楽曲情報
作詞:秋元康
作曲: Akira Sunset / 丸谷マナブ / ha-j / 遠藤ナオキ
編曲:APAZZI
概要
『おひとりさま天国』は、乃木坂46の33rdシングル。
センターは5期生の井上和が務める。井上は初の表題曲センターであり、5期生の表題曲センター抜擢は中西アルノに続き2人目となる。なお、当時休業中だった林瑠奈と岡本姫奈、本作発売前に卒業した北川悠理、本作での卒業を発表した早川聖来は表題曲も含めどの楽曲にも不参加となっている。
井上は選抜発表の際に「何でセンターなのかが分からない」と発言しており、戸惑っていた(?)。これに対し、「逆に井上以外センターになるメンバーがいない、流れ的に井上以外センターは考えられない」とファンに総ツッコミされ、コミュニティ内で賛否両論となる事態に。本人曰く、「センターは歌番組での評価で決まると思っていた」とのこと。それでも当時の5期生で表題曲センターを張れるのは断トツの人気を誇っていた井上しかいなかったであろう。
タイトルのインパクトがあまりにも強い上、2番の歌詞に「浮気に二股 略奪 心変わり」というアイドルとは対極に位置するフレーズがあったため、「真夏の全国ツアー2023」沖縄公演でタイトル発表及び初披露された直後はファンの間で少々物議を醸していた。
曲調はEDMのようなアップテンポな曲調であり、グループの他の表題夏曲同様、テンションが上がる一曲に仕上がっている。
歌詞は昨今「ひとりカラオケ」や「ひとり焼肉」、「ひとり居酒屋」等の「ひとり○○」が流行していたことから「一人でいることの気楽さ」をコンセプトとしており、21stシングル『ジコチューで行こう!』のように自分本位であることを個性として認め、そういった人々の背中を後押しする、あるいは過去の恋愛にケジメをつけてその寂しさを紛らわし終わった恋愛に縛られることなく自由に、自分らしく"おひとりさま"で生きる未来を応援したくなる一曲となっている。また、8thシングル『気づいたら片想い』と同じく「誕生日」と「クリスマス」、「バレンタインデー」というワードが使用されており、本作の「恋人がいない大人はだめですか?」という歌詞と『気づいたら片想い』の「一人でも過ごせる強さをようやく身につけたはず」という歌詞を比較すると、本作は『気づいたら片想い』のメッセージソングとも取れる。
オリコンでは、初日売上411,534枚を記録し、1位を獲得。
Billboardでは、初日売上553,544枚を記録し、1位を獲得。前作『人は夢を二度見る』とほぼ横ばいだが、林と岡本の休業、北川、早川の卒業による影響が少なからずあったこともあり、横ばいでの維持は大健闘とも言える。
その後も売上を伸ばし、オリコンでは初週売上566,060枚、Billboardでは初週売上713,642枚を記録し、共に1位を獲得。前作『人は夢を二度見る』を僅かとはいえ上回る結果となった。
MV
MVは伊藤衆人が監督を担当。撮影協力に東北楽天ゴールデンイーグルス、コピーライトに株式会社ポケモン、株式会社サンライズ(現バンダイナムコフィルムワークス)、北海道日本ハムファイターズが名を連ねている。これらの企業・球団は久保史緒里、伊藤理々杏、山下美月、与田祐希、金川紗耶がそれぞれ趣味が高じて結び付いた「乃木坂配信中」内での企画や出演したバラエティ番組・ドラマ、参加したイベントなどに関連があり、これまで行ってきた仕事の賜物だといえる。MVでは、メンバーがY2Kファッションに身を包んでダンスしている。セットは伊藤監督の計らいでメンバー各自の趣味や特技が詰め込まれた空間(センターの井上は作劇上「何色にも染め上げられる真っ白な部屋」であり、中には自身の趣味・特技とは関係ない部屋になっているメンバーもいる。)となっており、中にはメンバーの私物やメンバーが外番組で制作した作品、「乃木坂工事中」や「乃木坂配信中」の企画内で行ったコスプレ写真、過去の伊藤監督の作品で使用した備品が置いてある。
毎シングルMVで問題となっていた3列目メンバーが映る時間の少なさもある程度解消されているため、ファンからの評価もかなり高い。
ヒット祈願
初の表題曲センターを務める井上が一人で「思い出の地」である地元・神奈川県鎌倉市を巡りながらお世話になった人達33人へのお礼とセンター就任の報告、新曲発売の宣伝を行う「ヒットキャンペーン」方式となっており、嘗て元メンバーの齋藤飛鳥が初の表題曲センターを務めた『裸足でSummer』のヒット祈願(第二の故郷・ミャンマーでの一人旅)の国内版のようなもの。2023年8月27日と9月3日、9月10日の3週にわたって放送された。
OPのヒットキャンペーンタイトル読みでは、緊張のあまりテイク3まで撮る始末となり、初っ端からつまづく事態に。大丈夫か…?
