概要
中華人民共和国上海市に本社を置くゲーム開発企業。
※それまでは蔡浩宇が理事長、劉偉が社長、羅宇浩が副社長だったが、2023年9月15日にトップ交代し、蔡浩宇に入れ替わる形で劉偉が理事長に就任した。
- 運営状況
- 主にスマートフォンアプリによるソーシャルゲームの開発・運営を事業とする。創始者は当時上海交通大学の学生だった蔡浩宇、劉偉、羅宇浩の三人。
- 「miHoYo」という社名のうち、「Ho」と「Yo」は創始者の蔡浩宇と羅雨浩の名前に共通して含まれる中国語発音に由来する。「mi」のほうは日本語の「みなさん」とも、または初音ミクからとったとも言われている。その他、中国語で「ファン/マニア」などを意味する「迷(mi)」から取ったという説も有力。
- 開発本部を中国・上海に置きつつも、シンガポール、ロサンゼルス(アメリカ)、東京(日本)、モントリオール(カナダ)、ソウル(韓国)に支社を持っている。各支社で開発・制作・出版などを行える企業体制を整えている。
- 特に、シンガポールに拠点を置く子会社である"COGNOSPHERE PTE. LTD."は海外業務展開の中心的な立場であり、海外向けブランドである「HoYoverse」の運営を任されている。
- ユーザーへの配慮の高さ・対応の迅速さでも知られ、日本の大手メーカーとも遜色ないほどにユーザーファーストを貫いている。
- 一方でコミュニティが荒れる可能性のある施策に対する認識の甘さが見受けられ、コンテンツに対する説明不足やリリース時期の悪さによる、予測・対策によって回避できたはずの炎上を何度も経験している(もっとも、先述の通りそうなった後の対応は迅速かつ適切ではある)。
- オタク文化
- 日本のオタク文化に対し、強い関心と造詣、そしてリスペクトを抱いた企業で、制作したアプリケーションにその濃度の高さを窺える。社訓は『TECH OTAKUS Save the World』(技術オタクは世界を救う)。
- 一方で、オタク文化への敬愛が深過ぎるせいか、稀にプレイヤーでも軽く引くようなネタをブッ込んでくることがあり、特に初作である『崩壊学園』ではそうした側面が強く出ている。
- 特に『新世紀エヴァンゲリオン』には多大な影響を受けており、各所へリスペクトを感じる要素が散見され、2021年には念願のコラボイベントも実現させた。
- 日本のライトノベル、特にSF関連作品のような濃密な世界設定を持つ作品を手掛けており、ゲーム中では語りつくせない膨大な裏設定を背景に隠している。
- 『崩壊3rd』以降は3DCGによるアクションRPGの開発に注いでおり、当該作品の開発で得られたノウハウを『原神』にも多数導入している。
- そんな中、日本支社"株式会社COGNOSPHERE"経由であるが小説家になろうでmiHoYo作品の二次創作が投稿可能となった。投稿可能になった当時はゼンレスゾーンゼロに関してはサービス前だったこともあり、原神及び崩壊:スターレイルのガイドラインに従ってほしいという事になっていた。サービス開始後はゼンゼロ側のガイドラインを参照のこと。
- なろうでの投稿可能前にはノベルアップ+において原神の二次創作小説が投稿可能だった。なお、ノベプラは原神以外の作品は許諾外作品判定(なろうもだがノベプラは投稿可能な二次創作がホワイトリスト形式である)されるため、小説家になろうへ投稿するのが望ましい。
沿革
- 2011年
- 2012年10月
- 「崩壊シリーズ」の最初の作品『崩壊学園』が配信開始。(日本でいう『崩壊学園』と異なっているため注意が必要)
- 2014年1月
- シューティングゲーム『崩壊学園2』が配信開始(日本国内で呼ばれている『崩壊学園』は一般的にこの『2』を指している)
- 2015年2月
- 日本法人を立ち上げ、同年3月には『崩壊学園』を配信開始。
- 2016年10月
- 「崩壊シリーズ」第三作目である3Dアクションゲーム『崩壊3rd』を配信開始。
- 2017年2月
- 『崩壊3rd』の日本語版が配信開始
- 同年、miHoYoはとある3Dゲームを開発していたが、開発理念にそぐわなかったため途中で断念したとされている。
- 2019年
