ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

セルの編集履歴

2018-01-27 05:59:36 バージョン

セル

せる

細胞など複数の意味を持つ言葉。ここでは漫画『ドラゴンボール』の登場人物について解説する。

曖昧さ回避

  1. 細胞・小区画の意味を持つ英単語(cell)
  2. アニメで使用される透明シート、及びそれに描かれる絵→セル画
  3. 鳥山明漫画ドラゴンボール』の登場人物。本稿で解説する。
  4. JanneDaArcの楽曲。作詞:yasu&kiyo 作曲:kiyo
  5. 気象学の用語、降水セル(ストームセル)の略称。スーパーセルのセル。
  6. 売るを意味する英単語(sell)。セルビデオなどのセルであり、その略称である事も。

概要

CV:若本規夫


ドクター・ゲロのコンピュータが作り出した、未来の世界の人造人間

バイオテクノロジー(生物工学)によって生み出された人工生命体(バイオロイド)であり、これまでアンドロイドサイボーグが主流だったゲロの作品の中でも一線を画した個体。


ゲロのスパイロボが密かに採取した孫悟空ベジータピッコロフリーザなどの戦闘力の高い異星人たちをはじめ、その仲間であるZ戦士や数種の生物など様々な細胞が組み込まれており、その遺伝子情報から彼らの用いる技の情報だけでなく、種族特有の体質などを兼ね備えた、作中に登場する戦士の中でも特に異質な存在。


名前の由来は前述の「細胞」を意味する英単語「cell」から。


人物像

体質

その風貌は昆虫や爬虫類を彷彿とさせる怪物のような姿をしており、タマゴ、幼虫を経て第一形態へ成長する。背中には甲虫のような羽と、先端に針のついた管状の尻尾が生えており、その尻尾を突き立てて他の有機生命体から生体エネルギーを吸収することにより、戦闘能力を向上させることができる。


同じくゲロの作品である人造人間17号18号を吸収することで第二形態、完全体と段階を踏んで成長することが出来るが、機械が組み込まれた彼らを吸収する際には尻尾先端の針穴を大きく開いて丸飲みにする方法が用いられる。完全体となると尻尾は短く収納され、今度はその尻尾から自身の分身であるセルジュニアを出産できるようになる。

一応、尻尾を伸ばすことはできるようでドラゴンボールGTでは悟空を丸呑みにして吸収しようとした。


その他、ナメック星人の細胞を持つことにより、頭部にある「核」が破壊されない限りは体の一部を欠損しても再生することが可能。…だが、悟空がかめはめ波で頭部にある核どころか上半身全てを粉砕されているのに平気で復活しているのを見ると本当の核は別の場所ではないかとの説もある。

さらにはサイヤ人の細胞により、瀕死の重傷を負うことで戦闘力を大幅に成長させるという特長も持つ。



Z戦士達の細胞をもとにしているだけあって、かめはめ波魔貫光殺砲太陽拳気円斬といった読者も馴染み深い多くの技を使いこなす。

なお、彼の製造がおこなわれる過程でZ戦士の中で唯一トランクスだけは「サイヤ人の細胞はもう十分だった」と言う事で採取されていない。


外見

≪第一形態≫

セル第一形態

前述のようにタマゴから生まれ、巨大なセミのような幼虫の期間を経て第一形態へと成長する。

体格のシルエットこそ地球人の男性に比較的近いがかなりの長身、加えて前述の虫の羽や尻尾、三本指の足など、地球人とは遠くかけ離れた醜悪な風貌をしている。身体はプレートアーマーのように全身を包む外骨格で覆われており、緑色に黒い斑点の付いた不気味な模様をしている。全体的にエイリアンや虫のような印象を受ける姿をしている。


初登場時の戦闘力はあまり高くはなく、神様と融合したピッコロが十分倒せる強さであった。しかし、多くの人間の生体エキスを吸収することで大幅にパワーアップし、17号とピッコロの戦いに乱入した時にはピッコロを一蹴している。この時の強さは16号とほぼ同等である。


また、自らタマゴに戻ることも可能だが、一度タマゴに戻ると土の中で数年間過ごす必要があるという。


≪第二形態≫

ヴェ…ヴェジィーーータァァ!!!

