水木しげるの漫画作品『墓場鬼太郎』・『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する準主役的キャラクター。
表記揺れとしては他に“ネズミ男”など。
概要
- 大塚周夫(TVアニメ1・2作目、墓場鬼太郎、その他初代準拠のキャスティング)
- 富山敬(TVアニメ3作目)
- 千葉繁(TVアニメ4作目)
- 高木渉(TVアニメ5作目)
- 古川登志夫(TVアニメ6作目)
- 大塚明夫(妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活)
- 野沢那智(ゲーム「異聞妖怪奇譚」)
- 矢尾一樹(パチスロ「ブラック鬼太郎の野望」)
主人公・鬼太郎の悪友。人間とネズミの妖怪との間に生まれた半妖怪。通称は「ビビビのねずみ男」。
汚い衣(マント)を身に纏い、それが「ほぼ唯一の財産」的に言及される。
- 金儲けに執着しやすいため懐にはそろばんを携行している事も多い。
金に限らず食い物と女と名誉にも目が無く、それらを得るためなら平気で裏切る。
- 金の匂いのするところに出没してペテンを働く事もしばしばで、「善悪の中間に位置するトリックスター」でもある。
身長は160cm で体重は49kg。年齢は約360歳(300歳~400歳とも言われる)。
初登場時はドラキュラ四世に仕えており、伴われて帰国するまでハンガリーで暮らしていて目玉おやじの存在も知らなかった。
- 本人曰く「ウィーンで長く暮らしていた」との事で、少なくとも鬼太郎の誕生以前に海外へ出ていた事が示唆される。
自称「怪奇大学不潔学科卒の怪奇愛好家」で「『なまけ学』を修め博士号を取得」。
- 時折哲学者的な一面も見せる。
一部の作品では純粋な妖怪として描かれることもある。
- 「ねずみしか生息しないはずの島に突然変異で産まれた人間とされる説」があり、その時は産まれた時からねずみに囲まれていたと言われ、「どのように妖怪仲間になっていったかは今後の研究を待たねばならない」との事。
- 「鬼太郎地獄編」で、この世とあの世の境に住む「ねずみ男族」の一人で本名は「ペケペケ」と判明。「ペケペケ」とは水木御大に所縁のあるニューギニアのトライ族の現地語で、「大便」の意味である。家族もいる事が判った。同族の言及によれば、ペケペケは約300年前に本来の世界から人間界に迷い込んできたらしい。しかし、それ以前の出自について本名も含めてねずみ男は覚えていなかった(迷い込んだ先の人間界が「ねずみしか生息しないはずの島」だったのではないか?という説もある)。
- これまでに家族としては、母・マミと妹・ねずみ女が確認されている。ゆえに父親が人間の可能性もあるが、前述のように作品により設定に相違があって明言はされていない。
欲望に忠実な性格のねずみ男は水木御大の大のお気に入りのキャラクターであり、御大は「ねずみ男の存在によって物語が勧善懲悪にならず、主に正義一貫となった鬼太郎とバランスが取れて物語が安定できた」としている。
その生き方に心酔するファンも多い。
容姿
他の鬼太郎ファミリーの多くにも共通することだが、貸本版を含め初期と現在では容姿に差が見られる。
ねずみ男の場合、貸本版時代ではもっと鼠然とした風貌であり、毛髪も今よりは多かった。
ネズミの様なヒゲを生やしているが、原作の初期には一時期ヒゲが生えていない描写もあった。
初登場時から不潔で汚い衣(マント)を纏っており、原作では黄土色(黄色)、アニメでは同じか灰色や青系(濃紺)など作品ごとに異なる。
- 貸本版初登場時は、後ろ姿で衣の腰部分の切れ端がシルエットで鼠の尻尾のようにも描かれていたコマがあった。
変身型妖怪ではないので、前歯とヒゲがねずみっぽい特徴を見せる以外は人間とほぼ同じ容姿で、猫娘や狼男のような形態変化はせず、常に二本足で動く。原作・アニメ共に作品ごとに多少のバラつきはあるが、耳は普通の人間より多少尖った感じに描かれている。
その風貌から「インド乞食」と呼ばれたこともある。また、黄色いマントから「インド系の僧侶」と勘違いされることもある。
能力
半妖怪であるため戦闘となると、あまり活躍することがない。
弱いわけではなく、他の妖怪からも呆れられるほど強靭な生命力を持ち、透明になったり妖力を放射したり体の形を変えたりなど、妖怪らしい特殊な能力は持ち合わせている。妖力の放射も、アニメ4期にて後の話の方が改善されてると思わしい描写がある。
とはいえ、戦力として数えにくいので周囲からは低く見積もられることが多い。
不潔さ
数十年単位でしか風呂には入らない不潔さ。それに伴う様々な技を使う。
