概要
聖衣(クロス)とは、『聖闘士星矢』関連作品に登場する架空の鎧。
星座のモチーフを模したオブジェ形態から、分解・変形して聖闘士の身を包む防具となる。
単行本には『分解装着図』も掲載され、この設定を再現したフィギュア玩具も大ヒットした。
聖衣をダンボールで自作した子供も多く居たと言われている。
作中での位置付け
女神アテナを守る聖闘士の証。
聖闘士は自分だけの守護星座を持っており、それにあわせた聖衣を身に纏って闘う。
天空の星座を設計図として作られた鎧であるとされる。
聖闘士が本来男性だけがなれる役職なのに、何故か最初から女性専用に設計された聖衣が結構ある。しかも大抵肌の露出が多すぎて防具の意味を成してない。
ただしただの防具というわけではなく、装着した聖闘士の小宇宙の増幅器としての機能も持つ。基本的に上位の聖衣の方がその割合も高く、作中ではズタボロの星矢が射手座の黄金聖衣を装着しただけで熟練の白銀聖闘士を三人同時に瞬殺している(ただし使いこなせるかは別問題)。小宇宙の燃焼が十分でない場合は重く感じられ、力を十分に引き出すことも出来ない。
また聖闘士の正装としても扱われる。
種類
聖衣には様々な種類がある。
- 青銅聖衣(ブロンズクロス)
- 聖闘士の中でも最下級とされる者達、青銅聖闘士の聖衣。主人公ら5人が主に身に纏う聖衣である。
- 新生青銅聖衣(ニューブロンズクロス)
- 白銀聖衣(シルバークロス)
- 聖闘士として十分な実力を持った者達、白銀聖闘士の聖衣。
- 黄金聖衣(ゴールドクロス)
- 黄道十二星座の名を冠した最強の十二人、黄金聖闘士の聖衣。
- コロナの聖衣(コロナのクロス)
- 神聖衣(ゴッドクロス)
- 女神アテナの血を受けた聖衣が、神々の鎧とされる「神衣」に限りなく近づいたもの。
- 暗黒聖衣(ブラッククロス)
- 聖闘士の力を私利私欲のために使う暗黒聖闘士の聖衣。ムー大陸の跡地「デスクイーン島」で発見された謎の聖衣。
- 新生暗黒聖衣(ニューあんこくクロス)
- 暗黒聖衣が新生青銅聖衣と同じ外見になったもの。玩具の抽選プレゼント品のみの存在。
- 鋼鉄聖衣(スチールクロス)
- 主人公ら5人をサポートするために養成された鋼鉄聖闘士の聖衣。鋼鉄聖闘士はアニメオリジナルのキャラクターであるため、原作には登場しない。他にもアニメ初期には聖衣なのかさえ疑わしい鎧が多数登場したが、基本的には黒歴史とされる。
- シャドウクロス
- 髪の毛座の聖衣(ギガントマキア版)
- 新生聖衣(ニュークロス)
- Ω第二期より登場した聖衣。聖衣石から再びオブジェ形態が復活した。携帯性に関しては下がったものの防御力はだいぶ向上している。現在の所青銅聖衣のみで、白銀聖衣や黄金聖衣もこの状態になるかは不明。
組成
オリハルコン、ガマニオン、銀星砂(スターダストサンド 漢字で書くとこうなる。単行本4、8巻参照)を材料として作られている。
死んだ聖衣を修復するには上記に加え聖闘士の大量の血液を必要とする(鳳凰星座の聖衣のみ破損した場合にも自己再生する特殊能力を持っている)。血液は高い小宇宙を持った聖闘士のものはより効果が高く、セブンセンシズに目覚めた黄金聖闘士の血液で修復された場合は、最下級の青銅聖衣ですら、海闘士七将軍の攻撃に耐えるほどに強化された。またアテナの血を受けて神聖衣になることも可能だが、かなりの力量の者でないとこうした進化を起こす事はできない。
聖衣の修復はジャミールに住む一族に代々受け継がれているが、習得は非常に難しいらしく、原作では牡羊座のムウが世界唯一の聖衣修復者となっていた。ハーデス編でムウが死亡してしまったので、Ωではムウの弟子の貴鬼、孫弟子の羅喜が修復を行なっている。
Ωでの設定変更
ハーデス編からΩの間に起きたマルスとの戦いの最中に、闇の神アプスの力の一端である闇の隕石とアテナである城戸沙織の小宇宙の激しい衝突で、聖衣に異変が生じ、オブジェ形態から聖衣石へと変化した。これによって携帯性が向上し、「属性」も付加された。→詳細は聖衣石の項目を参照の事。
また、青銅聖衣と白銀聖衣は天馬星座→天馬座などのように名称から「星」が抜けている。
他勢力の防具
『聖闘士星矢』の世界には聖衣だけではなく、各勢力毎に防具が存在する。
