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悪魔(TYPE-MOON)の編集履歴

2025-01-12 11:43:28 バージョン

悪魔(TYPE-MOON)

たいぷむーんのあくま

ここでは、TYPE-MOON作品に登場する悪魔について解説する。

曰く、神が完全無欠にして全知全能であるのなら。

悪魔とは、荒唐無稽にして人知無能の現象である。


概要

TYPE-MOON作品における悪魔は、古くは『空の境界』の頃からその存在を断片的に語られているものの、その全貌は未だ明らかになっていない。


『空の境界』の蒼崎橙子のセリフによると、悪魔は「モノの思念が集まってカタチを成した実像幻想」であり、人間の願いによって生み出され願いによって呼び出される受動的なものだという。

また、『Fate/stay night』によれば、悪魔と呼ばれる第六架空要素の実体化には“人々が創造したカタチ”が必要とされる。


固有結界は、元々は悪魔と呼ばれるモノが持つ異界常識である。


魔法使いの夜アフターナイト/隈乃温泉殺人事件 ~駒鳥は見た! 魔法使いは二度死ぬ~』のカレンによると、悪霊は人間の業による因果応報、悪魔は魔の流出による人知無能の存在であるとのこと。


ロマニ・アーキマンによると、悪魔の概念はソロモン王よりもっと後に誕生したものだという。

マルタによれば、あの人が原罪を持って行ったため、悪魔の出番はもうどの時代にもありはしないとのこと。

この原罪については、『英霊伝承 ~ヘンリー・ジキル/ハイド~』にて、「救世主が持ち去った人類の七罪」※という一文があり、いわゆる七つの大罪のことなのではないかと推測される。


※:続く地の文にて人類悪とは別物である旨が記述されている。



悪魔の種類

主に偽物の悪魔と本物の悪魔(真性悪魔)に大別される。


Fate/hollow ataraxia』によると、偽物の悪魔は「人間の想念を被って『個体名』に成る」ものとされる。


Fate/Grand Order』に登場するデーモンは、幻想種としての悪魔であり、ジャック・ザ・リッパー(バーサーカー)はこれに変身する宝具を持つ。


『FGO』2部7章では、各神話に登場する天使や悪魔と、それらが常識になっている魔術世界の中で『常識以上の存在』であるとして『天使』または『悪魔』と称され禁忌される『地球外の脅威』について語られている。



真性悪魔

主が遣わした、人が名付ける前からそうであった本当の『悪魔』。


通常、魔力は魔術を起動させるための燃料に過ぎず、それ単体で効果を発揮することはない。だが、特例として魔力そのものが魔術に近い特性を持っている場合に限り、カタチとして残ることがある。

聖堂教会が語る『受肉した魔』である真性悪魔もこれに該当する。生物である以前に『魔』として創造されたモノたちは、人間より高度な魔術を行使する。


魔術師が持つ魔術回路は、擬似神経に過ぎず、人間としての神経の裏に作り上げた後付けの能力だが、その生体機能全てが『魔』を呼び込む為の機能である真性悪魔は魔術回路を持たない。


『Fate/EXTRA material』によると、EXTRA世界にあっても、悪魔の概念は人類にとって最大の障害として扱われる。

神が全知全能であるのなら、悪魔は人知無能の存在。

手の届く範囲にありながら決して理解できない淵だ。

stay night』において悪魔は偽物しか存在せず、本物───受肉した悪魔に人間は太刀打ちできないとされる。(※受肉した悪魔を退散させた例は一件のみ記録されているが、それはまた別の話)

たいてい悪魔は憑くものとされ、人間の体を用いて受肉しようと働くが、苗床になる人間の精神が耐えられず、周囲に魔をまき散らして自壊するのが通例。


中には自らの業によって人間ではなくなってしまい、結果的に悪魔のカテゴリーに含まれる人間もいるが、これは魔人化と呼ばれるもので真性悪魔ではない。


EXTRA世界において、悪魔憑きであれ、自らの業で変化したものであれ、真性悪魔を生み出した現象は2030年現在、一つの成功例もない。

悪魔、魔人化、と銘打ってはいるが、その在り方は異なる文明圏、異なる惑星に住まう高次元生命体と変わらない。なにしろこの認識宇宙における『人』ではなくなったのだから。