さらに悪食で滅多に歯を磨かないため、吐息ひとつで10m先のハエを落としてしまう程の口臭を放出できる。口臭は妖力を注ぎ込むことでさらに強烈になる。口臭攻撃は別名「臭気銃」とも呼んでおり、人間からは「毒ガス以上だ!」と、失神する程の強烈な臭さを恐れられる時もあるほど。相手に匂いを直接注入することもある。強豪妖怪相手でも威力を発揮し、それなしでは勝てないケースも何度かあった。「タン壺地獄」というタンを吐き出す技も使え、たんたん坊の劣化攻撃のような威力を発揮する。こちらは普段使わないが咄嗟にできる。
その体内には強力なメタンガスが充満しており、熟成された最後っ屁はロケットのごとく強烈。引火すれば「屁子力」と呼ばれるほどの爆発を引き起こす。その威力には妖怪も怯む 。屁もねずみ男の妖力次第で妖怪を気絶させることまで可能。人間なら下手をすれば心肺停止を起こしかねないぐらいである。尿も強力な武器として機能する。
着ている衣も不潔さから強烈な悪臭が染みついており、相手を気絶させる武器になる。
全身に未知の皮膚病菌を有し、皮膚から落ちた粉に触れると爛れる。
人間界で行動する際は、体臭と不潔さから煙たがられることも多い。
しかしプライドが高いため、「インキンタムシ」や「ノウマクエン」となど呼ばれたりすると怒り出す事も少なくない。
なおアニメでは不潔描写が控えめにされており、期によっては皮膚病を患っていなかったり、近年では悪臭を放つ描写自体がほとんど描かれない事もしばしばある。
時代が進むにつれて、人間相手の商売も増えて大規模になっているためか、ビジネスのために衛生面にも気を使うようになりつつあるのかもしれない。
風呂嫌いだが温泉は別で、鬼太郎たちと入る事も多い。
格闘
「ビビビ/ビビビビン」という効果音が出る強烈なビンタを放つ事も多く、その奇妙な威力を認められている。これがビビビのねずみ男と自称する由来の一つともなっている。
砂かけ婆も、同様のビンタをすることが多い。このビンタの表現自体は水木作品全体で共通した表現であり、水木御大が召集された軍隊時代の辛いビンタの連日体験から来ている(その延長で「ビビビの貧乏」などと、長い貧乏生活を象徴する際にも使われていた)。
ビンタとは別に3期の劇場版『激突!!異次元妖怪の大反乱』では、ある悲しみと怒りから一騎当千のごとき優れた格闘能力を示していた。
臓器
心臓に毛が生えており、通常の人間の5倍ほどのサイズで強靭。それだけ生命力も強い。
歯や胃腸もとても丈夫で、腐ったものを食べても全く問題ない。基本的に好き嫌いはない。
舌が5枚もあるため、考える必要もなく嘘がつける。非常に弁舌が立つのも特技のひとつで、このおかげで妖怪の世界でも生き延びることができている。口の巧さは時に仲間を騙し、時に人間との交渉事に威力を発揮する。詐欺師としても超一流。
脳の一部に「夢見る機能」が異常に発達していて、「目前に何か素晴らしい事が待ち受けてる」と夢想する感覚になりやすいため、その応用で新たなビジネスを発掘するなどの才能も持ち、人間の社会に対する適応力は並の妖怪より遥かに上。情報収集力にも優れ、自分を売り出すアピールも図々しいくらい強引で、悪人だろうと徹底的に利用する図太さがある。悪行を除けば、感性や常識も問題なく、一時的にでも社会でそれなりに成功している事が少なくない。目玉の親父は、「鬼太郎にもねずみ男のような"ずるさ"かあれば…」と呟いたこともある。
半妖怪ゆえの耐性
半妖怪であるため妖怪的な能力が弱いが、逆に妖怪と人間のハーフだからこそ体現できる耐性がある。
妖力を吸い盗られても人間の力が残るため行動不能にされない、妖怪を吸引して行動不能にする岩を動かす、妖怪を弾く結界を通れる等がある。
ねずみ語
通常のねずみと会話でき、協力を得ることができる。
ねずみに妖力を注入して操る術も持っている。
その他
衣を拡げたパラシュートや、鬼太郎のように大量の空気を取り込みクッションとなることもできる。
6期では、逃走時に着ているマントごと全身を器用に変形させる特殊能力も披露した。
鬼太郎の髪の毛針のようにヒゲを毛針として飛ばしたこともあるが、これは鬼太郎のチャンチャンコを着ていたためである。5期では金儲けの「匂い」にヒゲが鬼太郎の妖気アンテナの如く「ビビビ」と反応させることが頻繁で、これも「ビビビのねずみ男」と自称する由来の一つとされた(6期ではヒゲの反応は見られないが、金儲けの「匂い」に「ビビビ」と口ずさむ事はある)。
他には、敵に食べられても体内にある「ネズミの繁殖力」のおかげで戻ってこられる、全身を溶かされても目玉おやじのように両方の目玉だけで生存する、肉体をスライム状に変化させる、など。
