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そびえ立つ恐怖

おせんがすをこうりゃくせよ

「そびえ立つ恐怖」(英:The Towering Terror)とは、特撮TV作品『ウルトラマンブレーザー』の第18話のサブタイトル。
目次 [非表示]

前後のストーリー


予告編集

地下より突き出た異形。汚染獣イルーゴのガスが街中を蝕んでいく。

待機を命じられたSKaRDはイルーゴの攻略を見出せるのか。


次回ウルトラマンブレーザー、「そびえ立つ恐怖」


平和を脅かす魔の瘴気を払え!


内容編集

地面を突き破って現れた怪獣イルーゴ。

その口から吐かれた気体は人体を蝕んでいく。

司令部からイルーゴの調査を止められ待機を命じられたSKaRD。しかしファースト・ウェイブのバザンガやセカンド・ウェイブのゲバルガに次ぐ宇宙怪獣によるサード・ウェイブの可能性を考えたアオベ・エミは第66実験施設と共にイルーゴの独自調査を開始する。一方防衛隊は自走レーザー砲でイルーゴを切断する作戦に出る。


登場怪獣編集

汚染獣イルーゴ


主な出来事編集

突如街に汚染獣イルーゴが出現。口から放出する有害ガス、通称『イルーゴガス』は風に乗って周辺地域へと広がり、市民はマスク着用やさらには避難を余儀なくされた。

防衛隊も攻撃を加えるがさらなるガスの放出を誘発するだけに終わり、決定打を与えられないまま一週間が経っていた。


帰宅途中のゲントは、イルーゴの解析に当たっていたテルアキから「細胞構造が地球上のどの生物とも一致しない、イルーゴは宇宙生物である」との報告を受け、「何かあったらすぐに戻る」として調査を続けるよう指示していると、近くで報道してたマスコミに見つかってしまい急いで走り去る。

帰宅すると息子のジュンは既に就寝していた。起きて待っていた妻のサトコからは彼の仕事に対する誠実さに一定の理解を示しつつも、「先日ジュンがゲントのために学校で作ったブレスレットを放置しており、内心落胆させている」現状を、(夫の所属先である『施設課』の不自然な呼び出しによる休日返上や、残業の多さなどからの不信感も合わさって)訴えられてしまう。


翌日基地にてハルノ・レツ参謀長より調査中止と待機を命じられたSKaRDだが、ゲントは「どうせ困ったら現場に落ちてくる」とテルアキに調査の続行を指示。同時にゲントはエミからの報告で「今回のイルーゴはサード・ウェイブ、つまりファースト・ウェイブのバザンガとセカンド・ウェイブのゲバルガに続くものである可能性が考えられ、司令部はV99案件として厳重に管理している」という内情を聞いており、それに関連するように「第66実験施設の事故の生存者である宇宙物理学者・西崎勉の所在を突き止めた」というエミに「重要な証人だな」として接触・情報収集にGOサインを出していたのであった。

『なんかジュンが元気なくて』と連絡してきたサトコに、出立するエミからも「がんばれお父さん!」と励まされ『すぐ帰る』と返信するゲントだったが、その矢先アンリから現場に動きがあったと報告が入る。


防衛隊は高出力の自走レーザー砲(XIGのスティンガーに酷似)を使用し、戦闘機からの強化ワイヤーで口を拘束してガス放出を封じたイルーゴを根元から切断する作戦を立てていた。だが一瞬にしてワイヤーは引き千切られ、レーザー砲も投げ飛ばされてしまう。

TVで様子を見ていたサトコはゲントから『帰りが遅くなる』と連絡を受け、不安になりながらもジュンとマスクを着ける。


上層部が混乱して救出活動がままならず、レーザー砲搭乗員が車内に取り残されているとの情報を聞き、ゲントは頭を悩ませる。

そこへテルアキとヤスノブから「イルーゴガスの毒素の構成が判明し、浄化可能なフィルターが見つかった」「イルーゴガスはイルーゴ自身を活性化させる環境を作るためのもので、通常の地球大気中ではイルーゴの細胞は弱体化する」との報告が入り、フィルター搭載とエンジン全力吸気でアースガロンを巨大空気清浄機にする作戦が立案される。


イルーゴガス増大で不安が囁かれる街の中、西崎を見つけたエミは敢えて変装せずに「自分が同僚の娘である」と名乗り「V99の正体」や「父の安否」などを問うが、あからさまに動揺した西崎からは返答を拒否された上で逃げられてしまう。


ガスの清浄化によって救出活動が開始されるが、脱出してきたレーザー砲搭乗員からの証言で「レーザー砲の落下で倒壊した場所に、中継していたTVクルーが取り残されている」と判明。搭乗員の誘導をアンリに任せ、ゲントはクルーの救出に赴く。


