概要
『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』のファイター、「ホムラ / ヒカリ」の形態の一つ。
ファイター番号は80。
参戦ムービーでは最初にホムラの参戦が発表され、その後に彼女と交代したヒカリの参戦が発表されるという演出がなされている。
デザインは先に登場していたスピリットと同じく「多人数戦闘用衣装」。
なお、逆輸入時に見られていたこだわりの布表現については、経緯が経緯なだけに原作再現されておらず、どこを見ても黒一色である。
特徴
大雑把に言えば「『X』までのシークの性能を引き継いだキャラ」
ホムラと比べると全体的に機動力が高めで、ワザの発生が早く後隙が少なくなっている。このためインファイトに強く、また運動性能が高いため追撃がしやすくコンボを繋げやすい。
ほぼすべての攻撃がコンボ始動技になるが、どの攻撃を当てればどんなコンボに繋げられるか調べるのは必須。コンボルートが膨大なため必要な分だけ覚えておくとよい。
着地狩りやお手玉と言った敵を打ち上げ続ける能力も高め。このように有無を言わさぬ連続攻撃でダメージを稼ぐのが基本となる。
欠点もあるが総合的な運動性能はトップクラスであり、素早い動きと武器判定のリーチを活かした立ち回りを得意とする。
また武器使いとしては珍しくダッシュ掴みの性能が優秀であり、ダッシュ方向に滑りながら掴み掛かるので射程が長くガードを崩しやすい。
通常攻撃のリーチはホムラよりやや劣るが、発生が早くスキも少ない。が、実は必殺ワザの多くはホムラの方が発生が早い(唯一上Bだけはホムラに勝っている)。
横方向に復帰力の低い相手なら復帰阻止も可能。なお、下空中攻撃はホムラとは違いメテオ効果がない。
体重はウルフと同じ「92」で、わずかではあるが平均より軽い。
ヒカリの特殊性能として、「因果律予測」という能力を持つ。
緊急回避の出始めにダメージを受けると発動し、ダメージを半減した上でヒットストップとふっとびを無効化しつつ、相手を0.6秒間スローにする。
ただし、相手との距離が離れすぎているとスロー効果は発動しない(つまり飛び道具で発動させても意味がない)。
視覚的にベヨネッタが持つ回避ワザ「バットウィズイン」に似ており、つかいかた動画でもそのように紹介されていた。
ピンと来ない場合は「地上で発動すればほぼ確実にスマッシュを叩き込める能力」と考えれば恐ろしさがわかるだろう。
弱点はつかみを無効化できないこと。また、代償として緊急回避の発生判定が遅いという欠点がある。
接近戦は得意と言っても一撃の重さもリーチも心許なく、しかも「待ち」の戦法に弱い。
というのもヒカリは動きが早すぎるためどうしても直線的な軌道になりやすく、引き行動やガードキャンセルの攻撃で反撃されることも少なくない(差し返しの強いルキナなどが天敵である)。
そこで近づくと見せかけてUターンしたり、真上にジャンプするなどしてフェイントを掛け、相手の行動を誘ってから叩くといった戦法が有効(機動力を活かしてスキを作る)。いきなりホムラにチェンジして横Bをかますだけでも相手には脅威となる。
加えて小ジャンプから通常空中攻撃を振りつつ、相手の背後に着地するなどして反撃の余地を減らす。
さらに接近してシールドを張ったのが見えたら即座に投げで対処しよう。下投げで浮かせてコンボに繋げ高火力を出せる(低%の時のみ)。
他にも上強攻撃、下強攻撃、通常空中攻撃、後空中攻撃などで浮かせ、お手玉に繋げてダメージを稼ぐこともできる。
どの攻撃をどの方向から当てたらどこに吹っ飛ぶか把握しておくとお手玉につなぎやすい。お手玉の〆に上Bを当てられればなおよし。