血液には若返り効果があり、効能を知ったヤクザのビジネスに利用させられかけたこともあった(ヤクザたちはねずみ男のオナラ攻撃で全滅した)。
性格
目玉の親父「おいねずみ男、おまえ敵なのか味方なのか」
ねずみ男「いまは味方だ」
目玉の親父「そんなふまじめな妖怪ってあるかね」
厄介な問題ばかり起こすトラブルメーカー。小悪党で金儲けにはドライな行動も躊躇わないが、その反面で涙もろく情に流されやすい心境を見せる事も多く、捻れた性格の中に義理人情に厚い一面を持つ。鬼太郎親子や仲間の妖怪にとっては、迷惑を掛けられつつも憎めない存在だが、ゲゲゲの森で暮らす以前は半妖怪であると言う理由で人間と妖怪の両方から蔑まれた哀しい過去を持ち、鬼太郎たちの仲間となってからも理不尽な目にあうことが時折ある。
愛情薄い環境にいるためか、女性に対しては意外なほどの純情振りを発揮することがある。
墓場鬼太郎ではガマ令嬢に対して「初めて女性に魅力を感じた」と発言してラブレターをしたためた(逃げられたが)。フランスの大学を卒業した才女、カロリーヌに惚れた際には、彼女にふさわしい男になろうとお化け大学の講習会に出席している。アニメ6期では犬山まなに一方的に入れあげるあまりストーカーと化したことがあるほか、自分を騙して金を奪った妖子のために体を張った。
3期劇場版ではヒロインのカロリーヌ(”墓場”のカロリーヌとは同名の別キャラクター)とは純粋な心の交流を持ったが、二人の想いは陰謀の犠牲となってしまう。
シリーズ中で結婚したことも何度かあるが、妖子のケースを含め大抵はろくな目にあっていない。4期での小池小百合とのけつこん(本人筆)は純愛と呼べるものだったが、隠されていたある事情により悲劇に終わってしまった。
好みのタイプではない相手に懸想されてしまうことがしばしばあり、魔女(ねずみ男の臭いも好き)、骨女(嗅覚があるのか不明)、夜刀神の分身・大蛇女などに好意を寄せられてはげんなりしている。
また、ねずみ系の(半)妖怪であるため当然ながら猫は大嫌いであり、4期でマンモスフラワーに変化してしまった際は、「一度で良いから思いっきり猫(猫娘)の頭を引っ叩いてみたかった」とこぼしていた。
鬼太郎親子と一緒にゲイバーを嗜んだこともある。
悪い面
金と女に弱く欲望に溺れ易い。悪玉妖怪の口車に乗せられたり金が絡んだりすると容易く鬼太郎たちを裏切る。怪奇趣味が高じて封印された妖怪を蘇らせたり、鬼太郎を奈落の底へ突き落としたり、敵妖怪と共謀するなど、しょっちゅうである。
しかし、鬼太郎は腐れ縁という事もあってか常に軽い折檻で許してしまう。他の妖怪仲間達からの評価も良くないが、彼が自業自得の事態に陥っても鬼太郎だけは彼を見放さずに助けようとする事もある。ねずみ男が悪さをした時の仕置き役は主に猫娘が担っており、鬼太郎も彼女に任せている。
実は目玉のおやじ以外の全ファミリーに対して殺害に近い経験がある。目玉おやじも、初対面時に天ぷらにされてドラキュラに食わされている。
- 鬼太郎 →殺害をもくろみ死刑にさせる。この時、鬼太郎は妻メリーの胎内に宿って復活した。
- 鬼太郎ファミリー→当時ファミリーでなかった猫娘以外は、対西洋妖怪戦にて、催眠術で操られていたのでねずみ男の意志では全く無かったのだが、結果的に取らされた裏切り行為のせいで、当時の鬼太郎親子以外の全員が初登場にも関わらず死亡した。その後、全員何事もなく復活再登場してレギュラーとなる。
- 猫娘 →『続ゲゲゲの鬼太郎』では「鬼太郎(親子)と同棲する権利」を巡ってお互いに始末することを企て、ねずみ男は猫娘の策略で警察に逮捕されたが、同時に猫娘も罠にはめて悪魔の生贄にさせてしまう。ただし、猫娘が悪魔に明確に殺された描写はなく、その後の彼女の生死は不明なまま終わっている。ねずみ男も釈放される描写は無いが、これ以降も普通に登場し続けた。また、しばらく後に生贄の罠に嵌ったのとは別個体の猫娘も登場した。
良い面
家族愛に弱く、死神に自身の兄だと偽られた時もあっさり信じてしまうが、鬼太郎抹殺に加担させられる。小池小百合との結婚時やむじなが化けた弟と暮らした際は心を入れ替え正規に働くが、騙されたり悲劇に終わってしまう。あかなめや白うねりとの同居時も責任感を持った。見越し入道の息子を拾った時には、ねずみ男の「親心」が見せた叱責により親の見越し入道を改心させている。
天涯孤独の身の上や、半妖怪ゆえ蔑まれてきた経歴から「家族」に対して憧れている節もあり、その気持ちを「むじな」に利用されてしまうこともある。この話は1期、3期、4期と多くアニメ化されているが、その結末は方向性の違いゆえかそれぞれ大きく異なる。