その在り方は二十世紀に流行した、とある創作神話における邪神の在り方に近い。

CCCの真ルートで変生したある人物はこの域に達しながら、些細なミスによって神の座から転落した。


月姫-A piece of blue glass moon-』においても、キアラ・キッショウイン(おそらく、月姫世界のキアラと推測される)がサバトによって悪魔化し、高次元の感覚を得たことでこの次元では全能になったという。


邪神の在り方に近いとされているが、『歌月十夜』によると、『魔』とは、「自然の法則にありながら、その流れを歪めるモノとして必要とされなかった力」であり、これには様々な種と類があるとされる。

Fate/strange Fake』では、「星に潜む真性悪魔」というセリフがあり、『FGO』でも、魔神ラウムが「この惑星には、神性でも神秘でもない、さりとて受肉した悪魔でもない、『伝承』が残されている」と発言しているため、あくまで地球に由来する存在である模様。


MBAACC』では、シエルが世界の書き換えを実現できるものとして、二十七祖死徒と共に、受肉した魔による即死宣言(メメントモリ)を挙げていたが、詳細不明。



悪魔憑き

西洋に知れ渡る霊障の一つ。

日本で言うところの狐憑き、犬神憑きに近い。

人間に人間ではない『何か』が取り憑き、その内面から崩壊させていくという、呪術、呪いの親戚。


症状は広すぎて、系統化はできないが、西洋の憑き物は大抵が『悪魔』と呼ばれる概念によって発生する。

日本の憑き物が、『呪う側』の意志に基づいた行いであるのに対し、西洋の『呪い(それ)』は意志を持たない、交通事故のような現象である。


悪魔に取り憑かれる者は決まって善良な一般人で、取り憑かれた者は精神を病み、道徳、神の教えを罵倒し、家族や隣人を脅かし続ける。

直接的な暴力によってではなく、人間とは理性の皮を剥ぐだけでここまで醜悪な生き物になるのだ、と人々に知らしめるのである。

しかし、それは悪魔憑きの初期の症状にすぎない。長く悪魔に取り憑かれた人間の崩壊は、精神面だけに留まらず、重度の"憑き物"は肉体面さえ変化させる。

これは、取り憑いたものが、カタチのない己を人体で再現しようと試みる為。

変化は通常の人間からは考えられない人体運営から始まり、果ては体の一部が変質する段階まで。

それらの変化は取り憑いた『モノ』の階級によって定められる。強い魔であればあるほど、変質は人からかけ離れたものになる。


ただし、幸いな事に人体では魔の再現は不可能。

悪魔に取り憑かれたモノは奇怪な変形を強制され、当然のように命を落とす。

西洋の悪魔のフォルムは一様にエキセントリックであり、双頭だの馬足だの、果ては手足で六芒星を描くだの、手足が一組づつしかない人間に真似できるモノではない。


だが、稀に、その変質に耐えきる人間もいる。

魔術師が秘奥を尽くして吸血鬼となるように、魂という設計図を食らわれながらも、食らいついた『モノ』を利用して生き延びる異端も存在するという。



悪魔と類似する存在

魔神

魔術世界において魔神と呼ばれる高次の情報生命体。

ソロモン七十二柱の魔神霊鬼(ジン)が該当する。


ソロモン七十二柱の魔神は、人間の精神活動の歪みとして生まれ、名称と能力を獲得したもの。ソロモン王の手によってそれらを束ね、意思を持つ魔術式・使い魔にしたものが人理補正式ゲーティアであり、魔神柱は、七十二柱の魔神が受肉、新生した存在である。

ロマニは、魔神柱が初めて出現した際、伝説上の本当の悪魔と推測していたが、後に送られてきたデータは確かに"悪魔"と言われるにふさわしい数値だったが、あまりにも伝説通り過ぎるという見解を示していた。


シバの女王は、霊鬼と人間の混血であり、本人曰く、霊鬼は精霊、聖霊、魔神といろんな呼ばれ方があるとのこと。


天魔

詳細不明。

該当者は、第四天魔王、鈴鹿御前、殺生院キアラ、カーマ/マーラ天魔武蔵

『Fate/EXTRA material』によると魔性菩薩の頭に生えた魔羅(つの)は天魔の証であり、覚者の敵対者であることを示すという。


深海電脳楽土SE.RA.PH』では、鈴鹿御前が聖杯を手に入れて、「天魔の姫」としての霊基に変生しようとしていた。


見参!ラスベガス御前試合〜水着剣豪七色勝負!』にて、天魔武蔵と対峙した葛飾北斎は、「アレはもう人じゃァねえ」「この世の外まで穴を穿って、その先まで通じちまったナニか」「あの虚ろな炎を……知っているのサア……」等、外宇宙の邪神、及びそれに近い存在とされる真性悪魔との類似性を示唆するともとれる発言をしている。

