概要
ゲーム『ポケットモンスタースカーレット・バイオレット』のエピソードのひとつ。
謎の人物カシオペアからの依頼で主人公がスター団というアカデミーの風紀を乱すやんちゃな生徒が集まった組織を潰す「スターダスト大作戦」に協力をしていくルート。
スター団の創設者はマジボスと呼ばれる正体不明の人物で、創設時期は物語開始から約一年半前。マジボスの下に配下と思われる5人のチームボスがおり、彼らはそれぞれ得意とするタイプの名を冠した組を持ち、パルデア地方の各地にアジトを構え、大勢のしたっぱを従えている。
序盤、第一のボスに会いに行く途中でネルケというどう考えても変装したあの方にしか見えないリーゼント頭の男が登場する。ネルケは自分もスターダスト大作戦に一枚噛ませろと要求し、カシオペアがそれを了承した為、このルートでは主人公、カシオペア、ネルケ、後述するボタンが味方サイドの存在といえる。
また、こちらのルートをクリアしていく毎に「ダンバッジ」というボス撃破の証と、わざマシン作成に必要な仮想通貨リーグペイを貰え、わざマシンマシンで作れるわざマシンの種類が増えていく。このルートに限らずストーリーの後半では敵ポケモンが強力になっていき、ガチ対戦においても使われる強力なわざも含まれるので攻略・対戦どちらの観点で見てもいずれは進めておきたいルートであるだろう。また、追加報酬のわざマシンの材料を渡す「補給班」としてボタンが毎度登場する。
団ラッシュ
スター団のアジトにおける戦闘システム。本作ではアジト内のスター団のしたっぱ達が一斉にポケモンを出して襲いかかってくる。ダブルバトルやトリプルバトル、レイドバトルの比ではない為、手持ちの先頭から3体を使い、レッツゴーによるおまかせ戦闘で蹴散らすことで攻略する。
始めるには、アジト入口前のしたっぱを通常バトルに勝利し、入り口のゴングを調べなければならない(ゴングを鳴らさず周囲にある山や壁を乗り越えて敷地内に侵入すると注意されながら追い出される)。そして、制限時間内に一定数のポケモンを撃破することがクリア条件である。手持ち3体全てが戦闘不能、または撃破したポケモンが一定数に満たずに時間切れになると失敗となる。自動戦闘なので細かい指示が出せない上、おまかせ戦闘の勝敗はタイプ相性とレベル差が重要である。回復はネルケに話しかけるか、アジト内の自販機を調べることで行える。また、おまかせ戦闘中のポケモンはランダムに動くため、定期的にZRやRで呼び戻すテクニックも重要である。
したっぱを蹴散らすことに成功すると、それぞれのアジトのボスとポケモンバトルし、勝利することでその組を解散させることができる。また、クリア後は再度ゴングを調べることで団ラッシュに再挑戦できるが、ノルマが50匹に増量され、相手のポケモンのレベルも強化されている。時間内に撃破した数に応じてLP報酬を多くもらえる。
この記事はボスのオススメ順に大筋のストーリーを紹介する。各ボスのストーリーは個別の記事を参照してもらいたい。
あく組
チーム名はチーム・セギン。ボスは「ピーニャ」。
使用ポケモンはレベル21のコマタナとレベル20のブロロローム(あくタイプ)。
撃破するとわざマシン062「イカサマ」が手に入る。
クリア後、ボスのアジトから出た際に団の元関係者であるカシオペアからの通話でカシオペアが小さく「ピーニャ・・・・・・」と呟き、その後少し考え事をしていたと言う。また、ここからどのボスを倒しても小さくそのボスの名前を呟く為、カシオペアは団と相当深い関わりがあった事がうかがえる。
ほのお組
チーム名はチーム・シェダル。ボスは「メロコ」。
使用ポケモンはレベル27のコータスとレベル26のブロロローム(ほのおタイプ)。
撃破するとわざマシン038「ニトロチャージ」が手に入る。
ボスのアジトに入る前、ネルケがどうしてスターダスト大作戦に協力しているのかが明かされる。それは、スター団の問題とその謎について突き止める為だった。実のところスター団は、団員達、特にボスに至っては一年以上無断欠席をしており、したっぱのやんちゃも合わさってスター団の解散命令を出したものの返事はなく、要望を無視するならば退学して貰う他ない状況に陥っていた。そんな時にネルケに聞こえたのが主人公とカシオペアの電話だったのである。
クリア後、ボタンから報酬を受け取る際、機械いじりやハッキングが得意なボタンが生徒達のSNSをハッキングして得た情報を聞かされる。なんでも噂では、スター団は根っからの不良ではなく、いじめられていたり人付き合いが苦手な者が大半で、一人では立ち向かえないいじめに打ち勝つために結成されたグループであるらしい。
