概要
未登録の特級呪霊によって構成された集団。
特に名前がある訳では無いので、他にも「真人一派」「呪霊サークル」などファンによって様々な呼び方をされている。
一派の中では漏瑚が一番強いようだが、人間の呪いである真人の成長性を見越して漏瑚自身が真人をリーダーに推薦した。
メンバーはいずれも人々から向けられる呪力が大きすぎるがため、呪霊としての形を得る前に知恵をつけて長らく潜伏しており、その結果、呪霊でありながら言葉を流暢に話せる明確な知性と特級呪霊の中でも最上位クラスの実力を得て誕生した。
彼等は「自分達呪霊こそが真の人間である」という思想を持ち、現在の人間社会を転覆する事を目的に行動しており、その為に偽夏油を初めとした呪詛師と組んで人間社会に潜伏している。
人間社会転覆を実現する為に、夏油の提案で最強の呪術師・五条悟の封印と、虎杖悠仁の中の宿儺を復活させる事を目論んで、呪術高専に対する攻撃と暗躍を同時に行う。
メンバーの仲間意識は非常に強く、人間からすると悪逆非道そのものである真人でさえも漏瑚や花御、陀艮に対して心から親愛の情を抱いており、彼らが人間に殺されそうになると怒りを顕にする。
一方でそれぞれが我の強い性格をしているため意見が対立したり、いまいち連携に難がある部分もある。(内通者と京都校のメンバーには傷つけないという縛りをしたにもかかわらず、花御が負傷させてしまい、彼の怒りを買って離反を招くなど)
こういった独特の雰囲気が一部のファンの間で「サークル」と呼ばれる一因になってると思われる。
物語中盤の渋谷事変において、花御という犠牲を払いながらも五条の封印に成功。
しかし、もう1つの本来の目的である宿儺復活を果たそうとする漏瑚と感情に従って虎杖の殺害を目論む脹相・真人で意見が対立。最終的に早い者勝ちという形に落ち着き、競争が勃発する。
脹相が一番最初に虎杖を発見し、瀕死に追い込み放置。
競争に参加せずその辺を彷徨いていた陀艮は七海建人に発見され、善戦するもアクシデントによって最終的に祓われる。
漏瑚は陀艮の仇を取り弔った後、瀕死の虎杖を発見し多量の指を呑ませて宿儺を一時的に復活させ、彼に肉体を永劫支配する為の縛りを提案するが何故か必要ないと拒否される。
逆に宿儺の方が「一撃でも自分に攻撃を当てたら呪霊の下に付く」という提案をした事によって、激しい戦闘を繰り広げるが最後まで一撃も攻撃を入れる事はできず敗死。
一人残された真人も虎杖との戦闘に敗北、瀕死の状態の所を偽夏油に取り込まれ、術式を抽出され消滅。
真人の死をもって呪霊組は全滅した。
(ちなみに、脹相は虎杖との戦闘後に錯乱し、暫く駅のホームでうずくまった後に彼の前に再び現れ、虎杖を自らの弟だと主張して偽夏油に襲い掛かり、以降は高専サイドに就くことになる)
人間を滅ぼす為に行動していたにもかかわらず、最終的に一人の人間に利用され尽くしてしまったといえる。
メンバー
- 真人(まひと)
人が人を恐れ憎む負の感情から生まれた特級呪霊で、呪霊組のリーダー格。
皮膚が継ぎ接ぎだらけのオッドアイの青年の姿で、身体を黒いローブで覆っている。
魂に干渉して操り、自在に自分や相手の身体を改造する術式・無為転変を使う。
- 漏瑚(じょうご)
人が大地(火山)を畏怖する感情から生まれた特級呪霊。
単眼で頭部が火山のようになっており、歯はお歯黒のように黒い。呪物の収集家としての面もあり、杖のような呪物や吸うと悲鳴を上げるパイプのような呪物を愛用している。
感情が昂った際には頭部から蒸気が吹き出す。炎や溶岩を操る術式を使う。その実力は夏油からも「宿儺の指8~9本分」と評される程で、メンバーの中では最強格の実力者である。
- 花御(はなみ)
人が森を畏怖する感情から生まれた特級呪霊。
歯がむき出しで、両眼から木を生やしたドクロの様な顔をしている。独自の確立した言語を使っており、彼(?)の言語は音としては理解できないが、意味は直接脳内に入ってくる。
彼(?)自身の「地球は人間のいない“時間”を欲している」という独自の主張の下、空・海・大地を守る為に地球上から人類を絶滅させる事を目指しており、植物を自在に操る術式を使う。
- 陀艮(だごん)
人が海を畏怖する感情から生まれた特級呪霊。
フードを被ったタコのような姿をしており、芋虫のような足を引きずって動く。実は登場時点ではまだ呪胎であり、当初は言葉が喋れず「ぶふぅー」と鳴いていたが、やがて呪霊として変態して言葉を喋れるようになった。
水や魚の式神を召喚して自在に操る術式を持つ。また、彼の生得領域は南国のビーチリゾートのような暖かで穏やかな領域であり、その為に呪霊達のミーティング場所として活用されていた。
主な協力者
- 偽夏油(にせげとう)
夏油傑の亡骸を乗っ取った謎の呪詛師。
作戦を立案し、裏で暗躍する。
暇な時は共にボードゲームや麻雀に興じたりなど、表面上は呪霊達と仲良く見えるが裏では呪霊という存在自体を見下している。
- 脹相(ちょうそう)
高専から真人によって盗み出された特級呪物「呪胎九相図(1番)」の受肉体。血を操る術式・赤血操術を持つ。
弟たちに呪霊側につくよう提案したのは彼だが、それは呪霊が作る世界の方が自分らにとって都合がいいというだけであり、呪霊達に仲間意識がある訳ではない。
命を賭ける理由が特に無い事もあり、五条悟封印においては全くやる気を出さなかった。
余談
都内のマンションの一室を拠点としているが、小説版によるとこれは元はとある詐欺グループが管理していた部屋で、裏社会の物件である事に目をつけ彼らを虐殺して奪ったもの。(ちなみに真人が潜伏していた橋の下の通路は、彼が個人的に見つけて使っていたねぐらである)