- 1期ではそれほど感動的な演出はされておらず、ねずみ男を騙したむじなは正体を表すとさっさと逃げてしまっている。さらにむじなが子供たちから騙し取ったお年玉の弁償までさせられてしまった。事件後、落ち込んでるねずみ男に鬼太郎がむじなに仕返ししてやろうかと持ちかけるが、あいつは俺の事を兄さんと呼んでくれたからと許してしまう。そして僅かな間でも弟ができて幸せだった、弟は金じゃ買えないんだからざまあみろってんだと強がって、一人寂しく立ち去って行った。
- 3期ではねずみ男は最後まで真相を知らないまま、むじなを懲らしめた鬼太郎の頼みで、むじなは弟を演じたまま「また旅に出る」と言って、笑顔で見送るねずみ男と別れた。だがその後、死神の回で「むじなが弟だと言って近づいてきて酷い目に遭った」と言ってた事から、どうやら偽物だと気付いていた模様。
- 4期ではその気持ちを利用して踏みにじったむじなに激怒し「天涯孤独の身内に化けるだなんて……兄さんだと!? 弟だと!? 信じてしまったじゃねえかよ!!」と泣きながら殴り続けた(4期のむじなはねずみ男の人情を利用して妖怪アパートに潜り込んで、住民である妖怪を折りたたみ入道の餌にするなど歴代で一番悪質な事をしていたため、ねずみ男の怒りは大きかったと思われる)。その後、村祭りの出店を開いていてる時に、仲の良い人間の子供の兄弟の姿を見てむじなの事を思い出し「どうせならもっと長く騙して欲しかったぜ」と呟いていた。
むじながねずみ男の弟と偽って化けていた時のマントは、別の水木作品にてねずみ男が登場する際に時折着用している事があった。
また、3期の「地獄編」では、鬼太郎の母親岩子の偽者が現れたように、ねずみ男の母親マミの偽者が現れたことがある。
普段は呆れられつつ、鬼太郎親子に猫娘や砂かけ婆たち仲間妖怪も含めて有事の際は身を挺して素直に助けに行くほどの関係で、裏切っては依存するの腐れ縁的な仲である。
鬼太郎とは親友として趣味を共にすることもあり、5期では鬼太郎が猫娘に恋愛映画に連行されるのを避けてねずみ男と妖怪昆虫の採集に行くこともあった。5期映画では、神の目すら欺き咄嗟の判断で鬼太郎を救い出すなど機転が利き、世界を救う立役者にもなった。
原作の「不思議な家」にて人間を調べている事件の黒幕たる存在から「理想的な心を持つ人間」と評されており、善悪込みで人間の本質を示す存在であることが示唆されている。
猫娘との関係
猫系妖怪が天敵だが、猫娘とは原作とアニメで多少関係性が異なる。
原作『続ゲゲゲの鬼太郎』では決闘しあう仲であったものの、アニメの方では普段こそお互い疎ましく思いながらも割合に仲は良く、所謂喧嘩友達としてフラグに近いものを立てることも複数回あった。猫娘が「ねずみ男のことは自分が1番解ってる」と発言したり、窮鼠戦にてねずみ男が自らの命と引き換えに猫娘を見逃すように嘆願したこともある。
もちろん力関係は圧倒的に猫娘のほうが上位であり、何かとやらかすねずみ男を折檻する役割も彼女がほぼ独占しているため、成敗される関係が普通である。しかし、4期などでは引っ掻かれたお返しに口臭で猫娘に逆襲することもあった。3期で枕返しの夢見術を受けた際は、お互いが増殖した相手の大群から追い返られて逃げ回る夢にうなされていた。
外部作品への登場
上記の通り水木御大のお気に入りのキャラクターであり、ねずみ男単独で登場する短編作品も多数存在する。
作中で「ねずみ男」と名乗って「鬼太郎」本編との繋がりが示唆される作品もあるが、大半は本来の設定の枠を越えた要素が付け加えられることが多い。
役柄を変えて登場する際は忍者、仙人、錬金術師、政治家、大国主の使い、果ては神として登場したこともあり、名前も異なる時がある(例として、フランスの腰巻デザイナー・「カルダン」など)。
「ねずみ男」としても、幸福観察学会会長、百歳教教祖、易者、よろづ実験会社、ニセ陰陽師、オナラ真理教尊師など頻繁に肩書きを変えて現れる。また、「鬼太郎」本編との繋がりが示唆される作品でも、登場する作者の水木御大や周辺の実在の人物たちと様々な騒動を巻き起こす事が多い。
- 時代設定も「鬼太郎」本編で語られた年齢約360歳よりも昔(江戸時代以前)が舞台だったりする場合もある。着ているマントのデザインも作品で微妙に異なっている時があり、「鬼太郎」の初期で一部見られたようにヒゲが生えていない時もある。ねずみ男の顔に似た人間が登場し、性格や役割も似ている短編作品まで多数ある。
