ふむ、そうだな……彼はそう、蛇だ。
彼はそこに現れた蛇だ
プロフィール
ノマドの創始者。吸血鬼の始祖。
吸血鬼の始祖とは、生まれながらの吸血鬼であることを意味し、人間が変じた吸血鬼と違い、完全に不死身で伝承にあるように弱点はなく、日光のもとも平気でいることができる。
魔界では支配者階級に属する強力な存在で、魔界九大貴族<紅血卿>カーラ・クロムウェルの弟で姉弟揃って魔界屈指の実力者。
霧が塵などの微粒子に変身したり、血を吸い人間を吸血鬼にすることができる。
また生きるものに触れることよって、その生命エネルギーを吸い取ることもできるという。
※公式サイトより引用
概要
対魔忍アサギシリーズに登場する主要キャラクターの一人。
表向きは企業グループだが、非合法な商売を行う魔族組織という裏の顔を持つ犯罪結社『ノマド』の創始者にして、その正体は魔界からやって来た吸血鬼であるという、典型的な悪の組織のボス。
本家シリーズのラスボスであり、初代から悪のカリスマとして君臨している。
ちなみにOVA内での声があの人にそっくりと話題になり、その存在感をさらに際立たせる形となった。
陵辱エロゲの男キャラとしては珍しく、服を脱がず、エロに加担することもない(ただし、OVAではこの限りではない)……が、いろいろあってキャラが激変した対魔忍RPGの世界では嫁さんの回想に登場。二人で長女を作る最中の熱愛シーンを披露している。
性格
常に悠然としており、どこか達観したような言い方で物事を話し、不敵な笑みを浮かべている。
不老不死である故に自らの生命の危機を何物にも代えがたい最大の興奮としており、紅やアサギなど、自身の脅威となる存在をあえて放置する一面を持つ。
逆に、それ以外の存在には全く興味がなく、朧の正体が空蝉の術で肉体だけになった甲河朧であり、甲河朧本人が空蝉の術で別の肉体に魂を移し、生存していることに気づかなかったり、イングリッドやフュルスト、フェリシアからの好意にも気づいていないようである。
シリーズにおいても最強格として扱われており、本家シリーズで消滅したのは3の真ルートのみである。
ただし、対魔忍シリーズにおいて一番最強というわけでもないようで、アスタロトやナディアなど、彼に匹敵する実力の持ち主もいる(対魔忍RPGではブラックが「魔界屈指の実力者」と評されており、ベスト5からベスト20の中でも強豪として思い浮かべられるレベル)。
ただ、アスタロトは人間界の侵略等には興味が無く、ナディアも争いを好まない穏やかな性格であり、その中では積極的なブラックが一番脅威と言える。
ちなみにRPGでは遺物の力によってブラック達すら凌駕する力を手に入れた異次元侵略者アルサールが分岐した世界にて登場している。
本家シリーズ
原作では初代から登場し、以降もアサギシリーズには全て登場しており、男性キャラでは唯一の皆勤賞である。
1では、ノマドが運営する闇闘技場・カオスアリーナにて、囚われたアサギの前に現れ初めて彼女と対面し、当時すでに最強の対魔忍と詠われていたアサギをも戦慄させ、敵わないと思わせる程の凄まじい妖気を身に纏ってその存在感を示した。
2では、八津九郎の身体に乗り移って操りアサギたちや龍門の動きを密かに監視していた。
3では、神に等しい存在の「魔神」となり重力を操る力を得て、自身の悲願を成すために日本政府の中に配下を潜り込ませて対魔忍たちを孤立させ、アサギから大切なものや愛するものを奪い心身共に追い詰めることで、秘めたる力を開放させた彼女との決着を望む。
3ではパターンが2つあり、彼の結末も異なる。
