オリオン「日本の為を思うならよぉ、テメェらが死ぬのが一番だろ」
「近衛……今まで積み上げた罪のツケ、纏めて払って貰う」
「豚風の外道だろ」
流川「外道の朝食が出来たぞ!」
「さあ、お食べ」
「聞く価値が1ミリもなかった」
流川「めっちゃペチャンコにするヤツです!」
流川「足首を煎餅にしてやる!」
「よかったじゃねぇか。夢に見たダイエットだよ」
「靖子さんのタコせんは……子供達を笑顔にしてきたが、テメェの煎餅は全く笑えねぇな」
「ボディ」
流川「さあ行けぇ! 不味かったらごめんね!」
「どうだ、豚野郎。仲間に食われる気分は」
「何の話だ…… そんなもので助ける訳が無いだろう」
「私が追い求めるのは、お前の絶望と痛みなんだ」
「それより、足が無くなれば、腕もプレス出来るんだよ。さぁ、次こそ俺を笑顔にしてくれ」
標的
己の出世欲を満たす為、自らは手を汚さずに傀儡を用いて邪魔者を消し、更には用済みとなればその傀儡を抹殺していた国士気取りの腐敗政治家「近衛」に執行。
概要
拷問室に吊るした外道にまず腐敗した卵かけご飯を食わせて食中毒に陥れ(土地を奪うために客の子供達を食中毒に陥れた意趣返し)、下半身を徐々に高熱プレスして数ミリ圧にする(ついでに排泄できないように尿道と肛門もふさぐ)。
そして下半身が完全に薄くなれば下した腹をぶん殴り、豚に薄くなった下半身を貪らせる。
経過
所用で外出していた伊集院は、通りがかった駄菓子屋から違和感を感じ、即座に突入した。すると、店主である老婦人が全身を滅多刺しにされて息絶えており、もう一人の被害者……即ち今回の依頼人にまだ息がある事を悟り氷室の医院に担ぎ込んだ。そして介抱の甲斐あって回復した依頼人から憎悪を託された。
伊集院達が早速行動を始めると、申し合わせたかのようにエルペタスの精鋭オリオンが現れ、今回の罪人である近衛と実行犯である倉持の情報を伝え、更に倉持が口封じに始末された事も伝えた。今回被害に遭った駄菓子屋はオリオン親子も常連として頻繁に利用していたのである。それだけにオリオンとしては本件は許せるものではなく、伊集院に同行の許しを乞い、更に伊集院にとって家族の仇である御前が近衛のバックにいると告げた。
しかし伊集院は「拷問ソムリエとして私は自らの恨みを晴らす気は無い」と断言(この時、オリオンは「アンタ本当にブレねぇな」と伊集院の精神力に感嘆している)。オリオンを伴って近衛の裏事務所にカチコミをかけた。何とそこでは政界の腐れ外道を集めて女体盛りパーティーが行われている真っ只中だった。ブチギレたオリオンは近衛を伊集院に任せると、他の政界の腐れ外道どもを斬殺。その隙に伊集院が近衛を絞め落とした。
拷問室に叩き込まれて拘束された近衛は飛び起きるや否や、伊集院を「伊集院の小倅」と罵倒した上で「私が誰かわかっとるのか!」と喚いたが、伊集院はそれに対して「テメェは豚みてぇな外道だろ」と言い捨てると、「外道の朝食」と称して腐敗した卵かけご飯を食わせて食中毒の症状が出るまで放置した上で、改めて悔恨の念を問うた。しかし返ってきたのは「あのような1ミリも国益にならん害悪は消えて当然」「優秀な私が手を汚す訳がない」「あの無能(倉持)には十分カネを払ってやったのだから命を捧げて当然」という、我欲を満たす為に国益を言い訳にする腐敗政治家の妄言だった。キレた伊集院は「(テメェの戯言など)聞く価値が1ミリもなかった」と言い放って近衛のたるんだ土手っ腹にボディブローをぶちかまし、本番に入った。
煎餅になった下半身を豚に貪り尽くされた近衛は、いつぞやの伊集院家の仇の腐れ外道と同じく「御前の情報を吐くから助けてくれ」と助命嘆願をしたが、そもそも近衛を苦しめて殺す事しか頭にない伊集院にそんなものが通じる訳がなく、「そんなモン(情報)で助ける訳がねぇだろ」「俺が追い求めているのはテメェの絶望と苦痛なんだよ」「脚がなくなったら腕をプレスしてやるから、俺を笑わせてくれよ」と助命嘆願を見事に一蹴されて完全に絶望。最終的に近衛は伊集院の宣言通り、両腕も煎餅にされた上で豚に貪り尽くされ、耳から謎の物体を垂れ流して息絶えた。
後に御前当人が、かの拷問ソムリエこそが伊集院茂夫である事を知り、伊集院に対して何かアクションを起こそうとしている模様。
今回の登場人物
- 近衛(このえ)
今回の拷問対象である名家出身の悪徳政治家。
