概要
艦隊とは、複数の軍艦で構成された部隊のこと。英語でフリート(fleet)という。それに対し、一般の船の集団は船団という。また、コンボイとは護送船団のこと。
古来、海戦においては複数の軍艦が連携して活動し勝敗を決める。この連携する軍艦の集まりが艦隊である。それ故に各艦の艦長の上に艦隊全体の連携を指示する指揮官を置く。艦隊の指揮官を一般に提督と呼び、提督が乗って各艦への命令を下す軍艦を旗艦と呼ぶ。また、強力な集団のことをこれになぞらえて「~艦隊」と呼ぶことがある。
近代海軍では、一般に全海軍のすぐ下、最大の艦船編成単位を艦隊と呼ぶ。これも英語では"fleet"である。たとえば旧日本海軍では、駆逐艦や潜水艦などの軽艦艇の集団は駆逐隊・潜水隊など~隊と呼び、これらの~隊や戦艦・巡洋艦・空母など大型艦複数で形成された部隊を戦隊とし、艦隊は普通この戦隊を複数含む大部隊であった。艦隊の指揮官は特に「司令長官」の職名で呼んだ。
現在の海上自衛隊でも、艦隊と名のつく部隊は護衛艦の大半が所属する護衛艦隊と、潜水艦の大半が所属する潜水艦隊、そして護衛艦隊・潜水艦隊・航空集団など実戦部隊をまとめる上級部隊である自衛艦隊、そして練習艦隊の4つしかない。これら艦隊の指揮官は「司令官」と呼ぶ。
また米軍では、日本近海を管轄する海軍は横須賀を拠点とする第7艦隊、ハワイを根拠地とする太平洋艦隊であり、やはり艦隊が海軍の最上級の編成単位である。
ところで現代で、「艦隊」が護衛艦全てとか、太平洋の米海軍全てといった単位を指すとなると、戦地で行動する軍艦の群れを何と呼ぶかに困ってしまう。これは機動部隊"task force"(任務部隊)と呼ばれる。海上自衛隊がソマリア沖の海賊対策に2009年から2016年にかけて護衛艦2隻などを派遣していたが、これも陸自の警備部隊などと合わせて統合任務部隊と呼ばれる。この活動は2013年に始まった第151合同任務部隊という海賊対処の多国籍部隊への参加に引き継がれている。いわゆる米海軍の空母を中心とした遠征に用いられる空母打撃群も機動部隊の一種である。
「艦隊これくしょん」の艦隊
ブラウザゲーム「艦隊これくしょん」の艦隊は、艦娘を最大6隻まで含み、艦隊ごとに出撃、演習、遠征任務を行う。
1隻目の艦が旗艦となり、戦闘で轟沈=ロストすることはないが、大破状態では進撃できなくなる。
「艦これ」では同名の艦娘を2隻以上手に入れることができるが、同名の艦娘は同じ艦隊に配属することはできない。島風が6隻いても、島風だけの駆逐隊は編成できないわけである。
第1~第4艦隊まで編成できるが、初期艦1隻しかいない初期状態では第1艦隊しか編成できず、工廠での建造、深海棲艦との戦闘後の獲得(俗称「ドロップ」)、任務達成時の報酬で艦娘を増やして、第1艦隊に6隻を編成する任務(クエスト)を達成すると、第2艦隊を編成できるようになる。
第3艦隊は川内型3隻、第4艦隊は金剛型4隻を、それぞれ入手してから同一艦隊へ編成する任務を達成すると、編成できるようになる。
出撃はどの艦隊でもできるが、特別な海域を除いて、一度に出撃できるのは1つの艦隊だけである。
演習は、第1艦隊しか行えない。対戦相手も、他の提督の第1艦隊である。
遠征任務は、第2~第4艦隊のみが受けられる。資材を自然回復量を越えて補充するには、第2~第4艦隊による兵站維持が事実上必要である。
また、任務(クエスト)には「○○艦隊(・戦隊・駆逐隊)を編成せよ!」「「○○艦隊」出撃せよ!」というものが多数あり、中には史実に則った編成を要求されることもある。