ブルドッグ(駆逐艦)
ぶるどっぐ
1909年3月30日起工、1909年11月13日進水、1910年7月7日就役。
イギリス海軍第1駆逐艦群に配属。
1912年5月1日、第3駆逐艦群に配属。
1912年8月30日、イギリス海軍では駆逐艦階級をアルファベット順に種別し直す事になる。
1913年9月30日、G級駆逐艦に種別。
10月、G級駆逐艦が全て第5駆逐艦群に移され、マルタ島基地に配備。
1914年7月28日、第一次世界大戦が勃発。
11月、フランダース海岸上陸作戦に備え本国に呼び戻され、ポーツマスに配備。第5駆逐艦群は「地中海ビーグルズ」と呼ばれる。
1915年4月25日、ガリポリの戦いが始まる。
3月、ダーダネルス海峡に配備。
1916年4月16日、パトロール中に触雷し7人が死亡。修理のためマルタ島へ曳航された。
12月4日、ダーダネルス海峡のパトロールに戻る。
12月7日、イギリス軍がガリポリから撤退を開始。本国艦隊に戻る。
1917年10月、バンクラナ(アイルランド)を拠点とする第2駆逐艦群に配属。対潜哨戒や船団護衛に当たる。
1918年11月11日、ドイツ軍と連合国軍との間に休戦協定成立。
1919年2月、予備役となる。
1920年9月21日、スクラップとして売却。
艦名は犬種のブルドッグに因む。
1929年8月10日起工、1930年11月6日進水、1931年4月8日就役。
地中海艦隊に配属。
1936年9月、本国艦隊に配属。
1932年、イェリッソス地震の被災者支援のためギリシャへ向かう。
1936年7月7月17日、スペイン内戦勃発。海上で武器輸入を監視。
1938年9月、ミュンヘン危機の間、スカパ・フローへ向かう戦艦を護衛。
1939年1月、ジブラルタル基地に配属。
9月1日、第二次世界大戦が勃発。
10月、空母「グローリアス」、戦艦「マレーヤ」、駆逐艦「デアリング」と共にインド洋でドイツ海軍装甲艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」の捜索に当たる。
1940年5月10日、スカゲラク海峡でドイツ海軍魚雷艇の攻撃により大破した駆逐艦「ケリー」をヘブバーン(イギリス)へ曳航。
6月10日、ル・アーヴル港からのイギリス軍の撤退を支援(サイクル作戦)。ルフトヴァッフェの空襲で破損し、ポーツマス港へ帰投。
1941年2月、アイスランドとイギリスの間の船団護衛に当たる。
5月7日、駆逐艦「アマゾン」、スループ「ロチェスター」と共にドイツ海軍潜水艦「U-94」を撃沈。
5月9日、コルベット「オーブリエチア」、駆逐艦「ブロードウェイ」と共にデンマーク海峡でドイツ海軍潜水艦「U-110」を捕獲。「U-110」は曳航中に自沈したが、ドイツ軍の暗号機エニグマとコード・ブックを確保した。
1942年5月1日、ムルマンスクからイギリスへ向かうQP-11船団を護衛中、ドイツ海軍駆逐艦「Z7」、「Z24」、「Z25」と交戦。
1943年、フリータウン港(シエラレオネ)に配備され、ナイジェリアとジブラルタルの間の船団護衛に当たる。
1944年6月、グラスゴー(スコットランド)とフェロー諸島の間の船団護衛に当たる。
6月26日、アイルランドの北西沖でドイツ海軍潜水艦「U-719」を撃沈。
8月20日、グーロック湾でフリゲート「ロッホ・ダンビーガン」と衝突し、損傷。
1945年5月7日、連合国遠征軍総司令部に派遣されたアルフレート・ヨードル大将に降伏文書調印の権限が与えられる。駆逐艦「ビーグル」と共にチャンネル諸島に向かう。
5月8日、ドイツが降伏文書を批准。
5月9日、チャネル諸島のドイツ軍が降伏を表明。ドイツ海軍掃海艇「M4613」と「ブルドッグ」がガーンジー島の南西海岸で会合後、セント・ピーター・ポートに入港。フリードリヒ・ハフマイヤー海軍中将が「ブルドッグ」艦上で英国代表に正式に降伏を表明した。
5月27日、予備役となる。
12月22日、退役。
1946年1月17日、スクラップとして売却された。