- アスカ編では、最終的に甲河アスカが加勢に入り、アサギと彼女の共闘によって逆に追い詰められ滅ぼされた。
- アサギ編では、魔の力を完全開放して魔人化したアサギとの融合と、重力操作により、新たな世界を創生し、そうして誕生した『対魔忍アサギZERO』の世界では、ノマドを率いつつ前世のアサギである吸血鬼アサギと行動を共にしている。
『対魔忍紅』では、本作の黒幕であり、紅とフェリシアの父親でもあることが発覚。
心願寺楓に二人を産ませ、二人の争いを楽しんでいた。
紅とフェリシアの決戦を見届けた後、紅の成長を喜び、傷ついたフェリシアを連れてどこかへ消えた。
魔界騎士イングリッド(OVA)
少年に化けていて、桐生佐馬斗に捕まったイングリッドと八津紫を救出した。
なお、捜索の過程で、同じく佐馬斗に捕まった妹を助け出そうと動いていた八津九郎と遭遇、共通の目的を持っていることを知ったため、互いの素性を知りながら一時休戦して共同戦線を張っている(九郎からは“大将”と呼ばれていた)。
無事に目的を果たした後は、九郎に協力してくれた礼をきちんと述べ、イングリッドを連れてどこかへと去っていった。
本来敵同士である筈の対魔忍と魔族のボスが手を組むという中々に熱い展開に加え、2人ともエロゲの男性キャラとは思えないほど非常に渋くカッコよく描かれているので、ファンからはそのことをしばしばツッコまれることもある。
なお、少年に化けるという演出は後述の黒斗の伏線とも言われている。
決戦アリーナ
ストーリーでは度々登場し、事実上のラスボスとして君臨。
魔神の力を解放し、主人公を圧倒。アサギの能力を吸収した主人公でも身動き出来なかった。
が、魂だけになった天宮紫水の助けもあり、ブラックに刃を突き立てることに成功する。
しかしこれこそがブラックの狙いであり、成長した主人公の力と自分の力を合わせて世界を再創造するのが目的だった。
これにより、対魔忍アサギZERO、対魔忍RPG等のパラレルワールドが出来たといわれるが、詳細は不明。
レイドイベントのカードとしても登場している。男キャラ初のR以上カードかつ、スキル持ちとしても初登場。
スキルも優秀で、こぞってオーク達がカードを求めた。もちろんエロシーンは無い。
実装当時はフレンドの登録カードがおっさんだらけになるというシュールな絵面になった。
対魔忍RPG
初期から名前は出るものの本人は影も形もない状態が続いていた。
だが、チャプター32に登場した謎の少年「黒斗」の正体が前世のエドウィン・ブラックであり、ふうま小太郎の「開かない邪眼」に深く関係していることが小太郎本人の口から語られた。
同じく前世の記憶を持つ天宮紫水同様、今作でも重要ポジなのは間違いないと思われる。
回想にてふうまや紫水と戦う場面が描かれていたが、前作最終決戦と異なる場所や展開だったので少なくとも前世は決戦アリーナと微妙に異なるようだ。
ちなみに黒斗は別世界にて自分を葬ったアスカに対して快く思わない素振りを見せている。
チャプター38では大人の姿も登場。
デザインは原作担当絵師のカガミから黒斗も担当するケースワベに変更された。
アリーナの項で前述した『世界再創造』はブラック自身の持つ異能に由来するものであると解説された。
曰く、ブラックの持つ『不死』の力は彼が「死」を目前にした時に自動で発動して世界を再構築し、「目前にしていた死」を克服したブラックが存在する『二周目の世界』を創り出すというとんでもない代物。さっくり言い換えると世界を巻き込んで発動する「十二の試練」。
この力の存在故に真っ当な生命体とは言い難い精神性をしていたが、本作の一周前である『前世』においてふうま小太郎から受けた干渉により、RPGにおいては「定命のモノ」となっているらしい。
