真田「ワァオ、近くで見る拷問ソムリエ……匂いまでエロいなぁ……」
「極めたのか。ならば射てみるがいい……」
「どうした? 壁を射るのが好きなのか?」
「外道の矢など当たらん」
「これはお前に刺さるべきだ」
「何処がだ、下手クソが」
「名家出身が聞いて呆れる。目ェ見りゃ撃つ瞬間がわかんだよ、下衆が」
「貴様の流派は元々、主君と故郷を守る為に編み出された、防衛の技術だろうが…… 罪なき人を撃ち、快楽に溺れるなど、祖先の志とはあまりに異なる。故に、貴様が矢を放つ際、瞳の奥が濁るのだ」
「そんな合図を送っておいて、至高など……阿呆か、貴様は」
「うるせぇよド素人」
「この骨に宿るのは被害者達の無念。ならば、それを貴様に突き立てる事こそ、恨みを解き放つ手段……」
「テメェの身体はご先祖様に貰ったモンだ」
「先祖の怒りを自らの骨で味わうといい」
「因みに、私は殺さずに骨を抜き取るのを極めている」
「さぁ、次は肋骨を一本ずつ抜き取り、また全部刺してやる。至高の技術だ。喜ぶといい」
標的
弓術を極める為、頑強な人間を殺害しては骨を弓矢に加工し、それで人間狩りをしていた古流弓術宗家の当主にして下衆弓術家「宇津保義正」に執行。
概要
罪人が弓術の名手という事で、その歪んだ自尊心を徹底的にへし折るべく、即行で考案した拷問。……というより、今回に限っては拷問というより処刑に近い。
罪人が放つ矢を回避と同時に回収して投げ返し、罪人の肉体に突き立てていく。そして身動きが出来なくなった罪人から骨を取り出して刃物に加工し、それで更に滅多刺しにする。
経過
協力者である鷺沼ママから依頼人を紹介された伊集院は、依頼人から事の次第を聞き、憎悪を託された。
依頼人から「凱娃」の名前を聞いていた伊集院は、流川を伴って藤沢市にある凱娃のヤサに殴り込んだ。しかしそこは脅威の戦闘者たる真田遼亮、伊集院達の微かな気配を感じ取っており二人が殴り込んだと同時に発砲したのだ。しかし伊集院達はその銃弾を回避。伊集院は真田に詰め寄り、「(我々の標的である)下衆弓術家に手を貸しているのか? 組織ごとぶっ潰すぞ」と圧をかけた。真田はそれに一切怯まず「今回の件はウチの下っ端が勝手にやった事。しかも報酬を上納せずにトンズラこいたから粛清に同行する」と言い放ち、今回の罪人である宇津保の情報を教え、何と伊集院の頬にキスをした。無論、流川は血相を変えてキレたが、下衆を殺す為なら手段を選ばぬ伊集院にとってこれは想定内であり、全く動じていなかった。そして真田を引き連れて宇津保の元にカチコミをかけ、凱娃の下っ端は真田が誘惑した後に瞬殺。残った宇津保を伊集院はその場で処刑する事にした。
全身に自らが放った骨の矢を生やす事になった宇津保は困惑するが、伊集院は「名家出身が聞いて呆れる。テメェみてぇな下衆の目ェ見りゃあ、撃つタイミングが丸わかりなんだよ」「それにテメェが代々受け継いだ弓術は主君と領地を守る為のもの、即ち防衛の技術だろうが。それを人間狩りに用いて己が祖先の想いを踏み躙っておいて、何が至高の達人だアホ野郎」と至近距離で圧をかけた。それでも宇津保は「そんなことはない! 私は宇津保家の最高傑作なんだ!」と身勝手な戯言を絶叫。キレた伊集院は宇津保を黙らせるべくその身体に矢を突き立て、両脚を鉈で切断。両脛の骨を奪い取って鋭器に加工し、それを宇津保の太腿に突き立てた。
弓術家としてのプライドを完全にへし折られ絶望する宇津保に伊集院は「俺は相手を殺さず骨を抜き取る技術において至高の達人なんだよ。テメェから肋骨を一本ずつ抜き取ってそれを突き立ててやる。この俺の至高の技術を味わえるんだから嬉しいよな?」とトドメをくれてやった。最終的に宇津保は伊集院の宣言通り、全ての肋骨を奪われてそれを全身に突き立てられる事になり、8時間後に狂い死んだ。
今回の登場人物
- 宇津保義正(うつほ よしまさ)
今回の拷問対象。500年続く名家の当主で弓道家だったが、的を射るだけでは満足できず当初は獣狩りを行って矢を放っていたもののそれでも満足できず、先祖代々の教えをはき違えたばかりか「干将・莫耶」の伝説を知り、人を生贄とすれば強い弓矢が作れるという拡大解釈をして骨が長く逞しい凛太郎のような人間を凱娃の下っ端を使って攫っては最終的には弓矢にしていた腐れ外道。
