概要
昭和40年(1965年)から昭和49年(1974年)の10年間。
高度経済成長期の後期。日本が世界2位の経済大国に上り詰めた時代だが、昭和48年(1973年)にオイルショックが発生し安定成長期に移行する。
団塊の世代の青春期で、スポーツ界では読売ジャイアンツのV9の時期と重なる。
国鉄は1964年(昭和39年)に開通した東海道新幹線を成功させ、地方線区の電化や貨物輸送のコンテナ化や操車場の合理化など近代化に邁進したが、独立採算制なのに経営自主権がなかった。国はインフレ率を反映した運賃値上げを認めず自己資金での通勤五方面作戦や、鉄建公団の建設した不採算路線の引き受けを強要するなどしたため、1964年に赤字転落した国鉄の財務状況は悪化の一途をたどり、労使関係も荒廃し後の分割民営化の伏線となる。
世相
- 初代カローラとサニーが売り出され、モータリゼーションが遅れていた日本でもマイカーの本格的な普及が進む。交通事故も激増し「交通戦争」と呼ばれた。
- 音楽ではビートルズやグループサウンズが一世を風靡した。
- 高等教育の大衆化。1968年にピークを迎えた学生運動だがその後衰退に向かい、有名なあさま山荘事件と山岳ベース事件がこの期間内に起きている。
- 劇画ブームが発生し、幼いころから漫画に親しんだ世代(団塊の世代)が青年になっても漫画を読むのが当たり前になる。子どもたちの間では水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎が大ヒットし、妖怪ブームが起こった。
- 特撮ではウルトラマンと仮面ライダーが登場し第一次・第二次怪獣ブームがあった。