結果本人をして「初めて生命として生まれたようなもの」と形容する程精神性が激変。
一宿一飯の返礼としてとある母子の命を救う、どこかの前世では体のいい道具としてゴミのように使い捨てた心願寺楓と真っ当に愛し合い2児を設け、長女の紅を溺愛し、次女の懐妊を喜ぶ良い父親振りを見せている。
自身の盟友であり楓を可愛がっていた心願寺左京に「できちゃった」ことを明かす際は楓と報告役を無言で押し付け合うも押し負けて困った顔をするなど、過去作からは考え難い凄まじく人間臭い姿を披露している。
なお、今作世界においてはカーラ・クロムウェルの実弟であることも判明し、本名はエドウィン・クロムウェルであることも発覚した。
また、本作におけるノマドも「魔界の既存の秩序で行き場を失った者達の受け皿」と言う理念の下で設立された組織であり、「無用に人間を攻撃しない」と言う条件で心願寺左京を始めとする人間界の協力者を取り込んでいるからこそ、自分達の勢力圏下での治安維持に留意していると言う内情も明かされた。
というふうに、これまでとは別人のように変貌している彼だが、それ以前の彼にあった本家シリーズと同様の冷酷で残忍な側面は意外な形で本作にも登場することとなる。
妻の楓のユニット実装と共に遂に回想にも登場。
処女の楓が危険日にエドウィンの泊まる部屋に突撃して中出しを乞うと言う、長女・紅となる受精卵が生まれる瞬間を描いた正史の裏話と解釈できる回想になっている。
楓を「自分の手に近い太さ」と驚愕させ、実際に楓の手首ぐらいの太さで描かれている程の逸物と、処女を見事に絶頂させるテクニックを見せつけ、娘の連作に勝るとも劣らないイチャラブセックスを見せつけてくれる。
イベント『メイドと執事とお使いの冒険』ではストーカーと化したノマド創立前の元カノ・アルメリアが登場。
当時はかなりのプレイボーイだったらしいが、楓が長女を妊娠して以降は彼女一筋になって他の女性には一切手を出していないと言う程の愛妻家&子煩悩振りも明かされた。
ストーカーと化したアルメリアに姉との連絡役を襲われるわ、自宅を破壊されそうになるわと本人の目の届かないところで散々な蛮行を働かれたが、現場に参上すると一瞬で状況を察してアルメリアを自宅から叩き出した。
第一部の最終章となるチャプター72では器物損壊の賠償代わりに協力を取り付けたアルメリアと共に愛娘・紅の助太刀に参戦。
父娘で「楓と文香の仇」テウタテス打倒に気勢を上げるも、テウタテスの娘・フェリシアとして洗脳を受けた次女・文香と遭遇。
テウタテスは『子煩悩化したエドウィンが愛妻の忘れ形見を見捨てる訳が無い』と読んで、文香本来の精神を自身の魔力で封印し、十数年に渡って地獄の苦しみを与え続けており、呪縛の解除がエドウィンを吸収する引き金になる細工をしていた。
テウタテスの読み通り、エドウィンは文香を紅に託して、テウタテスに吸収され、テウタテスが小太郎達に滅ぼされた煽りを喰らって封印状態のまま行方不明になってしまう。
『妻子に甘い』と言う弱点を突かれる形で退場となったが、嘗てふうま時子を血の池地獄に堕とし、アサギと不知火の集中攻撃にも抗堪した不死身の獣王ケレヌンノスを簡単に葬り、テウタテス本体以上の戦闘力を誇る魔人化・紅の魔人化を解いたり、フェリシアを前世のふうま小太郎から入れ替わった特殊能力を活用して追い込んだりする等、実力自体は強豪揃いの他の登場人物を圧倒していた。
アクション対魔忍
チャプター12で登場。
声優が堀内賢雄氏に変更されている。
対魔忍GOGO!