自慢の弓道の腕を使って伊集院を狩ろうとするも外道特有の濁った眼を見抜かれて一蹴され人骨の矢を投擲で撃ち返された。「外道特有の濁った瞳が光るお前の矢など当たるか」と伊集院の言葉で代々弓道を培ってきた宗家としてのプライドをへし折られ、(描写はなかったが)生きたまま肋骨を抜き取られ刺され続ける拷問をその場で受け狂死した。
声を担当するのはマッド・カルテルのダヴィッツ、天羽組の小林幸真や須永陽咲也、天王寺組の城戸丈一郎や渋谷大智、神城組の市合麟太郎、伊集院の協力者である蟲屋の利平やマシュー・ライアンなどを演じている畑耕平氏。畑氏が外道の声を担当するのはこれで三度目となる。
- 将太、裕二
凱娃の下っ端構成員で、宇津保に雇われて標的を誘拐していた二人組。犯行の際に凱娃の名前を出していたので、伊集院は組織ぐるみで宇津保に加担していたのなら凱娃ごと潰すつもりでいたか、実際には彼ら二人が勝手に行動した挙げ句に報酬を組織に納めないまま逃走しており、真田が彼らを直接粛清すると約束した事で話がついた。その後は伊集院らと共にアジトに現れた真田から猫撫で声で呼び寄せられ、二人同時にナイフで頭を刺し貫かれて絶命した。
- 生田俊(いくた しゅん)
今回の被害者かつ依頼人。男子バレー代表選手を目指して、相棒であり親友だった凛太郎とともにバレー部で全国制覇を目指していた男子高校生。また、ゲン担ぎでお揃いで買ったマスコットキーホルダー(おそらくバボちゃんモチーフの)を大事にしていた。ある日を境に凛太郎が行方不明になり、心配で単独で探していたところを凱娃の下っ端に拉致られ、宇津保の狩りの対象にされてしまう。しかし、宇津保が持っていたキーホルダーで凛太郎が殺された挙句その骨を弓矢制作の材料にされたことを知り、激昂して宇津保を敵討ちとして殴り掛かろうにも一蹴され諦めかけたときに弓が壊れ、薔薇線で両手を怪我をしながらもフェンスを駆け上って脱出したところを山登りをしていた鷺沼ママに発見され、伊集院を紹介された。
今回の件が終わった後、親友の遺志を受け継ぎバレーボールに復帰した。
- 凛太郎(りんたろう)
今回の被害者。俊とは小学校からの幼馴染であり、男子バレーの相棒でもあった。足に骨折をしており完治しきれていなかったが、「俺のトスじゃないとダメだ」と無理をして練習に励んでいたり、ゲン担ぎでお揃いで買ったマスコットキーホルダーの足が取れても「お守りだから」と大事にしていた友達想いの青年。体格の良さと背の高さから宇津保に目を付けられ、弓矢の材料にされて殺されてしまう。声を演じているのは後述の真田遼亮や神城組の広瀬大聖同様、酒味たろう氏である。
今回のゲストキャラで、神奈川県藤沢市を拠点とする半グレ組織凱娃のトップ。
伊集院の気配を感じ取っており、伊集院たちがカチコミをするなり発砲。下っ端が勝手な行動をした挙句自分たちに金を入れずトンズラしようとしていたことを見抜いていることや、宇津保の情報を伊集院に渡した。下っ端の粛清を買って出ることを条件に伊集院たちと同行。また伊集院に頬にキスを落とし、流川を激怒させた。気配を消すことを得意とする伊集院の気配を察知したのは今のところ彼だけである。
黒焉街でゲイバーを構える情報通のママ。ハイキング中に依頼人である俊を発見し、事情を聴いて伊集院を紹介した。
余談
酒味たろう氏が猛獣刑(鮫)や若返り実験(本人曰く子安と呼ばれた爺さん)などでモブ外道で出演したことはあるが被害者の一人として声を充てるのはこれが初である。
なお、流川はどれだけ相手にキレていてもせいぜい「お前」呼ばわりだったのに対し、今回は敬愛する師匠である伊集院にセクハラをされた事もあってか、真田を「貴様」呼ばわりしている。
関連タグ
糞尿人間風船→人間針山地獄→腐った卵かけご飯からプレス機
伊集院茂夫によるカンナ削りからの肋骨ナイフ滅多刺し刑∶外道が被害者の骨を悪用、かつ伊集院も外道の体から取り出した骨を用いて外道を拷問する点が共通。
伊集院茂夫によるデスゲーム/伊集院茂夫による強酸浣腸と氷室による臓器摘出∶外道のCVが畑耕平氏である点が共通。
伊集院茂夫によるトンカ:外道が先祖に冒涜していたことが共通(こちらは依頼者側ではあるが)。
伊集院茂夫によるロングソード陵遅刑:武闘派極道組織と敵対している半グレ組織の下っ端が外道に加担していた事、ボスが伊集院に同道して粛清を行った事が共通。
伊集院茂夫と流川流雄による腕ゼリーと麝香牛金的刑:依頼人と被害者は球技選手及び依頼動機が相棒の敵討繋がり(こちらは女性で現役のビーチバレー選手であるが)。