「飛行アビリティ、そして回復アビリティ。とてつもなくレアな二つの力が今や両方僕のもの……」
「なんて気持ちいいんだ!この強奪の快感……!!」
「だれかの夢や希望を、可能性を奪い踏みにじるこの全能感!たまらないよ、まったくたまらない!!」
概要
能美征二がブレイン・バーストで使用する宵闇、夕闇色のデュエルアバター。
顔の赤い球面バイザーからレーザーを放ち、相手の必殺技・強化外装・アビリティからランダムに1つを奪い、永続的に自分のものとする強力な必殺技『魔王徴発令(デモニック・コマンディア)』を持つ。
作中では他のバーストリンカーから奪ったとされる再生能力を持つ触手や、メタルカラーの首を一撃で断つニッパーのついた籠手「ボルトクリッパー」、地面をマグマに変える火炎放射を放つ遠距離攻撃武器「パイロディーラー」といった強化外装を中心に使用している。
ただし推察したタクム曰く、保持できる能力の容量には限度がある模様。
また、両手の指を三角形に構え、「エル、トル、ツカム、エグル。ウバウウバウウ、バ、ウ」と唱えることで、両腕に紫色の禍々しいオーラを纏わせ、受け止める事で相手の攻撃威力を消失させる『攻撃威力拡張系』の心意技を発動させる事ができる。
上記の触手に纏わせて伸縮範囲を拡張したり、欠損した肩や腕を補ったりと応用が可能。
能美のゲームを見下している性格上、この心意技に正式名称は無いが、ハルユキは『虚無の波動』と呼んだ。
プロフィール
アバターネーム | ダスク・テイカー(Dusk Taker)直訳・宵闇の取り人 |
---|---|
カラーサークル | 暗い青、または紫系統 |
二つ名 | 夕闇色の略奪者、宵闇色の略奪者、略奪者、加速研究会の主力メンバー(自称) |
所属 | 加速研究会 |
強化外装 | ペンチニッパー型の強化外装、触手型の強化外装(能美はタコ、本来の所有者はヒトデと呼称)、パイロディーラー |
アビリティ | 「飛行(アビエーション)」 |
必殺技 | 魔王徴発令(デモニック・コマンディア) |
心意技 | 虚無の波動(仮称) |
アバターデザイン
※イラストは原作版のもの
バイザーで覆われた顔や細身な体格など、所々がシルバー・クロウに似ているが、アメジストに例えられる装甲、鎌のように鋭い爪、右手にニッパー、左手に触手を携えるその姿は、地の文の通り『ツギハギの怪人』と呼ぶのに相応しい。
原作絵ではフードを被ったような装甲とスポットライトのように平坦なバイザーが特徴で、バイザーだけを動かす様子はまるで眼球を動かしているように映る。
このバイザーと二の腕の装甲の隙間は淡い翠色に光っており、妖しい雰囲気を醸し出す。
アニメでは肩や顔付きが大きく変わっており、バイザーは赤い球面型。首回りがフードを下ろしたような装甲に覆われ、元から飛び出していた肩には赤いアーモンド型のクリアパーツが追加されている。
2クール目のOPや『魔王徴発令(デモニック・コマンディア)』発動時に見ると確認できるが、この時にバイザーの奥の素顔を見ることが可能。
その素顔はかなり厳つく、金属を張り合わせて怒るフクロウを再現したような禍々しい容姿をしている。しかもこの時、円状の『瞳』が二対四つ目で存在することがわかる。(この『瞳』は感情が昂るとバイザー越しにも光って見えるようになる)
他にも、膝にくっついてたり飛び出したりと安定しないブレード状の装甲があったり、『虚無の波動』発動時に手の甲の装甲が砕けて赤いクリアパーツが見えたりと、能美のゲーム嫌いに反して細かいギミックが隠されている。
作中の行動(原作・アニメ版)
現実世界でハルユキを罠にはめて盗撮犯に仕立て上げ、ポイントを持ってくる『犬』にしようと直結対戦を行い初登場。
自らの能力でシルバー・クロウの飛行アビリティを奪い、シアン・パイルを苦しめつつ、当時ブレイン・バーストをインストールしたての初心者(ニュービー)だったライム・ベルまでもを脅迫し、『愛玩犬』に仕立て上げた。
