データ
別名 | 宇宙戦闘獣 |
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体長 | 85メートル |
体重 | 10万7千トン |
出身地 | 宇宙(どこかの惑星) |
概要
額から射ち出す光弾と両腕の鎌を戦力に持つ点は同様だが、ワームホールのエネルギーに晒された影響で第1話の個体に比べて戦闘力が大幅に強化され、外見も以下のように刺々しく変化している。
主な差異は
- 頭部の角が長く、両脇の角が若干短めになり、発光体の数が各一つずつ減少。
- 両肩の肩口を覆う棘(とげ)の消失。
- 縦に四つ並んでいた腹部の発光体が三つになり、配置も変化。
- 両足と尻尾の皮膚の色に金色が入る。
- 両脇に青い発光体のついた背鰭(せびれ)が新たに生える。
Before | After |
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コッヴという怪獣の正体
コッヴは複数回に渡って地球を襲撃した結果、根源的破滅招来体の所有する侵略兵器生物と見られていたが、第44話にて、元々コッヴはどこかの惑星の原住生物にすぎず、破滅招来体の手で母星から無理やり地球に送り込まれ、自分を取り巻く環境が一変して恐怖を覚え、防衛本能から暴れていただけだったという事実が判明する。
一方地球防衛軍G.U.A.R.D.はXIG・アルケミースターズと共同し、ワームホールを使ってミサイルを撃ち込みコッヴの母星を破壊する作戦の実行に移っていた。地球人側の思い違いに気付いたガイア=我夢は計画の中止を訴えるも、既にXIGの独断では止められない段階まで計画は進行していた為、彼の制止もむなしく作戦は決行される。
しかし、破滅招来体はこの計画で開かれたワームホールに自分達のワームホールを更に重ねる形で逆利用。ミサイルが辿るはずだった経路を逆に辿る形でコッヴとパズズを送り込み、更に二重になったことで発生したワームホールの余剰エネルギーを吸収して、二体はそれぞれ超コッヴと超パズズに変異して地球に降り立つ。
そして二匹は周辺を自分のテリトリーとするべく暴れ出す。すぐ傍に惑星を粉微塵に破壊するエネルギーを抱えたミサイルがあることなど知らずに
彼らはただ生まれて初めて目にする地球に驚き暴れているだけの被害者なのだと戦いをためらう我夢だったが、救援に現れたアグルの叱咤で迷いを振り切り同時攻撃で二匹を葬った。
しかし当然ながら、視聴者からは「悪意があって暴れているわけではないのに殺してしまうのはあまりにも可哀そうだ」という意見もあった模様。
一応ガイアも後輩たちのように対象を沈静化させる技が使えたりするのだが、戦いのすぐ傍に地球を滅ぼしかねない危険物があったという状況、沈静化させた後ワームホールを再び辿って送り返す必要があるが今回のようにワームホールを開いても敵に利用される可能性が極めて高い、といったように「あの場で倒さざるをえなかった」事情があったと思われる。
「怪獣は根源的破滅の手先と言われているが、実際は色々な事情で暴れているだけの一般生物ではないのか」という問いについては、この回以前から示唆されていたが、この回で初めてその辺りの事情が明確になり、更に次話の『命すむ星』では「地球怪獣は共通の脅威に共に立ち向かう同じ惑星に棲む仲間」というストーリーが展開されたが、同時に「地球怪獣は共に戦う仲間だが、利用されている宇宙怪獣たちは犠牲になり続けていいのか」という疑問が新たに生まれる事になった。
このあたりの矛盾は次作『コスモス』やそれ以降の「怪獣保護」の概念に繋がるものになった。
悪役としてのコッヴ
『ガイア』本編では、超コッヴは平和に暮らしていたところをテリトリー外にいきなり連れ出された挙句に殺処分されるという完全な被害者ポジションだが、後述の『大怪獣バトル』や『オーブ』では敵役として登場するケースがある。
そもそも「平和に暮らしていた」という記述に問題があり、これを鵜呑みにして「攻撃性の無い平和的な種族」という偏見にも近いイメージが定着してしまっているが、あくまでケルビムやマーゴドンのように他の惑星に取り憑いて生命活動を行う生態を持たないだけで、原産惑星の環境の範疇で生物としての営みを送っていたに過ぎない、という意味である可能性が高い。そもそも生物である以上、他の生物との競争や天敵との戦いは避けられないものであり(これは地球の動物にも当てはまる)、パズズが同郷の生物であるのを考慮すると、その星は怪獣だらけの惑星である可能性があり、高い戦闘力も、それらとの生存競争を生き残る為に進化の過程で身に着けたものと考えればある程度の理屈は通る。
忘れられがちだが、原典に登場したコッヴは原産惑星から直接地球に送り込まれた個体だけでなく、謎の宇宙船ヴァーサイトの内部で生体兵器として量産されていた個体も存在する。
劇中の暴れっぷりを見ればわかる通り、悪意こそ無くともウルトラマンをてこずらせる相当に強力な戦闘力を有しており、兵器として利用すれば凄まじい破壊力を発揮しうる事は想像に難くない。
本来のバックボーンを無視しているという訳ではなく、時と場合によっては中立にもなれば敵対もする怪獣という存在の難しさがコッヴにもあった、というだけの話である。