17号・18号のいずれかを吸収することで第二形態に成長する(作中では17号を吸収した)。

前の形態に比べ若干人間に近い姿となり、ガッシリとした逞しい体つきになっている。体格は全形態中最も大きい。またこの形態のみ背中の羽根のような外骨格が存在しない。顔立ちは分厚いタラコ唇に口元のチョビヒゲのような模様が特徴で、かなりブサイクだが以前よりも表情がわかりやすくなった。べジータからも容姿は酷評されていたが、本人は「甘いマスク」と思っているらしい。


戦闘力は第一形態を遥かに上回り、それまで互角だった16号に手も足も出させぬまま腕を破壊してみせる。だが、超サイヤ人の壁を超えた「超ベジータ」にはまるで歯が立たず、べジータを大いにがっかりさせてしまう。「完全体にさえなれば…」と悔しがる姿をみたベジータから、その完全体に成長するチャンスを与えられることになる。


≪完全体≫

セル

二人の人造人間を吸収することで完全体へと成長する。

顔や首回り、手などは人間の皮膚に近い構造へと変化し、より人間に近い姿となる。第二形態とは別人のように端正な顔立ちに変わり、言動にも心なしか気品を漂わせるようになる。顔の模様や耳から顎にかけての構造はどことなくフリーザを彷彿とさせる。

目標であった17号、18号を吸収し終えたためか尻尾は短くなって羽の裏に収納され、新たに自身の分身であるセルジュニアを生み出す能力を得ている。


戦闘力は段違いに上昇し、卓越した強さと明晰な頭脳を併せ持つ完全な戦士として進化を遂げている。第二形態では歯が立たなかった超ベジータを一蹴。パワーに偏った変身をしたトランクスにはその弱点を指摘して戦意を失わせ自ら攻めることなく完勝した。


まだ真の力を出していない状態でもカリン様曰く「悟空よりも上」と評される実力であり、

実際に悟空と戦った際にも互角の勝負を演じていたが戦いの模様を見ていた亀仙人も

「悟空は勝てない」と断言していた。

べジータも悟空とセルの戦いを見て「カカロットを一歩も二歩も上回っている」と発言、

この当時においては悟空を超えた強敵として多くの人物から評価されている。


しかし、怒りで超サイヤ人2に覚醒した孫悟飯には圧倒されてしまい、その実力差から自身を軽んじる発言に怒ったセルは、先刻トランクスに指摘したはずのパワーに傾倒したフルパワー状態で襲いかかるも、鈍重な動きから容易に懐に入り込まれ、頭部の外骨格が割れるほどの強烈な蹴りを受ける。その影響で、吸収した18号を吐き出してしまい、第二形態に戻ってしまった。


パーフェクトセル

悟空を巻き込んでの自爆の後、辛うじて無事だった核から再生して復活したセル。

サイヤ人の細胞の影響で、死の淵から復活したことで急激なパワーアップを遂げており、18号なしでも完全体の姿に成長していると共に、超サイヤ人2と同じ稲妻が迸る金色のオーラを纏っている。また、自爆の直前に悟空がみせた瞬間移動も学習し、より完璧な存在へと進化している。


なお、この呼称は後年のゲームにおけるもので当時はこの形態にこれといった呼称はなかった。作品によっては「超完全体」「最終形態」「完全体フルパワー」など様々な呼称が存在する。


作中での活躍

元々はドクター・ゲロ自身が「戦闘の達人たちの細胞を合成したバイオ人造人間」の研究として開発を進めていたが、完成までに膨大な時間を費やすことから断念。しかし、その後もゲロのコンピューターが稼働を続けていたことでその研究は進められ、AGE786年(悟空が心臓病で死亡してから24年後の未来)になってようやく誕生する。


目覚めたセルは完全体になるべく17号と18号を吸収しようとするが、セルが目覚めた時には既に二人ともトランクスによって破壊されていた。そこでセルは、トランクスを殺害して彼のタイムマシンを奪い、17号と18号を吸収するために過去の時代へと向かう。つまり、悟空たちと共闘する未来のトランクスとはまた別次元の未来からやってきた存在ということになる。

(なお、本編の次元でのセルは、作られ始めた段階でトランクスとクリリンに研究施設ごと破壊されたため誕生すること自体がなくなった。)


