バーチャルコンソール
ばーちゃるこんそーる
概要
過去に発売されたファミコン、スーパーファミコン、Nintendo64、PCエンジン、マスターシステム、メガドライブ、ネオジオ、アーケード、MSX、ゲームボーイ、ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDSのゲームが任天堂のゲーム機(Wii、WiiU、3DSに)で遊べるサービス。
作品の保存や流通に関するバッシングが任天堂法務部にもどうにもできなかった末に、違法コピー対策として設立されたという歴史がある。
ただし肖像権の問題があるタレントゲームやキャラクターゲームなどは、それらの問題をクリアしたもののみ配信される。
各機種による違い
据置機
Wii
次世代機種に比べてサポート機能は少ないが、豊富なラインナップが提供されている。MSXタイトルはUSBキーボードを接続する事でMSXのキーボードを利用した操作が再現されていた。
現在はWii関連のネットワークサービス終了により事実上利用不能。(再ダウンロードは可能)
Wii U
まるごとバックアップなどの便利機能が追加されているほか、ゲームパッドでのプレイにも対応!
まるごとバックアップのおかげで、従来のゲームでは不可能であった途中セーブが可能になったことで難易度が大幅に低下し、ゲームバランスを破綻させるおそれもあるので、ほどほどにしよう。
現在はWii互換機能を用いたバーチャルコンソールは事実上利用不能。
なおWii版のバーチャルコンソールを所有している場合、優待価格で購入可能(Wiiからの引っ越しで購入権をWii Uへ移行しておくこと)。詳細は下の表を参照。
携帯機
3DS
まるごとバックアップなどの便利機能に加え、セガ復刻プロジェクトなど、一部のタイトルは迫力の立体映像で楽しむことができる。
ファミコンタイトルの場合はリセットで電源投入時に戻るものが大半であるが、中には「サマーカーニバル'92烈火」のようにリセットしても一度クリアした状態のままになってしまうものがあり、初期状態に戻らないケースがある(烈火の場合は一度クリアするとリセットしても難易度の高い裏面モードのままになってしまう)。
その場合はVCを起動中に3DSの本体電源ボタンを一回押してソフトの強制終了を行うか、隠しコマンドで出現するステージセレクトを使って裏面モードを解除するしかない。
プレイ自体にはさほど影響はないタイトルでは、一例としてFF3の電源投入時に流れてくるストーリーテロップもこの方法で見ることができる(リセットするとセーブデータファイル選択画面に戻るため)。これらの原因は原作におけるファミコンの電源が入ったままの状態でバーチャルコンソールのシステム内で保持されていると見なしているからだと思われる。
ゲームボーイタイトルは通信対戦可能なタイトルは何故か通信対戦が再現されずに一人プレイしかできないようになっているのがほとんど。恐らく、3DSとGBとで通信方法が違う(それぞれワイヤレス通信とケーブルの接続)ための対応と思われる。特別な例として、ポケモン赤・緑・青・ピカチュウとポケモン金・銀・クリスタルのみ通信機能が再現されている。その代わり、まるごとバックアップなどの便利機能は持たない。
New3DS
New3DSでは初代の3DSに加え、スーパーファミコンのVCまでプレイできるようになった(初代の3DSがスーパーファミコンに非対応なのは、本体の処理能力の差があるためと思われる)。
ハイブリッド型
Nintendo Switch
現状は非対応だが、Nintendo Switch Onlineに加入する事でファミコン、スーファミの往年のソフトが遊べるようになる。
コマ単位で進行状況を遡れる機能を搭載している。
再現性
現在は画面の激しい点滅や、差別用語などで問題のある作品も多々あり、そういった作品の点滅表現や差別表現、ゲームシステムに関わる重大なバグは削除ないし修正されるが、基本的には原作を忠実に再現している。
またポケモンスナップのように、新たなシステムを組み込んだ、アッパーバージョンとして移植される場合もある。
例
Dr.ワイリーを倒した時の点滅が低減。これ以外のソフトでも点滅部分は回数が減らされたりブラックアウトしたりする修正が施されている。
かんごふがナースに、こじきがむしょくに変更
どじんのいえがげんちのいえに変更
じょしだいせいねずみがじょしこうせいねずみに変更
他のMDゲームと合体する事が出来るロックオンシステムをメニューから再現可能に
ダブルスロットを利用した隠し要素がメニューで選択可能となっており、使用の有無が再現されている。特にMSX版沙羅曼蛇はダブルスロットでグラディウス2がないと真のエンディングが見れない為この機能が必要だったと思われる。