金の亡者であり、小型カメラとマイクを用いて傀儡を操り、自分の手を汚すことなく邪魔者を消してきた。その手口は御前のやり方に似ている(ただ、御前のご機嫌取りをやっていたようで御前には頭が上がらなかった模様)。その上自らを国士と思い上がっており、自分の利益を国益と称し、それを邪魔する者を「国賊」呼ばわりするという、真の愛国者や国士に土下座して謝るべき卑劣かつ悪辣な外道。
拉致された後は伊集院の拷問に耐えかね、御前の事をネタに助命を求めたが「私が追い求めているのはお前の絶望と痛みだ」と一蹴された。
その後は腕も煎餅にされ、ペラペラになった腕を豚に食わされると、耳から何かを出して無様に死んだ。
伊集院の姿を確認した時に「伊集院の小倅」と言っている事から、その出自を知っており、伊集院が拷問ソムリエを目指すきっかけとなった一家惨殺事件に関わりがあった模様。
- 倉持(くらもち)
靖子を襲った実行犯、かつ今回の被害者の1人でもある。
難病を患った娘の百合子がおり、治療費の為に近衛に頼ったことで彼の傀儡となってしまい、靖子を殺害する。
悪事に加担する際は躊躇いを見せていたが、恐怖のあまり正常な判断が出来なくなった姿は闇バイトのそれ。
近衛の力でもみ消しがされると思っていたらしいが、傀儡に過ぎない彼を生かしておくはずがなく逆に証拠隠滅も含めて殺害され、埠頭に捨てられてしまった。
最後は口封じに殺されたが、それは即ち倉持の娘も自動的に見捨てられる事でもあった。
これについて伊集院とオリオンは「胸糞悪い」「外道とはいえ、聞くに堪えない」と憤りを見せていた。
また、彼がいなくなったことで彼の娘の百合子へのフォローがないことに視聴者から彼女の心配の声がある。
- 政界の腐れ外道ども
近衛が裏事務所で接待していた腐敗政治家連中。高級食材を用いた女体盛りを楽しむ上、民草などゴミクズ同然にしか思っていない下劣な腐れ外道ども。その醜悪さにブチギレたオリオンによって全員斬り刻まれてこの世から抹消された。
- 大和(やまと)
今回の依頼人である少年。
両親を事故で失い、養護施設で孤独を感じていたが、靖子を家族の様に慕っていた。彼女の店のたこせんが大好き。
近衛達が起こした靖子のたこせんによる食中毒事件の被害に遭うも、無事回復し、落ち込む靖子の元を訪れて元気づけていた。しかし、靖子が倉持に襲われている時に出くわしてしまい、大和も襲われて重体になるも靖子が庇ったことによりギリギリで致命傷を免れた所を通りかかった伊集院に救助される。依頼を持ち掛けた際は靖子のたこせんを食べるための全貯金を伊集院に渡した。
依頼完了後は恵美へと代を引き継いだ駄菓子屋に顔を出してたこせんを注文していた。
なお、名前が某伝説の男と同じである。
- 靖子(やすこ)
今回の被害者。
亡き夫が残した駄菓子屋を営んでおり、大和にとって「祖母」のような存在だった。
儲けに興味がなく、子供達の笑顔を生き甲斐としており、子供達がいつでも来れるようにとズバ抜けて安い値段でたこせんを始めとする商品を提供していた。オリオンが「子供達の天使」と評する程温かい女性。また、オリオンの事は「織文さん」と呼んでいる。
手作りたこせんによる食中毒事件の濡れ衣を着せられ倉持に追い打ちをかけられたが、大和に励まされたこともあって店をたたむことを踏みとどまるも、土地を欲した近衛の傀儡となった倉持によって殺害されてしまう。
- 恵美(えみ)
靖子の娘。
母亡き後に駄菓子屋を受け継いだ。
身内を殺されたが、彼女自身は襲われたわけでも依頼者でもなく、依頼完了後に姿を見せた珍しい人物でもある。
オリオンのコードネームを持つエルペタスのアサシンで伊集院シリーズは二度目の登場。
娘の彩綾と共に靖子の店には世話になっていた為、近衛の所業に憤慨しており、伊集院に近衛の情報を教えた後に共にカチコミをかけた。
以前伊集院の元を訪ねた瓜生龍臣曰く、あの時の飲みに行く約束はまだかと怒っていたらしいが、それについての言及はなく、その約束が果たされているかどうかは不明である。
祇園織文の養女。大和とは友達同士の関係。本人曰く大和のことは「好きな友達の一人」らしくオリオンは大和が男ということもあり「娘とどういう関係?」と威圧していた(すぐ靖子に「そんな歳じゃないねえ」と窘められていたが)。
彼女もまた「大人になったら10個食べる」と言う程靖子のたこせんが大好きで、依頼完了後には大和と一緒に恵美のたこせんを食べに来ていた。
伊集院の家族を葬った黒幕にして、政界のスーパーフィクサー「御前」と呼ばれ恐れられている存在。
拷問ソムリエが伊集院家惨殺事件の生き残りである嫡男の伊集院茂夫本人だと知り、焦るどころかどう動くか興味を得た笑みを浮かべていた。
