もしかして→阿朱羅丸
「騎馬王丸様の命を受け、コマンダー殿を助太刀致す為参上した!」
「既に天宮は疲弊し…、荒廃しきっている…!これ以上…、乱世を続かせてはならんのだ!」
「例え闇軍団の力を借り、魔人となりても……」
「乱世に幕を下ろさんとするその騎馬王丸様の所業は…、決して天宮への裏切りなどではない!!」
CV:小西克幸
モチーフ::アシュラガンダム
概要
ダークアクシズの最高幹部の一角である騎馬王丸の配下の武者頑駄無。
ガンダムフォースの爆熱丸とは同じ師の下で剣術に励んだ同門だが、彼との決闘に敗れ会釈を求めるも「心を磨け」と諭されその命を助けられるが、本人はこの温情を「自身への侮辱」と誤解し爆熱丸に対して屈辱感を抱き、復讐すべく騎馬王丸の勧誘を受けて彼の軍に籍を置きダークアクシズの次元征服の片棒を繋ぐ。
性格
一人称は主に「我」だが、極稀に「俺」を用いることも。
非常に苛烈かつ自尊心の強い性格をしており、情けを掛けられることを「武士の恥」「最大の侮辱」だと忌避するなど他人に見下されるようなことを受けることを非常に嫌う。その上、自身の自尊心を踏み躙った相手を自身の手で討ち取らなければ気が済まないなど極めて執念深く、その恨み深さは虚武羅丸から「私怨を捨てろ」と忠告されるほどとにかく深い。
戦闘能力
爆熱丸と共に覇王丸の許で剣術の修行に励んでいたこともあり剣術の腕が高いが、実力は同じ修行仲間の爆熱丸以上で、爆熱丸も彼との手合わせでは一度も勝てなかった模様。
騎馬王丸軍に籍を置いてからは修行時代から帯刀していた刀に加え、刀身がノコギリのような大刀・鬼神大鋸刀〈きしんオーガとう〉を携え、さらには敵から奪ったであろう多数の武器(槍・薙刀・刺叉・棍棒)を背中の籠に納めている他、騎馬王無情流〈きばおうむじょうりゅう〉という流派も会得している。
また、騎馬王丸軍に入ったことに伴い、ダークアクシズの技術のによって兜側面に二つの鬼面と両腕に四つの機械腕が増設され、展開する事で名前の通り阿修羅神を彷彿させる異形な姿となり、多数の武器を持つことで六刀流(実際は二刀流と三槍流、棍棒一本による混合)を展開することが可能。
さらにこの状態で兜の頬当が顔を覆う形で閉じ、左右の鬼面が展開し、両腕を高速回転させて対象目掛けて突進し切り刻む阿修羅電影斬〈あしゅらでんえいざん〉という必殺技を放つ。なお、この技の使用中は視認権は左右の鬼面に移る模様。
孔雀丸
「くそっ…後悔するぞ、爆熱丸…!」
「我は貴様に汚された孔雀の名を捨て、鬼になる…!」
「貴様が二刀流ならば、俺は三つのか四つ…、いやそれ以上の刀を振るってやる!」
「そしていつか…、貴様に復讐してくれる…!!」
阿修羅丸が改造される前のかつての姿。
改造前との外見的な違いは兜前面の前立てと側面の鬼面、両腕のサブアームの有無(ちなみに兜後部には改造後の物と同じ形状の装飾が付いている)。
阿修羅丸の回想で登場し、爆熱丸との決闘に敗れ、彼への復讐を誓って騎馬王丸の勧誘を承諾し現在に至るといった彼の経緯が描かれているが、外伝では爆熱丸との決闘の全容が明確に掘り下げられ、修行仲間の爆熱丸が師から二振りの五聖剣を託されたことを不服として五聖剣を賭けた決闘を申し込み、この敗北が爆熱丸への復讐と改造後の六刀流、そして異名の所以に繋がったとされている。
ちなみに回想時に描かれた天宮はまだ世界観の全貌が設定されていなかったため切り絵風な描写となっており、それに合わせて孔雀丸のカラーリングは黄色と黒で配色され、最終回でのカーテンコールでもこのカラーリングだったが、外伝では改造後と同じ黒系統となっている。
活躍
「我には簡単な事…!ただ一つ…、爆熱丸を倒せば良い…!」
「……後は雑魚なり!!」
度重なる敗北と配下たちの不甲斐なさに業を煮やし、彼らに代わるネオトピア侵攻の第4の刺客としてコマンダーによって天宮から呼び出され、爆熱丸を討伐してガンダムフォースの弱体化を狙うことを大々的に宣言し、ネオトピアへと出向き爆熱丸に果たし状を送り付ける。
騎馬王丸の使令で目付として自身の下へ現れた虚武羅丸から復讐心に駆られ過ぎていることを指摘され私怨を捨てるよう進言されるが、爆熱丸を倒せばネオトピアの侵攻が容易になるし騎馬王丸の念願である「天宮以外の世界の掌握」が実現できると言いくるめ、対決先のゴジョーブリッジにて爆熱丸と因縁の再会を迎える。
爆熱丸「俺は…、ダークアクシズに組する者を…見逃す訳にはいかないっ!」
「そして…、かつての友を修羅に貶めたのはこの俺の責任!」
「貴様に引導を渡す事で、果たしてくれよう!!」
阿修羅丸「我が来たのも生死を決せんが為…、行くぞ!!」
戦闘では六つの腕から繰り出される剣劇を展開して爆熱丸の五聖剣之道を叩き折った上で彼の右肩を肩鎧ごと抉り飛ばし、加えて爆熱丸を庇ったキャプテンを貫き機能停止に追い込みさらに自身に戦いをやめるよう説得しようとするシュウトに対しても戦いに水を差したとして斬りかかろうと迫るなど、まさに異名の「怒れる鬼神」に違わない容赦ない猛攻ぶりを繰り広げるが、爆熱丸によって斬り裂かれた左足がうずき出したため、決着は一旦預かりとなり撤退する。
「飛んだ吝嗇(けち)が付いてしまった…!」
「爆熱丸、この勝負一旦預けた!…今度は必ずその首を取ってみせる!」
虚武羅丸が本務を行っている間、療養に勤しむ。ひょっとして、コイツもおにぎり食ってたのだろうか?