以降の作品での登場
ウルトラマンギンガS
本作ではスパークドールズとして登場。
チブル星人エクセラーの連続モンスライブにより、ファイブキングの下半身となった。
また、「DXビクトリーランサー」でこれとファイヤーゴルザ、メルバ、レイキュバス、ガンQの5体のスパークドールズを立て続けにリードさせて、トリガーを引くと…
『大怪獣バトル』
AC版の無印1弾からプレイアブルとして実装されている、最古参キャラの一体。最上位カードはレア止まりで、スーパーレア以上のカードは一枚も収録されていない。
手持ちの怪獣カードが足りない場合に筐体から貸し出される補欠メンバーの一体としても選ばれている。
また、他のキャラの大半が『ファイティングエボリューション』シリーズで既にポリゴンモデルが作られていたメンバーばかりの中、ガラモン共々新規でポリゴンモデルが作られた。
鎌で斬りつける「切り裂き攻撃」、額から牽制用の光弾を連射する「頭からの光線」、胸の発光体を紫に光らせてパワーをチャージし、最大威力の光弾で一閃する「フラッシュコッヴショット」が必殺技に設定されている。
アタックは1000~1200、ディフェンスは600~800、スピードは500~700、パワーは1000~1200と、これと言った特長の無いステータス配分で、スピードとディフェンスの低さで相手に攻撃の主導権を握られやすく、使用にあたっては技カードの補助が勝負のカギとなる確率が高い。4弾ではアタック1000、ディフェンス600、スピード700、パワー700と、スピード値のみ最上位値でパワーは最下級値を300も下回るという完全な劣化版が収録されているが、EX7弾では扱いはいくらか改善され、アタックとパワーは中位値ながらもディフェンスとスピードは従来の最上位値より100ずつ高くなっており、ゴモラ並みのスペックを手に入れた。
Wii版でも召喚バトラー(AC版で言う怪獣カード)の一体として収録されている。
ストーリーモードでは、これから待ち受ける強敵に備えていろいろな状況に応じて戦う経験を積む必要性を感じていた主人公の前に現れ、襲いかかってくる。
自ら不利な条件で怪獣に勝とうと気合を入れる主人公は、勝利条件に「必殺技を使わずに倒す」というハンデを付けた状態で超コッヴに挑む。
この時点ではまだ序盤である為、必殺技縛りもそこまで難しいものではないが、後々進めていくと同条件でトラウマを植え付ける者が待っているのは世の常である…
ちなみに超コッヴの読みは「スーパーコッヴ」であり、本来ならサ行に分類されるはずだが、『大怪獣データ図鑑』ではタ行に区別されている。初見の人が「ちょうコッヴ」と呼んでしまいがちなのを考慮しての措置だろうか。
『ウルトラアドベンチャー』
大阪に出現したブルトンが並行宇宙から召喚した怪獣の一体としてレイキュバスと共に出現。
同じく召喚されたジェロニモンと共にイオの操るゴモラを4体がかりでボコボコに痛めつけるものの、ゴモラの地中潜行能力で攻撃をかわされ、レイキュバスと同士討ちして爆死した。
『ウルトラマンオーブ』エピソード10構想
エピソード5-1「ルサールカより愛をこめて」に登場。
1908年にフィヨルドの谷間から復活し、オーブと交戦する。海岸線から激しい空中戦を繰り広げ、最期はルサールカの上空で倒される。その際、オーブ=ガイは一時記憶が飛んでしまうほどの重傷を負うが、たまたま森に薬草を採りに訪れていた少女ナターシャに助けられる。
宇宙怪獣であるはずの超コッヴがどうして地球のフィヨルドの谷間にいたのかは不明だが、恐らくは昔、地球に飛来した個体がそのまま居着いていたのかもしれない。
また、作中の描写から飛行能力を持っていることが明らかとなったが、『オーブ』の世界の個体のみが持ち合わせていた能力なのか、原典のコッヴも単に披露しなかっただけで飛行能力を持っていたのかは不明。
『ウルトラマンZ』
本作ではピット星人が何らかの手段で調達した細胞塊が登場。
その後、セレブロに寄生されたカブラギ・シンヤの手に渡り、これを基に超コッヴの怪獣メダルが作成され、トライキング→ファイブキングの合体変身に使われた。
カブラギがゼットとの戦いに敗れた後、ジャグラスジャグラー魔人態の不意打ちを受けた際にファイブキングの他の構成怪獣のメダル共々落としてしまい、ジャグラーにメダルを奪われてしまっている。
『フュージョンファイト>ウルトラマンフュージョンファイト!』
カードとしては第1弾で登場しているが、オーブクリスタルは付いておらず育成は不可能。
しかしカプセルユーゴー2弾にて再登場。こちらのカードはウルトラカプセルの育成効果を受けられる。
本作での属性は「光」。
余談
脚本では『宇宙怪獣大進撃』というタイトルが示す通り、すべての宇宙怪獣が登場する予定だった。
ミサイルを襲撃しようとするシーンは『ウルトラマンA』のドラゴリーを、危険ではない星を破壊しようとする展開は『ウルトラセブン』のギエロン星獣を彷彿とさせる。
本種が暴れた44話がこれらを意識して制作されたかは定かではないが、ストーリーにおける人類側の立てた作戦はまさしく血を吐きながら続ける悲しいマラソンの体現であった。