概要
2つ以上の海賊団がある特定の目的を達成するために、対等の立場で協力関係を結ぶ事を海賊同盟と呼ぶ。
「海賊同盟」という名称が作中で初めて使われだしたのは、パンクハザード編における麦わらの一味とハートの海賊団の海賊同盟である。
しかし、2つ以上の海賊団が対等関係で同盟を組む組織形態という点では、東の海ローグタウンで初登場したバギー海賊団とアルビダ海賊団による海賊団連合が最初である。
ロビン曰く「海賊の同盟には"裏切り"が付き物」との事で、後にある海賊同盟を瓦解に追い込んだ張本人も「海賊の同盟がハッピーエンドを迎える事はない」と述べている。
主な海賊同盟
麦わらの一味・ハートの海賊団同盟→忍者海賊ミンク侍同盟
最悪の世代の一角としてルフィ達と共に頭角を現し、王下七武海となったローがパンクハザードで偶然出会ったルフィに四皇の一角である百獣のカイドウを倒すために持ちかけた同盟である。四皇討伐を考えていたルフィも「面白そう」ということで承諾した。
しかし、ルフィとローでは同盟に対する認識が微妙に違っていて、「互いの共通の目的のため”だけ”に協力する」というロー(通常)の認識に対し、ルフィは友達みたいなものと考えており、時々そのズレから、ルフィの自由過ぎて突拍子のない行動にローが振り回され、怒ったり、呆れる場面が見受けられる。
現在はこれにカイドウに主君を処刑され、仇討ちを目論むワノ国の侍達とモコモ公国のミンク族がこの同盟に加わって“忍者海賊ミンク侍同盟”となっている。
ワノ国終盤、ジュクジュクの実にとって成長したモモの助が戦いは終わったことを民たちに言う際、忍者海賊ミンク侍同盟と口にし、キッドがは? といった顔をしていた。
同盟相手をそのまんまつなげた名称だが経緯を知らないと何だそれとなるのも分かるものである。
打倒カイドウを達成したことにより同盟は解消された。
キッド海賊団・オンエア海賊団・ホーキンス海賊団同盟
キラー 「“同盟”を組もうって話だ!!! 話し合いもできねェのかお前ら!!!」
四皇シャンクスを狙おうと結成された同盟だが、実はオンエア海賊団船長アプーは同盟結成以前から既にカイドウの『情報屋』として傘下に下っており、彼の差し金(と思われる)によって突如遭遇したカイドウと戦う羽目となった。
ホーキンス海賊団船長ホーキンスもカイドウの圧倒的な実力を前に屈する形で傘下に下る事を選択(後に百獣海賊団の真打ち(幹部)となる)。唯一カイドウに立ち向かったキッド海賊団船長キッドとその側近のキラーだったが結果は惨敗し、キッドはカイドウのアジトに瀕死の状態で幽閉された後、ワノ国の囚人採掘場に送られる事となり、キラーもまたキッドの助命を引き換えにカイドウの元で働く事となるがその結果さらなる悲劇に見舞われる事になり、同盟は破綻。
結局シャンクスを標的とした野望は机上の空論に終わり、裏切者がいた時点で最初から無残な結末が約束されていた海賊同盟だったと言えよう…。
麦わらの一味・ファイアタンク海賊団・シーザー同盟、連合軍
ルフィ 「作戦は!?」
ベッジ 「完璧なものを考えてある」
シーザー 「さっさとやるぞ!!! それで終いだ!!!」
四皇ビッグ・マムを狙う者同士で手を組むためにジンベエがお膳立てしたことで結成された同盟。
ベッジはビッグ・マムの娘、シャーロット・プリンの結婚式にてヴィンスモーク家暗殺計画があるという情報を入手。それを逆に利用しようと考え、ベッジの中でビッグ・マム暗殺計画が生まれた。ルフィ達はジンベエ経由でペコムズからその作戦を知り、ジンベエの案に船長であるルフィが賛同したことで同盟を組むことになる。
