全ての絆が、傷になる。
概要
正式なタイトルは『龍が如く~Beyond_the_Game~』。
2024年10月25日からAmazonプライムビデオで配信予定の、『龍が如く』を原作とする実写ドラマ。
龍が如くの実写版は2016年に製作された『龍が如く 魂の詩。』以来8年振りとなる。
過去に製作された劇場版と同じく1作目を基にして構成されているが、横山昌義氏の「物真似ドラマにはされたくない」という意思もありストーリーやキャラクターの設定や人物像などに相違点が多く、ゲーム原作とはほぼ完全に別物である。
『仮面ライダードライブ』の主人公・泊進ノ介役などで知られる竹内涼真が主人公の桐生一馬を演じ、賀来賢人、河合優実、佐藤浩市、唐沢寿明ら豪華俳優陣が共演。
あらすじ
1995年。
児童養護施設「ひまわり」で暮らす桐生一馬、錦山彰、錦山ミホ、澤村由美は規律に縛られたひまわりでの生活から逃れ自由を手にするためにゲームセンターを襲撃する。
しかしそこは神室町を牛耳るヤクザ「堂島組」の支配下にあったため4人はケジメをつけるよう要求され、由美とミホは堂島組配下のクラブのホステスに、桐生と錦山は堂島組組員になった。
ヤクザの悪辣さを知り尽くし、真っ当な道を歩むことを望んでいた元堂島組若頭の施設長・風間新太郎の思いとは裏腹に、4人は裏社会に堕ちてゆく……。
それから10年が経った2005年。
東城会で頭角を現した錦山とクラブのママになっていた由美は神室町の支配者層に君臨し、ミレニアムタワーで権勢を振るっていた。
しかしその矢先、由美の姉が近江連合から100億を強奪する事件を起こす。近江は2人の関与を疑い、東城会と近江連合は衝突寸前となる。
何としてでも2大ヤクザの抗争を避けたい警察上層部は、桐生を特赦で出所させ、極道社会に潜入させることを画策。当初はこの要求を拒否していた桐生だったが、錦山と由美に危険が及ぶと知らされ潜入を決意する。
神室町に戻った桐生は"家族"を守るため、血で血を洗う戦いに臨む───。
登場人物
- 桐生一馬(きりゅう かずま)
演:竹内涼真
物語の主人公。
義理人情を重んじ、喧嘩では無類の強さを誇る。
顎に一つ、大きな『ホクロ』がある。
地下格闘技でのチャンピオンである「堂島の龍」に憧れている。
- 錦山彰(にしきやま あきら)
演:賀来賢人
桐生の兄弟分。
桐生と同じ施設で育ち、後に堂島組組長として彼と敵対する。
- 澤村由美(さわむら ゆみ)
演:河合優実
家族思いな桐生や錦山たちの幼馴染。
- 伊達真(だて まこと)
演:渋谷すばる
原作とは異なり、桐生とは完全には協力していないドライな関係である。
- 真島吾朗(まじま ごろう)
演:青木崇高
堂島の下で活動する執行人(エンフォーサー)。
本作では嶋野組の構成員ではないため、肩書も「堂島の狂犬」と呼ばれる。
また、片目を喪った経緯も原作とは大幅に異なっている。
- 冴島大河(さえじま たいが)
演:後藤剛範
真島の相棒である執行人。
原作では主人公の一人だが第3話でアリスに撃たれアッサリ死亡する。
演:中山ひなの
天真爛漫な錦山の妹。
演:前野朋哉
凄腕の情報屋。
彼に限った話ではないが原作と比べて薄情で強欲で卑劣な人物となっており、殺人も辞さずにヤクザに媚売る悪徳警官時代が丹念に描かれている。
演:ドンペイ
堂島組の古株の構成員。
原作では桐生の最後の敵として現れたが、本作では小物ではあるが面倒見の良い兄貴分として描かれている。
中盤、手柄を立てるためにエドガーの金庫から権利書を盗もうとしてことが原因で逮捕された。
- 鶴田浩二(つるた こうじ)