タイムマシンは成体のセルには小さすぎたため、一度タマゴに戻ることでうまく乗り込み、設定されていたAGE763年に向かう。現代に降り立ったセルは成体に戻るまでに4年を費やし、その後はZ戦士との戦いを避けつつ各地で人間のエキスを吸収しながら戦闘力を高めていき、十分な力を蓄えた上で人造人間17号、18号たちを追跡する。途中、神と融合したばかりのピッコロとも接触するが、天津飯からコピーした太陽拳で逃亡している。


紆余曲折を経て二人の人造人間を吸収して完全体となったセルは超ベジータすら圧倒する凄まじい戦闘力を誇るものの、その過程で急激な成長を見せたZ戦士たちの潜在能力に興味を持ち、内に取り込んだサイヤ人の細胞がそうさせるのか強敵との戦いを渇望し、かつての天下一武道会を模した「セルゲーム」を開催。地球の命運を秤にかけ、戦士たちとの戦いを楽しもうとした。


ゲーム当日は、精神と時の部屋で修業し、ベジータやトランクスよりも遥かに強くなった悟空と早々に激突し、自分の強さに比較的近い実力を持つ悟空との戦いを大いに楽しむ。フルパワーで挑んだ悟空に対し、セルは余力を残したまま戦い、常に余裕を見せていた。悟空を「降参」という形で負かした数少ない敵であり、その戦いの結果は劇中の人物、そして当時の読者にも大きな衝撃を与えた。

なお、この際続く悟飯との試合の前に悟空の「お互い万全でないとフェアじゃない」という配慮から仙豆の提供を受け体力を完全回復させている。ちなみに、この出来事によって何気に劇中唯一の「仙豆を食べたことがある悪人」になっていたりする(ベジータやピッコロも悪人時代に食べているが後にZ戦士入りしているため、悪の道を貫いたまま退場した仙豆摂食経験者はセルのみということになる)。


しかし、セルジュニアに仲間達を傷つけられ、更に16号を目の前で破壊された怒りによって超サイヤ人2に変化した孫悟飯には全く敵わず、さらには悟飯の攻撃により吸収した18号を吐き出してしまい、第二形態に戻ってしまう。


自身の敗北を認めたくない一心から、セルは自爆により地球もろとも破壊することで相打ちを計る。今にも爆発せんとするセルに手立てがなく戸惑う面々の中で、悟空が最後の手段として、地球から遠く離れた界王の家にセルとともに瞬間移動し、そのままセルの爆発と運命を共にする。


自爆したセルだったが、体内にある「核」が無事であったことで死の淵から復活。18号なしでも完全体の姿に成長し、超サイヤ人2と同等のパワーアップを遂げた。同時に、その場で悟空の瞬間移動も学習できたため、すぐさま悟飯たちのいるゲーム会場跡へと舞い戻る。不意打ちのビームでトランクスを殺害し、それに発奮したベジータも一撃で薙ぎ払って見せるなど、その圧倒的なパワーをみせつけた。一撃で倒したべジータに対して放たれたエネルギー波を庇って受け、片腕が使えなくなるほどのダメージを受けた悟飯は「思った以上にセルのパワーがアップしていた」と実感している。


冷静さを取り戻していたセルではあったが、その内心は完全に逆上しておりそれまでのように悟飯達との戦いを楽しもうとはせず本気のかめはめ波で太陽系ごと悟飯達を消滅させようと目論み、

負傷し片手のみしか使えなくなった悟飯とかめはめ波の壮絶な打ち合いを演じる。ダメージにより気が半分以下に低下していた悟飯のパワーを圧倒するが、あの世の悟空からの後押しと、べジータの攻撃に気を取られた隙を衝かれたことで逆転され(アニメ版「Z」では他のZ戦士も悟飯の援護に加わっている)、強力な気功波に脳の核ごと飲み込まれ消滅した。


現代での戦いを終え未来に戻ったトランクスは、過去の世界で培った力で自身の次元における17号、18号を破壊。その後、再びタイムマシンで過去へ向かう準備をする素振りでこの次元で誕生したセルをおびき出し、細胞一つ残らず消滅させた。


その他

ドクター・ゲロとの関係

誕生してから顔を合わせていないという事もあるが、彼が生みの親であるゲロをどう思っていたかは明言されていない。

18号を騙す際に「ドクター・ゲロさまの遺志を受け継ぎ」と発言したが、これは演技である為、本当に敬意を持っていたかはわからない。アニメでは「草葉の陰のドクター・ゲロ様もさぞかし喜んでいるだろう」と発言しているが、やはり本心か皮肉かは不明。