役割としてはビッグ・マムを弱らせる条件を満たすのと場の攪乱がルフィ達、事前の準備や弱ったビッグ・マムに効く兵器の発射をベッジ達が引き受ける。ちなみにその兵器は人間の屑作の毒ミサイル。当たれば死ぬはずだったが、ビッグ・マムの発狂により撃ち落とされた。その後のお茶会からの脱出作戦では不測の事態による幸運はあったにしてもベッジの作戦で脱出に成功する。
余談だが、ルフィとしては友達のペコムズを撃ったベッジは嫌いな人物である。だが結局、目的(ビッグ・マム暗殺の願い)を等しくするということから同盟は決行された。ローとの同盟がルフィの仲間意識や友人意識から生まれたものとするなら、ベッジとの同盟は最初はビジネスライクなものであったのかもしれないが、後にベッジの大技である大頭目に感動する様子を見せたり、別れの際もシーザーと違って無視しなかったりと、わだかまりは解消されたようだ。
バギー&アルビダ連合(バギーズデリバリー)
本作に登場した事実上最初の海賊同盟。物語序盤でルフィに敗れたアルビダとバギーが「ルフィへの復讐」を目的に結成した。
しかし、肝心のルフィへの復讐はローグタウンで決行され失敗した一回きりで、その後はルフィを付け狙い偉大なる航路に入ったものの戦うことはなく、それどころかバギーがルフィと共闘状態になり、監獄からの脱獄や海軍と四皇“白ひげ”との戦争へ参戦するなどした。
現在は前記の脱獄で部下に引き入れた海賊達などで大幅な戦力向上に成功し、海賊派遣業者バギーズデリバリーに発展している。また、その統率力を買われたのか、業者のトップを務めるバギーは七武海入りを果たしている。…が、ワノ国編の幕間で七武海制度が撤廃されてしまい、一味は揃って窮地に立たされる事になったと思われたが…?
新魚人海賊団・フライング海賊団同盟
双方の利益から結託した海賊同盟…だが最終的にはホーディ・ジョーンズが銛の一突きでバンダー・デッケン九世を串刺しにした同盟は破綻しそのまま壊滅、両組織のトップ及び幹部勢も全員投獄された。
百獣海賊団・ビッグ・マム海賊団同盟
ビッグ・マム 「協力し!!!世界を取ってからでいいよな!!」
カイドウ 「殺し合いの続きはよォ〜〜〜〜!!!」
カイドウとシャーロット・リンリンが夜通しの大喧嘩の末に結んだ四皇同士の海賊同盟。
古代兵器とひとつなぎの大秘宝を得て世界最高の大戦を勃発させ、その“暴力の世界”に君臨する目的が達成するまでは共同歩調を取り、終わったら海賊王のイスを決めるため再度殺し合うとのこと。
かつての時代を知っている者はこれを“ロックスの再来”と呼称し、文字通りの『世界最強にして最悪の海賊同盟』との事で、この海賊同盟誕生にカイドウとの戦いに挑もうとしていた忍者海賊ミンク侍同盟だけでなく、同盟締結を知った海軍本部も対抗策に苦慮する事となった。
一方でビッグ・マム海賊団の中にもこの同盟を良く思っていない者が居たものの、後にリンリンに丸め込まれ(渋々ながらも)承諾した。
鬼ヶ島討ち入り連合軍
カイドウの本拠地鬼ヶ島への討ち入りにあたり、上述の“忍者海賊ミンク侍同盟”に加えて、ある人物の助力で得た5,400人もの反オロチ・反カイドウ派の侍達、そして同じくカイドウへの報復を目論むキッド海賊団が新たに加わり、総勢5千人以上に強化された海賊同盟。
ただし、キッド海賊団は同盟に加わったというよりは百獣海賊団に対抗するため同時に行動をとっている、という形に近く対抗心から敵の目の前で喧嘩をしたりすることも。ただし、独断専行の強いキッド(とルフィ)を、逆にローや錦えもん達が先鋒・陽動として利用するなど上手く応用している。
ワノ国の国外からも更なる加勢がやってきて、様々な思惑を持った者たちが戦い合い、国内からの加勢に内部の裏切りなどが入り、最終的に連合軍はカイドウたちを打ち破ることに成功した。
関連項目
麦わらの一味 モンキー・D・ルフィ ハートの海賊団 トラファルガー・ロー