疑問
上記の一部は用語的に不適切になった、または現在のレーティングにそぐわなくなったための変更と思われるが、疑問として残るのが『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』が特別変更も受けずに配信されているのが非常に謎となる。
上記の程度でNGだとするとこの作品はCEROレーティングではゲームシステム・シナリオ上根本から成立しなくなる。VC配信以前はそれ以前の2作品(『暗黒竜と光の剣』・『紋章の謎』)がNDSでリメイクされているにも関わらず、本作が(できれば『覚醒』をベースとしてシステムをリニューアルした上での)リメイクを待望されているにも関わらず、実現しないのはCERO発足後のレーティングに合致しないためと言われてきたのだが、VCでは先述の様に配信が実現しているため、結局何がネックになっているのかわからないという事情になっている。
配信終了
期限が過ぎる、契約終了などにより配信終了となってダウンロードできなくなることもある。
バーチャルコンソール以前
あくまでオマケ的ではあるのだが、N64のどうぶつの森・GCのどうぶつの森+&どうぶつの森e+において入手できる家具でファミコンがあるのだが、それで実際に初期ファミコンタイトルが幾つか遊べるものがあった。ある意味バーチャルコンソールの原点だったと言える。
そしてGBAではファミコンミニシリーズが限定で発売され、さらにファミコンミニディスクシステムセレクションまで発売されていた。
クラブニンテンドーの初期は非売品としてゼルダの伝説シリーズを収録したゼルダコレクションも景品としてラインナップされていた。
バーチャルコンソール発表後もマリオ25周年を記念してスーパーマリオコレクションがWiiディスクで発売されたり、星のカービィスーパーデラックスがカービィ20周年を記念してWiiディスクで発売されたり(後にWii UでVCが配信されている)、スマブラXで名作トライアルと称してVC体験版が収録されていたりなどそれなりの派生はされている。
その集大成としてニンテンドークラシックシリーズが発売、往年のゲームを復刻するというジャンルを確立した。
対応表
対応ハード | Wii | Wii U | 3DS | New3DS | Switch | 備考 | |
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ファミリーコンピュータ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ディスクシステム含む △はNintendo Switch Online加入時のみ | |
スーパーファミコン | ○ | ○ | × | ○ | △ | △はNintendo Switch Online加入時のみ | |
NINTENDO64 | ○ | ○ | × | × | × | ||
セガ・マスターシステム | ○ | ○ | △ | △ | × | セガ・マークⅢ含む △はセガ3D復刻プロジェクトで一部対応 | |
メガドライブ | ○ | ○ | △ | △ | △ | △はセガ3D復刻プロジェクト並びにSEGAAGESで一部対応 | |
NEOGEO | ○ | ○ | × | × | △ | △はアケアカNEOGEO | |
PCエンジン | ○ | ○ | ○ | ○ | × | CD-ROM² SUPER-CD-ROM² PCエンジンスーパーグラフィックス含む | |
MSX | ○ | ○ | × | × | × | MSX2含む | |
アーケードゲーム | ○ | ○ | △ | △ | △ | △は3DS系はセガ3D復刻プロジェクト、Switchはアーケードアーカイブス・SEGAAGESで一部対応 | |
ゲームボーイ | × | × | ○ | ○ | (※) | ゲームボーイカラー含む | |
ゲームボーイアドバンス | × | ○ | △ | △ | × | △はアンバサダー・プログラム利用時のみ | |
ニンテンドーDS | × | ○ | △ | △ | × | △はハードウェア互換機能で対応 | |
ゲームギア | × | × | ○ | ○ | × | ||
ネオジオポケットカラー | × | × | × | × | △ | △はSNKからの配信 |
※…単独としてテリーのワンダーランド、一部収録では聖剣伝説コレクションがある。
関連ユーザー
なかじマダオ 長年VCを取材しているレビュアー