その後は杉並区を大暴れし、勝率100%を叩き出す。しかしその戦法は相棒のベルを身代わりにしたり攻撃に巻き込んだりする残酷なもので、観戦していたアバター達を恐怖に陥れた。
しかし違法BIC使用という自身の秘密を握られ、サドンデス・デュエル・カードによるサドンデスルールで決着をつけることになる。
伏兵としてブラック・バイスを呼び、さらに自身の回復役のベルを2人の目の前でいたぶる事で優位に立ち、動けなくなったパイルにとどめを刺そうとしたが、神獣級エネミーをテイムし沖縄から15時間も走り続けた黒雪姫/ブラック・ロータスが現れたことで形勢が不利になった。ゲイルスラスターを着装したシルバー・クロウとの空中決戦に持ち込まれてしまう。
そしてベルにより翼を取り戻したクロウに腹を貫かれ、下半身を消し飛ばされて敗北。
最後はとてつもなく横柄な口調と態度でバイスに助けを求めるが、状況不利と判断したバイスに見捨てられてしまい、自身が固執した加速能力惜しさに「ポイントを全部やる!」とまるで犬のように媚びへつらう命乞いを行うも、無言で光線剣を振り落としたクロウに真っ二つにされて全損し、断末魔を上げながら永久退場。能美本人もブレイン・バーストに関する記憶を全て失った。
作中の行動(ゲーム版)
- 銀翼の覚醒
ゲーム版本編ネタバレにより割愛推奨。
夏休みの剣道全国大会まで能美本人が本性を現さずに猫を被りながらハルユキたちに取り入っていたため、それまでダスク・テイカーの出番はなし。
黒雪姫が沖縄へ修学旅行に行っていた間はラスト・ジグソーが代役を担うかのごとく加速世界を荒らし回っており、ブレイン・バースト公式タッグ大会にも出場せず決勝戦にバイスとジグソーが出て暴れ回った。
剣道全国大会で優勝した辺りからようやく行動を開始。まず宣戦布告と言わんばかりにリアルで何か危害を加える前にクロウの翼を略奪したものの、それが原因で本当にクロウ=ハルユキにリアルで殴られてしまう。
殴られた後に怯えたのは演技であり、夏休みの合宿ではついにリアルでも本性を現した。リアル割れを誘発するウイルス(ソーシャルタグ(自分の年齢や趣味などを表示するタグ)を強制開示させるもの)をチユリに譲渡しハルユキのニューロリンカーに仕掛けさせるなど、原作・アニメ版に負けず劣らずの悪辣さを見せつける。
最終決戦ではνISSキット(ゲームオリジナルとなっているISSβキットの上位版)を装着し、威力抜群のダーク・ショットとダーク・ブロウでハルユキ達を苦しめる。
やがて追い詰められた時にライム・ベルを空高くに連れ去り、自身の必殺技でベルのシトロン・コールを鐘ごと奪い、その奪った鐘で自身にシトロン・コールをかけ形勢逆転。
かと思いきや、装着していたνISSキットが暴走し、自身の負の心意だけでなくクロウやベルの正の心意まで増幅させてしまう。結果、翼だけでなく奪ったばかりのシトロン・コールを鐘ごと失うという大惨事に発展した。
それでも「翼なんてなくても僕はお前(クロウ)を倒す!」と懲りずにクロウたちに戦いを挑むが、翼を取り戻したクロウには敵わずあっという間に敗色が濃厚になる。
その時、誰にもバレず、そして誰にもバラさず隠し持っていた災禍の鎧「ザ・ディザスター」を取り出し装備しようとした…が、ロータスの持っていた「サフラン・ハート」がザ・ディザスターに呼応し、ザ・ディザスターに取りついていた呪いを中和。こうしてザ・ディザスターは消え去り、原作と同じようにバイスに見捨てられ、原作と同じようにクロウにとどめを刺されポイントを全損し、加速世界から永久に退場したのだった。
総合戦闘評価
はっきり言って、ダスク・テイカー個人の戦闘力はそんなに高くない。
というのも、初戦の勝因はシルバー・クロウが翼を奪われた事による戦意喪失。二回戦目がライム・ベルによる治療と時間切れで終わったからで、心意や強化外装、翼の力を使っても真っ当に勝てていないからである。
初戦ではレベルが下の相手にボコボコにされ、逆転勝ちといえるかもしれないが精神負荷によるもので、二回戦目はライム・ベルの回復と裏切りによる動揺。時間切れによる判定勝ちである。(クロウ暴走の出自を考えると、あのまま続いていれば確実に負けていた)