- 史伝でもある「コミック昭和史」や「神秘家列伝」などでは、鬼太郎ファミリーが狂言回し的に登場するが、中でもねずみ男はメインとして「話がなめらかにゆきかねる時は俺が案内役なのだ」と、作者である水木御大と交代で時に御大とも会話しながら進行を務めている(本来の設定と違い礼儀正しく案内する場合もある)。南方熊楠の生涯を描いた「猫楠」では、「ねずみ猫」というねずみ男の顔をした猫も登場し、熊楠や飼い猫の猫楠と絡む描写もある。
映像作品のねずみ男
アニメ
1作目の第2話で初登場以降、4作目までは鬼太郎や目玉親父と同様に殆どのエピソードに登場していたが、5期以降は登場しない回が増えていく。
1・2作目・墓場
1作目と墓場では2話から登場し、以降は全話において何らかの出番があった。また、1作目は登場してても活躍しない話が多かったが、2作目は完全に全話登場となって主役級な活躍回も頻繁になる。
原作並かそれ以上に鬼太郎を容赦なく裏切る。2作目からは、猫娘が常に身近にいるようになったため、お互い腐れ縁的関係となっていく。
衣装の色は2作目では青っぽいねずみ色、墓場では原作同様に黄色だった(児童書などで2期のねずみ男の衣が黄色だったことはある)。原作同様に不潔だが1作目では控えめで、全身の皮膚病は作画都合で省略されていた。2作目で不潔さはパワーアップする反面、皮膚病の描写省略は継続されていた。墓場では原作にもあった皮膚からの粉だけでなく、フケにも相手を気絶させる効果を発揮していた。
目玉おやじから一貫して煙たがられる一方、鬼太郎からは比較的大事に扱われている。殺されかけても軽い折檻で許したり笑い飛ばしたり、酷い時でも一時的な絶交などで済ませている。
半妖怪として原作より多少妖気の感度が鈍い面も描かれ、それゆえに助かった事例もあれば、利用され痛い目を見たこともある。「音痴なので、音波系の攻撃は通用しない」と自称するが、実際は逃げ隠れしているので真偽は不明。生命力の強さは原作同様強靭である。
声を演じた大塚周夫は、「半妖怪という人間にも妖怪にもなれず、どこにもいけない世界で生き続けたことで人格が荒み、やけっぱちな性格になっていった」と解釈し、原作者の水木しげる御大と相談しながら、たくさんアドリブを入れたという。時々オネエ言葉になるのも、きつめのセリフに何とか柔らかい印象を与えようと考えた大塚の工夫によるものだが、ねずみ男は原作でも稀に「おっとっと、逃げちゃいやよ」などと女性的な口調で話している。
大塚が黄色い衣装バージョンで強烈なオナラ描写シーンを演じたのは墓場のみで、1・2作目のねずみ男は口臭だけを武器にしていた。
3作目
2作目同様に全話登場で、しかも目玉おやじが1期同様に「幽霊電車」回だけ未登場などの出番的に控えめな事例も幾つかあったため、全体的に従来より彼の方が目立っている。
相変わらず狡猾だが、鬼太郎たちとの仲間意識も強かった。ネコ娘との腐れ縁的関係も変わっていない。
ロリコン趣味となり、天童ユメコに迫ってカッコ付けたがる事が増えた。
前作を踏襲し衣装は青みがかったグレー。初めて全身の皮膚病が描かれる。目の形が丸く描かれており原作や他シリーズとは顔つきの雰囲気が異なる。
鬼太郎からの折檻が容赦なかったため悪事に手を出しにくい面もあったが、鬼太郎が寝込んだ際は看病するなどの優しさも見せた。
1期で自称していた「音痴なので、音波系の攻撃が通用しない」と言う能力も本作では実証されている。
3期映画4作目「ゲゲゲの鬼太郎 激突!!異次元妖怪の大反乱」では準主人公と言っても良い活躍を見せ、カロリーヌとの絆が描かれた場面は語り草である。
声を演じた富山敬は、珍しくアドリブを多く使った。
4作目
従来同様に主役級で殆ど毎回登場だが、中盤で2話だけ例外的な未登場回(49話と59話)があった。また、登場しても顔見せ程度の回もあり、過去のシリーズより出番的には控えめになった。前作とは逆に再び本作より全話登場となった目玉おやじの方が目立っている。
アニメーションでは初めて衣装の色が原作と同じ黄色となった。全体的なデザインや表情も一番原作に近く、全身の皮膚病も前作より目立つ。
気付かれず瞬時に人前に現れるなどの、妖怪として神出鬼没さは健在。時折女装化傾向が出る。
相変わらず汚い商売や詐欺まがいの行為で生計を立てている。やはり最後には失敗して大損するので、多額の借金を抱えており、借金取りに追い回される姿も見受けられる。しかし、自作の妖怪シール販売で得た金にて鬼太郎に夕食をごちそうしたり、弁当の配達をしたりと時折真っ当な商売や仕事も行って、一時的に金回りが良くなる事もある。後半では比較的真面目にバイトをして生計を立てる事の方が増え、バイト先で妖怪事件に遭遇して鬼太郎に助けを求める傾向が多くなった。