話は変わるが、ボタンはコライドン/ミライドンに懐かれているようで、ヨダレでベトベトになるまで舐められている。また、その後も各ボスの報酬を渡しに来る際に舐められている為、その懐き度は異常といえよう。
どく組
チーム名はチーム・シー。ボスは「シュウメイ」。
使用ポケモンはレベル32のスカタンクとレベル32のベトベトン、レベル33のブロロロームとレベル32のブロロローム(どくタイプ)。
撃破するとわざマシン102「ダストシュート」が手に入る。
前のボスと同じようにクリア後にアジトから出て、ボタンと話していた際、ふとボタンの口からマジボスを倒さなければ自分の宝が失われてしまうとこぼれる。しかし、主人公がそのことについて問うと誤魔化されてしまい、その発言の真意を聞くことはできなかった。
フェアリー組
チーム名はチーム・ルクバー。ボスは「オルティガ」。
使用ポケモンはレベル50のマリルリとレベル50のバウッツェル、レベル51のプクリンとレベル50のブロロローム(フェアリータイプ)。
撃破するとわざマシン079「マジカルシャイン」が手に入る。
アジトに入る前、ネルケからカシオペアのことをどう思っているか問われる。その問いに答えるとネルケは、自分はカシオペアがスター団を恨んだり憎んでいるとはどうも思えず、団を解散させようとしている本当の理由とは一体何なのだろうか?と話す。
クリア後、前と同じようにアジトから出るとカシオペアとの通話でカシオペアがネルケと主人公の付き合いは長いのかと質問してくる。それに回答すると、カシオペアは「いずれにせよ頼もしい友人だな。まるで昔のみんなみたいだ・・・・・・。」とこぼす。その発言について問うと、カシオペアはスター団は結成し暫くしていじめっ子と全面対決を行っていたことについて主人公に聞かせる。加えて、結果団といじめっ子は勝負にもならず、いじめっ子が戦いを放棄してしまったこと、その後団を恐れて彼らは次々と学校をやめていき、そのせいで団員は周囲に悪い印象を持たれてしまったことも主人公に教える。
その後、主人公はカシオペアに教えてもらった事をボタンに明かす。その話を聞いたボタンはそんな作戦をあの学校でしたらみんなバカを見るだけで、そんなスター団を結成したマジボスもきっとどうしようもないアホだろうと話す。
かくとう組
チーム名はチーム・カーフ。ボスは「ビワ(ポケモン)」。
使用ポケモンはレベル55のドクロッグとレベル55のナゲツケサル、レベル55のルカリオとレベル56のブロロローム(かくとうタイプ)。
撃破するとわざマシン167「インファイト」が手に入る。
クリア後、カシオペアからボスの座を降りた5人は遅かれ早かれ団を脱退し、じきに不登校をやめアカデミーに戻るはずと伝えられる。そして今回の補給班はボタンではなくネルケで、主人公が追加報酬を受け取った後、カシオペアは作戦が最終段階に入った事を伝え、最後の仕事、マジボスを倒しスター団を解散させることを命じる。
そして、マジボスは自分、つまりカシオペアである事も伝える。
カシオペアは、今のスター団は団のみんなを不幸にするだけであり、その為諦めがつくように掟に従い解散させたいことを伝える。そして、カシオペアは夜のグラウンドで待つと主人公に伝えて通話を切った。
関連項目
ポケモンSV スター団 ピーニャ(ポケモン) メロコ シュウメイ オルティガ ビワ(ポケモン) ボタン(ポケモン) ネルケ(ポケモン) クラベル校長
SVの他のルート
チャンピオンロード:従来の作品と同じように各ジムのジムリーダー達に挑んでいき、最終的にチャンピオンクラスとなるのが目標のルート。
レジェンドルート:ペパーと共にスパイスを求めてヌシを倒していくルート。
※以下はポケットモンスタースカーレット・バイオレットのネタバレが記されています。
アカデミーへ主人公が向かうと、アカデミーの門の前に立ち、自分がスター団のマジボスでありカシオペアであると暴露したネルケ、もといクラベルと対決することとなる。
使用ポケモンの固定枠はレベル60のヤレユータン、レベル60のユキノオー、レベル60のポットデス。
ニャオハ選択時の追加枠
レベル60のギャラドス、レベル60のモロバレル、レベル61のラウドボーン(テラスタル:ほのお)。
ホゲータ選択時の追加枠
レベル60のヘルガー 、レベル60のモロバレル、レベル61ウェーニバル(テラスタル:みず)。
クワッス選択時の追加枠
レベル60のギャラドス、レベル60のヘルガー、レベル61のマスカーニャ (テラスタル:くさ)。