気を取り直して、まず井上は母校の弓道場を訪れ、加入前まで弓道にひたすら打ち込んでいた高校時代に思いを馳せていた。すると、そこにかつての同級生達が集結。久方ぶりの再会に喜び、思い出話に花を咲かせるも、そこで出てきたのは「お金を貸してもなかなか返してくれなかった」、「みんなでカラオケに行った時に和だけ先に帰らないといけないから『お釣りは要らねぇ!』って言ってお金だけ置いて帰ったけど、計算が合ってなくて足りてなかった」等のポンコツエピソードばかり。しまいには、同級生の一人から加入後に「しっかり者」のイメージが付いていることに対して「笑っちゃうよね(笑)」と鼻で笑われる始末。やっぱり天然かつ変人なのは本当だったようだ。
その後、同級生とともに久しぶりに弓道着を着て近的による的中の練習を行ったが、全員部活引退からかなりの年月が経過しブランクがあるため、感覚を取り戻すことに時間がかかり練習ではほぼ的中できなかった。
これを見て思いついた制作スタッフが緊急で「ヒット」祈願を行うことを決定。四射中一射でも当たったら成功というルールの中、井上は一発で的中させ「ヒット」祈願成功(残り三射は残念ながら当たらず)。
その後、同級生だけでなくお世話になった先生方(当時担任だった石井先生は残念ながら不在)にもお礼と報告、新曲発売の宣伝を行った。
その後、高校時代に同級生達と共に訪れた中華料理屋を訪れ、担任である石井先生とのエピソードについて話していたところ、スタッフの計らいで急遽ビデオ電話を行うことに。
画面越しになったものの、久しぶりの再会を喜びつつ、しっかりとこれまでのお礼と感謝を伝え、センター就任と新曲宣伝を行った。ちなみに、お店の方々にもしっかり行っている。
その後、由比ヶ浜にて当時の思い出を回想しながら懐かしんでいたところ、小学校の時からの親友である「あかりちゃん」がサプライズ出演。彼女と思い出話に花を咲かせ、親友相手にもセンター就任と新曲宣伝を行った。
その後、商店街を訪れたところ、中学時代の親友である「ちーちゃん」がサプライズ出演。彼女とは卒業後連絡が取れなくなったためかなり久しぶりの再会となり、涙を流した。
その後、「ちーちゃん」から一緒に勉強して時には教えて貰っていた出来事に対する感謝とともに「私が今大学に行けるのは和のおかげ」という想いを伝えられた。それに対し、井上も親友になってくれたお礼を伝え、センター就任と新曲宣伝を行った。こちらでもお店の方々にもしっかり行っている。
その後、喫茶店にて塾の先生との思い出を語っていたところ、その塾の先生がサプライズ出演。塾の先生からは「すごくひたむきに頑張っていた」「寡黙だったけど、すごく真面目」と評され、その後の先生の教育方針にも少なからず影響を受け与えていた模様。その先生にもしっかりお礼と共にセンター就任と新曲宣伝を行った。またまたこちらでも、お店の方々にもしっかり行っている。
その後、学生時代によく訪れていたカラオケ店で親友との思い出話を語っていたところ、その幼なじみである「かおるちゃん」がサプライズ出演。彼女と共に思い出話に花を咲かせたものの、出てきたのは「かおるちゃんは頭が良いんですけど、悪い方にも頭が良くてずる賢かった」「しょっちゅう絶交してた」と不安になる言葉ばかり。大丈夫か…と思いきや、なんだかんだ喧嘩しつつも最終的には仲直りしていたようでお互いに親友になってくれたことを感謝していた。その後、十八番である『残酷な天使のテーゼ』を歌う羽目となり、しっかりダイジェストや幼少期の写真と共に放送された。またまたこちらでも、カラオケ店の方々にもしっかり行っている。
その後、家族でよく訪れていた寒川神社を訪れ、おみくじとともにヒット祈願を決行。結果は「中吉」という何とも微妙な結果に。本人曰く、「できれば『大吉』か『小吉』を出したかった」らしい。さすがに小吉を出しまくっていた同期のようにはいかなかった…。
そして、ヒット祈願をしっかり行い、宮司さんにも宣伝を行った。
その後、家族でよく行っていた店で家族のことを語っていたところ、なんと一家全員集合。ついでに愛犬の「ロク」とも久しぶりの対面を果たした。家族と共にオーディションまでの道のり、加入後の成長など様々なことを語り合い、井上は改めて両親と2人の弟、そして愛犬にも感謝を伝えた。
そして、いつも通りお店の人にもしっかり宣伝を行った。
結果「31/33」になってヒット祈願ロケが終了となったため、井上は何とか「感謝を伝えたい人」を絞り出し、結果スタッフ2人がサイン入りポストカードを貰うというゴリ押し策で何とか達成(?)
当然バナナマンの2人からツッコまれたため、結局スタジオにいたスタッフの判断でスタッフ2人への贈呈をナシにしてバナナマンの2人に渡すことでヒット祈願は無事(?)に終了した。
関連タグ
江南スタイル、PERFECTHUMAN:サビ前にワンフレーズを言う楽曲繋がり。そのため、YoutubeやX、Tiktok内で「It's a single life!」を差し替えたショート動画が数多く投稿されている。
とにかく明るい安村:『Venue101』の公式SNSに投稿された動画内でMCの濱家隆一(かまいたち)が「イントロの部分で安村の『Hey!』が頭によぎる」と言及。ファンも概ね共感していた模様。