そもそも設定では聖衣は鱗衣に対抗して作られたものなので後発である。
(その鱗衣さえ神衣(神の鎧)の劣化コピー(人間の鎧)であろう)
防具 | 勢力 | トップ | 備考 |
---|---|---|---|
聖衣(クロス) | 聖闘士(セイント) | 女神アテナ | |
鱗衣(スケイル) | 海闘士(マリーナ) | 海皇ポセイドン | |
冥衣(サープリス) | 冥闘士(スペクター) | 冥王ハーデス | |
神衣(カムイ) | オリンポス十二神 | 全能神ゼウス | |
神闘衣(ゴッドローブ) | 神闘士(ゴッドウォーリアー) | 主神オーディーン | TVアニメ版アスガルド編に登場 |
金剛衣(アダマース) | ギガス | 邪神テュポン | ギガントマキアに登場 |
楚真(ソーマ) | ティターン神族 | 大神クロノス | エピソードGに登場 |
アルス・マグナ | 最古の神 | 海洋神ポントス | エピソードGに登場 |
天衣(グローリー) | 天闘士(エンジェル) | オリンポスの神々 | 天界編・NDに登場 |
??? | 月衛士(サテライト) | 女神アルテミス | NDに登場 |
黒曜衣(ナワル) | 獣闘士(ジャガー) | 破壊神テスカトリポカ | LC外伝に登場 |
銀河衣(ギャラクシー) | 火星士(マーシアン) | 火星の守護者マルス | Ωに登場 |
宝石衣(オーブ) | 宝石児(ジュエルズ)? | ガーネット婦人 | LC外伝に登場 |
墨衣(タトゥー) | 彫道士(タオニア) | 白澤 | LC外伝に登場 |
刻衣(クロノテクター) | 刻闘士(パラサイト) | 女神パラス | Ωに登場 |
邪霊衣(リーフ) | 邪精霊(ドリアード) | エリス | セインティア翔に登場 |
??? | 狂闘士(バーサーカー) | 戦神アレス | 設定本『コスモスペシャル』に登場 |
他作品における聖衣的防具
聖闘士星矢のヒットを受け、「クロスもの」「鎧もの」と呼ばれた作品群。
聖衣との違いとして、敵・味方ともに鎧の総称が同じことや味方陣営しか装着しないなどの
差異がある事も。
しかし聖衣に倣い、顔全体が露出している、鎧が自動装着できる、
その鎧が頻繁に砕ける、装備がオブジェ形態になる…という数々の特徴がある。
オブジェ形態が(便利なので)そのまま乗り物やロボットになるパターンが結構多い。
作品 | 防具 | 勢力 | トップ | 備考 |
---|---|---|---|---|
アンドロメロス | コスモテクター | アンドロ警備隊 | 不明(ウルトラの父かゾフィー?) | 聖衣の前身。腹等は露出しているが顔は隠れている |
鎧伝サムライトルーパー | 鎧擬亜(よろいギア) | サムライトルーパー/阿羅醐軍 | 迦雄須→迦遊羅/妖邪帝王亜羅醐 | 純和風の防具。基本的に使われないが面頬もある。トルーパーと魔将(阿羅醐軍)の纏う鎧は共に妖邪帝王亜羅醐の物を九つに砕いたもの。但し白と黒の輝煌帝は人間の力の結晶 |
天空戦記シュラト | 神甲冑(シャクティ) | デーヴァ神軍/アスラ神軍 | 調和神ヴィシュヌ→蓬莱山のラクシュ/破壊神シヴァ | 携帯時(手の平サイズ)はヴェーダ、移動用サーフィン形態はバルダ。戦士の呼び名はディーヴァは神将、アスラは魔神将。 |
スーパービックリマン | サイバーテクター | メカ天使 | スーパーゼウス→四大超聖神 | - |
SD戦国伝 | - | 頑駄無軍団 | 頑駄無大将軍 | プラモ狂四郎版は関係なし。分離した鎧は乗り物(璽威武装等)になったりする。 |
騎士ガンダム | - | - | - | 作品自体はクロスものと言い辛いが、初出である『ガンダムクロス』が星矢のパロディ |
銀河お嬢様伝説ユナ | バトルスーツ | 光 | 古代文明のリューディア→神楽坂優奈 | 最強級の鎧戦士。ただし作者的にはクロスものと言うよりMS少女 |
エスパークス | ESPシード | - | カミサマ | - |
戦え!!イクサー1 | イクセル | クトゥルフ(+フリーランス) | イクサー1→イクサー3 | 主人公が量産型 |
聖獣伝説バイオロイド | バイオロイド | トライアンフォース/デルタフォース | ブラード/ブラッドフォード大佐 | - |