ただし前述の通りヒカリの武器射程は短いので反撃には注意。お手玉もいいがDA(ダッシュ攻撃)やフォトンエッジによる着地狩りなども有効。
相手が空中回避やカウンターなどで対応して来るなら、あえて手を出さずその行動を見てから横スマを叩き込んでやろう。
最大の弱点は攻撃力と撃墜力の致命的な低さと弱点までも旧シークから引き継いでしまっている事。
撃墜に使えるワザが横・上スマッシュ攻撃とライトニングバスターくらいしかなく、そのスマッシュ攻撃も全ファイター中ワーストクラスのふっとばし力。
この辺りは「攻撃範囲と撃墜力に優れるが手数とスピードに難がある」ホムラとはまったく逆である。
通常攻撃でヒットアンドアウェイを繰り返し、コンボやお手玉を主体にしてダメージを稼ぐのが基本戦法となる。
敵にダメージがたまればたまるほどコンボ(お手玉)がやりづらくなるので、ヒカリでの撃墜にこだわらないのであればホムラに代わって叩くべし。
ヒカリ自身の復帰力が低いため復帰阻止を狙って深追いすると手痛い目に遭うことも少なくない。復帰阻止は基本的にホムラで行う方がいい(チェンジが間に合わないとかならヒカリでも構わない。ガケ掴まりに横スマを合わせるだけでも十分脅威になる)。
どうしてもヒカリで撃墜したいのなら、出が早くスキも少ない横スマッシュ攻撃を振るのがメインとなる。スキを狩られそうになってもすぐに迎撃できるので「釣り」にも使える。
ダッシュ攻撃は「相手の蓄積ダメージに関係なくダウンさせられる」ワザ。
0%から確定でダウンさせられるので、相手が受け身を取れなければそこから強引にコンボに繋げるという戦い方ができる。
これを利用すれば相手を強制的に場外にはじきとばすことも可能。相手の復帰力が弱ければ早期撃墜も夢ではない。
必殺ワザ
- 通常必殺ワザ:ライトニングバスター
剣を掲げた後、通常で4回、最大ためで5回の連続斬りを放つ。
ためるとリーチが伸びるが、ための保持やキャンセルはできない。
ホムラの通常必殺ワザとは異なりためを始めて以降は基本的に動く事もできなくなるが、攻撃前ならば方向転換は可能。落下中もわずかに横移動を受け付ける。
また、最後までため切らないと最大威力にならない。なお、出始めには無敵が付いている。
小回りは利かないものの、最短で連打した際の攻撃間隔はかなり短く、途中で回転するので背中側もカバーし、無敵になるタイミングまであるため、この種のワザとしては比較的強気に放ってゆける。
ため中にも剣部分(真上方向)に攻撃判定があり、前方に押し出すような当たり方をするので、頭上の相手を引きずり落として本攻撃に巻き込んでゆく事もある。
逆にある程度ためると、ヒカリの必殺ワザの中で唯一、現実的な撃墜の選択肢となる程のふっとばし力を発揮するようになる。シールドの削り方も比較的大きい。
欠点はシールドされると反撃が確定されてしまうこと。ジャンプ落下中に使う人が多いが「ジャンプしたら必ず攻撃して来る人」の場合はシールド安定になってしまうため多用は禁物。
なお、初期のこのワザには「ヒット時に相手の体重を一律100で計算する」という謎の追加効果が付いていた。つまりカメだろうがワニだろうが容赦なくふっとばせたということである。
これは不具合だったようで、後のアップデートで修正されている。
原作では聖杯の剣にエネルギーを収束させて巨大な刃を形成し、前方に回転斬りを放つ技。
- 横必殺ワザ:フォトンエッジ
横方向に移動しつつ、上下への高速移動を交えた連続斬り。ホムラ/ヒカリを通して唯一の横復帰ワザでもある。
範囲も広いので密集している敵をまとめて攻撃できる。