余談
- 彩綾の友人が依頼人として登場する話は汚い花火に続いて2例目となる。
- 今話は"突然の"肉親の他界が過去にある登場人物が最低でも6名いた。
- 実は女体盛りシーンが出てくるのはこれで2例目であり、1例目は守若冬史郎との初邂逅回で守若が政治家らしき人物に「そんなに刺身が好きならお前が刺身になれ」と言ってぶった斬ったシーンである(しかも女体盛りにされている女が今回の女と同じ顔)。
- 今回の外道である近衛は名家の出身であり、尚且つ伊集院の出自を知っていた為、堂馬と大鳥の関係者と思われる。
- 今回の事件の実行犯である倉持は「百合子」という難病を患った娘がおり、今回の外道「近衛」にその弱みに付け込まれた挙句、娘の治療費を餌に殺人の片棒を担がされた上、最終的には用済みと見なされて口封じの為に抹殺されるという悲惨な末路だった為に「哀しき悪役」といえる。事件の詳細を調べたオリオンも「倉持の罪も重い 生きる資格はねえが 病気の娘さんはどうすんだ…胸糞悪い」と許せない気持ちと同情が入り混じったような複雑な気持ちを抱いている。
- ちなみに今回でたびたびでる「たこせん」だが普通ならタコを煎餅にした駄菓子を連想するが、こちらは駄菓子感覚で食べられる大阪の定番のB級グルメである。そのため今回の被害者である靖子は大阪出身の可能性が高い(まあ、大阪出身であるバグ大のプロデューサーの平山勝雄氏を含めスタッフが関西圏出身が多いのも大きい線もあり得るが)。
- 冷凍拷問でその存在が明らかになった御前こと御堂鋼作だが、瓜生シリーズで本物(最初に登場したのは影武者)が登場したことにより、遂に伊集院シリーズにも初登場となった。本編に登場するまで実に約二年半もかかっただけあってその風格はラスボス感がただよったものになっている。そんな彼を倒すのは伊集院か瓜生か、それとも……
- なお、以前伊集院の命を狙う者が存在するという記述に御堂の可能性が示唆されていたが、意外にも今回の件で初めて伊集院が拷問ソムリエだと知ったことから彼は無関係だったと判明した(もっとも知ったことにより排除に動く可能性は否定できないが)。
関連タグ
伊集院茂夫による冷凍拷問:近衛と同じく伊集院一家惨殺事件に関与しかつ今回のように政界に蔓延る国士気取りの腐れ外道である罪人が御前の情報を代価に助命を求めたエピソード。当然伊集院は助命する気など毛頭なく、そのまま抹殺した。
伊集院茂夫による改造版ファラリスの牡牛:罪人が土地開発の為に身代わりを使って被害者を殺害した点など今回のエピソードと類似する点が多い。
伊集院茂夫による逆頭寒足熱食糞刑:被害者が菓子店経営者(こちらは洋菓子店)、深夜に外道調査に出ていた際に扉が照明が明るい上少し開いていた、罪人に害物を食べさせるなどが共通する。
伊集院茂夫によるアドバンスドエクセター公の娘:熱したプレス機で罪人の足を破壊する点が共通する(ただしこちらの場合は腕も破壊した)。
伊集院茂夫によるミリタリー拷問:依頼人が小さな男の子、タコセンのように罪人の足を平べったくする点が共通する(こちらの場合は戦車を使用)。拷問とタコセンと聞いたらコレを思い出した視聴者は多数いる模様。
伊集院茂夫による下半身不随炮烙刑:罪人の脚を不自由にさせて豚に食べさせる点が共通。
伊集院茂夫による灼熱のスカベンジャーの娘:依頼人が男の子、罪人に害物を食べさせるなどの共通点がある成り行き的に仕事になった回。
伊集院茂夫によるラファニドーシスでの若返り実験、伊集院茂夫による排泄孔溶接からのご馳走責め:罪人が腹を壊しながらも穴がふさがってることが共通(特に前者は死ぬまで腹の中が出せなかったり後者は害物を食べさせたりしたのも共通してる)
伊集院茂夫による虫とファルコマン:依頼人が両親を事故で亡くしている少年である点、被害者が老人(但し、あちらは老夫婦と青年の3名)である点が共通。
フェルナンドによる猛獣刑(オオカワウソ):伊集院が外出中に依頼人と犠牲者と遭遇した点(あの時は日中、今回は夜中だが…)、主犯とグルになってた共犯が口封じで殺された点が共通している。
平孝人/仮面ライダーギンペン:1話限りのゲストキャラ、難病を持つ子を持つ父親で治療費に悩まされていたところを子を守るために危ない橋を渡り命を落とすという倉持と似た経緯・使命を持つ人物。ただしこちらはアフターが一切描かれず安否が不明となった百合子とは違い、彼の死後に治療費は主人公が寄付したというフォローがある。