フリーズドライ(ポケモン)
ふりーずどらい
※曖昧さ回避のため、タグ登録の際には必ず本記事名の形で行うようにお願いします。
概要
第6世代(XY)で追加された、相手を急激に冷やして攻撃する技。
XYで自力習得するポケモンはフリーザー・バイバニラ・フリージオ・アマルルガの4種のみだが、遺伝まで含めるとラプラス・マンムー系統・デリバードがいる。
さらにORASからはオニゴーリがレベル技で習得するようになり、第7世代(SM)からはアローラキュウコン系統がタマゴ技で習得可能になった。
第8世代(剣盾)では新規ポケモンはバリコオル系統・コオリッポ・パッチルドン・ウオチルドンが、既出ポケモンではグレイシアもレベル技で習得するようになった。ポケモンホーム解禁後はキュレムもレベル1で習得することが判明している。
このようにこおりタイプのみ、ようやく2ケタの種族が使えるようになった希少な技である。
特殊な例としてドーブル(ノーマルタイプでわざはスケッチのみ)もいるが、コイツを数に入れるとややこしくなるので除外しましょう。
威力は70なので単純に考えればれいとうビームの下位互換であるが、この技には本来なら半減されるみずタイプにも効果が抜群になるという特徴がある。
それまでこおりタイプのポケモンはみずポケモンに対する有効打を持たない傾向にあったため、大変画期的な技なのである。
逆にみずタイプによってこおり弱点を緩和してきたポケモンはこの技の登場により大きく割を喰っている。タイプで言うとみずとくさ・じめん・ひこう・ドラゴンの複合タイプが、それまで等倍だったにもかかわらずフリーズドライでいきな。4倍弱点をつかれるようになってしまっている。
具体的なメンツとしては、ルンパッパ、ヌオー、ラグラージ、トリトドン、ガマゲロゲ、ナマズン、ギャラドス、ペリッパー、マンタイン、ウッウ、キングドラ、パルキア、ウオノラゴンらに新たに4倍弱点をつく事ができる。
見れば分かる通り、対戦環境におけるメジャーどころがかなり多数存在しており、この技の存在一つで大きな圧力となる。また当たり前ながらこれら以外の本来半減にされてきたみずタイプにも抜群で通るとなれば、もはや「新しいタイプ相性」とでも想定すべき莫大な影響力を持った技と言える。
しかも元々こおり技のため、「ドラゴン/じめん」や「ドラゴン/ひこう」の厨ポケ軍団にもそのまま4倍で通る。こおりタイプが攻めの面で最強格のタイプである所以が垣間見える。
ただし、弱点もない事はない。威力70はやはり物足りない場面もある。
第5世代(BW2)以前の「めざめるパワー」と同じと考えれば、決して気軽に振り回せるものでもない。2倍弱点相手ですら一撃で倒しきれない可能性を考慮しておく必要がある。
しかも習得者が上述の通り限定的で採用率も高く、特にみずタイプ対面を苦手とする種族ばかりとあって所有を非常に警戒される。場合によってはそれを前提にした「交換読み交換」すら視野に入ってくる。
また、エンペルト(みず・はがね)やラプラス・ジュゴンなどのこおり複合に対しては等倍となってしまうため、みずタイプ全般に対して抜群で通せるわけではない点も注意しなければならない。
…とはいえこれらの相手は普通のこおり技に関しては1/4のため、一致技を等倍で通せるだけマシと言い換えることもできる。どうしても対策したいならラプラスやアマルルガは10まんボルトを採用した方がいい。
しかし本来半減のみずタイプに逆に抜群で入るというメリットはかなり大きく、近年では「れいとうビームを切ってフリーズドライを採用する」こおりタイプが圧倒的多数を占めており、逆にれいとうビームが他タイプのサブウェポンという立ち位置に収まってくるなど、習得可能なられいとうビームより優先して採用されがちなこおりタイプの新鉄板技となっている。
具体的には剣盾の伝説2体環境(2022年3月)時点での使用率TOP150圏内の習得可能なポケモン4体、ホワイトキュレム、ラプラス、アローラキュウコン、グレイシアのうち、その全てが「れいとうビーム」より高い採用率を記録しており、更には「オーロラベール」が採用率1位のアローラキュウコン以外の3体は全ての技の中で使用率1位である。(アロキュウもオーロラベールに次ぐ2位)。この技の優秀さが伝わってくる。
なお、この技をさかさバトルで使っても相性反転は起こらず効果抜群は維持されるが、そもそもさかさバトル中は全てのこおり技がみずポケモンに対して抜群になるので、そんなことをする必要は無いといっていいだろう。
余談
ポケモン界においてのこの技の初出は実は最初期のポケモンカードにまで遡り、フリーザーLv35がその使い手であった。
効果は水ダメージ30+コインを投げて表だった場合、相手を麻痺状態にするというオーソドックスなもの。