ねこ娘との腐れ縁的関係もこれまで通りで、4期ではねこ娘の容姿が幼いこともあって、大の男が自分より小さい女の子にタジタジになるというコミカルさが増した。
鬼太郎との距離は総じてこれまで以上に離れており、仲良し同士として描かれる場面は他のシリーズ程多くはなかった。基本的にドライながらもお互い遠慮のない関係となっている。
欲深いが、時に困ってる人を見過ごせない人情深さは歴代同様。孤独や人生観に踏み込んだエピソードも豊富で、4期ではねずみ男がメインの回=人情話であることが多い。金持ちの娘から「金のためならなんだってする」と嫌味を言われた際には、「その通り。金のためだったらなんだって我慢する。大したことじゃねえ。慣れちまってる!……でなきゃ、俺ぁ生きていけねえ。他に方法を知らねえんだ! でも……俺はこれでも必死に生きている!」と悔しささえ滲ませて語っており、自身の出自に関して苦しんでいる。
24話では跡継ぎに悩む寺の娘を真剣に愛した結果、なんと本人の表現では「けつこん」して住職になっている。尤もその後には過酷な現実が待っていたのだが…。
声を演じた千葉繁は、お得意のアドリブで狡猾ながらも間抜けで憎めないキャラ付けに一層の拍車をかけた。
5作目
作中の基本的な位置付けは従来と変わらないが、本作より1クールに1~2話の割合で未登場の話も増え、登場及び活躍する頻度は歴代一控えめで、全体的な出番も本作で初めて完全に全話登場となった猫娘より少なくなった。
妖怪横丁でも存在を疎まれずに受け入れられており、彼の性格のねじれの要因である「人間にも妖怪にも受け入れられず居場所がない」と言う状況はかなり緩和されている。
そのためか、狡賢な素振りはかなり影を潜め、朗らかで友情や人情に厚いキャラづけになっている。
一方で金のために人間の魂を平気で妖怪に売り渡すなど、悪巧みぶりは健在。しばしば仲間を裏切るくせも変わっていないが、裏切りの際も義侠心に心が揺れ動く描写が見られる。
- 骨女いわく、昔はもっとクールで悪どかったそうであり、本人も「あの頃は良かったなぁ」と語るなど、昔は歴代ねずみ男同様ドライな性格だったのが、年月を経て性格が穏やかになっていったと思われる描写がある。
ネコ娘との腐れ縁関係は相変わらずだが、彼女がねずみ男と鬼太郎が長年の親友である事を羨んでもいるため、天敵関係でもあるが一方的にライバル視もされており、「アンタが羨ましいよ」と言われた事も。
従来同様に不潔ではあるが、2期以来再び皮膚病を患わなくなった(初期の設定画では控えめに描かれてもいたが、決定稿の段階で消されている)。風呂に入り清潔な身なりになることも歴代より多くなり、体臭対策にオーデコロンを使用するが、猫娘は品の無い臭いとして逃げ出した。本作でも女装を披露している。
歴代と比較して鬼太郎との仲はある意味もっとも良好で、気苦労の多い鬼太郎が唯一気を遣わず付き合える相手として描かれている。
鬼太郎ははっきり「友達だ」とねずみ男の前で言い切っている。そのため、鬼太郎は悪事に対する相応の報いを受けさせる一方、「地獄に行く必要があるほどの悪じゃない」という理由から自業自得であってもピンチになった時は命懸けで救い出している。また、敵に付いても途中で改心すれば、他の仲間から非難されていても許してしまう。
ねずみ男の方も、鬼太郎に庇われてただ逃げ出すのではなく、何らかのフォローやバックアップを行ったりすることもある。鬼太郎が無実の罪で重罪に問われそうになった時には、持ち前のしたたかさと要領の良さをフルに発揮して、裁判をひっくり返す大活躍を見せた。
声を演じた高木渉は、4作目でムジナが化けた“偽ねずみ男”も好演している。
6作目
2話から登場。従来通り主役級ポジションで、活躍頻度的には4期以前の毎回登場に近くなったが、一方で前作の5期同様に未登場回もある。
服の色が3期までのようなグレーに回帰したが、顔つき自体は前作に近い。不潔さが目立つシーンは減少しているが、従来より控えめながらも4期以来で皮膚病が描かれるようになり、全身が妖怪カビの塊と化した事まである。
時代の流れに合わせ、報酬計算は電卓となったほか、画面の割れたスマートフォンを愛用している。
戦闘能力は歴代に比べて低く、戦闘には基本的に参加しない。お得意の悪臭攻撃も、衝撃を受けて発生した体臭で居合わせた者が咳き込むなど、自身の意志より不可抗力的に発してしまう事が多い。
ヤクザ系の人間から凶器で脅された時も、ビビって何も出来なくなるほど臆病で非力な面を見せる。13話で見せた鬼太郎への助力も、車を使って敵に突撃するというものだった。しかし、34話で窮地に陥った鬼太郎たちを救うために放った一撃は、凄まじい威力を見せ付けた。