しかし、逆に言えばセルは18号たちがドクター・ゲロを様付けで呼ぶはずだと想定していたという事であり、18号達に比べれば生みの親という意識は持っていると思われる。逆にセルがドクター・ゲロに騙されて別の過去か未来に飛ばされるというシナリオも存在している。


アニメ版でのセル

アニメ『ドラゴンボールZ』のオリジナル展開として、悟飯との戦いで死亡して以降のセルの姿が描かれている。

当然ながら、生前の残虐な殺戮行為から地獄に送られるが、同じく地獄に落ちたフリーザ父子とその部下たちと結託し暴動を起こす。特に、その面子の中で最も戦闘力が高いことから彼らの親分を気取っており、フリーザたちにずけずけと指図するなど高圧的に接し、彼を苛立たせている。


騒動を聞いた悟空と、“西の銀河最強の戦士”であるパイクーハンが駆けつけ彼らと対戦。かつて悟空に倒されていたためうろたえるフリーザらに対し、「悟空を殺したのは自分だ」と一喝。今一度悟空を完全に屈服させようと迫るが、彼と戦う間もなくパイクーハンによりあっという間に一掃され、最後は一味ともども座敷牢に放り込まれてしまった(このときもちゃっかり上座に座っている)。


一方で、GTおよび以降のシリーズにおいてフリーザやブウなど他の長編ラスボスと比較した場合、前者はさらにパワーアップしての復活を遂げ、後者は何らかの形で救済されたのに対し、このセルの方は特に再登場の機会は与えられていないという若干不遇な所がある。


作者から

人造人間編のラスボスになった理由は、それまでの人造人間がボスとして物足りないと、担当編集から指摘を受けたためである。

19号と20号は「デブとジジイじゃん」

17号18号は「今度はガキかよ」

16号は「リクームみたい」

と次々ダメ出しを食らった結果、生まれたのがセルであった。

この設定の名残は、ドクター・ゲロが16号を起動させることを必要以上に恐れているあたりに見て取れる。


そのセルも、第一形態は「キモい」、第二形態は「ダサい」と言われて完全体が完成した。

鳥山氏は第二形態がお気に入りだったらしい。


また、セルの体表の模様は、何もないと絵的にさびしいためにつけられたものだが、一つ一つ手書きであったため、作画が非常に面倒になってしまったという。

現在も鳥山氏は「描きたくないキャラ」の筆頭にセルを挙げている。

ゲームでのセル

多数のゲームに出演しているおり様々なIFシナリオが存在する。ゲロの忠実な部下として登場するシナリオや、自らの手で殺害するシナリオが描かれるなど色々なパターンがあったり、逆にセルがドクター・ゲロに騙されて別の過去か未来に飛ばされるというシナリオも存在している。

またゲーム「ドラゴンボールZ」では18号ではなくクリリンを吸収してしまったセルリン、ドラゴンボールオンラインスーパードラゴンボールヒーローズに登場する魔界の科学者トワによって開発されたセルXなど公式が病気なオリジナル形態も存在する。


中の人について

CV若本

セルの声を担当する若本規夫氏は、TVアニメ『サザエさん』のアナゴさん役でも知られ、第二形態セルの分厚いタラコ唇が彼と共通することも合わさり、よく中の人ネタとして扱われる。ベジータに打ちのめされて「チクショー!!」と咆哮するセルをアナゴさんでパロディしたAAまで存在する。

若本氏いわく、一番演じやすいのは完全体(素に近い声で演じられるからだとか)。


また、『Z』のデジタルリマスター版である『ドラゴンボール改』では音声も新たに収録されている。セルの声は若本氏が続投しているが、何故か第一形態の演技だけ『Z』に比べやけにハイテンションな裏返った声で演じるようになっており、Z世代の視聴者の間でも一時期話題になった。


関連タグ

ドラゴンボール ドラゴンボールZ セル編 細胞 吸収 丸呑み

レッドリボン軍 人造人間(ドラゴンボール) セルジュニア

ドクター・ゲロ 人造人間16号 人造人間17号 人造人間18号

アナゴ

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました