『出撃!礼号作戦』とは、DMM.comのブラウザゲーム『艦隊これくしょん』の期間限定イベントである。
概要
2016年最初のイベント海域。2月10日(水)より作戦開始したが、呉鎮守府サーバを始めとする海外からの不正アクセスにより、2月26日終了予定となり、その後さらに延期して2月29日終了となった。
「比較的小規模」なイベントだが、最終海域の「甲作戦」は「かなりの難易度」とされた。
作戦の元ネタはタイトル通り太平洋戦争末期の1944年12月26日に実行された礼号作戦。霞の2015年秋季限定ボイスが『「秋が過ぎれば冬」という言葉から礼号作戦を連想し、礼号作戦の旗艦を務めた記憶に戸惑いを覚える』という季節限定ボイスとしては異質な内容だった為、提督諸氏の間では近々礼号作戦をモチーフにしたイベントが来るのではと予測する声もあった。
なお、最終回域となるEO海域E-3は「捷四号作戦」と銘打たれており、実際には発令されなかった北海道方面の迎撃作戦がモチーフになっていると思われる。
仕様
全3海域の2段階構成で、『蒼き鋼のアルペジオ』ととのコラボイベントと同じく最小規模のイベント。
今回も甲・乙・丙の3つの難易度を選択可能。
なお、「出撃識別札(お札)」による制限が無い為、どの海域でも全力出撃が可能。
なお、2020年3月に桃の節句!沖に立つ波が発動されるまでの長らくの間、「出撃識別札(お札)」がない最後の期間限定イベント海域であった。
また、基地航空隊運用がない最後の期間限定イベント海域でもある(次回開設!基地航空隊にて基地航空隊実装)。
新システム
空襲戦マス
2014年夏季イベント『AL作戦/MI作戦』で実装された「航空戦」システムの発展型。
マスの形状が赤と青の矢印の絡み合ったものだった「航空戦」に対し、空襲戦のマスは赤の矢印しかない。つまり、敵から一方的に航空戦を仕掛けられるだけというこれまでにない異質なマスである。敵機を飛ばす存在として飛行場姫が出現するが、飛行場姫自身は現地点より遥か遠方から航空機を飛ばしているため、当然だがこちらは飛行場姫に一切攻撃できない。
また深海航空機も新型の局地戦用陸上航空機であり、形状が違っている。
対空射撃(&対空カットイン)は可能で、艦隊へのダメージの総量で戦果が判定される。
無傷なら「完全勝利 S」で、以下ダメージの量によってランクが下がっていく。
なお、幸いにも航空戦マスとは違って燃料と弾薬は5%(目盛:1)だけしか消費しない上に航空攻撃も一度だけで済む為、被害さえ軽微に済ませてしまえば、そこまで恐れるポイントではない。
ただし、一回こっきりの攻撃でも敵の編成次第で痛打を貰って敗北判定を受ける危険はあるので、対空攻撃に対応可能な装備や編成を怠らないようにするべきである。
なおこれに伴い、航空機の戦闘アニメーションも地味に修正されている(被撃墜機が遅れてくるようにエフェクトが変更)。
出撃地点の変更
E-2及びE-3にて実装。
今回から艦隊編成の内容次第で、出撃地点とルートが変化する仕様が追加された。
ステージ | 条件 |
---|---|
E-2 | 重巡洋艦以下の中型艦艇のみでの編成で、北西から出発。戦艦・正規空母含む大型艦を編入すると南西から出発 |
E-3 | 輸送部隊なら北西から、航空部隊なら南西(単冠湾泊地)から、水上部隊なら北(幌筵泊地)から出発 |
E-3に関しては「輸送ゲージ→海域ゲージ」の二段突破式になっているので、出撃目的に応じて出撃地点も変動する。当然ながら、道中の敵艦隊も変化するので、自分の練度に合った艦隊編成を心掛けなければならない。
ステージ
前半は礼号作戦。
前段作戦(主作戦)
ステージ | 海域 | 作戦名 | レベル |
---|---|---|---|
E-1 | カンパン湾沖 | 「礼号作戦」準備 | ☆6 |
E-2 | オートロ島マーマレード湾沖 | 出撃!「礼号作戦」 | ☆9 |
E-2にはボスとして「集積地棲姫」が登場。E-2クリアで新艦娘ゲット可能(後述)。
後段作戦(拡張作戦)
ステージ | 海域 | 作戦名 | レベル |
---|---|---|---|
E-3 | 北海道北東沖 | 捷四号作戦 | ☆14 |
こちらはif海域での構成。連合艦隊での出撃となる。
こちらはルートにより(水上打撃部隊限定だが)弾薬の補正を受けず、純粋な殴り合いが可能だったため、「割と簡単だった」という甲提督もちらほら。
前段作戦を攻略後、期間限定の遠征をクリアすることで開放される。
当遠征は適当な艦6隻でクリア可能な模様。海域クリアで新艦娘ゲット可能(後述)。
新艦娘
報酬
・・・E-2のクリア報酬。
・・・E-3のクリア報酬。イタリアン艦娘。※史実艦の個別記事。
ドロップ
