概要
ダーウィン賞とは、自業自得としか言い様がないアホな行為によって死亡あるいは生殖能力を喪失した愚か者に対し、そのおバカな遺伝子を後世に残さずに済んだことで人類の進化に貢献した『栄誉』を讃えるという、ブラックユーモア満載の皮肉な賞である。
内容が内容だけに授賞式などはない。
名前の由来は勿論、「進化論」を著したチャールズ・ダーウィンにちなんだもの。
ダーウィンの名を冠したきちんとした賞は、生物学分野のダーウィン・メダルがある。
あくまでブラックジョークの類であり、「愚かな、奇妙な行動をする個体が死ぬことで種に貢献する」という考え方は本来の進化論、生物学には無い。
後述のように精神疾患の患者の場合は対象としない、という予防線は張ってはいるものの、個別の行動の原因を遺伝子に帰するネタである以上(そうでなければ遺伝子を残さなかったところで「貢献」にはならない)、発現に遺伝の要素が存在する事例のある精神疾患患者の遺伝子を劣るものとして否定する事と地続きである。こういう線引きがあるからこそ、訴えられる騒ぎが無いため笑って許す程度で流すのが無難である。
受賞資格or条件
ダーウィン賞の受賞には以下のような条件を満たす必要がある。
- 遺伝子プールから抹消される(従って存命の子孫がいる場合には不許可。死亡しなくても生殖器を失えば達成可能)
- 常人には考えもつかない、驚くべき愚行を実践したこと
- 自分の意志で、自らの命、或いは生殖能力を絶つこと
- 正常な判断を下せるだけの思考能力を備えていること(幼児や明らかなボケ老人、精神障害のある人や、狙って賞を取ろうとした人は無効である)
- その行為者自身が死ぬ事を想定していないこと(ハナから自殺する意図がある場合は対象外)
- その行為による死亡者・生殖能力喪失者が行為者以外いない事(愚かな遺伝子の抹消が受賞対象である為それ以外の遺伝子を抹消している場合は無効)
- 真実であること(ネットのうわさであっても動画が残っていればOK)
一例
以下に記す内容は信じられないであろうが、全てが実話である。
- 動物園のトラの首に花輪をかけようとオリの中に侵入した結果、即座に殺された酔っ払い。(1996年次点/インド)
- 20mの高さの橋の上からバンジージャンプした男性が転落死。彼はゴム紐はきちんと用意していたのだが、長さは地上までギリギリの長さにしていた。つまり「ゴムは伸びる」という事を計算に入れていなかったのである。(1997年次点/アメリカ)
- シャチと泳ごうとして水族館のプールに侵入してシャチに水中に引きずり込まれて窒息死。(1999年大賞/アメリカ)
- 時限爆弾をサマータイムにしていたのを忘れ輸送中に爆死したテロリスト。(1999年大賞/イスラエル)
- ハイジャックに失敗して手製のパラシュートで旅客機から脱出するも、飛び降りた際に持っていた手榴弾のピンが抜けてしまった事で空中で爆発。原型を留めていたのは両腕だけだったという…。(2000年大賞/フィリピン)
- ベルトコンベア式の木材製材機が詰まったので直しに向かうも、電源が入ったままだったので解決した次の瞬間に巻き込まれて死亡。(2000年大賞/アメリカ)
- 自分が虐待していた養子(10歳)に包丁を持たせ、「俺が憎いなら刺してみろ」と煽り、その養子が当然ながら包丁を投げ捨てたら再度持たせて煽り立てた結果、ホントに刺されて死亡。最後の言葉は「ガキがこんな事すると思うか!?」(2000年大賞/アメリカ)
- 引き金を引くと自動で弾薬が装填されるセミオートマチック式の拳銃でロシアンルーレットを実行し死亡。(2000年次点/アメリカ)
- 呪術的なローションを2週間使って不死身になった事を確かめる為に友人に自らを銃で撃たせて死亡。(2001年大賞/ガーナ)
- クリスタルの洞窟にて天井から生えている巨大なクリスタルを盗掘しようとしたが、真下に立っていた為に落下してきたクリスタルの下敷きになって死亡した盗掘者。何故に天井のものから狙ったのだろうか…。(2001年大賞/メキシコ)
- 度胸試しのために友人の前で手榴弾でジャグリング、うっかりピンを外して爆死。観客は全員無事(メイン画像参照)(2001年次点/クロアチア)
- アル中の男が肛門に1.5リットルものシェリー酒を注入して急性アルコール中毒で死亡。(2007年大賞/アメリカ)
- 爆薬の量を間違え、ATMごと銀行そのものを吹き飛ばし瓦礫に押し潰された泥棒。ちなみに夜だったので泥棒以外の死者は0。(2009年/ベルギー)
- エレベーターに乗り遅れたのに腹を立て、電動車椅子でドアに突撃、それでも憤懣が収まらなかったのか2回目の突撃をかましたらドアが開いてしまい転落死。(2010年/韓国)
- 試合観戦後に興奮しすぎて線路の上とホームのすぐ近くに寝そべって列車を避ける賭けを行おうととしたところ、列車が思ったより大きかったため2人纏めてペシャンコになったサッカーファン(2014年大賞/オランダ)
- 滑走路で自撮りした結果、後ろから飛んできた飛行機の翼に激突して死んだ2人組。(2017年大賞/メキシコ)
- 数百年に渡り外界との接触を断つ部族の住む北センチネル島(部族の意向を尊重して立入禁止指定)に地元(近隣地域)の漁民に賄賂を払って潜入した所、速攻で原住民の怒りを買って殺された宣教師。(2018年大賞/インド)
- サイを捕まえに行ったらゾウに踏み潰され、ライオンに食われた密猟者(2019年大賞/南アフリカ)
- 跳ね橋を車で飛び越えようとして、勢いが足りずに川の藻屑になった男。(2019年大賞/アメリカ)
- 「冬の富士山の景色が見たい」という動画のリスナーのコメントで夏の登山装備で雪だらけの富士山で登山&動画配信(ピッケルなどの装備は無し)したところ落下防止の柵が雪で埋もれた場所で「滑る!」という言葉を最後に性別を判別できないほど大きく体を損傷させて転落死。(2020年大賞/日本)
- 常連客と警官が沢山いる鉄砲屋へセミオート式拳銃一丁で強盗を行おうとして案の定常連客と店主、警官から携帯していた拳銃で総攻撃を受け蜂の巣にされて死亡した男。(2013年大賞/アメリカ)
- ヘリコプターで飛行中、ハーネスを誤った巻き方で巻き付けた挙句にスーパーマンのポーズを取った結果、ベルトが外れて転落死したアメリカ兵。(2021年大賞/アメリカ)※事故自体は2005年
- ウクライナ侵攻の折、防弾ベストから鉄板を抜いて盗んだノートパソコンをベスト内に仕込んだ結果、案の定銃弾が直撃して戦死したロシア兵。(2022年大賞/ウクライナ)※外国人であっても事故が起きた場所が受賞地となる
関連項目
ヤマヤデの生き様ッ!ダーウィン賞をコントで紹介している