夜、一人では遊ばないでください。
『邪聖剣ネクロマンサー』とは、ハドソンから1988年1月22日に発売されたPCエンジンのロールプレイングゲームである。
2006年12月2日・Wiiのバーチャルコンソールで配信
2009年12月16日・ゲームアーカイブス(PSP・PSvita・PS3)で配信
2010年6月16日・DSiウェア専用ソフト『邪聖剣ネクロマンサー NIGHTMARE REBORN』配信
2010年12月20日発売の『PC Engine GameBox』(iOS)にも収録されている。
概要
PCエンジンのゲームソフトでは初となるRPGで、『ドラゴンクエスト』等のファンタジーとは
パッケージイラストにはH・R・ギーガー氏の作品が採用されており、登場するモンスターの名前はクトゥルフ神話がモチーフになっている。
戦闘時のモンスターはアニメーションで動き(80年代当時としては斬新な表現であった)、モンスターを倒すと血しぶきが飛ぶ演出がある。
また、モンスターのデザイン自体も内臓等を連想させるなど、少々グロテスクな外見となっている。
(後年のアプリ版では敵モンスターのグラフィックは全て差し替えられている)
難点
RPGとしてはストーリーは一本道だが、難易度が非常に高い。
色々と難しいところがあるので、その問題点を以下に挙げてみる。
(因みにアプリ版ではこれらの問題がほとんど改善されている)
パーティーの変更が不可能
ゲーム開始直後のメンバー選択で選んだ2名以外は
城を守るという理由で、ゲーム中同行させることが一切できなくなる。
後からいくらでも変更できると思い込んでバロンとロミナなんて組み合わせを選ぶと
おそらく最初からやり直したほうが楽、という結論に至るだろう。
なお高橋名人はデバッグとして全ての組み合わせをクリアしたらしいので
一応、どの組み合わせでもクリアは可能。
序盤の町に戻る手段が徒歩しかない
ドラクエのルーラに相当する呪文は最後に宿泊した街に戻るのみ。
例外はあるが移動手段は基本的に徒歩であり、船のような海の上を移動できる手段も無し。
序盤の地域に戻らなくてはならないイベントはあるのに。
エンカウント率が非常に高い
特に終盤の『天空城』というダンジョンはひどい。
ひらがなカタカナ英数字が混在した長いパスワード
ある意味『ドラゴンクエストⅡ』よりも酷い。
そもそもHuカードにバックアップメモリを搭載することができず
PCエンジン本体に取り付ける外付けのバックアップメモリも
本作の一年後にようやく発売されるというハード上の問題でもあるが。
素早さのステータスが極端
素早さが低いと自分の攻撃が当たらなくなり、逆に敵からは連続攻撃を受けやすくなる。
見えない通路
最後の大陸に渡るには、洞窟内の見えない通路を通る必要がある。
ヒントはあるのだが、通路はそのヒントからは、到底思いつかないような場所にある。
隠しパラメータ「恐怖度」
逃げたり味方がやられたりすると増える。
敵から勝手に逃げるようになり、敵が強いほど逃げやすくなる。
(たとえボス敵であっても逃げる)
・補足
後年、当時の関係者からもたらされた情報や有志の解析による結果から、ニュアンス的には恐怖度ではなく忠誠値に近いことが明らかになった。
解析によるとこのパラメータはダメージを受ける、味方がやられるなどの行動で減少し、敵を倒す、病院で治療を受けるなどの行動で回復できるといった感じで、正確にはキャラクターの一挙一動で細かく変動しており、一定値を切ると逃げやすくなるという仕掛けだった模様。
これを受けたファンの間では、クトゥルフ神話をモチーフとしたTRPGのシステムであるSAN値をコンピューターゲームで表現したかったのではないかと考えられている。
レベルを上げすぎるとかえって弱くなる
どうも老化現象を取り入れようとしたらしいのだが
各キャラでピークレベルがあり、それを越えてレベルを上げるとステータスが下がっていく。
つまり過剰にレベルを上げて楽をしようなどと考えずに
適度なレベルで適度に戦え、ということらしい。
登場キャラクター
主人公サイド
主人公
バランスが良く、MPが少ないものの、割と強めな魔法が使える。
ライム
攻撃魔法が得意だが、回復魔法も使える。
素早さが比較的高いため、序盤から終盤まで使える。
カオス
魔法使いの男性。
回復魔法が得意。ライムと比べて素早さが低い。
彼にしか使えない魔法である毒魔法グフトとグフトスは
強力で、毒状態になった相手のパラメータを大きく下げる。
バロン
魔法は全く使えないが、力持ちで体力も高め。
しかし、素早さが非常に低いので連続攻撃を受けやすく、後半では攻撃が殆どミスる。
マイスト
非常にすばやいが、攻撃力は低い。
逃げながら目的地に到達できるが、終盤では敵が強くなりなかなか攻撃出来ず、
少しの魔法とアイテムの使用くらいしかできない。
ロミナ
謎の女魔法戦士。
何も取り柄がないことは、自身も認めている。
最初は何もできないくらいに弱いが、レベル15辺りから成長が加速、レベル30辺りからは
成長速度が非常に速くなり、成長すれば高レベルの魔法も使用可能となる。
所謂大器晩成型のキャラである。
敵サイド
※雑魚モンスターは一部のモンスターのみ説明する。
クリーパー
モバイル版では下半身がたくさんの触手のような足を持った人型のモンスターに改められている。
上位種として、クラッドがいる。
ティーフ
蝶のような見た目の雑魚モンスター。
上位種は名前こそ変わらないが、色が変わり毒のりん粉を撒いてくることもある。
アイン
頭部の辺りに卵のような物が付いていることから蓮コラを連想するプレイヤーも
少なくないかもしれない。モバイル版では卵のような物がなくなり、よりイカっぽい外見となった。
上位種としてメールとアインスタークがいる。
アザトース
全体魔法を駆使した連続攻撃が多い。
関連動画
関連イラスト
関連タグ
PCエンジン ハドソン RPG クトゥルフ神話 H・R・ギーガー
外部リンク
作品紹介(NIGHTMARE REBORN)
2014年 1月29日現在、ハドソンのソフトの版権を持つコナミの公式サイト内 作品紹介