演:宇野祥平
近江連合に属するヤクザ。
演:森田望智
本作のオリジナルキャラで由美の生き別れの姉。
愛人と共謀して近江連合から100億を強奪した。
- 麗奈(れいな)
演:高岡早紀
由美とミホが働いているクラブのママ。
- 佐々木大吾(ささき だいご)
演:佐藤浩市
関東の巨大ヤクザ組織「東城会」の会長。
- 堂島(どうじま)
演:加藤雅也
神室町を牛耳る東城会直系「堂島組」の(1995年当時の)組長。
原作では物語の導入であっさりと死亡していたが、本作では彼が桐生と錦山を組に入れるまでが丹念に描かれており、原作の小物感とは真逆の大物感ある人物となっている。
しかし、ミレニアムタワー開発に手を出し始めると欲を出し始め……
- 郷田仁(ごうだ じん)
演:宇崎竜童
日本最大のヤクザ組織「近江連合」の会長。
- 風間新太郎(かざま しんたろう)
演:唐沢寿明
桐生たちが幼少期を過ごした孤児院「ひまわり」の施設長。
かつては堂島組の若頭だった。
評価
肝心の評価はというと、不評の声が大多数を占めている。
前述した「ゲーム原作とは完全な別物として制作された」作品ではあるが、ファンは原作らしさを求めて視聴している場合がほとんどであるのに対して、そもそもその別物であるという情報が視聴者に一切周知されていなかった。
そのためトレーラーにて桐生が「俺は堂島の龍になりたいんです。」というシーンが公開された際には一気に物議を呼んでいた。(原作の桐生は肩書に興味はなく、こだわっていたのは渋澤の方である。なお、実際にはドラマでは堂島の龍が地下格闘技チャンピオンの称号という設定に変更されており、それが桐生の夢という風に設定が改変されている。)
加えて、主演の竹内は童顔であり体格や骨格も所謂細マッチョ体型であるため、原作の桐生一馬というキャラクターから比べるとかなりの乖離があるキャスティングであった。その点を上記の実写映画版で一馬を演じた北村一輝の再現度と比較されることも多く、原作がアクションゲームであるにもかかわらず桐生のアクションシーンは地下闘技場がメインでそれ以外で殴り合うシーンは少ない等、Xでのネガティブな話題がトレンド入りやゲーム愛好者からの拒否反応が相次ぐ結果となってしまった。
また、キャストも実力派揃いで演技も十分上手いにもかかわらず字幕がないと聞き取れないようなセリフがあったり、画面の明暗がはっきりしていないなど、演出にも不備が見受けられており、作品単体としての評価も著しく低い。
挙句の果てには「『龍が如く2』のサブストーリーに登場した偽桐生の物語」「自分を桐生一馬だと思いこんでいるチンピラ」等と悪い意味でネタにされる始末。
更に同じく原作を蔑ろにする様な改変が問題視されているテレビドラマ版『セクシー田中さん』やテレビドラマ版『その着せ替え人形は恋をする』等とは異なり監修する立場の原作側がその様な改変を是認し殆ど現場に任せている事も低評価に拍車を掛けている。
余談だが、横山代表のインタビュー記事の一部にも非難の声が集まった。
関連動画
特報映像
予告映像
特別映像
真島吾朗登場特別動画
神室町徹底解剖
龍が如くスタジオ代表ビデオメッセージ
インタビュー特別映像
外部リンク
関連タグ
進撃の巨人(実写版):こちらも公式側(主に原作者)の監修により原作とは全くの別物となってしまい酷評された作品。
バイオハザード(テレビドラマ):配信されたドラマ、二つの時間軸で展開されるオリジナルストーリー、ゲーム原作とは完全な別物として制作された、不評の声が大多数を占めている、作品単体としての評価も著しく低い等何かと共通点が多い作品。