なお、ジークフリート宝具名に天魔が付いているが、本人曰く、東方の天魔とは些か意味が異なるらしい。


先述のキアラ・キッショウインが、悪魔化した自身を指して「魔天の座」に昇ったというセリフがある。この魔天の座が天魔と似た名称であるが関連性は不明。


レン

人間霊と猫の死骸を掛け合わせて作られた使い魔。

本来、主を失った使い魔はそのまま息絶えるが、レンは悪魔としての側面をもつため、自分から再契約して生き延びる事も可能。



DDDにおける悪魔

月姫やFate等とは独立した世界観の本作にも悪魔の概念が登場し、本物、偽物の2種類があることが共通している。


偽物、本物にかかわらず悪魔が取り憑く人間は決まって心の弱い人間である。

厳密には、その人物を取り巻く"環境"が弱まっている状態。精神は人間の内側にあっても、外的要因によって変動するもの。家庭の事情、友人という他人との関係、社会における自己の評価。足場が毒されていれば、立っている人間も当然毒に侵される。その結果、精神を病み一般社会に適応できない状態になってしまう。その隙、たった今弱くなった精神にこそ魔は宿る。

悪魔という概念は弱さの全肯定であり、弱さを温床にするため、全力でその弱さを育て上げ、見失っていただけの社会性を完全に失わせてしまう。


アゴニスト異常症

略称は「A異常症」

「レセプタクラッシュ」とも呼ばれる、脳細胞の機能、神経伝達物質の制御が暴走したことによる精神障害。

死に至る病ではなく、病に寄生する無自覚で貪欲な生。個人を蝕む現象と人間の在り方そのものを象徴した最先端の流行病。


世間一般では、発病者を「悪魔憑き」と呼ぶが、これは発病者が理解しかねる奇行に走ったなどではなく、人間では持ちえない機能を発揮したため。


人間には受容体(レセプタ)と呼ばれる蛋白質がある。受容体は神経の繋がりであるシナプスの間隙に放出される神経伝達物質(リガンド)を受け取ることで、脳に新しい情報・感情を作り出させるシステムである。


人体は脳の命令で動くが、受容体はその行動の結果を脳に刻み込む機能である。

人間は常に新しい感情を作り出す生命体であり、受容体は細胞の分裂、増殖といった人体の運営から、更に高次の生命活動・感情にも作用する。言うなれば人間を成長・変化させる扉を開く鍵穴なのである。悪魔憑きとは、この脳の受容体に異常が起きた人間の総称。


悪魔をウイルスとするなら、それは人間の感情によって成長する。極端な感情、負の鬱積が悪魔を育てる温床となり、成長した悪魔はシステムを狂わせる。本来、受容体(レセプタ)と結合することで、様々な情報を脳に伝える情報伝達物質(リガンド)が、強い化学反応(かんじょう)によって神経伝達物質を異常分泌させ、受容体を傷つけてしまう。

その在り方はアゴニストと呼ばれる化学物質と受容体の結合に近く、本来なら無害の神経伝達物質は異常分泌により、アゴニストの如き毒となって受容体に壊滅的な障害を与え、人体としての在り方を歪ませてしまう。


その毒を流出させているのは感情であり、受容体は自らを苦しめる原因を鎮静させる為、原因解決の為に新しい人体機能を調節していく。"苦しい"という原因を解決する為の、今までになかった機能を人体に作り上げるのである。


重度の悪魔憑きは精神だけでなく肉体をも変貌させる。

悪魔憑きの3つの要素である、

  • 受容体刺激剤(アゴニスト)を異常分泌させる患部
  • それによって新しく生まれた機能である新部
  • 患部を育てる原因であった感情の暴走

これらが現れた悪魔憑きは、もう人間では有り得なく、既に人間としての構造を保ってはいない。


石杖所在(アリカ)曰く、「人為的で打算的な悪魔(にせもの)」。人のカタチでなければ顕現しない魔など、所詮少しばかり面白おかしいだけの人像(ひとがた)にすぎないとか。