その一方では、追跡から逃れるために体を自在に変形させる能力や、気付かれず瞬時に人前に現れたり、室内で天井に張り付いても姿を人間たちに気づかれないなど、妖怪としての神出鬼没さも随所に見せている。
4期同様、半妖怪出自故に人間からも妖怪からもつま弾きにされながら生きてきた自分の立場を憂う発言をしており、仲間がいる鬼太郎に鬱憤をぶつけた事もある。
- この時ばかりは猫娘も複雑な表情で黙っていた。
毒舌家ぶりや皮肉屋ぶりは強烈で、13話では安易かつ無責任な情報を拡散し合ってお互い釣られる人間たちの愚かさを見て、「他人の口車が本当に真実かどうかは全く考えねぇ挙げ句、フェイクな噂を撒き散らす片棒担ぎ」と嘯いていた。また、人間の死体を平気で取り扱ったり、ヤクザや殺人犯といった犯罪者とも頻繁に取引をするなど、裏社会に精通していると見受けられる描写があるが、その一方で年金不正受給のために母親の遺体を売ろうとした男には「世も末だねえ」と皮肉っている。
20話において、太平洋戦争を「本当、嫌な時代だったぜ」と語り、慰霊碑に真っ先に手を合わせるなど、国内外かは定かではないが、太平洋戦争を肌で感じてきたと思われる発言や行動も見られる。
戦争について本人はそれ以上語ることは無かったが、葬られずにいた戦没者の遺骨を遺棄しようとしていた森林伐採業者には「国を守る為に戦ってきたご先祖様を捨てようというのか」と強い憤りを見せた。
商才に関しては従来以上の規模のビジネスを興す事が多いが、すぐに破綻したり、仮想通貨などの投資で大損しては借金取りにしょっちゅう追われている。儲けた際は必ず豪遊するのがお約束。
狡猾でドライな性格を垣間見せる事も多く、欲深い人間や騙されやすい妖怪を平気で利用することもある反面、迫害される立場の人間を犠牲にすることにはためらうという一面も見せる。
『地獄の四将編』からは、(金儲け目的もあるが)スキャンダルをマスコミに売り渡すなどをして、相手を社会的に抹殺するという、ある意味えげつない方法を取る様になった。大概は事態の悪化に繋がるが、64話の悪役・鬼久保一家に対し、辰川翔子に暴言を浴びせて暴力を振るった映像をマスコミに売り渡して成敗した場面には、視聴者から思わず称賛の声が上がった。
- 似た方法でバイトテロによる炎上攻撃も行うが、こちらはねずみ男にもデメリットがあるため、ほとぼりが冷めるまで身を隠す羽目になっている。
鬼太郎に対しては金儲けに誘いたがったり、人間から鬼太郎が暴力を振るわれた際は慌てて心配したりなど、懐っこい様子を見せている。絶交宣言した直後でも、いざという時は鬼太郎が救助に駆け付け、ねずみ男も鬼太郎の窮地を身を呈して庇うなど、互いの友情は厚い。
バックベアードとの決戦において、強敵に追い詰められ、頼りとする父も亡くした(と思い込んだ)鬼太郎が自分を見失いかけた時には、涙ながらに気合を入れて立ち直らせた。
鬼太郎も石動零に対して「ねずみ男の存在を許せる自分でありたい」と言い放ち、最終決戦では海外に亡命しようとしたねずみ男に「お前が生きていてくれれば嬉しいよ」と語るなど、6期では彼らの関係性が、特に深く掘り下げて描写された。
恒例の鬼太郎を裏切る描写も激減しており、鬼太郎ファミリーに対しては一緒に団欒したりと親しく、ファミリーも歴代と比較するとねずみ男への態度はかなり軟化している。
ねこ娘とは天敵関係で、悪事を働くたびに怒られたりお仕置きされたり、よく口げんかもするが、仲は険悪というわけではなく、状況によってはお互い心配し合っている。
しかし、鬼太郎ファミリー以外の妖怪や人間には基本的に無関心な態度を取る事が多く、悪事は働いていなくても、お金にならない相手はあっさり見限るなどといった冷徹さも目立つ。
- この落差は、その出自から孤独で他人を信用できないねずみ男にとって、むしろ鬼太郎ファミリーと犬山まなこそが例外的な「身内」であるため。特にまなの場合は、紆余曲折ありながらも、人間の中ではただ一人信じられる相手となっている。
当初はまなに対しても基本的に無関心であったが、餓死寸前の状況から彼女にパンを貰い助けられて、一度だけ惚れ込んだ事がある(貰ったパンを大事にするあまりカビさせるほどだった)。この時まなの優しさを自分への好意と勘違いしてしまい、本人なりには恩返しのつもりだったが、不器用にストーカー紛いの行動となって空回りしてしまった。結局、まなには知り合いとしか思われていない現実を聞かされてショックを受け、熱が冷めたのか、その後は特に友好的な態度を取る事はなかった。4クール目のEDでは、彼女を鬼太郎ファミリーとほぼ同列に認識しているような描写がある。また、最終回では人間への憎しみに駆られながらも、まなを撃つことなんてできないと涙をこぼした。