本作にも登場。担当声優も『アクション対魔忍』から堀内氏が続投している。
キャラクターがSD化している本ゲームに合わせて、彼もまた可愛らしく(?)デフォルメされた姿になっている。
遊び方について解説した動画では、冒頭におけるストーリー紹介のナレーションを務めている(しかも、結構ノリノリで読み上げている)。
本作では、ノマドは既にアサギをはじめとする対魔忍たちの活躍により事実上の解散に追い込まれているとのことで、ブラックも原作とはまた違った形で対魔忍たちに絡んでくることが予想されていた。
そして、いざ蓋を開けてみると、井河姉妹と共に五車学園の教職(=対魔忍サイド)につき、主人公:大真しのぶのクラスの担任になっていることが判明。原作で悪の大ボスであったキャラが味方として登場するという、こちらの予想の斜め上を行く設定でファンを唖然とさせた。紹介動画がでナレーションを担当していたのも、こうした役回り故の抜擢だったのだろう。
当然しのぶも初めて対面した際には「どうしてラスボスが担任やってんだよ」と困惑の色を隠せず(彼女は紫か静流が担任だと推測していたため)、アサギと会話をしている様子を目の当たりにした際には「宿敵同士が仲良く話をしているのを見ると混乱する」と述べていた。
性格の方は、教師をしていることもあってか原作と比べて相当丸くなっており、しのぶと初めて対面した際には「疲れているだろうから今日は休みなさい」と言うなど、生徒を思いやる優しさを見せた他、“エド”と“江戸”を聞き間違えて「呼んだ?」と言いながらふらっと現れるなどとぼけた一面も見せている。
一方で、暴走した生徒への対応を他の生徒たちに押し付けるいい加減さや、とあるイベントでは夏祭りで一部の生徒やオークたちが興奮して暴徒と化したのを良いことに、ノマド時代の武器を処分も兼ねて売り払い、悪の組織の首領であった片鱗を見せたことも。
このように、今のところは表立って主人公たちとは敵対していないものの、プレイヤーの中には「彼の性格上、素直に改心して悪事から足を洗っているとは考え難い」「五車に身を置いているのも何か思惑があってのことではないか」という見方をする者もいるが…?
ステージ上ではサポートキャラとして登場。
無償で攻撃強化、体力回復等のサポートを行ってくれる。立ち位置的には天宮紫水とほぼ同じだが、こちらはステージの比較的序盤に1度しか登場しない。
余談
対魔忍の先祖が吸血鬼真祖族と思われている様に彼等と人間は、子供に繁殖力が有る程生物学的には近縁である。
然し、どの世界線でもブラックの子供は全員女子であり、彼から弾き出された残滓は生まれる子は全員女と確信していた。
吸血鬼真祖族と人間は、現実のライオンとトラの交配の様に、男児に重大な欠陥が生じる(ライオンと虎の混血児は雌にしか繁殖能力が無い)上に、妊娠のかなり早い段階で欠陥が重篤になって流産してしまうものと考えれば、男女比率の極端な女子への偏りは割合現実的な話である。
因みに、吸血鬼真祖族の要素を持って生まれたふうま小太郎は吸血鬼真祖族の女性からは可愛い男の子に見えるらしく、エドウィンの姉は甥っ子の様に彼を可愛がっている。
対魔忍RPGでは
・エドウィンは楓を妊娠させて以降は他の女に一切手を出さなくなった
・カーラは小太郎に姪を妻にするよう圧を掛けており、尚且つ重婚には否定的
・エドウィンの家で大暴れをする程に性質が悪いストーカーのアルメリアですら紅への加害がエドウィンが本気で激怒する引き金になる、と理解して嫉妬を抱きつつ丁重な応対をせざるを得なかった
と言う描写が有り、意外な事に吸血鬼真祖族の本来の習性は一夫一妻制尚且つ父親が妻子を守るというものである。
元々、物語世界の上級の魔族は繁殖力が弱いとされているが、尚且つ吸血鬼真祖族は希少種族故に身体の相性が良い異性を見つける事自体が困難で、見つけた交配相手となる雌と子供を雄が厳重に保護する本能が有ると見做せる。
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