プロフィール
生年月日 | 2017年2月19日 |
---|---|
欧字表記 | Gilded Mirror |
性別 | 牝 |
毛色 | 鹿毛 |
父 | オルフェーヴル(JPN) |
母 | タイタンクイーン(USA) |
母の父 | Tiznow(USA) |
生産者 | ノーザンファーム |
馬主 | シルクレーシング |
管理調教師 | 松永幹夫(栗東) |
父オルフェーヴルは第7代三冠馬。
母タイタンクイーンはアメリカで未勝利。
経歴
デビュー前
1口7万円×500口、計3500万円と平均かやや高め程度の額で募集される。
2歳時(2019年)
7月13日、中京芝1600mの新馬戦でデビュー。中団追走からじりじりと脚を伸ばし人気に応えて新馬勝ち。
続くサフラン賞(1勝)でも1番人気に推されるが、前を行くマルターズディオサとマジックキャッスルを捕えられず3着に敗れる。
萩S(L)では7頭立ての5着に敗退し、2歳時は3走で終える。
3歳時(2020年)
2月のこぶし賞(1勝)で始動。ここでも1番人気を背負い、今までとは異なる先行策を取ったがサトノインプレッサに差し切られ2着に敗れた。
3月の1勝クラスを圧勝して重賞初挑戦となるアーリントンCに参戦。直線外目に持ち出して脚を伸ばすが、タイセイビジョンに突き放された2着。3着以内に入ったことによりNHKマイルCへの優先出走権を得た。
NHKマイルCではレシステンシアが人気を集める中19.0倍の6番人気。道中は先行集団の後ろに付けて脚を溜め、直線半ばでタイセイビジョンと併せる形で先行2頭を追いタイセイビジョンをハナ差抑えて3着に食い込んだ。2着は1番人気レシステンシアだったが、勝利した9番人気ラウダシオンとともに三連単1527.5倍という穴を空けた。
一旦休養を挟んでサマーマイルシリーズ・中京記念に出走。春の重賞好走、そして51kgという軽ハンデからやや抜けた1番人気に支持されるも、トロワゼトワルにリバティハイツが競りかけて暴走気味に刻んだハイペースを先行した影響か最後脚が鈍り殺到する後続勢に交わされて6着。
更に休養を挟んで信越S(L)へ。ここでも1番人気となるが、今度は12着と大敗を喫してしまう。
続くリゲルS(L)でもいいところなく14着となり3歳時は1勝で終えた。
4歳時(2021年)
始動戦は京都牝馬S。3歳時の先行策から一転後方待機の手を打ち、逃げるイベリスは逃したが鋭く追い込んで2着。
その後阪神牝馬S7着、TVh杯(OP)5着、スワンS11着と再び低迷する。
しかし12月のターコイズSでは近走の不振から来る13番人気の低評価ながら中団からしぶとく脚を伸ばし3着に食らいつく。1,2着は人気サイドの2頭だったが、3連単は1077.2倍という高配当となった。
5歳時(2022年)
始動戦の京都牝馬Sは6着。続くダービー卿CTは5着、京王杯SCはスタートで大きく立ち上がって出遅れたうえ9着と三たびの不振に陥る。
そして陣営は思い切りダート転向を決断。天保山S(OP)は除外になったが除外優先権でNST賞(OP)に出走。鞍上には三浦皇成を据えた。スタートは五分に切り中団を追走。直線先に抜け出したノンライセンスをクビ差捕らえ実に2年4ヶ月ぶりの勝利を飾った。
続いてグリーンチャンネルC(L)に出走。中団の内で脚を溜め直線一旦進路が塞がるシーンがありながらもただ一頭デシエルトに詰め寄り、勝ったデシエルトとともに東京ダート1600mのコースレコードを更新した。
そして半年ぶりの重賞挑戦となる武蔵野Sへと駒を進める。ここではこの年の1月から4連勝、全て大圧勝かつ大楽勝というパフォーマンスを見せつけているレモンポップが単勝1.7倍の圧倒的1番人気に推される中そこから離された6.0倍の2番人気となる。
五分のスタートから中団に付ける。道中はレモンポップとハヤブサナンデクンを見る位置で進め、直線半ばで外に持ち出すと末脚炸裂。懸命に逃げ粘るバスラットレオンとそれを交わさんとするレモンポップに強烈な差し脚で襲い掛かり、レモンポップをハナ差下して初重賞タイトルをもぎ取った。牝馬によるJRAダート重賞勝利は2015年チャンピオンズCを勝利したサンビスタ以来約7年ぶり、1986年から僅か19頭目の快挙であった。鞍上三浦皇成は前週のJBCスプリントに続き2週連続で重賞勝利。更に翌週にはガストリックで東スポ杯2歳Sを勝利し3週連続重賞勝利を決めることになる。
6歳時(2023年)
シルクホースクラブのクラブ内規により6歳春までの引退が定められており、時限が迫る中フェブラリーSをラストランに見据えて根岸Sで始動する。初めてのダートスタートでやや1歩目がスムーズに出なかったが、行き脚よく中団に付けて道中を進める。直線前が少し塞がったが外に切り替えて脚を伸ばし、このコースで無敗を誇るレモンポップこそ捕らえられずフェブラリーSの優先出走権は得られなかったものの1/2馬身差の2着に追い込み、収得賞金を加算した。フェブラリーS出走予定馬の中で出走決定賞金がボーダーラインスレスレだったが、この2着で余裕を持って出走が可能になった。三浦皇成は「マイルなら間違いなくもっといいし、次に向けていい前哨戦になりました」と最大目標に向けて前向きなコメントを残した。
しかし2月7日、調教中に右前肢に張りが出たため獣医師が診断したところ、剥離骨折が発覚。フェブラリーSは回避、内規に従いそのまま無念の引退となった。
余談
路線変更ブーム
2022年の終盤、路線変更して1年以内の2017年生まれの競走馬が次々と重賞・GIを勝つという現象が起こった。ダートから芝に転向して京都大賞典、ジャパンCを勝ったヴェラアズールを皮切りに、芝からダートに転向してシリウスS、チャンピオンズCを勝ったジュンライトボルト、同じく芝からダートに転向して東京大賞典を勝ったウシュバテソーロなどが続いた。もちろんギルデッドミラーの武蔵野Sもこのムーブメントの一端だった。
関連タグ
ジュンライトボルト:同世代で、同時期にダート転向し、連勝で重賞勝利し更にはGI馬にまで登り詰めた。
ウシュバテソーロ:同じく同世代で、同時期にダート転向し、連勝で東京大賞典を勝利した。
ヴェラアズール:同じく同世代だが、同時期逆に芝転向し、京都大賞典やジャパンCを制した。