アーシー
あーしー
概要
日本の玩具を元にしたアメリカのアニメシリーズ『トランスフォーマー』に登場する架空のキャラクター。
シリーズによって設定・容姿は異なるが、大抵はサイバトロン(オートボット)所属の女性トランスフォーマーとして登場している。
『トランスフォーマー』シリーズは別の言語版とはキャラクター名が統一されていない場合があり(英語版ではオプティマスプライム、日本語版ではコンボイなど)、アーシには「英語版・日本語版共にアーシー」「英語版でのみアーシー」「日本語版でのみアーシー」というケースがある。
(英語版と日本語版の他にもあるのだがここでは割愛する)
G1
英語版 名称:アーシー CV:スーザン・ブルー / 日本語版 名称:アーシー CV:勝生真沙子
『ザ・ムービー』で初登場。
オープンカータイプの自動車(フューチャーカー)に変形するサイバトロンの女戦士。
芯が強く機転と行動力にも優れた人物で、隕石を囮に敵の裏をかきガルバトロンの銃を撃つなど、男性顔負けの活躍をみせる一方で、女性らしい母性的な慈愛心を持つ。
原語版ではホットロディマスとは互いに憎からず思う仲なのだが、日本語吹き替え版では「スプラングの恋人」とナレーションされてしまった。
当時は技術不足が祟ったのか商品化(玩具化)されなかったが、数十年後の「トランスフォーマーレジェンズ」にてようやく商品化を果たす。
ちなみに『ビーストウォーズメタルス』の原語版ではラットルから「自分の大伯母」と呼ばれているが、これは所謂声優ネタ(中の人同士が実際に親戚関係)であり、設定上の血縁関係は無い。
マイクロン三部作
実写映画版
英語版 名称:アーシー CV:グレイ・デリスル / 日本語版 名称:アーシー CV:勝生真沙子
実写映画版では第2作『トランスフォーマー:リベンジ』から登場。日本語版の声優はG1アーシーと同じ。
ドゥカティ・848オートバイに変形するオートボットの戦士で、スズキ・B-KINGに変形するクロミア、MVアグスタ・F4に変形するエリータ・ワンの三人で行動している。
劇中では3体で一つの人格を共有しているらしく、アーシー、クロミア、エリータ・ワン共々まとめてアーシーと呼ばれている。
この特殊な設定はコミックでは元は普通のトランスフォーマーだった彼女をディセプティコンが捉え、今のように作り変えてしまったと説明されている。
バイクモード時は、カモフラージュの為に搭乗者の擬態を出現させる。
ちなみに、当初は第一作目から登場する予定であり、その時の姿は第二作目とは全く違った。
また、第二作目に登場したディセプティコン、デモリッシャーに似た合体形態も考えられていた。
アニメイテッド
英語版 名称:アーシー CV:スーザン・ブルー / 日本語版 名称:アーシー CV:高垣彩陽
『アニメイテッド』では情報捜査員として活動するオートボット。英語版の声優はG1アーシーと同じ。
G1と同様にフューチャーカーに変形する。
重要な機密コードを保持していたが、ロックダウンに捕縛された際、一緒に捕われたラチェットに機密保持の為に自らのメモリーコアを初期化するよう懇願し、全ての記憶を失ってしまう。
その後、機密施設に安置されていたが、彼女の記憶を修復し機密コードを手に入れようとするショックウェーブに連れ去られ、コードオメガを引き出す為に利用されるが、最終的に救出される。
プライム
英語版 名称:アーシー CV:スマリー・モンタノ / 日本語版 名称:アーシー CV:伊藤静
『プライム』ではオートバイに変形するオートボットの諜報員。
これまでのアーシーとは打って変わって、青と黒を基調としたクールなカラーリングが特徴。
同志のクリフジャンパーとは親しかったが、彼は物語冒頭でスタースクリーム率いるディセプティコンの策略にハマり絶命してしまう。
その後、ひょんなことから正体を知ってしまった人間の青年・ジャックと共に行動する機会が増え、次第に良きパートナーになってゆく。
実写版同様、バイクモード時に搭乗者の擬態を出現させる。
IDW
IDW社出版のアメコミ『Robots in Disguise』にも登場。
何と本作の世界におけるアーシーは元々は男性であり、ディセプティコンの科学者ジアクサス(イラスト右のTF)によって初の女性型TFとして無理矢理改造を施されたという設定が与えられている。
その為、彼女はジアクサスに対して深い恨みと尋常ならざる殺意を抱いており、ゴr…もとい悪鬼のごとき形相で数々のディセプティコンを血祭りに挙げていくという、それまでの彼女のたおやかなイメージをかなぐり捨てるかのような強烈なインパクトを読者に与えてくれる。
キュートランスフォーマー
(イラスト手前のピンクのTF)
CV:上坂すみれ
『キュートランスフォーマー』第二期第9話に登場。QTFシリーズとしては初の、女性のキャラクター(と声優)の参入である。
他のオートボットたち同様ロボットモードはG1シリーズのデザインを踏襲しており、ビークルのモデルはトヨタ クラウンアスリート S21(デ軍のこの人と同じ)。車体のカラーリングも歴代シリーズに準じてピンク色である。
本編では『ビーストウォーズ』シリーズについて解説を行なう為に登場。
(前述のラットルとの血縁関係ネタが一因しているかは不明。)
シリーズ内でも特に異彩を放つ問題作として名高いビーストシリーズに対してもやはり例の如くポジティブに解釈し、オプティマス、バンブルビーと揃って談笑していた。どことなくテンションのアガり方がオプティマスと似ている。また、目を潤ませたり頬を赤く染めたりと、他キャラに比べ表情のバリエーションが豊富に描かれている。
アドリブパート
暗いストーリー展開を過激なアドリブ演出で払拭させた『ビーストウォーズリターンズ』に因み、「暗くてもコミカルなトランスフォーマーにするにはどうしたらよいか」というテーマについて議論を展開。
その中でアーシーは「シリアスシーンで登場人物たちの学生時代の日記の文面やポエムを流してみてはどうか」と提案するが、逆に3人から彼女自身が日記やポエムを綴ったことがあるのかについて食いつかれ、聞かれるがままに“絶賛中学二年生(オプティマス評)”な内容の日記やポエムを書いていた事や、「満月の光を集めて点かなくなった蛍光灯を復活させようとする」「バス停の苔を格下とみなして話しかける」などの奇行をとっていた過去を暴露してしまった。す闇深…
弄られる度にアーシー本人は「やめてえっ!」と絶叫していたが、恒例となっているカットシーンでは該当する会話がカットどころか完全ノーカットで公開された上に、次回予告のエンドカードでもネタにされ、実際にバス停の苔に話しかけるアーシーをレギュラー3人がドン引きしながら見守る姿が描かれた。
あまりに強烈だった為か、ニコニコ動画をはじめ視聴者からは大ウケであり、その後も第12話でスタースクリームが提案した「大人向けキュートランスフォーマーランド」の看板になっていた際「バス停に苔が生えてそう」と引っ張られ、第13話でロックダウンの回想に出た際はストレートに「苔女」と呼ばれるなどアーシーが登場する度に「苔」をネタにされている始末である。
放送終了後に発売されたアーシーのおもちゃにも説明文に「苔に話しかけていた」と記載され、ペーパークラフトのバス停(苔付き)が付属するという謎の待遇を受けている。