特に初戦でヘッドバットを奪ってしまったらどうする気だったのか。という話題は昨今ともに事欠かない。
心意に関しても、技名を名乗った方が技の出が早くなる性質を理解していながら頑なに行わず、それに大して苦労している描写もない(本人曰く「指導者からは何度も時間の無駄と言われたが、それでも僕は兄への憎しみと怒りを糧に耐え抜いた」との事だが…)ことから、「相性や戦略を考えず、格下を一方的に潰せるチートツール」としてしか使ってこなかったことが窺える。
それを補うように本人は策略家を自称しているものの、そのほとんどが策というより約束破りや精神攻撃で、違法チップの詳細がバレた際は表情が顔に出てしまうなど、策略家としても三流である。
そんなダスク・テイカーを真に『最凶』たらしめているのは、勝利より『略奪』を優先する能美の精神性であり、常人であれば間違いなく使用を躊躇うであろう『魔王微発令』や『負の心意』を容赦なく振りかざす外道っぷりと、上記の結果を引き起こした『悪運』にある。
事実、テイカーはこの凶悪性を振りかざして常に有利に立ち、ネガ・ネビュラスを翻弄した。
その余りにも手段を選ばない狡猾さは、タクムが黒の王狩りを達成しうると危惧する程である。
関連タグ
須郷伸之 : 同一の作者作品出身、NTR、上半身(+片腕)だけになって死ぬ、顔芸、一期ラスボスと共通点が多すぎる者同士。AWvsSAOで共闘を見てみたいと思った人も多いのでは?
ネタバレ注意!
アルゴン・アレイ「出番やで、ミーちゃん。サーベラス・ナンバー・スリー、アクティベート」
まさかの復活、再登場。
「…ようやく、会えましたね。お久しぶりです、有田先輩」
【略奪者襲撃事件】から2ヶ月後。アルゴン・アレイの手によって彼の「テイカーとしての記憶・能力」がメインビジュアライザーから掘り起こされ、ウルフラム・サーベラスの第三人格「サーベラスIII」として憑依させられた。
その悪質な態度は相変わらずで、人は死んでも変わらないという言葉を身をもって体現してみせた。その末路も含めて。
プロフィール
アバターネーム | ウルフラム・サーベラス(Wolfram Cerberus)直訳・タングステン・ケルベロス |
---|---|
カラーサークル | メタルカラー/タングステン |
二つ名 | サーベラスIII、ミーちゃん、再生怪人 |
所属 | 加速研究会 |
強化外装 | インビンシブル(主砲、機銃付きコックピットブロック、脚部、背面スラスターの4つ) |
アビリティ | なし |
必殺技 | 魔王徴発令(デモニック・コマンディア) |
心意技 | 虚無の波動(仮称) |
作中の行動
「ふ……ふ、ふ、ふふふふ。……最後の最後で邪魔が入ったのはムカつきましたが……でも、これは凄い……さすがは《王の力》と言うべきでしょうね……。」
「昔、どこかの誰かから奪ったカッターだの触手だのケチくさい羽根なんて、これと比べればゴミですよ。」
「4つ奪っただけで、3人分のキャパシティをごっそり持っていきましたからね……」
祭壇を思わせる場所で横たわっていたサーベラスに憑依させられ、復活したダスク・テイカー。
彼は生前と変わらぬ態度で集結していたネガ・ネビュラスの面々を挑発すると、同じく祭壇に眠っていたスカーレット・レインからインビンシブルを奪い騎乗。逆襲を開始する…
が、そこにまさかの横槍が。
なんと、ロータスに破壊されたISSキットから悪意の情報が噴出し、まっすぐにテイカーの騎乗するインビンシブルに直撃。
そのままかの鎧に酷似した怪物へと変貌し、一行を驚愕させるのだった…。
と、まさかのもう一巻も待たずの退場となってしまい、「再生怪人は弱い」のジンクスを果たすハメに…。
なお、因縁深いチユリことライム・ベルに関しては、過去の飼い慣らされていたトラウマを蒸し返そうとするも、そもそもトラウマでもなんでもなかったために一蹴されて黙りこんだり、トドメまで刺されてしまうなど、もはや完全な天敵となってしまっていた。