また、カービィやデデデのすいこみやゴルドーを突破してダメージを与えることができる。
ゴルドーに関しては真上から当たるとさすがにダメージを受けてしまうが、大抵はフォトンエッジの判定が勝ってしまうので運が悪かったと思うしかない。
そして運が良ければゴルドーをデデデに直撃させることもできる。
こう書くと強いように思えるが実はリスクも高い。
距離感や攻撃範囲を捉えにくいので不意打ち性能に優れるが、実はヒカリ側の当たり判定は単純な横移動をしているのみなので、発動時の高さと水平に飛び道具(ビームなど貫通性のもの)を放てば容易に止められてしまったりする。
しかも上下はガラ空きなので横復帰はメテオで撃墜されてしまう(そうそう狙えるものではないが)。
カウンター系のワザにも簡単に返される。また、ジャンプ移動する相手には滅法弱くやみくもに撃ってもなかなか当たらない。
セフィロスの「八刀一閃」のように方向を変える事もできず、発動後には非常に大きなスキが生じるため、飛び道具の無いファイターも落ち着いてシールドを貼れば概ねやり過ごせる。
見切ればガードキャンセルからの撃墜も夢ではなく、スーパーアーマー持ちに至っては堂々と真正面から迎え撃ってぶっぱするという芸当ができてしまう。
ガケに対しても、地上である程度の距離を取って放った場合は地面の末端で留まるが、それ以外は落下していってしまう。
留まった場合にしても、本来出す予定だった攻撃を全て出し切るまでは次の動作に移れず、当たり判定ごと同じ位置に留まり続ける。
打つにしても着地狩りやダウンからの起き上がりを狙った方が安全である。ちなみに着地狩りフォトンエッジの対抗策は、空中横回避(ヒカリ側にする)やカウンターなど。
逆に4人乱闘などではまとめて攻撃できることから非常に有用。ただし喰らわなかった相手からスキを狩られる可能性は高い。
原作では猛スピードで敵に接近し、周囲を飛び交いながら切り刻む技。ただし名前とは裏腹に光速には届かないスピード。
- 上必殺ワザ:パニッシュメントレイ / レインボーダスト
前方を斬り付けながら飛び上がった後、斜め下に光弾を放つワザ。
必殺ワザボタンの入力方法によって光弾が変化し、一度だけ押すと単発の「パニッシュメントレイ」、長押しか上昇中にもう一度ボタンを押すと5方向に拡散する「レインボーダスト」となる。これらが上復帰兼ヒカリ唯一の飛び道具となる。
狙って放つのであれば「パニッシュメントレイ」、弾幕的に用いたいなら「レインボーダスト」といった具合に使い分けると良いだろう。
もっとも、自身も光弾も飛び方は一定で、下りは無防備に頭から落ちてゆくのみであるためどのみちクセは強い。
当てたところでそこまでふっとばせるわけでもないため、使用後の逃げ道まで考えた上で放たないと着地狩りの的にしかならない。
コンボの締めにはよく、下投げ→反転後空中攻撃→後空中攻撃→パニッシュメントレイのコンボで約40%のダメージを与えられる。
また、パニッシュメントレイの代わりにレインボーダストを至近距離で当てれば、総ダメージは50%に至る。
コツはレインボーダストを撃つ前に少しだけ急降下すること。また身体の大きな相手ほど成立しやすい。
どちらのワザも相手のダメージが高すぎると確定しにくいため低パーセント帯でのコンボと割り切るべし。
復帰阻止にも有用で、マリオやクラウドなど横復帰が弱い相手なら十分脅威となる。
反面、ふっとばし力は低いので撃つたびにガケを掴んで再度繰り返す必要がある(ガケから手を放す時に反転上必殺ワザを行う)。
ガケつかまりには回数制限があり、6回連続でガケをつかむと失敗して落下してしまうのでやりすぎには注意。
