倒されてしまい試合終了。
ルールを理解しているのか彼に問いかけるもその返答から彼が仲間の為に自己犠牲を厭わないスタンスであることを知り、チリ共々一応の理解は示している。
なお、演じる永井真里子女氏は、ポケモンマスターズではトウコ役を担当している。
キャラクターのボイスキャスティングで賛否両論になりがちなアニポケにしては珍しく「かわええ」「若い」「めちゃくちゃ声あってる」「もっと出番あってほしい」等、ネット上でかなり好評の模様。
余談
- 名前の由来はおそらくチューリップだろう。また、本業とのつながりでリップスティックとも掛けてあるか。切り札が花のような姿のフラージェスだが、任天堂の某パズルゲームとの関連性は不明。
- 設定資料ではゴチム風メイクやエーフィ風メイクを披露したり、エーフィと協力してメイクをしている様子が描かれているが、どちらもゲーム本編の手持ちにはいない。
他媒体
ポケモンカードゲームやろうぜ~っ!(スカーレット・バイオレット編)
リップをモデルとした、紅口るびぃ(べにぐち るびぃ)が登場する。
関連イラスト
関連タグ
ムチュール、ルージュラ:本作にはまだ登場していないが、唇や化粧に関係するデータを持つエスパーポケモン。さらにムチュールの原案の名はリップだったという。
他のエスパータイプの使い手
ナツメ(ポケモン) イツキ(トレーナー) フウとラン ゴヨウ カトレア(トレーナー) ゴジカ ザオボー デクシオ ビート(トレーナー) セイボリー(トレーナー)
上記のうち、ナツメとは「かくとう使いに勝ったことで、彼らを従わせている」、フウとランやゴジカとは「7番目のジムリーダー」という点が共通している。