・・・E-2・E-3の道中及びボス艦隊撃破時にドロップ。
尚、今回のイベントで追加された艦娘は全て礼号作戦以前に戦没している。
既存艦娘
※公式twitterでイベント海域内においてドロップが示唆された艦娘を記載しています。
- 睦月型駆逐艦「卯月」
- 睦月型駆逐艦「弥生」
- 白露型駆逐艦「春雨」
- 瑞穂型水上機母艦「瑞穂」
- 雲龍型航空母艦「天城」
- 秋津洲型水上機母艦「秋津洲」
- マエストラーレ級駆逐艦「リベッチオ」
- グラーフ・ツェッペリン級航空母艦「グラーフ・ツェッペリン」
※グラーフ・ツェッペリンについては、それまでに入手した事が無いプレイヤー限定の模様。
新敵勢力
通常
- 新型深海航空機
イベントの広告バナーにも描かれている蛍光緑色の発光機を持つ新型。
機体前方の真ん中に一つ目をもつ戦闘爆撃機タイプと、隻眼のような意匠の陸上爆撃機タイプの二種類が登場している。
BOSS
新アイテム
- 戦艦主砲 16inch三連装砲Mk.7 (※E-1甲作戦限定)
- 水上偵察機 Ro.43水偵 (※E-3乙作戦以上)
- 重巡洋艦主砲 203mm/53連装砲 (※期間限定任務達成時、Zara・Zara改 初期装備)
今回は小規模イベントとあって、新規アイテムも少なめ。しかし、なかなか興味深いラインナップである。
まずE-1甲作戦限定の16inch砲だが、これは春以降のイベントで登場するアメリカ出身の艦娘の主砲であり、図鑑テキストにも「アイオワ級戦艦の主砲」と明示されている。このことから、春以降に着任するアメリ艦娘はアイオワ級の可能性が一気に濃厚となり、艦これ改にてアイオワの先行登場が明かされた事によりほぼ確定した。
そしてイタリア製水偵と重巡主砲だが、こちらも独特。
水偵の方は総合性能でいえば零式水上観測機の下位互換だが、その代わりに「火力+1」の補正が入る。ちなみに製造年代は、九六式艦戦に次ぐ古参航空機だったりする。
重巡主砲も、基礎性能こそ2号砲こと「20.3cm連装(2号)砲」の下位互換だが、「射程:長」という特性を秘めており、それまで「熟練艦載機整備員」が無ければ長射程に出来なかった航巡ばかりでなく、純粋な重巡や軽巡、それに準ずる特殊艦でも射程を延ばせるようになった。
新規BGM
礼号作戦の前哨戦と本戦は、通例に比べて穏やかで軽やかなメロディーに仕上がっており、これまで力強さや激しさが前面に出やすかった「艦これBGM」に、また新たな側面を与える楽曲と成っている。鍵盤系と電子楽器によるリズミカルな旋律は、爽快さの中に可愛らしさを隠し味にしているようにも思える。
一方、捷四号作戦の道中戦はおなじみの“艦これ節”を効かせた、静かさと力強さを融和させた仕上がり。去年の冬イベであるトラック泊地空襲の後段作戦道中BGMである、「吹雪、出撃す!」を思わせる前奏から始まるが、慌ただしさは無く、勇壮な曲調に仕上がっている。
ボス戦BGMは全作戦共通で、前哨戦と本戦道中戦のアレンジ。道中戦と同じ軽やかなイントロに始まり、力強いエレキギターがサビを大いに盛り上げる燃えるBGMに仕上がっているが、サビにはほんの少し哀愁が漂う。
その他
イベント開始直後から各サーバ群においてアクセス障害が発生していたが、特に呉鎮守府への国内外からのサイバー攻撃が日ごとに激化し、2月12日午後5時より、呉鎮守府サーバを防御性の高い新サーバ群へ疎開させることが決まった。
前イベントでは、改修した小口径砲を揃える等の対策を徹底的に施してもほとんど分の悪い運ゲーにしかならず、一時は丙の方が難しいと言われる程に猛威を振るったPT小鬼群だが、今回ステータスを調整されて弱体化しており、対策していれば高確率で排除可能な、常識的な高回避となった。
あとイベントバナーに霞・大淀・足柄に似た妖精さんが登場したのだが……
どうみても彼の髭の御大です、大変ありがとうございました。
それと今回のメイン海域であるE-2の海域名だが……
どうなんだろう、これ……(汗)
これまで通例として食べ物(特にスイーツ)に引っ掛けたユニークなネーミングが付いていたのだが、さすがにこれは強引すぎると言わざるを得ない。本来は「ミンドロ島マンガリン湾」なので、無理なく変換するなら“ビントロ島マーガリン湾”とか“ミントチョコ島マーブル湾”などでも良かった気が……
ちなみにE-1の海域名は「カンパン湾」…こちらも食べ物に引っ掛けていたりする。本来の名前は「カムラン湾」(2-1のカムラン半島の名前の元ネタとされる)であり、こちらはまだ自然な方であろう。
公式4コマではカンパンの上に大トロが乗ってその上にマーマレードが塗られていると絵面を想像した吹雪達がドン引きしていた。
作戦終了後に発表された突破率は以下の通り。(母集団は参加提督)
E1:90%
E2:80%
E3:65%