『必死に生きる姉妹の幸せを、我欲で砕いた咎はあまりに重すぎる』
「拷問ソムリエに国境など関係ない…… 地球上の何処に逃げても無意味。貴様らは肉片一つ残さず、この世から消えてもらう」
『法から逃れようと言うのなら、この伊集院が闇のルールで裁いてやろう』
フェルナンド「裁きの時だ。精々神に懺悔するがいい!」
「舐めんじゃねぇぞ下衆どもが…… フェルナンド、流川、やるぞ」
流川「はい! 地獄行きしかありません!」
フェルナンド「やつらに人の裁きは温すぎる、神の裁きが必要だ」
「馬鹿には血抜きが必要だ」
「ただのカワウソに見えるのか、馬鹿め」
「彼らはお前らの処刑人だ。精々仲良くしろよ」
「何? 助かりたいの?」
「お前が殺した女の子も生きたかったに決まってんだろうが」
「あと、親ガチャとやらで当たったお前の親だがな……」
藤代会長「伊集院さん……本当に申し訳ございません。育て方を間違えました」
「だってよ。勘当までされて何ほざいてんだ。神通力はとうに終わってんだよ」
「貴様らに助かる道などある筈ねぇだろ。腐り切ったハラワタを、彼らに差し出せ。何よりテメェらみたいなクソ野郎は、カワウソに食われて感謝だろうが」
対象
雲雀町を拠点とする雲雀清瀧会という極道の会長の息子という立場を利用し、強盗や婦女暴行を働き相田夕陽・陽咲姉妹を誘拐、廃棄されたラブホテルで数日間に及ぶ暴行を働き廃墟の冷蔵庫の中に入れて処分し陽咲の命を奪った反グレ集団のボス「藤代雅也」とその友人「金城」に執行。
藤代の舎弟の「上牧」やその妹と陽咲が幼馴染の間柄だったため、顔が割れるのを恐れてすぐ殺すこととなった。
上牧は良心の呵責に耐え兼ね自首しようとした為、藤代と金城に口封じ目的で殺された。
更には罪人二人は雲雀清瀧会の構成員がガラを躱す為に用いているメキシコへと藤代の父親の手引きで亡命していた。
概要
罪人二人が逃亡先に選んだメキシコで活躍する拷問ソムリエ、フェルナンドの協力の元執行。
猛獣刑の一種で、手始めに腹に切り込みを入れて血を流させ、オオカワウソの群れがいる水槽の中に落とし貪り食わせるというシンプルな物。それでも伊集院曰く「(カワウソをチョイスした)目の付け所は見習わなければ」と、フェルナンドに敬意を示した。
南アメリカの熱帯雨林地域の川や湖に生息するオオカワウソは「川の狼」という異名を持つ気性の荒い動物で、単独でピラニアやナマズなどの魚を捕食するだけでなく、集団であれば小型のワニも捕食し、ジャガーさえも追い払う事ができるという。
その上、オオカワウソはライオンなどの大型肉食獣とは違い、少しずつ時間をかけて獲物を食らう為、罪人は長く苦しむ事になり、更には水中で食われると言う事も相まって、地上で食われる以上の恐怖も罪人に与えている。
経過
伊集院茂夫は長老と再会しドヤ街から事務所へ戻る途中、偶然発見した被害者の相田夕陽(妹の陽咲も同時に発見したが、既に死亡していた)から憎悪を託される。伊集院は盟友伍代千隼の手を借りて独自に調査。その結果、今回の罪人二人が犯人であり、親の手引きでメキシコに逃亡している事が判明した。故に現地で活動する拷問ソムリエであるフェルナンドに協力を要請し、罪人二人をあっさり確保した(因みに罪人が隠れ家に選んだ区域は非常に治安が悪く強盗の頻発地帯だった為、いいカモだった罪人二人は洗礼を受けていた)。
フェルナンドの拷問室に叩き込んで吊るした罪人二人を流川隆雄が青竹のムチで叩き起こすと、まずはフェルナンドが神の名の下に告解を要求。しかしながら礼節も作法も知らない阿呆の罪人二人は喚き散らし、罪人の片割れである金城に至っては「自分が神だ」とほざく有様。キレたフェルナンドは金城の右目を潰し、正直に白状せねばどうなるかを思い知らせた。そこで今度は伊集院にバトンタッチ。罪人に改めて悔恨の念を問うた。案の定、罪人二人にそんなものは皆無であり、藤代は「ヤクザの親分という親ガチャのSR引いたんだから、何をしても構わない」、金城は「あんなクソ女はイケメンに食い物にされた事を感謝しろ」と性根の腐り果てた戯言をほざくばかり。罪人二人が生きる価値のないクズだと改めて確認した伊集院達は拷問を開始した。