そして、終盤で傷が完治したことで爆熱丸との決闘を再開すべく再びゴジョーブリッジへと向かう。
傷が治った後、再びゴジョーブリッジで爆熱丸と相見えるが、その矢先に突如として現れた武者頑駄無・完全善大将軍に困惑するが彼が成形した決闘空間の中で改めて爆熱丸との決闘を再開する。
爆熱丸が以前の決闘で片方の刀が損壊しているというハンデを負わされていながらも互角の剣劇を繰り広げ、一度は奥義で深手を負わせるが倒れた爆熱丸に問いかける。
「立て、爆熱丸…!その程度の傷、我が受けた屈辱には比ぶるべくもない…!」
「貴様の頑魂とはそんなものかっっっ!!?」
奥義を受けて倒れるかつての修行仲間の無様な姿を見て、自身が彼に掛けられた敗者たる自分への武者の情けの方がよほど屈辱的だと敢えてトドメを刺さず彼を奮い起たせる。
そして気力を振り絞って立ち上がった爆熱丸もまた、騎馬王丸の軍門に下った親友を未熟な自分から目を背けてその弱さに向き合おうとせずに逃避し続けていると指摘し、かつての同じ師の下で剣術を学んだ親友・孔雀丸を守るため、今の復讐の鬼神へと堕ち果てた親友・阿修羅丸を討ち取ることを決意。
今度こそトドメを刺すべく再び爆熱丸に対し奥義を仕掛けるが、決死の覚悟で突き進んできた爆熱丸に左肩に折れた五聖剣之道を突き刺され奥義を封じられる。
爆熱丸「阿修羅電影斬、破れたり!!」
まさかの奇策に逆上し、残された元の腕で斬りかかるが兜を囮にした爆熱丸の放った居合い斬りにより四つの腕を破壊され自身もまた斬り臥せられる。
そして、彼もまた爆熱丸や騎馬王丸と同じく天宮の平穏を願っており、自身の最期を悟りその実現が絶たれたことを嘆くが爆熱丸に慰められ天宮を守ると誓ったことで彼にその可能性を信じ、霧消するようにその生涯を終え、遺された頑魂は大将軍の許へ亘り新たなる生命を迎えるべく天宮の空へと旅立っていった………。
余談
モチーフとなった機体はアシュラガンダムなものの、モチーフ機体とかなりかけ離れた風貌をしている。もっとも、六臂はともかく胴体と足の形状が辛うじてアシュラガンダムの面影を残しているが。
なお、出典機体のアシュラガンダムの目の色は青なのに対し阿修羅丸は赤である(出典機体と目の色が違うのは本作ではよくあること)。ちなみに爆熱丸との決戦後では白くなっており、これが阿修羅丸の本来の目の色というファンもいるが、少なくとも回想での孔雀丸も改造後と同じ赤目だったので単なる塗り忘れだと思われる。
また、当初は阿修羅をイメージしてアジアンテイストが強めの異国(恐らく赤流火穏)の武者然としたデザイン案だったが、後に陰陽師を彷彿させる容姿が出され最終的に阿修羅の要素を組み込みつつも僧兵や山伏のイメージを全面に出した現在のデザインに仕上がった。作中で影舞乱無や赤流火穏といった天宮と縁の深い異国出身の武者が全く登場しないのはこういった制作事情からだろうか…?
声を演じた小西氏は本作がガンダムシリーズ初出演であり、後に放送された『機動戦士ガンダム00』にてヨハン・トリニティの演じることとなった。
検索上の注意
pixivで阿修羅丸を検索すると一文字違いの阿修羅丸が出てくることが多いため、検索する場合は「阿修羅丸 ガンダム」と検索することを推奨する。
関連タグ
SDガンダムフォース ダークアクシズ 武者ガンダム 黒いガンダム
アシュラガンダム・・・モチーフ機体
阿修羅頑駄無・・・阿修羅要素の装備で戦う武者ガンダム
孟獲ガンダム・・・阿修羅の名を冠した武者ガンダム