地下に避難したTVクルーだが、瓦礫で出口を塞がれてしまっていた。ゲントは瓦礫を銃撃で排除しクルーを脱出させる。

アースガロンによりガスの浄化は進み、イルーゴは予想通り弱体化を始めた……が、直後に身体を丸めたかと思うと体色は異なるが、球体状になったゲバルガの姿へと変化した

驚きを隠せないテルアキとヤスノブに対し、アースガロンの背後の建物を破壊して第2のイルーゴが出現した。テルアキは体勢を立て直す為に離脱を指示するが間に合わず、2体目のイルーゴに捕まえられてしまう。


避難するTVクルーをアンリのところまで誘導したゲントは取って返すとブレーザーに変身してアースガロンを救援しようとするが、最初のイルーゴ=球体状のゲバルガによって妨害され、新たに現れた3体目のイルーゴによって拘束されてしまう。

アースガロンもイルーゴの締め付けで駆動系にダメージが蓄積し作戦続行困難となる中、アーくんがブレーザーの持つチルソナイトソードが電気を操ることを指摘。

アースガロンとブレーザーに絡みつく2体のイルーゴをそれぞれテイルVLSとアースガンで攻撃し、双方とも拘束を逃れたところでテルアキはブレーザーに「チルソナイトソードの電撃でプラズマを発生させ、アースガロンに代わってイルーゴガスを浄化する」作戦を伝える。

ブレーザーがチルソナイトソードを空中に放り投げると電気が迸り、周辺のガスが一気に消失した。

チャンスとばかりにアースガロンはイルーゴの口の中にアースガンを連射で撃ち込み破壊。残りのゲバルガと3体目のイルーゴはチルソナイトソードのオーバーロード雷鳴斬によって撃破された。


どうにか夜になる前に帰宅できたゲントだったが、現場のTVクルーによって自身の活動が撮影・ニュースに流れてしまい、遂に家族に自分の本当の勤め先がバレてしまった。

しかし、夫の頑張っている姿からサトコは『無茶しないでね』と労い、ジュンは父の勇姿を誇りに思い笑顔で抱きついた。


一方、エミの下へ西崎が会いに来る。西崎はエミに何を語るのだろうか?……

しかし、エミと西崎の接触はドバシ・ユウにも報告に入り、ドバシは顔に複雑な色を滲ませた。


ガスは沈静化し、人々は平穏な時を過ごしていた。

そんな中、都市のあちこちの地底からイルーゴが次々と出現する……


余談編集

GGFの自走レーザー砲が、XIGのスティンガーに酷似している。


また、次回予告で登場した白い特殊車両の形状がウルトラマンガイアシーガルファントップに非常に似ている。

越監督によると2023年時点でミニチュアが残っていることを美術部から聞いたためリペイント+改造して25周年のサプライズ登場として出したと語っている(出典)。


イルーゴ戦では、挿入歌として僕らのスペクトラのカップリング曲でウルトラヒーローズEXPO2023 サマーフェスティバルのテーマ曲『IGNITION』が流れた。

TVシリーズでウルサマの挿入歌が使われたのはHigherFighter以来となる。


アースガロンによる空気清浄化作戦を受け、プラズマクラスター空気清浄機を販売しているシャープこんな反応をしている


尚、一部の視聴者から「怪獣騒動よりも冒頭のヒルマ夫婦のギスギスした空気が最も怖かった」と評価されている。


また、前日に放送されたポケモンのテレビアニメシリーズのエピソードでは、毒素等を含んだ空気を吸い込んでは清浄化された空気を排出するという、言わば『天然の空気清浄機』なガラルマタドガスが登場・活躍し、本編後のおまけのコーナーでもその性質をクイズにし、答え合わせで紹介していた。この流れから別々の作品ではあれど、2日連続で汚染された空気を清浄化するエピソードが放送された扱いになる。これは偶然か、或いは狙ってやったのかテレビ東京は?


いつもはSKaRDに無理難題を押し付けている雰囲気の強いGGF上層部だが、本エピソードに限っては

  • 最重要機密に関わる事情があるものの、報連相の明らかな欠落を犯す
  • ターゲットのイルーゴの能力を過小評価する
  • 作戦の見積りの甘さから、民間人(しかも報道関係者)に死傷者を出し兼ねなかった

……等々のヒューマンエラーを多々犯しており、ゲント並びSKaRDが本部の命令を無視しなければ、本編以上の二次災害が発生していた可能性があった。


関連項目編集

ウルトラマンブレーザーのサブタイトル一覧

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