体感でいいので3、4回も妨害してから地上に戻った方がいいだろう(カウントがリセットされる)。
なお、エネルギー系の飛び道具なので、反射系の技・アイテムではきっちり反射されてしまう上、ネス・リュカの「サイマグネット」やMr.ゲーム&ウォッチの「オイルパニック」、むらびとの「しまう」でばっちり吸収されてしまう。
これらの相手に不用意に放つと逆に自分が窮地に陥る事になりかねないので要警戒。
原作では上空に飛び上がった後、地面に向けて光線を放ち爆発を発生させる技。レインボーダストもほぼ同じモーションから光の弾丸を放つ。このためスマブラとは演出が大分異なる。
- 下必殺ワザ:ホムラチェンジ
ホムラと交代する。
ポケモンチェンジと同じく、交代の瞬間は無敵になる。
また、貼り付いたスネークのC4爆弾を剥がすことができる(ロックマンのクラッシュボムやピクミン&オリマーのピクミンは不可)。
ちなみにファイター選択画面でYボタンを押すと、ヒカリを先発にした状態で試合を始める事ができる。
サドンデス突入時は、時間切れの段階で出ていた方がそのまま続投する。
コンセプトはゼノブレイド2に登場した「ブレイドスイッチ(ブレイドを切り替える)」と同じ。
- 最後の切りふだ:セイクリッドアロー
レックスが聖杯の剣を振り上げ、ヒットすると発動。
剣を掲げた後に上から無数の光弾が前方に降り注いで大ダメージを与える。
もはや恒例となった一部しか巻き込めないビジュアル攻撃……と思いきや、このワザは攻撃直前に元の場面に戻り、他の相手にも当たる。
有料追加コンテンツ第9弾にして、ようやく法則が崩れることとなった(撃墜可能という意味では前例はいたが)
ホムラよりふっとばし力は劣るが、蓄積ダメージは多く攻撃範囲も広い。初撃を当てる位置によっては後方にも展開する。
その他
スピリッツ
ファイターとして参戦する以前にも、LEGEND級(★★★★)のサポータースピリットとして登場している。
レーティングの関係で足が黒一色に修正されており、いわゆる「多人数戦闘用衣装」の元になった。
母体は強力なビームソードを持ち込み切りふだを多用する2Pカラーのカムイ。護衛としてシュルクも付く。
スキルは12%の確率でダメージが1.3倍になる「クリティカルヒットDX」。
ヒカリ以外ではアタッカースピリットのリン(ブレイドロード)しか持っていない貴重なスキルである。
原作ではクリティカル関連のスキルが多いのでそれを再現したものと思われる。
ファイタースピリットの「ヒカリ(ファイター)」は、フィギュア用に描き下ろされたものを採用。
やはりというか足は黒一色になっている。
勝ちあがり乱闘ではヒカリ操作時にラストバトルで勝利しないと入手出来ないので注意。
余談
衣装変更の契機になったと見られているCERO-Aには謎も多く、どこまでが許される描写なのかはっきりとしていない。
カミラやEVAがヒカリと同じく衣装の変更で「谷間」を埋めた一方、リースや高巻杏、そして何より直接の先輩にあたるカルナなどは原作の立ち絵がそのまま収録されている。
そうかと思えば、ヒカリの参戦に合わせて用意されたステージ「アルストの雲海」の背景にいたカグツチはやっぱり衣装が変わっていた。
ホムラにしても、衣装変更こそ受けたもののその差異はヒカリよりもずっと軽微で、特にヒカリが完全に埋めた背中側の露出は大部分が残っており、対応が割れている。
参戦ムービーでセフィロスにレインボーダストを撃つシーンがあるが、この技の出典はセフィロスと類似点のあるキャラクターが主人公の物語だったりする。
原作発売から参戦まで3年以上が経過しているためかヒカリの演技が原作とは若干異なる。聞き比べてみると面白いかもしれない。