美女・石山妖子とは結婚にまで至るが、彼女の正体は結婚詐欺を生業とする妖怪・石妖で、ねずみ男は有り金を全部奪われ、さらに結婚式の費用のために良からぬ筋から借金をしたために過酷な取り立てに追い詰められる羽目となった。
それでも石妖を嫌いになれず最後まで庇っていたのは、高価な結婚指輪が持ち去られなかったため、彼女を信じようと思ったからである。
- 石妖にもねずみ男に対し、何か思うところがあった様子が描写されている。詳細はリンク先を参照。
声を演じる古川登志夫は、5期の時にもねずみ男役でオーディションを受けたが落選していたと語っており(その後蒼坊主役で準レギュラーになった)、念願のねずみ男を演じられることに喜びを表している。
映画妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活
妖怪ウォッチとゲゲゲの鬼太郎とのコラボでゲスト出演。
衣の色は2作目に近いが、袖は従来のようにダボダボではなく窄まっており、顔立ちは6期に近い。
今作でねずみ男を演じた大塚明夫は、1・2作目でねずみ男を演じた大塚周夫の息子でもある。父の演技について「ここまで立体的に作り込まれた芝居は滅多にない」と絶賛し「自分もいつか演じてみたい」と思っていたという(周夫健在の頃、関係のないところでモノマネを披露したこともある)。
妖怪に殺されかけた友人を救う手段を求めてゲゲゲの森に来た主人公を警戒し、鬼太郎の護衛のために鬼太郎ファミリーらと一緒に取り囲む。しかし彼らが鬼太郎の事をほとんど知らないことに気付き、「自分が鬼太郎である」と嘘をついて小金をせしめようとして、「鬼太郎ってセコイ」と呆れられた。
すぐに本物の鬼太郎が背後からあらわれ咎めに来たが、その下駄の音に過剰なほど怖がるというリアクションを見せた。
実写ドラマ
『月曜ドラマランド ゲゲゲの鬼太郎』
実写版における初代ねずみ男。老人たちを相手に長寿教(原作「猫娘とねずみ男」でやっていた詐欺)の辻説法をしていた所をぬらりひょんにスカウトされて悪事に加担するが、金を横領したのがバレて粛清されそうになった所を鬼太郎に助けられる。
演じた竹中直人は、平成になって制作された実写映画版ゲゲゲの鬼太郎でも蕎麦屋の主人役でゲスト出演して、大泉洋が演じたねずみ男と新旧ねずみ男共演を果たした。
『妖怪奇伝ゲゲゲの鬼太郎 魔笛エロイムエッサイム』
実写映画
『ゲゲゲの鬼太郎』『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』
原作やアニメ同様の狡猾さ不潔さ間抜けさなどを見せ、演じた大泉独自のコミカルなアドリブも多く見られた。仲間妖怪から「最低」と呆れられる裏切り行為も見せる一方で、いざとなれば仲間を助ける優しさも見せ、お調子者だが憎めない描写が成されている。
年齢設定は約1000歳にされている。
コナミゲーム版
『ゲゲゲの鬼太郎 異聞用怪奇譚』『ゲゲゲの鬼太郎 逆襲!妖魔大血戦』
『ゲゲゲの鬼太郎 危機一髪!妖怪列島』
原作のビジュアルをそのまま用いている。衣の色も黄色である。鬼太郎のことは呼び捨ての他にも「鬼太郎ちゃん(鬼太ちゃん)」「鬼太公」などといろんな呼び方をすることが多い。口調は作品によって異なるが、主にべらんめぇ口調である。原作に近いため鬼太郎やそれ以外の扱いに対しては遠慮がない。人間を平気で生贄として差し出すなどして、罪悪感を感じている風な口振りだけを装うなど、独特の倫理観も持ち合わせていた。
それぞれのゲームごとに扱いや性格は異なるが、総じてへそ曲がりな立ち回りとなっている。『異聞用怪奇譚』ではなかなか正式な仲間として加入しなかったり(時には敵に回ったり)、『逆襲!妖魔大血戦』ではランダムで効果が変わる(たまに何もしない)などしている。
モデル
香山滋の小説で、鼠の住む島で鼠になる人間の話が、キャラクターのネタ元だとされる。奇しくも、香山原作のゴジラが大海獣の前身であり、鬼太郎自身も大海獣になった。
ねずみ男のモデルとなった人物は、梅田栄太郎という水木御大の貸本漫画家仲間。「コミック昭和史」、「マンガ水木しげる伝」、「東西奇ッ怪紳士録」などでの説明では、「金儲けのアイディアを色々考えるがあまり成功しなかった人物で、その金に対する不可解な熱意と行動力を見て、ねずみ男のモデルは『これだ!』と思ったとたん、ねずみ男は色々活きだした」との事。
ちなみに梅田は、漫画を諦めた後に印刷業で成功を収めた。
関連イラスト
出典
「鬼太郎大百科」