- 初の家庭用ゲーム機市場への参入を表明、第1弾タイトルとしてPlayStation 4用ソフト『原神』を発表。
- 2020年
- 2021年12月
- 運営・販売業務の主体をシンガポール支社"COGNOSPHERE PTE. LTD."に移管。
- 2022年2月
- 業務の拡張および世界展開を目的に『HoYoverse』ブランドを立ち上げ転身。これにより各支社での開発が自由に行える土台が整うこととなった。
- さらにこの体制整備で、中国でのゲーム規制が強化され上海の開発本部の身動きが取れなくなったとしても企業自体の活動には支障が出にくくなると思われる。
- 業務の拡張および世界展開を目的に『HoYoverse』ブランドを立ち上げ転身。これにより各支社での開発が自由に行える土台が整うこととなった。
- 2021年
- 「崩壊:スターレイル」と「Project X」を発表。後者のプロジェクト名は仮名で、後に「ゼンレスゾーンゼロ」という正式名称で発表された。
- 2022年4月
- 上海市のロックダウンにより本社の全員が長期間在宅勤務となる。これにより原神のアップデートが延期された。
- 2023年4月
- 『崩壊:スターレイル』を配信開始。
- 2024年7月
- 『ゼンレスゾーンゼロ』を配信開始。
制作
崩壊シリーズ
未知の大災害「崩壊」と人類の、互いの存亡をかけた戦いを描く壮大なSF作品群。
シリーズの総括は専用記事を参照。
崩壊学園
miHoYoの記念すべきデビュー作。なお、日本で一般的に「崩壊学園」と呼ばれているもの(本項目のタイトルリンク先にあるもの)はこれの次作である「崩壊学園2」のことを指している。
ベルトスクロール式アクションで、3頭身のプチキャラたちを操作しステージをクリアしていく。
崩壊3rd
『学園』の世界をリファインしたmiHoYoの出世作であり、当社の主力ゲームSFサイド。
箱庭型3DアクションRPGで、年月と共に洗練されていくシステムとシナリオで好評を博す一方、野心的・実験的に多数のゲーム性も放り込み続けている。
崩壊:スターレイル
2021年10月27日にβテストを開始したシリーズの新作。
探索式のターン制RPGで、銀河鉄道を拠点に文明が点在する宇宙の星々を冒険する。
原神
全く新しい視点で描かれるMMORPGで、当社の主力ゲームファンタジーサイド。
『崩壊3rd』で培ったオープンワールドシステムを始めとした多数の技術を導入しており、圧倒的な美麗な3Dグラフィックと自由度の高い操作性で、瞬く間に話題をさらった。
事前登録者数・世界累計1,000万人、配信初月で売上100億円という快挙を成し遂げ、今後の展開に注目されている。
未定事件簿
他のシリーズとは無関係な、完全に独立した作品。
ゼンレスゾーンゼロ
2022年8月5日にβテストを開始した完全新作。
『崩壊3rd』に似たシステムのアクションゲームで、現代の街をSFやファンタジーで多分に味付けした様な近未来都市の物語を描く。
Fly Me 2 the Moon
崩壊シリーズよりも更に前に作られた、わかっている限りでのmiHoYo第一作目。iOS専用。
公式サイトには記載がないので、会社設立以前の作品と見られる。
AppStoreでは、長期間更新されていないアプリとしてデベロッパーによる更新を求められている状態であり、現行のiOSではアクセスしてもダウンロードが行えない。
更新が以後も行われない場合、削除される危険性がある。
HoYo-Mix
上記ゲームの楽曲制作を行なっている社内音楽スタジオ。世界各国の様々なオーケストラと協力し、各作品のテーマに沿った楽曲を制作している。
IP
中国の大手通販サイト「淘宝」にて様々な公式グッズを販売している。また(主に中国で)別業界とのコラボもあり、例えば飲食店、高級車、ECサイト、銀行、コンビニなどとコラボしている。
日本でもスイーツパラダイスと提携したコラボカフェも開催されている。
崩壊3rd×エヴァンゲリオンコラボ、原神×Horizonコラボなど、多くはないが他社IPとのコラボもある。
関連リンク
Google Play デベロッパーページ(COGNOSPHERE)