迦遼海江(カイエ)曰く、「不老不死、超人願望、人間が夢想した奇跡の病気、神さまに近づこうとする悪魔のような遺伝子病」。悪魔憑きという病気は自動的に発症するモノではなく、悪魔を育てるのは人間。感染者の環境が病んでいて、受け取る側の心が病んでなければ発症しない、二次感染のような腫瘍であるという。


感染症であるが、空気感染、接触感染、経口感染、経皮感染もせず、人間以外からの感染もない。

原則として発病した人間は決して仲間を増やさないとされるが、劇中では、血液感染によるケースが確認されている。


オリガ記念病院では、患者を進行具合によって(表向きには)AからDに分類し、各段階ごとに一つの病棟に該当する段階の患者を収容している。


段階解説
A軽度。患部はあるものの、新部が見られない患者。または、A異常症患者によって負傷し、後遺症を持ってしまった患者。
B新部は見られるものの精神が比較的安定している患者。
C病状が安定してしまった患者。
D重度。末期の患者。治療、切除不可能。もしくは成体。
E詳細不明。該当患者が1名存在し、特別病室に収容されている。

本物の悪魔

迦遼海江が該当する。

カイエ曰く、本物の悪魔とは、空想上の悪魔であるという。

アリカによると、本物は人間に寄生せず、人間の魂と引き換えに現れる、ギブアンドテイクな存在とのこと。


コンプティーク2007年4月号にて、「奈須きのこ作品(空の境界月姫Fate、DDD)を通して最強キャラトップ3を決めるとしたら誰になるか」という質問に対し、奈須氏はサーヴァント除くとして、1.アルクェイド、2.“両儀式”、3.原初の悪魔と答えており、ファンの間では、この原初の悪魔がカイエのことなのではないかと考察されている。



悪魔一覧

アヴェンジャークラスサーヴァント

本物の悪魔ではなく、とある青年がアンリマユとして祭り上げられ、英霊となったもの。

なお、「悪魔特性は持っていない。


キャスタークラスサーヴァント

伝承では悪魔とされるが、TYPE-MOONの世界観では、ファウスト博士に鋳造されたホムンクルス

ただし、スキル「無辜の怪物」により、悪魔としての性質を有している模様。

アンリマユ同様、「悪魔特性」は持っていない。


キャスタークラスのサーヴァント。

科学の思考実験における悪魔が英霊となったもので、神話・伝説に登場する悪魔とはまた別の存在。

NPCのため、「悪魔特性」を持っているかは不明だが、彼の宝具から生まれた摩玖主大本尊(バトル時のエネミー名はマックスウェルの悪魔だが、サーヴァントとしての彼とは別の存在)は「悪魔特性」を持っている。


『FGO』に登場する「悪魔特性」を持つエネミー

なお、いずれのエネミーも「魔性特性」も同時に持っている。


  • 四大魔獣(フォーデーモン・ザ・グレイトビースト)

死徒二十七祖第二十位・メレム・ソロモンが使役する悪魔達。

メレムは『デモニッション』という第一階位の降霊能力を持ち、彼の悪魔召喚は、人々の願望をモデルにし、それをメレムの憧憬(ゆめ)によって彩色し、類似品を作るというもの。

四大魔獣は、それぞれが神獣クラスの空想上の生き物であり、全てメレムが"文字通り"想像した四大の悪魔達である。

また、彼らに名前がないのは"悪魔を安易に名付けてはならない"という決まりがあるためで、名前を付けると本当に自由になってしまうため付けたくても付けられないのだとか。


  • 真性悪魔ニアダーク

詳細不明。

月姫用語辞典にて、死徒二十七祖第六位・リィゾ=バール・シュトラウトの項目に記載されている存在。

黒騎士シュトラウトは『魔剣ニアダーク』の所有者であるとされるが、彼自身の異名なのか、それとも所有する魔剣を指す名称であるかすらも不明。



関連タグ

TYPE-MOON

月姫シリーズ Fateシリーズ Fate/EXTRAシリーズ

DDD(小説) Fate/hollow ataraxia


TYPE-MOON用語一覧


もしかして:あかいあくま


悪魔 悪魔憑き 

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