オオカワウソの群れに下半身の殆どを貪り尽くされた二人を伊集院は引き上げ、ラストチャンスを与えた。例の如く罪人二人は「生きたい」と命乞いをしたが、それはまさに被害者二人の気持ちそのものだった為、伊集院は一蹴。更に藤代の親である藤代組長からの伝言を伝える形で、罪人二人の戯言を丸々叩き返した。最終的に罪人二人はオオカワウソに全身を食い荒らされて絶命し、残った死体も全てオオカワウソの餌になった模様。
登場人物
- 藤代雅也(ふじしろ まさや)
今回の断罪対象その1。雲雀町を拠点とする雲雀清瀧会という極道の会長の息子で、ピンクの短髪が特徴。自身の父親がヤクザの親分である(当人はこれを、親ガチャのSRを引いたと表現している)という事を鼻にかけ、それ故に何をしても構わないと醜悪な悪事を連続で起こした卑劣漢。悪事がバレた為、メキシコに逃げたがそれが仇となり、命取りになった。追いかけて来た拷問ソムリエを拳銃で迎撃するも、流川が放ったエルボーが顔面に直撃し、気絶。拷問部屋に連行された。最期は、生きたままオオカワウソの餌にされた。
尚、中の人がフェルナンドと同じく、ヤシロこーいち氏が当てている。
- 金城(きんじょう)
今回の断罪対象その2。藤代の親友で、長い銀髪が特徴。女は(自分達)イケメンに食われて感謝すべきとぬかす下衆。自身の悪事がバレるのを恐れ、藤代と二人で上牧を殺害。
メキシコに逃げた所を拷問ソムリエに嗅ぎ付けられた為、拳銃で迎え撃つも、藤代諸共伊集院の指弾を喰らって武装解除された挙句、フェルナンドの放ったパンチをモロに喰らって気絶。拷問部屋に連行されてフェルナンドから告解を要求された際、「じゃあ俺が神だよ! イカレ野郎が!」とほざいた為、フェルナンドを激怒させ右目を潰された。最期は藤代共々オオカワウソの餌にされた。
尚、中の人が伊集院と流川と同じく伊藤タカユキ氏。
- 相田夕陽(あいだ ゆうひ)
今回の被害者かつ依頼人。暗めの亜麻色のロングヘアを持つ女性。両親に先立たれ、自分が親の代わりに働きに出てたった一人の肉親である妹・陽咲の面倒を見ていた。陽咲の卒業間近に藤代と金城に襲われてしまい上牧とも顔見知りだと知られてしまったため口封じとして凌辱された後、腹を刺された。しかし、二人の存在に伊集院が気付き病院に連絡を取ったおかげで命は取り留めた。
- 相田陽咲(あいだ ひなた)
今回の被害者その2。セミロングの茶髪の童顔の女性で、依頼人である夕陽の最愛の妹。
高校卒業後は「お姉ちゃんを楽にさせる」と笑顔でいうほど姉妹仲は良好だったが、凌辱目的で姉共々藤代と金城に襲われる。舎弟の上牧と幼馴染だったことで警察沙汰を恐れた藤代たちに凌辱された末、電気コードで絞殺される。伊集院が発見時に救急車を呼んだものの、助からなかった。
- 上牧(うえまき)
藤代の舎弟で、弄んだ女たちの遺体処理(金品回収)などを担当していた。
陽咲の幼馴染だったこともあり、藤代たちが誘拐して連れてきたときは驚愕したものの逆らえず、藤代たちの二人への凌辱や暴力が行われていた時は耳を塞いでいた。しかし、罪悪感に耐えきれず自首しようとしたが、これを見越した藤代たちに殺されてしまう。
拷問ソムリエシリーズに於いては初となる伊集院らのターゲットとなる前に改心した外道ではあるがそれまでは藤代らと共に悪事を働いていたこともあり伊集院は彼の死に関しては「改心したとはいえ下衆は下衆。当然の末路」と切り捨て一切同情はしていなかった。
- 藤代会長
雲雀清瀧会の会長(※極道組織で〇〇組と名乗れば組長で〇〇会と名乗れば会長となる)で藤代雅也の父親。上記の事件が明るみに出た際に動きを見せ、雅也をやや厳しめに叱った後、彼に「国外に逃げる方法とかってねぇかな……」と聞かれた時「メキシコならガラをかわす時にウチも使っている……逃げたきゃ逃げろ。だがな、テメェはどうしようもねぇ。もう縁は切らせてもらう」と教えたと同時に息子と絶縁した。
その後、雅也が命乞いした時に「伊集院さん、本当に申し訳ございません……育て方を間違えました」と伊集院の持ったスマホで録音した音声で謝罪の伝言をした。
今回初登場したメキシコの拷問ソムリエで伊集院の協力者。