※以下はポケットモンスタースカーレット・バイオレットの更なるネタバレが記されています。
VSボタン(カシオペア/マジボス)
撃破後、クラベルは先程までの戦いはどちらがマジボスを止めるかを決めるため戦っていたことを明かす。そして主人公に勝って来てくださいとエールを送り、決戦の地、夜のグラウンドへ向かわせた。
そして、グラウンドに着くとそこには自らをカシオペアでありマジボスであると明かすボタンが立っていた。もう一度変装し勝負の行方を確認しに来たクラベルにボタンが動画を撮らせ勝敗が決したらその動画を団のみんなに送ると宣言した為、もう負けられない状況の中で、最終決戦が始まる――。
使用ポケモンは彼女のバッグのモチーフにもなっているイーブイの進化系(いわゆるブイズ)であるレベル62のブラッキー、レベル62のシャワーズ、レベル62のサンダース、レベル62のブースター、レベル62のリーフィア、レベル63のニンフィア(テラスタル:フェアリー)。
1年と半年前…スター大作戦の決行後の事。一つの部屋に集まっていたチームボス5人にボタンは電話でこれで終わりにしようと伝える。5人は異議を唱えるが、ボタンは問題が大きくなりすぎてしまい、自分たちもただじゃすまないことを伝え、みんなを巻き込んでしまった自分がなんとかすると話す。そして、みんなはいじめのなくなった学校に行ってと伝え、お別れの挨拶をし、その後は何も話さなくなってしまう。そして、実は部屋の外の窓から部屋の様子を覗いていたボタンは「・・・・・・バイバイ。ありがと。」と残し去ってしまう。
そして現在。主人公との最終決戦に敗れたボタンはこれで自分もスター団も終わったと言いかけるが、クラベルが割って入り、改めて何故スターダスト大作戦などマジボスであるボタンが企てたのかと質問していき、最後にボタンにとってスター団、団の仲間はどういう存在なのかと問い、大切な宝物とボタンが返すと、クラベルは正体を明かし、スター団のボス5人を呼び出した。
そして、クラベルは6人にこれまでのスター団の活躍から、団の解散要望及びボスへの退学勧告は直ちに撤回すると伝えた。しかし、これまで団がしてきた数多くの学則違反は見逃せない為、奉仕活動をすることを命じた。その奉仕活動とは、アカデミーとポケモンリーグで新設するトレーナーを育成するための施設であるスタートレーニングセンター、通称STCの運営をスター団に任せる、というものだった。そして、ボタンがその提案をどうしようかと悩んでいる最中に、ひとまずこの場を解散することにした。また、クラベルは主人公に後で校長室に来ることをお願いした。
その後、お願い通りに校長室へ向かうとクラベルに誤った処分をせずに済んだと感謝される。その時、校長室のドアがノックされた。ノックをしたのはボタンであり、STCをみんなとやりたいとの事だった。しかし、話はそれだけではなく、自分がスターダスト大作戦の時に配っていたLPは、なんとポケモンリーグのLP管理システムをハッキングして不正発行したものだったと話した(しかもそんなに難しくないとも……)。その為、クラベルがパルデア地方のポケモンリーグチャンピオンであるオモダカに相談することとなる。
さらにその後、ボタンに呼び出され、学校の階段前に行くと、LP不正発行の件はなんとあっさり許されており、リーグでエンジニアの奉仕作業をすれば良い、ということとなったらしい。それどころか、ボタンの才能が見い出され、卒業後も来て欲しいと言われたそうである。その後、ありがとうと主人公に感謝を伝え、わざマシン169「りゅうせいぐん」も渡してくれる。また、主人公に借りを返したいため、なにか困ったら今度は自分が助けると伝え、アカデミーの階段を駆け上っていく。
ここで『スターダスト★ストリート』は終了である。
余談
……ちなみに主人公が「スターダスト大作戦」の戦闘役として選ばれたのは、偶々学校で助けて貰えたからが理由。つまりは、この作戦を行うのは誰でも良かったのであり、共通ルートでボタンに絡まれているのを放っておけば主人公はこんな面倒事に巻き込まれる羽目は無かったのである。
『触らぬ神に祟りなし』とは正にこの事であると言えよう。
(そもそもバトルで潰して欲しいのであれば学園屈指のバトルジャンキーにして、チャンピオンのネモにでも話しておけば良いのでは…と思うかもしれないが、彼女は彼女で誰彼構わずバトルを挑む辻斬りじみた蛮行が広まっており、その強さから怖がって誰もバトルしてくれない状況に陥っているのが悩みである為恐らくスター団の方から逃げて別の場所移動するだけである為「無名かつ腕の立つ主人公」以外適任も居なかったであろう)