協力要請された伊集院と流川共々、藤代と金城を捕縛した後に金城が神を冒涜する発言をしたので「神を冒涜するな……下郎が!」とキレて彼の右目を人差し指で潰した。
奴らの悔恨の念を伊集院が問うた後に金城の腹に切り込みを入れ二人をオオカワウソのいる水槽に落として彼らに食わせた。
モデル
殺害方法から『千葉県茂原市女子高生殺人事件』と思われる。
この事件の犯人のリーダー格も暴力団組長の息子であり組員となるが、他の暴力団関係者の自動車を盗んだことで所属暴力団を破門になっている(藤代は海外に飛んだあと完全なる絶縁だったが)。その後、結成したカラーギャング(半グレの派生型)組織「藤友会」を挙げて襲撃時には金属バットで相手を叩きのめし、見知らぬ女性に対して婦女暴行を繰り返していたという。逮捕後、犯人たちは本件以外にも強盗強姦や強盗傷害など多数の余罪があり、主犯格2人に無期懲役、共犯の3人にそれぞれ懲役14年、懲役13年の判決が下されたが、最後の共犯の1人は被害者女性の同級生で、拘置中の千葉刑務所で自殺している。
余談
流川が藤代らを捕縛する際、エルボーを決めていた事から、伊集院の同志にしてタイの拷問ソムリエであるサーマートの仕込みかもしれない。ちなみに藤代の父親は(伊集院自身が裏社会では厄災と呼ばれるほど恐れられているためか)伊集院に相当頭が上がらない様子で、「育て方を間違えました」と素直に謝罪していた。その謝罪音声は「息子とはもう絶縁したので好きに裁いても良い」という言質を取るのに使われた。
ところで、現実のオオカワウソは前述のような気性の荒さとは裏腹に、人間による生息環境の破壊および高価に売れる毛皮を目的とする密猟によって絶滅の危機に瀕しており、ワシントン条約でもオオカワウソの商業的取引は全面禁止となっている。そのような希少動物の群れをフェルナンドがどこからどのように入手したのかは不明だが、恐らく野生動物の密輸を生業とする闇商人から入手したと考えるのが妥当であろう。メキシコは麻薬カルテルが日夜横行闊歩する非常に治安が悪い国で、警察も殆ど機能していないため、野生動物の密輸も取り締まりの対象にならないのであろうかと推察される。
また、メキシコでは殺人事件の件数が年間平均2万件を軽く超えており(日本の50~60倍)、警察も全くと言ってよいほど役に立たないため、メキシコでは拷問ソムリエの社会的地位は日本よりも圧倒的に高く、フェルナンドの日常の仕事は伊集院など到底比較にならないほど激務を極めていることであろうと想像されるのだが、実態はいかがなものであろうか?
それにしても、水槽の中で外道共を処刑するだけなら、比較的安く合法的に飼育できる人食い魚のピラニアやカンディルで十分なのに、そういう当たり前の処刑法では視聴者の皆さんが納得しないと考えたのか、わざわざ大変な手間と莫大な費用(たぶん)をかけて絶滅危惧種の希少動物を調達しているあたり、全く同じ拷問や処刑は二度とやらない制作者側の並々ならぬこだわりが見て取れる動画でもあると言えよう。
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日下晋平:京極組5代目組長・日下孝次郎の息子(実子)で、組長の馬鹿息子という点が共通しているが、こちらは絶縁されていない。
宝華組組長:天羽組の小林幸真に紫蘭というドスを譲った高齢の極道・「人食い伊能」が所属していた宝華組の組長。劇中で伊能が彼のことを「坊っちゃん」と呼んでいたことから先代組長の息子(実子)と思われる。組長の息子という点だけは藤代と共通しているが、こちらは伊能の組抜けに反対していた理由が伊能の老後を心配していたためだったことなど、藤代と比べると人間性は月とスッポンぐらい違う。
伊集院茂夫による審問椅子:今回と同じく、依頼人女性を伊集院が偶然発見した回。更に処刑対象が二人である部分も共通。
伊集院茂夫による猛獣刑(豚)、伊集院茂夫による犬刑、伊集院茂夫による猛獣刑(ワニ)および首輪爆弾:拷問処刑の方法と死体処理の方法が酷似。
成り行き的に仕事になった回
じゃぱにーず魔女裁判→カワウソの餌食→人間ゼリーの刑
海外の拷問ソムリエ登場回
アメリカン牛裂き刑→オオカワウソの餌食→[[]]